お茶を習う楽しみ。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

お茶を習う楽しみ。

月に2回ほどの茶道のお稽古。南方流に入門してから5年以上が過ぎました。先日、お稽古に行ったときにつくづくと感じたことは、わたしはこの場所に来るのが好きなのだなぁ、ということ。

お茶を習う動機は人それぞれにあると思います。わたしもそもそもの発端は「陶芸家の嫁になったから、知っておいた方がいいかな」という、どちらかといえば義務感からでした。スタートは裏千家の先生についていましたが、妊娠出産をきっかけにしばらくお休み期間があって、福岡への転居もあって南方流で再スタート。

再スタートの時も、義務感とまではいかないものの、仕事の意識が強かったように思います。それが5年を経た今では、純粋に「習いたい」「お稽古に行きたい」という欲求に。この変化は何だろうと、ちょっと考えてみたのでした。

その要素はいろいろとあるのですが、わたしにとって一番大きいのは、そこに集う「人」の魅力であることに、あらためて気づきました。「こんなふうに齢を重ねたい」と感じる先生方が、男性女性問わず何人もおられるのです。

自分の近い未来を重ねて憧れる存在があることが、気持ちの拠り所になるという経験を、お茶のお稽古を通してしています。こういう場所を持つことができるのは、ありがたいことですね。

 

書道部で思う「ことばの力」。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

書道部で思う「ことばの力」。

この春からスタートした書道部@花祭窯、楽しんでいます。「ガンガン上達したい!」というのでなければ、月に1回の書道というのは思いのほか「良いペース」であることを実感しています。(ガンガン上達したい方は、毎日5分でも半紙に向かうと良いそうです^^)

「今日は何と書こうか」と考えるところから、書道の愉しみがはじまっています。月1回のペースなので、わたしにとっては「今月のひとこと」的な位置づけ。とはいえ、なにか教訓的めいた言葉を考えるわけではなく、ほとんどがその時にふっと頭に浮かんだものです。仕事場に毎月貼り重ねています。

先月は、禅語「本来無一物」から「無一物」。「本来無一物」は2年以上前に福岡藩主黒田家の菩提寺・崇福寺さんで出会った禅の言葉。仕事上判断に迷ったときにこの言葉が視界に入ってくると、すっと迷いがとれる凄い言葉なので、わたしのデスク周りには、この言葉が自分に飛び込んでくる仕掛けをいくつかしています。

書道部@花祭窯

そして、がらりと変わって今月(昨日)は、たまたまラジオから野宮真貴(ピチカート・ファイブ)さんの声が聞こえてきたので「万事快調」。

書道部@花祭窯

「万事」と書きはじめたら、周りから「休す!?」と声が上がりましたが、いえいえ「快調」で参ります(^^)

自分の気分で選び、書くことば遊びの面白さ。月一書道、おすすめです。

 

藤吉憲典のチューリップ。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

藤吉憲典のチューリップ。

古伊万里に見られる古典文様の写しを発展させることの多い文様のなかにあって、上のチューリップ文様は藤吉憲典のオリジナル。ただ、古いものにチューリップの文様が全くなかったかというとそうではなく、肥前磁器にもいくつかの古典文様が残っています。

画質が荒いですが、下の写真、真ん中のマグカップの文様が、古典的なチューリップ文様。もともとは皿に描かれていたものを、マグカップの文様に仕上げたもので、オリエンタルな雰囲気です。

マグカップ 藤吉憲典

チューリップがオランダで大ブームになったのは17世紀。日本には江戸時代後期に渡ってきたと言われていて、時代的には肥前磁器の歴史にも重なっているので、チューリップ文様があるのも不思議ではありませんが、ヨーロッパからのオーダー品に描かれたのが最初だったのかもしれませんね。

そして、↓こちら↓が、藤吉憲典オリジナルのチューリップ文様。

藤吉憲典 チューリップ大皿

文様自体はオリジナルですが、デザイン的には古伊万里の文様のパターンをきちんと継承しているため、古典文様といってもばれないかもしれません(笑)長いこと染付文様のチューリップだけだったのですが、「赤絵も見たい!」という声に応えて、今回作ってくれました。

期待以上に良い雰囲気に仕上がりました(^^)

 

花祭窯ニュースレタースタート。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

花祭窯ニュースレタースタート。

その名も「花祭窯便り」。メールマガジンでもウェブマガジンでもなく、文字通り「紙」のお手紙です。以前にも季節のお便りを作っていたことはあって、主に個人のお客さまにお買い上げ品をお届けする際に一緒に送っていましたが、このところサボっていたことを思い出しました。

もともと個人的には手紙を書くのが好きなので、「封筒と便箋と切手」を常に揃えておくようにしています。郵便局に行くたび記念切手をチェックして、雰囲気の良いものはすかさずゲット。お客さまに宛てて個展のご案内状をお送りするときは、宛名は自分の手で書くことを決めています。

そんなわけで、仕事上でもアナログな方法でのご連絡を差し上げることは少ない方ではないと思いますが、インターネットを利用することがあたりまえになり、フェイスブックやインスタグラムなどのSNSで情報発信がしやすくなってくると、ついついネット上でのお知らせに偏ってしまっていたのではないかと反省。

ニュースレター「花祭窯便り」復活第1号は、本日2018年10月10日号。定期的に決めて出さずとも、お友だちに出すように、お手紙を書きたくなった時に書香かな、と思っています。

お届けするタイミングは、お客さまへの器のお届けの際に同梱したり、お手紙でのご連絡の際に同封したりという感じです。津屋崎の花祭窯にも少しおいておこうと思いますので、ご来窯の際は、ぜひ手にとってご覧くださいませ(^^)

 

波折神社のおくんちでした。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

波折神社のおくんちでした。

毎年恒例のおくんち。波折神社を氏神様とする地域の持ち回りで、花祭窯のある新町は三年に一度回ってくる当番の年でした。が、我が家について言えば、息子が毎年「太鼓係」で行列に参加しているため、いつもの秋祭りといった感じです。

思えば息子が初めて太鼓係に入ったのは、小学校2年生の時。それまでは小学校4年生以上から参加となっていた子ども太鼓の叩き手がどんどん減ってしまい、人数集めのために、まだ小さかった息子にも声をかけていただいたのでした。

けっこうな距離を太鼓をたたきながら練り歩きます。休憩も入れながらとはいうものの、時間にして3時間以上。息子が初めて参加した年は、背丈に対して高めの位置にある太鼓を叩きながら歩いたため、翌日は首が痛いと泣いていたのを思い出します。

それでも翌年からも、おくんちの太鼓の練習のお知らせが来ると、一も二もなく嬉しそうに走って出かけるのですから、太鼓をたたくことがほんとうに楽しいのだなぁ、と思います。

今年は、大太鼓も小太鼓もたくさんの子どもが参加してくれました。ありがたいことに、いっときの「叩き手不足」の懸念はなくなりつつあるようです。こうして子どもたちが地域の主役になれる場がたくさんあることが嬉しいです。

 

献茶と野点。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

献茶と野点。

茶道南方流の大切な行事のひとつ、香椎宮への献茶式と、報恩寺での野点に参加してまいりました。写真は野点を行った報恩寺のお庭。台風のあとで10月にしては少し暑かったものの、晴れて良いお天気となりました。

神社本殿での、禅寺茶道による献茶の儀。神仏がひとつの時間と空間を共有する、厳かでありながら晴れやかさも感じる、ひとことでは形容しがたい場です。

報恩寺は香椎宮の神殿の裏(西側)にあります。 日本禅宗の始祖・栄西禅師が建久3年(1192年)に開いたわが国最初の禅寺といわれており、「建久報恩寺(けんきゅうほうおんじ)」跡の石碑が立っています。

天正14年(1586年)火事により焼失したものを、聖福寺塔頭の禅寺である円覚寺・第十七世猷山和尚の発願により復興修理したところからはじまり、円覚寺と報恩寺、そして香椎宮とのご縁が続いているようです。

栄西禅師が1190年に宋の天台山にあった菩提樹を香椎宮に送り、これが日本に初めて伝来した菩提樹だと言われていますが、 その由来を示す菩提樹の木が報恩寺の庭にあります。

それにしても、野点のお茶をいただくのは気持ちが良いですね。毎年、この場に居る機会をいただくありがたさを感じます。

(参考サイト)お寺めぐりの友香椎宮の境内社めぐり(福岡市)

 

太鼓の練習がはじまりました。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

太鼓の練習がはじまりました。

今週末は津屋崎の波折神社の「おくんち」です。毎年秋の楽しみのひとつ。今年も子どもたちの太鼓の練習がはじまりました。写真は昨年のようす。

太鼓をたたきながら練り歩く行列。わたしたちがここに越してきた頃は「太鼓の叩き手」を確保するのに苦労をしていましたが、ここ1~2年は参加してくれる子どもが増えてきました。

我が家から波折神社までは、歩いて3分ほど。晩ご飯が済んで練習の時間がちかづいてくると、太鼓の音が響いてきて、その音に反応して我が家の息子も走って神社に向かいます。練習開始の一日目は途切れがちだった太鼓が、どんどん滑らかになっていきます。居ながらにして練習のようす、上達のようすが伝わってきて、ワクワクします。

太鼓の練習は、先生が来てくれるわけではなく、地元のお父さんたちが教えてくれたり、ずっとやってきた中学生が小学生に教えてあげたり。こうして受け継がれていく姿を見ることができるのは、幸せなことですね。

さて今週末は本番。どうぞよいお天気になりますように。

 

藤吉憲典の動物シリーズ

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

藤吉憲典の動物シリーズ。

動物ものはいろいろと手掛けていますが、シリーズ化しているものは、実はまだそれほど多くありません。

スタートはカバでした。

カバ 藤吉憲典

カバのウィリアムさん。by藤吉憲典

次に、サイ。

藤吉憲典 サイ

そして、今手掛けているのが、ゾウ。

藤吉憲典 動物シリーズ

上のゾウは形を作ったところです。なんといっても形が決まるまでが一番時間のかかる作業のようです。いかにそれらしく見えるか!?というのはまずその姿かたちが肝のようです。

これから素焼きに入り、本窯に入り、絵・色がついて、赤絵窯。そして出来上がりです。

果たしてどのように出来上がるのか。はじめての造形はわたしには完成の姿がなかなかイメージがつかず、それだけにとっても楽しみです。

 

 

秋分でした。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

昨日は秋分でした。

写真は、花祭窯に咲いたヒガンバナ。この夏は猛暑といわれましたが、どんな夏であろうとも、この季節になるときちんと花開くヒガンバナ。毎年、植物ってえらいなぁと思うことのひとつです。

秋分は、二十四節気のひとつ。お彼岸の中日。満月、お月見、お団子、おはぎ、秋の七草…。秋分から連想される旬のモノコトは数多く、やきものの文様の題材が多い季節でもあります。

秋分はこれから先、冬至までの三カ月のスタートの日でもあります。そんな昨晩は、これからライフワークとして進めていくことについて、一緒に歩んでいきたい方々とお食事しながら語らう時間を持つことができました。

これからしっかり触角を伸ばしていきます。

 

伝統継承事業スタート。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

伝統継承事業スタート。

「肥前磁器の価値を高める仕事をし、
肥前磁器の伝統技術・文化を後世へ伝える」

1997年花祭窯の創業当初から、磁器作家・藤吉憲典が掲げ続けている事業使命です。独立から20年以上が過ぎ、そろそろ具体的に取り組みをはじめるべきだろうと考えていましたが、このたびやっと皆さんに告知できる形になりました。

花祭窯:磁器作家プロフェッショナルコース

タイトルにあるとおり、プロ作家向けのコースです。次のような方々を、受講者として想定しています。

  • すでに作家として独立していて、更に仕事の幅を広げたい人。
  • 窯元のデザイン担当などで、商品開発力をもっと強化したい人。
  • 勤め中・在学中で、近い将来作家として独立予定の人。
  • 陶芸の道に進んでいるが、デザインを勉強した経験が無い人。
  • 窯元などで部分的な工程しか経験できず、全体を学びたい人。

事前にしっかりと面談をしてお互いの意思を確認してから、正式申込となります。意欲ある方からのお問合せをお待ちしております!