福岡市美術館に行ってきました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

福岡市美術館に行ってきました。

今春リニューアルオープンした福岡市美術館に、やっと行って参りました。まずは2階の入り口につづく外階段エリアに、草間彌生の黄色に水玉のカボチャ発見。同じカボチャのキーホルダーを何年も前からリュックにつけているのですが、最近「これ知ってる!」と言われることが増えてきたのは、福岡市美術館リニューアル効果だったのかもしれませんね。

さて今回のお目当ては、新しくなったコレクション展示室。1階に古美術の展示室、2階に近現代美術の展示室。以前より、広く明るい雰囲気の空間になっていて、とても嬉しかったです。

古美術の展示室では、まず十二神将に出迎えられました。円形に配置された十二神将をぐるりと回って拝見。いいですね。続いての企画展示室では、グッドタイミングなことに田中丸コレクション「唐津と高取」を観ることができました。朝鮮唐津の徳利が特に良かったです。

松永記念館室では「松永耳庵(じあん)の茶」と題して、四つの茶席を再現した道具が展示してありました。床の間を模した展示スペースが良かったです。

2階の近現代美術展示室では、シャガールのニワトリがお出迎えしてくれました。休日の午後でしたが、観覧者はそれほど多くなく、じっくり見ることができました。常設の展示室はゆっくり観ることができるのが、なによりの魅力です。

コレクション展示室への入館料は、1階・2階含めて200円。展示室を出る前に「再入場したいのですが」と係の方に申し出れば、再入場用のハンコを押したチケットをくださいます。わたしは一度全部回った後に、再入場してシャガールをあらためてじっくり見てまいりました。

当日はあいにくの雨でしたが、館内にカフェスペースや、座って休憩できる場所があちこちにあって、ゆっくり過ごせそうです。コレクション展の展示入れ替えがあったころに、また訪問したいな、と思いつつ。

山口周講演会 in 福岡市美術館 ART FAIR ASIA 2019 プレイベントに行ってきました。

こんにちは。花祭窯おかみ・アートエデュケーターふじゆりです。

『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 山口周講演会 in 福岡市美術館 ART FAIR ASIA 2019 プレイベント』に行ってきました。

タイトルが長いですね(笑)

2017年に読んだ『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?」で、考え方が近いと勝手に親近感を覚えていました。その山口周氏の講演が福岡であると聞いて、これは必ず行かねば!!と。

期待以上の面白さでした。福岡に呼んでくださった、アートフェアアジア福岡2019実行委員の皆さんに心より感謝申し上げます。ほんとうにありがとうございました。

以下、備忘。


  • 日本は「美」の発展途上国(後進国)である。
  • コンマリが評価されるということは、近代が終わったということ。
  • 人間が世の中に出す価値はなにか?
  • マーケティングルールよりも、感性に根差した提案が勝つ状態。
  • 役に立たないけど意味がある。
  • 文明(役に立つ) vs 文化(意味がある)
  • 個人にとっての「意味」→意味の多様化→いろんな種類の嗜好品が求められる時代。
  • 目線を鍛える。
  • キャパシティを上げる。
  • (論理ではなく)ビジュアルとストーリーで動かす。
  • 顧客との関係性における「意味」。
  • 個人的な喜怒哀楽に根差したものかどうか。
  • 本当に強く思っていれば、はるか遠くからでも見つけてくれる時代。


山口周さん、本を読んだ印象では、もっと厳しい感じの方をイメージしていたのですが、思いのほか柔らかい雰囲気をまとった方でした。きっと、このしなやかさこそが、芯の強さなのですよね。言葉の選び方、話題の運び方、質問者への対し方、どれをとっても知的でクールな物腰で、わたしもこんなふうに話せるようになりたいなぁ、と。

「日曜美術館」にヒントがいっぱい!?

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

「日曜美術館」にヒントがいっぱい!?

先日受講してきた学芸員技術研修会では「展示グラフィック」がテーマでした。写真はその研修会場だった長崎県美術館。

マーケティング的な要素をきちんと取り入れた研修会で、参加者に終始一貫して求められたのは、「この展覧会を見に来たら、あなた(観覧者)にとってどんないいことがあるのか」を考える基本姿勢。そのうえで「いかに伝えるか」というテクニック的な話が続きました。

チラシやポスターといった広報物にはじまり、キャプションや解説パネルなどの展示物制作においての技術まで、常に「観覧者にとってどうか?」の立場に立ち続けることの重要性が説かれました。

そんな研修会のなかで、講師の 株式会社ノイエ代表・熊谷淳一氏 の口から出てきたのが「日曜美術館の構成をイメージしてみてください」という言葉。曰く、この番組のなかで用いられている演出に、展示グラフィックを考えるヒントがたくさんあるとの示唆でした。

なるほど!もちろんタイトルは知っていましたし、番組を観たこともありますが、そういえばこのところずっと観ていませんでした。あらためてチェックしたみたら、1974年からスタートして今なお続く長寿番組なんですね。これだけ続いているということは、やはり視聴者を引き付ける要素がたくさんあるということなのでしょう。

というわけで、しばらく「日曜美術館」に注目してみようと思います。

学芸員技術研修会2019「展示グラフィック」

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

学芸員技術研修会2019「展示グラフィック」

7月スタート。今年度の学芸員技術研修会もスタート。本日の研修分野は「展示グラフィック」。長崎県美術館に行って参りました。

講師は株式会社ノイエ代表・熊谷淳一氏。マーケティングの観点を大前提とした デザインのお話は、とても面白く、今日からすぐに使える技術論も盛りだくさんでした。

以下、備忘。


  • 「もてなす展示」の見せ方、押さえどころ。
  • 誰のため?
  • (館、学芸員からの)メッセージとデザイン。
  • もっとも大切なのは「マインド」。
  • (ここに来ると)あなたの生活や人生の質が上がるよ!
  • 「どっちでもない60%の人」に、いかに働きかけるか。
  • 競合=「どこに時間を割くか」。
  • 情報は盛りだくさんに。
  • 感情に訴えるコピーとデザイン。
  • 数字「3」以上は意味・価値をもつ。
  • (お客さまにとっての)「メリットは何?」を常に持つ。
  • 具体的な行動を導く明確なオファー。
  • 資格・根拠・裏づけ。


あいにく終日の雨でしたが、お昼休み小雨になったので、屋上に上ってみました。長崎港を臨む景色に、気分もリフレッシュ。とってもいい環境で研修を受けることができました。

いつも素晴らしい学芸員技術研修会を企画してくださる九州産業大学の緒方先生、講師を務めてくださった株式会社ノイエ代表・熊谷淳一氏に心より感謝です!

アジ美でゆっくり。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

アジ美でゆっくり。

アジ美こと福岡市博多にある「福岡アジア美術館」にふらりとお出かけしてきました。観たい展覧会があったわけではなく、近くでの用事に少し時間があったので、時間つぶし(^^)

久しぶりに「アジアギャラリー」の常設展示(コレクション展)を見て、図書コーナーで本を物色し、カフェで一休み。図書コーナーは「福岡アジア美術館」のテーマに沿った本がたくさんあります。

図書コーナーからカフェにかけて、フロアは広々と連動しており、カフェコーナーにはテーブルと椅子がたくさん。窓が大きく明るいスペースです。カフェメニューは、軽食・飲み物・スイーツがあり、ちょうどお昼時でしたので、ランチをいただきました。

が、実はここのすごいところは、メニューを注文しなくても使えるというところ。窓際の席でゆっくり座って本を読むこともできるし、8~10人ぐらい座れそうな大きめのテーブル席では、ちょっとした打ち合わせもできます。もちろん、カフェ利用のお客さまが多いときには、心遣いが必要ですが。

わたしにとって「本とカフェ」の貴重な博多の穴場スポットです。

父(ダンナ)と息子のおでかけ。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

父(ダンナ)と息子のおでかけ。

おでかけ先は福岡市博物館で開催中のジブリの大博覧会。昨年の夏に、宮崎県美術館で開催されたジブリ展に家族で出かけたので、わたしは今回はパス。福岡展では立体の展示がパワーアップしているということで、ダンナと息子は嬉々として出かけて行きました。

つい先日、来場者数が30万人を突破した大人気の展覧会。関係者の方から「平日の午後4時ごろに入ると、閉館まで比較的ゆっくり観れるよ」とアドバイスをいただいていましたが、終了まであと1週間とあって、週末しか時間の合わない父と息子は土曜日に出かけて行きました。

とても人が多かったようでしたが、大満足の展示だったようです。その少し前に足を運んだ福岡パルコで開催されていたGO!GO!海洋堂展は、若干物足りなかったというダンナも、ジブリのおかげでご機嫌に(笑)

電車とバスを乗り継いで出かけ、観覧後にはミュージアムショップを物色し、博物館前の芝生広場で休憩。博物館までの道のりと、展覧会の観覧と、博物館自体(ショップや広場)とを満喫して帰ってきたダンナと息子。とっても良い週末になりました。

常日頃から「市民に開かれた博物館・美術館」を目指すならば、 「デートで博物館や美術館を行先に選ぶ高校生」が増えることが、一つの指標になると思っているわたしですが、「父と子のお出かけ先」として選ばれる場所になるのも、一つの指標になるなぁと実感。

写真は、息子が今回ミュージアムショップで手に入れた、黒田家(福岡藩主)の甲冑の絵葉書。ジブリグッズはモノに対して値段が高すぎたようで、より価値あるミュージアムグッズとして、福岡市博物館ならではの「黒田家関連グッズ」を選んだあたりが、GOODでした。

ウィーン・モダン@国立新美術館

こんにちは、花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

ウィーン・モダン@国立新美術館

西麻布桃居さんでの藤吉憲典陶展に在廊してきたついでに、国立新美術館へ。このところ、出張のタイミングで隙間時間を見つけては「ふらりと展覧会」に足を運べるようになりました。

桃居さん界隈で徒歩圏の美術館は、森美術館(六本木ヒルズ)サントリー美術館(東京ミッドタウン)、そして国立新美術館。月曜休館の美術館が多いなか、「今日開いている!」「企画展会期中!」という条件に当てはまった国立新美術館に行って参りました。

お天気も良く、お散歩がてら15分ほど。桃居さんのオープン時間まで約1時間、しっかり観覧することができました。

正式の展覧会名は「ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道」。英語版の「VIENNA ON THE PATH TO MODERNISM」の方がストレートでわかりやすいタイトルだと感じましたがそれはさておき。

素晴らしかったです!

このところブログでの展覧会訪問録は「素晴らしかった!」と書いていることが多く、何を観ても「素晴らしい」と言っていると思われるのではないかと危惧しつつ(笑)。実のところ、展覧会の感想は毒を吐くことも多いのですが、このところは「ちょうど自分の関心が向いているもの」を「秀逸な展示で見ることができる」ラッキー♪が続いています。

絵画だけでなく、ウィーン工房の工芸品の数々や、近代建築の先駆者と言われるオットー・アーグナーの設計計画図面、模型なども多数展示してありました。「分離派(セセッション)」の時代であり、これはつい先日の「世界史を建築家の視点で学ぶ アールヌーボー」で学んだばかりだったので「なんとタイムリー!」と一人で大満足。

クリムトの絵も好きですが、今回わたしがもっとも気に入ったのは、エゴン・シーレの「ひまわり」でした。1本すっくとした立ち姿の、華やかでない存在感に惹きつけられました。そして同行した中学生の息子を感動させたのは、「音楽の教科書に載っているシューベルトの肖像画」。

美術展では「自分のペースで勝手に見る」のが習いの藤吉家。今回もさっさと歩きだした息子がしばらくして興奮した様子で戻ってきて、「ほんもの?ほんものよね!」と腕を引っ張るので何かと思えば、お馴染みのシューベルトの肖像画の「ほんもの」でした。ついでにメガネの実物も。

「帰ったら音楽の先生に報告しなくっちゃ!」と大喜びの息子。こういう発見があるから、やっぱり本物を観に行くのはいいですね♪わたし個人的には、もっとゆっくりできるときに、3階にあるという美術図書館に行ってみなくちゃ!と思いつつ。

大満足の新国立美術館でした。「ウィーン・モダン」の会期は8月5日(月)まで。

藤吉憲典陶展@桃居、在廊しておりました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

藤吉憲典陶展@桃居、在廊しておりました。

6月2日(日)~3日(月)桃居さんにおじゃましておりました。つくり手であるダンナは、初日から二日目にかけて在廊。期間中たくさんの方にご挨拶することができて、とても嬉しい滞在となりました。

今回は、テーマを「蓋もの」と絞り込んだため、これまでのような食の器を期待してお越しくださったお客さまには、少しびっくりなさるかもしれないと思いながらの個展スタートでした。そんな気がかりもあって、今回の作品群についてお客さまから質問があればひとつでも多くお答えしたいと思い、ダンナと日程をずらして滞在しておりました。

国内のギャラリーでこのようにまとめて「蓋もの、箱もの」をご覧いただく機会は、今回が初めて。初めての取り組みというのは、やはりいつも結果が読めずにドキドキするものです。まずはとにかく、作家が楽しんでつくった作品を、お客さまが楽しんでご覧くださったらいいな、の一心でした。

ご来場の皆さんがワクワクした表情で蓋を開けてご覧になったり、「一番お気に入りの箱」をお探しになるにこやかなご様子を拝見して、少しホッと致しました。

桃居さんでの藤吉憲典陶展2019は、6月4日(火)が最終日。全展示作品は藤吉憲典公式サイトでもご覧いただくことができます。

藤吉憲典陶展@桃居、明日初日です。

こんにちは。花祭窯おかみ・ふじゆりです。

藤吉憲典陶展@桃居、明日初日です。

藤吉憲典陶展 at 桃居
藤吉憲典陶展 at 桃居

2019年は西麻布桃居さんでの個展が最初。楽しみにしてくださる皆さまには、たいへんお待たせいたしました!の初日です。

今回の個展テーマは「蓋もの」。「蓋がついているもの」にこだわった結果、重箱・陶箱がいろいろと並びます。

和の箱、洋の箱。古典の写しから、コンテンポラリーアートと呼ぶべきものまで、培ってきた肥前磁器の伝統工芸文化・技術と現代美術との融合点をご覧いただける個展です。どうぞお越しくださいませ。


藤吉憲典陶展
2019年5月31日(金)→6月4日(火)
AM11:00→PM7:00(最終日PM5:00)
会期中無休
桃居
港区西麻布2-25-13
TEL03-3797-4494

本をきっかけに。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

本をきっかけに。

好きになること・もの、ありませんか?

美術鑑賞の座学講座をするにあたって、最近わたしがよく使うのは、アンリ・ルソーの絵画なのですが、ルソーの絵に興味を持ったのは、実は小説がきっかけだったと、講座の準備をしながら思い出しました。

原田マハさんの『楽園のカンヴァス』です。この本を読んで、まず家にある画集からルソーを引っ張り出してひきこまれ、ロンドンではナショナルギャラリーで虎の絵(タイトル「Surprised!」)に釘付けになり、ルソーの「夢」を見るためだけにでもニューヨーク近代美術館MoMAに行かねば!と思っています。

小説に登場する絵や音楽は、しばしばそのストーリーとの相乗効果で強く心に響いてくると感じます。もちろん大前提として、そのもの(絵や音楽)自身の力があるからこそ、の響きなのですが。

わたしの場合、小説のおかげでルソーの絵に関心が向きました。もちろん同じ画家が描いたものでも、響くもの響かないものあります。ルソーの絵も例外ではないのですが、惹かれるものが多いと感じています。

わたしは絵を見る時に、極力文字情報を排除するのですが、文字情報のかたまりである小説から影響を受けて、好きな絵に出会うこともある。なんだか面白いなぁと思います。