読書:サロメ2冊。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

サロメ2冊。

オスカー・ワイルドの戯曲『サロメ』と、それを基にした原田マハさんの『サロメ』。

わたしが先に手に取ったのは、原田マハさんのサロメで、挿絵を描いたオーブリー・ビアズリーが主役。イラストレーターという枠には到底おさまらないアーティストであるビアズリーを中心に据えた、マハさんお得意の手法「史実を基にしたフィクション」で、とても面白く読みました。

この本でワイルドに興味が湧き、そういえば家にワイルドの著書があった!と思って引っ張り出してきたのは『幸福な王子』他8編が入った童話集。『幸福な王子』は自分が子どものころから知っているお話ですし、息子が小さいころから何度も読み聞かせたお話のひとつですが、それがワイルドの書いた童話であることに、今回はじめて気づきました。

童話集には『サロメ』には入っていませんので、「ワイルドの戯曲『サロメ』」を探して手にしたのは、平野啓一郎さんの訳による光文社古典新訳文庫でした。

平野啓一郎さんの「訳者あとがき」、英文学者でワイルドご専門の田中裕介氏の「解説」、そして平野啓一郎さんに新訳を依頼した演出家・宮本亜門氏の「『サロメ』によせて」と、『サロメ』そのものにプラスして読みどころ満載の一冊でした。

最近のわたしの読書傾向、小説・実用書問わず一冊の本から影響を受けて、他の本へと展開していくことが多くなってきました。秋の夜長は読書ですね(^^)