映画「ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE with SOMEBODY」を観てきました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

映画「ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE with SOMEBODY」を観てきました。

今年の目標「月に1本は(映画館で)映画を観る!」のラストは、ホイットニー・ヒューストン。

ホイットニーのデビューは1985年。1980年代の洋楽にまみれて中高生時代を過ごしたわたしにとっては、ど真ん中なのです。熱烈なファンだったわけではありませんでしたが、ラジオから彼女の歌声が聞こえてくると、無条件に涙が出てくることがありました。彼女が亡くなったというニュースは、なんだかわけがわからなくてショックでした。映画を通して、そこに至る彼女の苦しみを、ほんの少し知ることが出来たように思いました。

映画は冒頭からホイットニーの美しい歌声がたっぷりで、歌声を聴くたびに涙が出てきました。ストーリーが悲しいとか切ないとか、そういうこととは関係なく、です。陳腐な言い方ですが、音楽の力を体感する約2時間半でした。そして、いつまでも、もっと彼女の歌声を聴いていたいと感じた2時間半でした。80年代から90年代、歌詞の意味などまったく考えずに、ただメロディーと声の美しさに惹かれていましたが、今回映画の中であらためて歌詞の内容を知ることになり、それも新鮮でした。彼女の歌・歌声に救われた人はたくさんいただろうな、と思うと同時に、歌っている本人が救われなかったことが切なく迫ってきました。

実は上映前に、音響設備の不具合で、映写の際の機械音が通常より大きく聞こえてしまうということで、上映開始時間ギリギリまで映画館の方が調整をなさっていました。席に入るときも、スタッフの方が入り口でその旨を一人一人に説明してくださり、機械音が気になった方にはチケットの払い戻しに応じるとおっしゃっていました。映画の予告編を見ているときは、「あ、この音のことだな」とわかりましたが、本編の上映がはじまったら、まったく気にならず。映画に没入していたようです。

「月に1本は(映画館で)映画を観る!」、2022年ラスト「ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE with SOMEBODY」大満足でした!

佐賀・花祭の自然の恩恵。

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佐賀・花祭の自然の恩恵。

ダンナが佐賀有田にお出かけ。今回の用事は、窯やさんと化粧箱やさんをまわり、古くからお世話になっている作家友人たちへの年末あいさつを兼ねて。花祭窯の工房は福岡県津屋崎ですが、仕事の道具や材料は、佐賀有田にずっとお世話になっています。車で2時間ほどの距離なので、気分転換兼ねてちょうど良い距離です。

創業地・佐賀県江北町の花祭までだと、車で1時間半ほど。有田に用事で出かけるときは、たいてい花祭にも立ち寄ります。自然豊かな里山には、どの季節に行っても楽しみがあります。年末も差し迫ったこの時期ですので、お正月用に飾ることのできる梅や南天、笹、その他を調達して来てもらいました。上の写真はその一部。

自分の敷地だけで、いろいろなものが揃うありがたさ。南天はたくさんあるので、ご近所の方にも使っていただいています。今年の春に植えた柑橘の木もどうやら無事に根付いてくれた様子で、ひとまずほっとしました。来年はまた苗木を増やそうと企み中。一方で、藪笹がどんどん侵食して来ているので、きちんと草払いの手入れをしなければ、と思いました。いつも思ってはいるものの、うやむやになってしまっているのを、反省。

自然豊かな里山は、住んでいるときはその怖さも体感していましたが、そのおかげで学んだことも数多くあります。自然の恵みに感謝しつつ、来年はわたし自身、もっと足を運ぼうと思いました。

年末までの1週間で、どこまでできるか!?

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

年末までの1週間で、どこまでできるか!?

12月最終週。上の写真は、今年元旦の風景です。あっというまですね。

年内に完了あるいは目途をつけておきたい仕事がいくつかあります。ラスト1週間と言いつつも、皆さま年末年始のお休みに入られるので、やり取りの必要なお仕事は、相手先の方々のご都合を考えると今日明日が正念場!?という感じです。すっきりと新年をスタートするためにも、時間優先順位をつけつつ、できる限り進めておきたいところ。

ならばブログ執筆を後回しにすればよいものを、という声も聞こえてきそうですが(笑)、頭のなかを整理整頓するのに必要な作業ということで、最優先!…というよりは単純に、書くのが好きなのですね。

  • 作品パンフレット制作。
  • 藤吉憲典公式サイトリニューアル案提出。
  • EC初売り準備。
  • 経営革新計画作成。
  • BCP(事業継続計画)策定&SDG’s取組み申請。

大きなところでは、この5つ。どちらも来年度以降に向けての種まきになりますので、急ぎながらもきっちり取り組みたいところです。

さ、整理整頓&優先順位がつきました。今から取り掛かります!

NEW PORCELAIN SCULPTURE by Kensuke Fujiyoshi 無事会期終了いたしました。

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NEW PORCELAIN SCULPTURE by Kensuke Fujiyoshi 無事会期終了いたしました。

11月16日にオープンしたロンドンSLADMOREでの個展。

1か月超の会期を終え、無事会期終了いたしました。個展開催を支えてくださった皆さま、作品オーナーとなってくださった皆さま、会場に足を運んでくださった皆さま、応援してくださった皆さま、心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

藤吉憲典が作家として独立したときに掲げた目標のひとつを、この個展でようやく達成することが出来、25周年にふさわしい展覧会になったと思います。今年はほんとうに一年間作りっぱなしのダンナでした。独立当初は、ロンドンで個展をするようになるとはイメージしていませんでしたので、ご縁の妙を感じます。面白く、ありがたい限りです。

さっそく来年度以降に向けて、いろいろとチャレンジ課題も出てきています。ひとつひとつ、地道に取り組んでまいります。ロンドンSLADMOREでは、2023年もいくつかの企画展と、クリスマスショウに作品を発表予定です。

今日は朝から雪なので。

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今日は朝から雪なので。

上の写真は、数年前の雪の日のもの。本日は撮ろうと思ったら大方溶けていて、シャッターチャンスを逃しました。ここ津屋崎は海が近いから、海水温のおかげで雪はめったに積もらないよ、と言われていましたが、けっこう雪景色を見ています。何センチも深く積もることは無くても、うっすら積もる、は毎年あるかもしれません。

さて純和風建築古民家の我が家、寒いです。今日は特に、雪だけでなく風が強いので、かなり寒いです(笑)。というわけで、朝から石油ストーブ付けっぱなし。ということは、その火力を無駄にするわけには参りません。鶏骨付き肉を煮込んでチキンスープを取り、牛スジ肉を煮込んでカレーを作り、大きめのサツマイモを焼き芋にし…と、フル活用。仕込んでストーブの上においておけばできるのですから、なんともありがたいことです。

寒さが苦手なわたしにとって、ストーブ料理の楽しみは、とっても大切。本格的に寒くなる1~2月に向けて、「寒いからこそできる、嬉しいこと」をひとつでも増やしたいところです。とりあえず今回、牛スジカレーがとても美味しくできたので、ストーブが出ているうちにあと何回かはスジ肉を仕込もうと思います。

「美術館同行サービス」スタート。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

「美術館同行サービス」スタート。

本日はアートエデュケーターとしての仕事のお話。上の写真は、お気に入りの絵本『美術館って、おもしろい!』より。

先日、あるギャラリーオーナーさんとお話をしていて、気づいたことがありました。わたしはアートエデュケーションを仕事にするうえで、ありがたいことに学芸員研修などの機会を毎年享受しています。そこで学んだ最新の知見を、美術鑑賞講座のなかで形にしたりはしているのですが、インプットに対してアウトプットがまだまだ少い!と気づいたのでした。

ここ数年はコロナ禍で動きにくかった、ということもありますが、アウトプットの方法は、考えれば工夫次第です。せっかくの専門的な学びを、もう少し積極的に地域社会に還元して行きたいと思いました。今年10月に受講した宮本由紀先生の「アートの仕事」の講座で、アートエデュケーターとしてこれから進むべき方向性を整理整頓したところでしたので、より実践に落とし込んでいきたいところです。

というわけで、「美術館同行サービス」スタートします。美術館・博物館の常設展示を使った、対話型美術鑑賞の技法を盛り込んだ美術館同行サービスです。観察眼を磨き、視野を広げ、自分の内側を覗き込む。そんな深い美術鑑賞体験をナビゲートいたします。

読書『やっかいな食卓』(小学館)御木本あかり著

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『やっかいな食卓』(小学館)御木本あかり著

いつものカメリアステージ図書館新刊棚より、タイトルの斜に構えた感じにつられて中身はチェックせず借りて参りました。

なんてことの無い日常。その日常に、どんな家庭にも起こり得そうな「家族の問題」が次々に降りかかるお話。嫁姑問題、同居問題、介護問題、相続問題、子どもの引きこもり、家事と仕事の両立…。自分のこととして、あるいは身近な人のこととして考えさせられつつも、面白く読みました。次々と難題が起こるものの、なんとなく問題を抱えながらもハッピーエンドになるのだろうな、と予感できるストーリー展開は、読んでいて心落ち着くものでした。

ストーリーは嫁と姑の二つの視点から語られます。てっきり著者は「嫁」側=若い人なのかと思いきや、読み終わってから出版元の小学館のサイトを見たら「69歳大型新人」とあって、ビックリ。通算23年を外交官の妻として世界9カ国で生活してきたという著者の体験と知恵は、本書の「姑」に反映されていたのでした。今は「姑」である人も、かつて「嫁」であった時代を経てきているからこそ、どちらも当事者視点で描けるのだろうな、と感じました。

小説家としては本作がデビュー作であったという著者ですが、別の名前(本名)でエッセイは何冊か出ているそうです。道理で、いい感じに肩の力が抜けているのでした。このリラックス感が行間にあるからこそ、の心地よい読後感。映画にしても面白そうです。

『やっかいな食卓』(小学館)御木本あかり著

2022の目標「月に1本は(映画館で)映画を観る!」進捗状況。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

2022の目標「月に1本は(映画館で)映画を観る!」進捗状況。

今年も残すところあと10日。年内最後の映画は、今週末からはじまるホイットニーヒューストンを観に行こうと、最寄り映画館のスケジュールを確認したところでした。

年初に「月に1本は(映画館で)映画を観る!」を掲げました。これ、とても良かったです。おかげで毎月1本とはいかないまでも、これまでで一番多く映画館に足を運んだ1年となっています。

1月『HOUSE OF GUCCI』

2月『フレンチ・ディスパッチ』

3月『ナイル殺人事件』

4月『ベルファスト』

5月は観に行きそびれて、6月『エリザベス 女王陛下の微笑み』

7月また観に行きそびれて、8月『レインマン』

9月またまた観に行きそびれて、10月『ダウントン・アビー』

11月は『アムステルダム』

11月2本目は『恋におちたシェイクスピア』

ということで、あとは12月のホイットニーヒューストンを観たら、合計10本。12分の10ですから、なかなかの達成度合いです。

こうしてタイトルを振り返ると、どの映画も「観て良かった!」と思えるものばかりで、満足度100%。ひとつも外れが無かったのは、ラッキーでした。うち2本は「午前10時の映画祭」からのラインナップであり、これがとても良かったです。最寄りの映画館で「午前10時…」を上映してくれるありがたさ。

口に出して目標にしたことで、結果として豊かな時間を過ごすことが出来ました。来年も引き続き「月に1本は(映画館で)映画を観る!」を掲げて行こうと思います^^

読書『竜と流木』(講談社文庫)篠田節子 著

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『竜と流木』(講談社)篠田節子 著

先日読んだ久しぶりの篠田節子さんがとても良かったので、図書館で「篠田節子」の棚からピックアップ。文庫で並んでいたのが本書だけでしたので、中身はチェックせずに借りて参りました。ここは、作家への信頼感とでも言いましょうか。

さて『竜と流木』、最初に注意すべき点として、少々グロテスクな描写がありますので、苦手な方は気をつけてくださいね。文芸評論家・牧眞司氏のあとがきの文章を借りれば、「サスペンス、SF、ミステリ、神話伝承の要素・趣向」などの要素が複層的に響き合い、重層的に立ち上がっているストーリー、ということになりますが、これにプラス「ホラー」的な要素もありました。

生態系保護、外来種、海洋ゴミ、異常気象、貧富格差、水問題…次々に社会課題的な要素が小説のお話に現れてきます。というよりも、それらの社会課題がストーリーを引っ張っている、という感じです。ホラー的なバイオミステリーの核となっているのは、今まさにわたしたちの住んでいる世界で起こっている問題の数々なので、否が応でも考えさせられます。

正直なところ、わたしは「教訓めいた説教臭い小説」が好きではなく、物語のなかにあからさまな形で「問題提起」な気配が現れると、読むのが嫌になります。本書は、ストレートに言って説教臭い小説です。それでも最後まで、それも一気に読んでしまったのは、説教臭さ以上に目を離せない、物語としての興味深さ故でしょう。

先日読んだ『セカンドチャンス』とは、まったく異なるテイストで、おそらく本書の方が「篠田節子さんっぽい」のかもしれませんが、著者の守備範囲の広さに脱帽した週末読書でした。まだまだ読んだことのない著書がたくさんありますので、少しづつ図書館で借りてこようと思います^^

博物館リンクワーカー人材養成講座、2022年度最終回は、脳外科医の先生の取り組み事例。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

博物館リンクワーカー人材養成講座、2022年度最終回は、脳外科医の先生の取り組み事例。

↓前回までの報告はこちらから↓

最終回の第6回は富山県氷見市にある老人保健施設アルカディア氷見の施設長であり脳外科医の長谷川健先生からの事例報告でした。

以下、備忘。


  • 認知症に対する非薬物療法の一つとしての回想法。
  • 五感を刺激するための材料としての民具。
  • 同時的刺激による効果。
  • 味覚、嗅覚、視覚、聴覚、触覚。
  • それぞれの感覚への刺激が脳のどの部分に届いているか。
  • 皮膚覚=温度の熱い冷たい、痛い、圧、振動、運動などなど。触覚と一言に言っても、それぞれの刺激により、脳のどの位置で受け取るかが異なる。
  • 認知覚としての皮膚感覚。例えば、耳かきやネイルケア。
  • 認知症ケア・予防・脳リハビリ。
  • 傾聴=耳も、体も、傾けて話を聴く。
  • 触る+その他の知覚。音、匂い、味の記憶…無意識に他の感覚を伴っていることがある。
  • 人はいくつになっても褒められると嬉しい。
  • まずは実践者が一番楽しんで(回想法)に取り組む。
  • 異なるもののコラボレーションからの発見。

脳医学の見地からこれまでの学びを見つめ直す時間となり、新鮮なインパクトのある最終回でした。なにより先生自ら心から楽しんでおられるご様子が伝わってきました。長谷川先生の実践と、その裏付けや根拠を示す見地の数々は、これから取り組みたいことに向けて、心強く背中を押してくださいました。

今年度も学びの大きかった「博物館リンクワーカー人材養成講座」。昨年度も、終了後にすぐに動いて翌年(2022年)のアートエデュケーターとしての活動に生かせることがありました。すぐに具体的な実践につながる学びもあるところが、この連続講座のすごい所でもあります。さっそく、新たなプログラムに生かすべく、頑張ります。