108のぐい呑・盃=西麻布・桃居さんでの藤吉憲典陶展。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

108のぐい呑・盃=西麻布・桃居さんでの藤吉憲典陶展。

藤吉憲典、6月は桃居さんで個展です。今回のテーマは「酒器100」と「書画」としていたのですが、ぐい呑・盃だけで108客を並べることが出来そうです。会期スタートまであと1週間少しあるのですが、酒器の並ぶさまがあまりにも面白いので、こちらでちょっぴりご紹介。

藤吉憲典 陶展 桃居2023 染付 酒器

藤吉憲典 陶展 桃居2023 染付 酒器

藤吉憲典 陶展

藤吉憲典 陶展 桃居2023

桃居
2023年6月21日(水)~6月26日(月)
11:00~18:00 (最終日は17:00まで)
東京都港区西麻布2-25-13
TEL03-3797-4494

ぐい呑・盃ですので、一つ一つのサイズは小さいですが、108並べたらさぞかし見応えがあるだろうと思います。全種見たいという方は、ぜひ初日お早めにお越しくださいね。

2023年も再放送:NHK BSプレミアム 美の壺「青と白の粋 染付の器」

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

2023年も再放送:NHK BSプレミアム 美の壺「青と白の粋 染付の器」

今年も、美の壺「青と白の粋 染付の器」制作チームから嬉しいご連絡がありました!藤吉憲典がほぼ丸二日間の撮影協力し、2021年7月に初回の放映であったNHK BSプレミアム 美の壺「青と白の粋 染付の器」。本放送から約1年経った昨年も、6月7月とアンコール再放送が立て続けにありましたが、2年経った今年もまた7月と8月に再放送が決まりました。

7月は地上波Eテレ(教育テレビ)と、NHKプラスの配信での放映です。NHKの放映情報解禁が1カ月前となっておりますので、8月分の放映につきましては、また来月ご案内いたしますね。


美の壺 File543 『青と白の粋 染付の器』

2023年7月2日(日)午後11:00-11:29 NHK Eテレ・NHKプラス配信 

2023年7月5日(水)午前5:30-5:59 NHK Eテレ


お時間がありましたら、ぜひご覧くださいませ。

それにしても、NHKさんのコンテンツ使いまわし術はすごいなぁ、と思います。収録にいらっしゃったときは、15分程度の登場シーンに丸二日間かけるってすごいなぁ、番組制作にお金がかかっているなぁと単純に関心していたものですが、価値の高い人気コンテンツになると、こうして何度も繰り返し放映されるのですね。撮影部隊の皆さんに力が入る理由が、あらためてわかるような気がしています。そういえば昨日ご紹介した小学校の図画工作教科書の教材への活用も、この撮影の結果です。

おかげさまで、皆さんに知っていただく機会が増えています。初回放送で見逃した、あるいはBS契約をしていなくて見れなかったという方にも、ご覧いただくことが出来て、嬉しい限りです。

小学校の図画工作教科書コンテンツ「受けつがれてきた文様」に協力いたしました。

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小学校の図画工作教科書コンテンツ「受けつがれてきた文様」に協力いたしました。

肥前磁器作家・藤吉憲典が陶芸家として独立して以来の野望!?のひとつに「学校の教科書に載る」があって、どうやらその第一弾が実現するかも、という話を書いたのは約1年前のことでした。ようやく詳細情報解禁です。

ダンナはかねがね「学校の教科書(それも、図工や美術ではなく、社会や世界史)に載るようなキャリアを残す」と言っていました。息子が小学校に上がる頃には「お父さんそのうち教科書に載るから」と、具体的な根拠はまったく無いのに言っていました。

このたび、小学校の図画工作の教科書ではありますが、どうやらその妄想が実現の形を見せました。2021年初回放送であった 『美の壺 File543 「青と白の粋 染付の器」』のなかの映像を二次使用する形で、日本文教出版株式会社が作る2024年度版小学校図画工作教科書に連動した「教科書QRコンテンツ」に入っています。

実際に使われるサンプル映像が届きました。コンテンツは「受けつがれてきた文様」というタイトル。5分ほどのなかで、着物や日本庭園や日本建築などに見られる伝統文様の解説があり、そのなかのひとつとして藤吉憲典の磁器作品がいくつか顔を出しています。青海波の蕎麦猪口、牡丹唐草の蕎麦猪口、牡丹唐草の陶箱など、が前半・中盤・後半で映ります。作家の顔は出ませんが、クレジットには、取材協力として「肥前磁器作家 藤吉憲典」と名前が入りました。

今どきの小学生の図工の時間は、紙媒体である教科書と、それを具体的なヴィジュアルイメージで確認することのできるメディアを駆使した時間になるのですね。コンテンツ制作をしたNHKエデュケーショナルのご担当者さんによれば、「児童の学びが深まるとともに、現場の教員の指導も行いやすくなります」ということでした。

子どもたちへの美術教育にほんの少しでも関わることが出来て、とても嬉しい機会となっています。教科書の、学校現場での利用は2024年度以降となります。

藤吉憲典、6月は桃居さんで個展です。

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藤吉憲典、6月は桃居さんで個展です。

藤吉憲典2023年度最初の個展は、6月の桃居さんです。現在、制作も追い込み段階。窯から上がってずらっと並んだぐい呑・盃をみていると、ワクワクします。今回のテーマは「酒器100」と「書画」です。上の写真は、桃居さんが作ってくださった、個展案内状の写真。ご希望の方へのハガキDMでのご案内は、6月に入ってからになります。


藤吉憲典 陶展

桃居
2023年6月21日(水)~6月26日(月)
11:00~18:00 (最終日は17:00まで)
東京都港区西麻布2-25-13
TEL03-3797-4494

「毎回個展では新しいものを表現したいと考えています。
今回は長年嗜んでいる絵や書を、作品としてご覧いただきたいと思いました。
同じく長年作り続けている酒の器は、個展のたびに発表していますが、
今回は酒器だけで100個以上を並べようと思いつきました。
酒器と書画、楽しんでいただけると幸いです。」藤吉憲典より


桃居さんでの個展は、今年も現地会場とオンラインショップ、両方での開催となりますが、今年は現地会場でのスタートが先になります。ぜひ会場で、実物を手に取ってご覧いただけると嬉しいです。皆さまのご来場をお待ちいたしております。

ロンドンからの無茶ぶり、でも、とてもありがたい機会なのです。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

ロンドンからの無茶ぶり、でも、とてもありがたい機会なのです。

ロンドンのギャラリーを通して、英国の雑誌「Homes & Antiques」から藤吉憲典への取材があり、大量の英語テキストを作成したのは、このゴールデンウィークつまり約一か月前のことでした。「この期限までにお返事をもらえると嬉しい」と打診された締め切りまでの期間は約1週間で、大騒ぎしながら原稿を作り、なんとかネイティブチェックまで仕上げたのでした。

そしてまた本日、インタビューの問い合わせがロンドンから舞い込みました。今回は雑誌ではなく、コレクション図録です。藤吉憲典作品をいくつかお持ちのコレクターのお一人が、ご自身のコレクションを図録にまとめることになったということで、彼のコレクションを管理するアートディレクターさんから、図録に収録する藤吉作品についてのコメントを求められました。その図録に収録されるのは3点ですので多くはありませんが、それぞれの作品についての質問事項があり、ちょっとした仕事になりそうです。

その原稿の締め切りが「5月末までにお願いできますでしょうか」というもので、あと4日しかないやん!とつっこんだのが今朝のこと。ロンドンの契約ギャラリーSladmoreのサラから、「直接やり取りした方が早いと思うから」と、メールが転送されてきたのでした。メディアのオファーを受けるかどうかは作家の意思を尊重し、毎回、わたしたちが判断するのに必要なインフォメーションと意見(アドバイス)を含めて投げかけてくれるので、とても助かります。

Sladomoreにメディア対応をすべて任せてしまえば、これらの仕事も先方に委ねることが出来るのだろうとは思いつつ。一方で、何人ものアーティストを抱えるギャラリーは、メディアからのすべてのオファーには個別に対応できないこともあるでしょうし、ギャラリーとしては優先順位が下がるような案件も当然あると考えれば、藤吉憲典に関しては「Kensuke’s wifeに投げる」という選択肢があることで、わたしたちとしては機会を逃さずに対応できているのかもしれない、とも思いつつ。この辺りの解釈と判断は、なかなか一筋縄には行きません。

それにしても、個人コレクションの図録制作という場面に当事者として関わることになるとは、少し前まではまったくイメージしていませんでした。世界中の美術館で開催される「○○コレクション展」たるものや、コレクター名を付けた「○○美術館」的な存在が頭に浮かび、思わずにんまり。いずれその一角に鎮座して、世界中で展示されるかもしれないと妄想すれば、かなり嬉しくなります。さあ、月末の締め切りに向けて、英語タイムです。

藤吉憲典公式インスタグラムに、続々動画アップ。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

藤吉憲典公式インスタグラムに、続々動画アップ。

インスタの「ストーリーズ」「ストーリーズハイライト」を上手に使った方が良い!というアドバイスを、これまでに複数の方からいただきながら、実行に移すことが出来ずにおりました。動画を投稿することによる効果を数字的に理解することは出来ても、なかなか「サッと撮ってパッとアップする」といかないのは、自分自身に「SNSで動画を見たい」という気持ちがあまり無いのも大きいかもしれません。

とはいえ、当然仕事としてはそんなことは言ってられず、ずっと気にかかっていました。「作家のブランディングを考えたら、ちゃんとしたものをアップしたい」という気持ちもありましたので、今回いつもの動画クリエーター日浦さんにお仕事をお願いできたのが、良い機会となりました。そもそもは、この七月に博多阪急で開催予定の地域イベント「ふくつのね」宣伝用に撮った動画素材。たくさん撮ってくださったなかから、テーマ別にインスタ用に再編集していただきました。

↓それらをストーリーズハイライトにアップしたのが、こちら↓

藤吉憲典公式インスタグラムhttps://www.instagram.com/ceramicartist_kensukefujiyoshi/

「underglaze blue(染付)」「potters wheel(ろくろ)」「dragon(龍・書画)」「molding(造形)」をアップしています。プロの手による出来映えは、大満足の仕上がりです。ストーリーズハイライトを活用するまでに、ずいぶん時間が経ってしまいましたが、この完成度を見るにつけ、つくづく、自分でやろうとしなくて良かったです。

興味のある方はぜひ藤吉憲典公式インスタグラムのフォローお待ちしております♪

蕎麦猪口倶楽部の価格改定と商品ページ修正が一段落しました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

蕎麦猪口倶楽部の価格改定と商品ページ修正が一段落しました。

オンラインショップ「花祭窯 蕎麦猪口倶楽部」の修正作業に入ったのは、三月下旬でした。四月上旬には完了する予定が、ほぼ1カ月予定を押してしまいました。

連休中に作業を進め、ようやくほぼ完了。染付・赤絵の157種類の蕎麦猪口をご覧いただくことが出来ます。まだ在庫切れの状態が続いておりますので、そのままご注文いただくことはできませんが、ご予約注文という形でお受けすることはできますので、ご希望の際は問い合わせフォームからご相談くださいませ。

今回新たにラインナップに加わったものもありますので、蕎麦猪口が好きな方は、ぜひ顔ぶれをチェックしてみてくださいね。このあと11客を追加予定で、こちらは7月頃に作業完了を予定しています。それが加われば、藤吉憲典のデザイン168種類の蕎麦猪口を、サイト上でご覧いただけることになります。江戸時代に作られた蕎麦猪口の文様レパートリーから見れば、まだまだの数ではありますが、それでもなかなか壮観といえるのではないでしょうか。

今回のページ修正作業のメインは、蕎麦猪口の写真を差し替えることでした。ご近所カメラマンさんに撮っていただいた写真は統一感があって美しく、ご覧になる皆さんに蕎麦猪口の魅力がより伝わるのではないかと思っています。

オンラインショップ「花祭窯 蕎麦猪口倶楽部」

新しい窯設置。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

新しい窯設置。

花祭窯の窯が三代目になりました。創業から佐賀・花祭時代を一緒に走ってくれた初代のガス窯、津屋崎への工房移転から10年以上を伴走してくれた二代目の電気窯、そして今回の三代目も電気窯です。窯は、陶芸作家の仕事を支える設備としては、最も大きな(サイズ的にも価格的にも)買い物です。複数基の窯を使い分けている作家さんもおられますが、藤吉憲典は1つの窯で、素焼き・本窯・赤絵と焚き分けているので、年間の焼成回数も比較的多く、消耗しやすいかも知れません。

今考えると、初代のガス窯は、ずいぶん大きな窯でした。花祭窯をスタートするに際しては、ダンナの窯元勤め時の経験をもとにし、すでに独立なさっていた作家の方々にもいろいろとご助言いただき、窯も決めていきました。それでもやはり、一度の本窯焼成を焚くにあたり、どれぐらいの生地数を用意すると無駄が無いのか、そのための成型から焼成までの作業時間はどれぐらいかかるかといった効率面は、実際に始めてみてわかることばかり。結果判明した反省をもとに、二代目の窯は電気窯に移行したのでした。

最初の電気窯は、それまで使っていたガス窯に比べて、容量は三分の一程度。それまでは1か月半から2か月ごとに一度焚いていた本窯焼成が、2か月に2~3回程度焚けるようになりました。一度の本窯焼成で出来上がる量を少なくし、制作工程のサイクルを短くすることは、一見非効率に見えるかもしれませんが、そこにはいろいろな要因があって、この変更により、作り手の作業工程はとても効率的になり、精神衛生的にも良くなりました。

今回の新しい窯への更新は、使っている電気窯の電熱線の劣化が目立ってきたことと、電気窯の進化がどんどん進んでいて、新しいものでは熱効率がよく燃料費(電気代)がかなり削減できそうなことが決め手となりました。佐賀有田の窯やさんに発注。先日の設置の際には、窯の構造と、焼成の際のコツについて、丁寧に解説してくださいました。窯を長持ちさせるための焚き方の留意点やメンテナンス方法など、プロのアドバイスはとてもありがたいです。10年以上使ってきていて知らなかったことも少なからず、このタイミングで学び直すことが出来たのは、良い機会でした。

新しく使いやすい道具を手に入れることは、作り手にとって大きなモチベーションになりますね。新しい窯を設置するために、この機会に工房内をきれいに整理整頓できたのも、良い副産物でした。サポートしてくださるお取引先様のおかげで、また次のステップにスムーズに進めそうです。ありがとうございます。

藤吉憲典の墨絵の龍を額装してみました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

藤吉憲典の墨絵の龍を額装してみました。

写真は、藤吉憲典画の昇龍。

数年前から、額装の面白さを楽しんでいます。きっかけは、藤吉憲典が陶板作品を制作しはじめたこと。陶板作品が増えるほどに、額装の可能性を考え始め、数点試みておりました。

今年度から藤吉憲典が本格的に「作品」として発表する書画。これまでのメインである三次元(立体)の磁器作品が、ある意味それ自体で完成しているのに対し、二次元(平面)である書画作品は、飾るにあたり表装や額装を施すことが大前提となります。

額縁屋さんであーだこーだと時間を費やした甲斐あって、イメージ通り、イメージ以上の仕上がりです。作品のサイズに対して、もう少し額縁が太い方が良いだろうか、というのは、発注する段階でかなり悩んだところでしたが、この作品ではこの細さでよかったと思いました。

額装の仕方で見え方が変わるマジックは、これまでにも体感してきましたが、何度やっても面白いですね。特に書画は、今まで長年あたりまえに目にしてきた藤吉憲典の字や画に、他所行きの服を着せるというか、ドレスアップさせる楽しさがあります。あなた、きちんとした格好をしたら、こんなに見映えるのね、というような。

面白すぎて、どんどん額装したくなりました。額装や表装を含めての書画オーダーも承りますので、ぜひご相談くださいませ。会社のオフィス装飾や、移転祝い、ご自宅の引越し記念などなどなど、飾る場所に合わせて、藤吉憲典の書画と組み合わせたご提案をいたします。もちろん、ご自身で額装したい、というのもおススメです。楽しいですよ~!

藤吉憲典の書画、本格的にスタート。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

藤吉憲典の書画、本格的にスタート。

ブログ記事を検索してみたら、「書画陶芸」と言い出したのが、ちょうど約1年前だったことが判明。今年から本格的に、「書画家・藤吉憲典」がスタートします。先日アップした、額縁屋さんでのあれこれも、すべてここからつながる仕事。

そもそもはお父さんが書家でしたので、藤吉憲典は幼少期から書道のスパルタ教育を受けています。本来は左利きですが、ペンと箸を持つ手は右利きに訓練されているのは、こうした環境によるところが大きいようです。筆を持つこと、筆で書くこと・描くことがあたりまえに身に付いていたことは、磁器作家としての絵付のスキルにいかんなく発揮されてきました。

同じ空間内で藤吉憲典の書画作品と磁器作品を見ていると、書画のモノクローム(白と黒)の世界と、染付のブルー&ホワイト(青と白)の世界とは、表現における共通点がとても多いことに気がつきます。「余白」を生かすデザインセンスとバランス感覚は、書画と染付の両方において磨かれてきたものだとわかります。

そんなふうに見ていくと、藤吉憲典の作品世界における「書画陶芸」は、実はずっと前から想定されていて、ごく自然な流れであったのだという感じがします。あたりまえに生活のなかにあった書画が、作品として昇華される機が熟したということなのだと思います。書画家・藤吉憲典にも、ぜひご期待ください。