染付花祭窯

やきものができるまで(磁器の制作工程)・前半

こんにちは。花祭窯の番頭役・ふじゆりです。

いよいよ本日7月16日(土)が初日です。
銀座黒田陶苑さんでの藤吉憲典(ふじよしけんすけ)個展。
原点回帰=肥前磁器の伝統文化をしっかり感じていただくことがテーマになっています。

その事前知識になれば、ということで

↓肥前磁器についてこれまでに書いた記事はこちら↓

○肥前磁器(ひぜんじき)とは?

○染付(そめつけ)・赤絵(あかえ)・染錦(そめにしき)

○古伊万里(こいまり)のこと


本日は

磁器の制作工程について(前半)

染付(そめつけ)・赤絵(あかえ)・染錦(そめにしき)」でもご紹介したように、
絵付だけでも技法の分かれる肥前磁器。

今も有田焼に残る磁器制作工程の完全分業は、
作業工程を細かく分けて、専門家・職人化したものです。

「高度に専門職化することにより、効率的に質の高いものを生み出すための方法」と解釈されがちですが、
そもそもは磁器制作をはじめた佐賀藩による
「他の藩に磁器制作の技術がまとめて流出することを防ぐための政策」でした。

磁器制作の工程は、次のような流れになります。

土こね

磁器制作がはじまったのは、佐賀県有田にある「泉山」で陶石が採れたことによりますが、
現在は泉山で採取できる良質の陶石はわずかになっています。
肥前磁器の磁器土(陶石)は、現在ではほとんどが熊本県天草で採れたもの。
天草陶土」と呼ばれています。

天草で採取された陶石は「土やさん(陶土屋さん)」によって精製され、
色味など、生地のタイプによっていくつもの種類の陶土となります。
花祭窯でも、色味により数種類使い分けています。

さて土やさんから買ってきた土を、ロクロがしやすいようにこねます。
土に含まれる主に空気を抜くのが目的だそうです。

有田には「土こね三年」という言葉があり、
最初の工程である土こねを習得するのに3年かかるといわれています。

成形

土がこねあがったら、形をつくります。
現在藤吉憲典がつくっているものとしては
ロクロ、またはタタラ、あるいは彫塑の方法による成形です。

削り

形ができたら生地を自然乾燥させます。
適度に乾燥したら、高台(器の底)を削って整えます。
このとき、いかに削る量が少なくて済むかが、ロクロの腕の見せ所です。
また口縁が輪花(りんか)縁のように装飾が必要なものも、このときに削って形をつくります。

乾燥しすぎると土が固くなって作業がしづらくなり、生乾きだと触ることによって形が崩れてしまうので
「適度な乾燥度合い」の頃合がだいじです。

素焼き

生地が十分に乾燥したら、素焼きです。
素焼きは最初の焼成です。藤吉憲典は現在は電気窯を使っています。
最高温度900度くらいまで引き上げます。素焼きでは9時間程度焼成します。

 

次回は、絵付けからの工程をご案内いたします(^^)


藤吉憲典個展

2016年7月16日(土)-21(日) ※18日(月)定休日。
11時‐19時
銀座黒田陶苑 2F展示室
東京都中央区銀座7丁目8番6号
TEL03-3571-3223

地下鉄・東京メトロ銀座駅A-2出口より徒歩2分、JR新橋駅銀座口より徒歩5分
http://www.kurodatouen.com/info

投稿者:

ふじゆり@花祭窯

磁器作家・藤吉憲典(ふじよしけんすけ)の花祭窯(はなまつりがま)の内儀(おかみ)ふじゆり によるブログです。