花祭窯の如月(きさらぎ)の露地。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

花祭窯の如月(きさらぎ)の露地。

今年はお天気がひと月ほど早く進んでいるようで、二月とは思えない暖かさの日が多いです。今週、二十四節季「雨水」あたりからは、雨の降りやすいお天気が続いていて、「もう菜種梅雨?」という感じ。佐賀・花祭にいたときは、一月二月は最も冷え込む季節で、最低気温は氷点下5度前後、最高気温も2~3度という日がしばしばありました。今年は特別なのかもしれませんが、寒さが苦手な身としては、過ごしやすい気候です。

さて花祭窯の小さな露地では、ジンチョウゲが香りはじめました。これも少し早いのかな、と思いつつ調べてみたところ、昨年もちょうど2月22日に「如月の庭」をアップしていました。我ながらすごいシンクロです。で、ジンチョウゲの蕾がもうすぐ開くかな、という写真がありましたので、花の季節は大きくは変わっていなかったようです。

花祭窯の庭 ジンチョウゲ

冬の間、庭の手入れをサボっていましたので、先週お天気の良かったときにちょっとすっきりさせました。シダの葉っぱが美しくたくさん伸びてきていました。

花祭窯の庭

雨が降ると、緑の美しさが一層引き立ちますね。ツワブキの新しい葉っぱも出てきました。小さな葉っぱに産毛がたくさんついているのが、今年出たツワブキです。

花祭窯の庭

遅咲きの水仙の葉っぱもグンと伸びてきました。今のところまだつぼみが見当たりませんが、三月ごろに花が咲くと嬉しいな、と。

花祭窯の庭

花の少ない季節ですが、これから伸びて行こうとしている新芽を見つけて嬉しくなる季節でもあります。

花祭窯の暖簾を応急手当。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

花祭窯の暖簾を応急手当。

現在花祭窯の玄関に架かっている暖簾は、津屋崎に移転して来てから二代目。作ったのはいつだったかしらと調べてみたところ、2017年のことでした。

花祭窯は海のすぐ近くにあるため、潮を浴びて生地の劣化が進みやすい環境です。ご近所でご商売をなさっている方から「のれん、外に出してると潮で破けやすくなるよ~!」とお聞きしてはいたのですが、ほんとうにそうで、最初の暖簾は5年ほどで傷んでしまったのでした。

その反省を生かし、二代目の暖簾は生地を厚めにして、来客予定のある時以外は玄関の内側に掛けるようにしておりました。おかげで5年を過ぎても、お日さまと潮風で色は褪せてきているものの、目立った傷みはほとんどありませんでした。が、8年目の今年、ついにちょっと破れがでてきました。

破れ個所は、暖簾の端の下の方で、玄関の引き戸に挟まりやすい部分。なにかの拍子にひっかかってしまったようでした。これは仕方がないなぁ、と思いつつ、放っておいたら広がってしまいますので、応急手当てをすることに。まずは裁縫箱から、暖簾の色に近い端切れと糸を探し出すところからです。ピッタリとはいかないまでも、近い色が見つかりましたので、破れの裏にあてて、縫い留めていきました。

お世辞にも上手に縫えたとは言えませんが(汗)、とりあえずは一安心です。思い返せば、初代暖簾も最後のほうはあちらこちらと繕い跡がたくさんでした。二代目暖簾も、つくろいながら使って参りたいと思います。

藤吉憲典2024年展覧会は、3月中旬、岡山和気町・ギャラリー栂さんでスタート。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

藤吉憲典2024年展覧会は、3月中旬、岡山和気町・ギャラリー栂さんでスタート。

3月は岡山・和気のギャラリー栂さんで個展です。栂さんでの藤吉憲典の個展は約2年半ぶりとなります。栂さんが作ってくださったカッコイイ案内状が届きました。

肥前磁器 藤吉憲典作品展
肥前磁器 藤吉憲典作品展

2024.3.16(土)-3.29(金)※3/25(月)休廊
OPEN 11:00-17:00

ギャラリー栂
岡山県和気郡和気町清水288-1
TEL 0869-92-9817
https://www.gallerytoga.com/


案内状のハガキにはサイの陶箱が登場しておりますが、蕎麦猪口や飯碗、小皿豆皿などの器類もたくさんお持ちする予定です。個展タイトルにある通り、用途美の器から装飾美のアートまで、「肥前磁器(ひぜんじき)」の魅力を存分に楽しんでいただける展覧会になると思います。

作家在廊日にはアーティストトークイベントもあります。前回もたいへんな盛り上がりだったようです。参加人数限定になっておりますので、興味のある方は、ギャラリー栂さんに直接お問い合わせくださいね。栂さんにはお蕎麦やさんも併設されていますので、お蕎麦ランチと個展をゆっくり楽しんでいただけると思います。

案内状ハガキをご希望の方々には、2月下旬から郵送予定です。新たにご希望の方は、お問い合せ下さいませ。

読書『シリコンバレーのエンジニアはWeb3の未来に何を見るのか』(SB Creative)中島聡著

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『シリコンバレーのエンジニアはWeb3の未来に何を見るのか』(SB Creative)中島聡著

この手の技術系(と見える)本をわたしが手に取るときは、具体的に知りたいこと、知っておくべきだろうなと思うことがあるとき。そうでないと、そもそもがどちらかといえば苦手な分野なので、読んでも上滑りしてしまう恐れが大きいからです。

本書を読みながらまず思ったのは、著者が読者に向かって、とても平易に理解できるように書こうとしてくださっていることでした。エンジニアでもプログラマーでもなく、さして興味さえない読者(わたし)にも読めるように、わかりやすい言葉を使い、わかりやすい例を出し、大切なことは繰り返し語り、「ここだけは知っておいて欲しい」という点を強調してくださっています。おかげさまで、苦手分野にも関わらず、週末一気に読むことが出来ました。

そもそもわたしがこの本に辿り着いたのは「NFTアート」のことを知識として知っておきたいと思ったからでした。「NFTアート」のキーワードで「Web3」のキーワードに辿り着いた次第です。少し前(だいぶ前?)によく使われていた言葉「Web2.0」と、どう異なるのか、なぜ3.0ではなく3なのか、このあたりも本書でわかりやすく書かれています。Web1.0からWeb2.0への変遷の話や、著者がマイクロソフト社で取り組んでいた開発の話などは、わたし自身同時期からパソコン・インターネットに触れていた一利用者として、興味深く楽しく読みました。

本書を読んだことで、NFTアートのこと自体というよりは、その技術やサービスを支えているのがどのようなものなのか、を、なんとなく理解することが出来ました。「ブロックチェーン技術」やら「仮想通貨」やら、わたしにとって、これまで言葉だけが視界に入るところで飛び交っていた状態だったのが、少し実態を伴ってきたという感じです。

NFTアート周りの本はこれからもう何冊か読んでみる予定にしていますが、一番最初に読んだのが本書でほんとうによかった!と思える本でした。著者のエンジニアとしての矜持や信念がバンバン伝わってきました。2023年1月初版第1刷で、約1年前の本です。変化・進化の激しい分野ですので、「今」の時点では環境や意識がずいぶん変わっていることは、想像に難くありません。が、Web3というものを素人がどう見たらよいのか、基本的に大切なこと、維持すべき姿勢は、この本を読んで理解できたことのなかにあるのではないかと思います。

『シリコンバレーのエンジニアはWeb3の未来に何を見るのか』(SB Creative)中島聡著

確定申告シーズン、今年は国税局からの税理士さんの記帳指導で大助かり。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

確定申告シーズン、今年は国税局からの税理士さんの記帳指導で大助かり。

シーズン到来。2023年度は、国税局からのご案内で、8月から「国税局から委託された税理士が、受講される方の備付帳簿に応じて、記帳の仕方、決算における処理、所得税及び消費税の確定申告書の書き方等の指導を、計4回無料で行うもの」なるサービスを受けていました。

つい先日、その4回目(最終回)の指導が終了。花祭窯の指導を担当してくださったのは、地元・宗像エリアで公認会計士事務所を開いておられる瀧口先生です。クラウド会計サービスfreeeの認定アドバイザーでもいらっしゃるので、毎回画面上でわかりやすく指導してくださいました。

日ごろ使っているソフト上で、記帳内容のチェックの仕方や決算処理の際に確認すべき事項や、そのための手順を教えていただけたのが、とてもよかったです。自分がクラウド会計ソフトの便利機能をほとんど使えていなかったことが、よくわかりました。指導のなかで見せていただいた作業手順は、そのまま持ち帰って使うことができましたので、実務的にも勉強になりました。

これまでにも商工会のサービスなどで、単発で税理士さんの相談をお願いしたことがありましたが、クラウド会計(それも、自分が使っているのと同じもの)に精通しておられる税理士さんは今回が初めてでした。プラットフォームが同じ=共通言語で指導していただくことが出来ますので、いいですね。わかりやすく明快なご指導で、たいへん助かりました。

それにしても、国税局が費用負担してのサービスですから、ありがたいものです。このような機会があるときは、しっかり活用したいですね。

英語でアート!で、アーティストへの質問を学ぶ。番外編。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

英語でアート!で、アーティストへの質問を学ぶ。番外編。

『英語でアート!』(マール社/佐藤実・宮本由紀共著の由紀さんに、期間限定のマンツーマンレッスンを受けています。展覧会の際にギャラリーでクライアントから聞かれやすいことや、アーティストトークなどの機会に寄せられる質問項目などを想定して、それらに対する受け答えをブラッシュアップしています。

宮本由紀さんのアート英語講座 アートを通して英語を学ぶ Art Alliance

昨日はブログに「アーティストへの質問」をまとめました

今回は、由紀さんがわたし用に作ってくださった質問項目のまとめです。わたし用=立場としてはキュレーター用、マネージャー用、エージェント用とでもいうところですね。英語で情報発信するようになってから10年以上、わたしが主に作ってきたのは「アーティスト・藤吉憲典」としての英語でした。が、そのサポート位置にある人自身に対しても、質問が飛んでくることがありますよ、ということで。これはまったく考えていなかったことでしたので、目からうろこでした。

というわけで、以下、番外編の質問リスト。


  • What do you do?/What kind of work do you do?
  • How do you promote and manage Kensuke’s work?
  • What challenges do you face as an art agent, and how do you overcome them?
  • Are there specific goals or aspirations you have for Kensuke’s career in the art world?
  • Can you share any memorable experiences or highlights from your work as an agent?
  • What advice would you give to someone aspiring to become an art agent or manager?
  • How do you stay informed about the current trends in the art world?
  • How has your role evolved over time, and what have you learned from the experience?
  • What excites you the most about the upcoming solo show in Beijing? London?

あらためて質問項目を読み返してみると、当然ながらアーティストに対する質問とはまったく異なるもので、これまでにあまり考えたことも無ければ、日本語でも言葉にしたこともありませんでした。これらの質問リストに応えることは、自分の仕事を振り返り整理し直すことにもつながりますので、さっそく自分なりの回答を、英語と日本語の両方で作ってみようと思いました。

英語でアート!で、アーティストへの質問を学ぶ。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

英語でアート!で、アーティストへの質問を学ぶ。

『英語でアート!』(マール社/佐藤実・宮本由紀共著の由紀さんに、期間限定のマンツーマンレッスンを受けています。5回講座の4回目が終わり、残すところラスト1回です。このレッスンが通常の英会話学習と圧倒的に異なるのは、指導してくださる由紀さんが、長年米国のギャラリーや美術館での仕事をなさっていて、アートの現場での英語を熟知しておられること。そのような方に直接指導していただけるわたしは、つくづくラッキーです。

宮本由紀さんのアート英語講座はこちらからご確認いただくことが出来ます。
アートを通して英語を学ぶ Art Alliance

先月のレッスン後は、「おお!」な言い回しをまとめましたので、今回は、アーティストがよく聞かれること(質問事項)を書いておこうと思います。

以下、質問リスト。


  1. When did he first start creating art work?
  2. Is there a particular historical period from which he draws inspiration?
  3. When he executes a work of art, does it come from an inner aesthetic? Or is he reacting to the world around him?
  4. Is there a reason why he creates his work in a certain size? Is scale important to him?
  5. Did he ever consider expressing himself in other art forms?
  6. Does he have a favorite art work among his creations?
  7. How does the artist know when he’s finished a particular art work?
  8. Did Kensuke have a challenging moment in his artistic journey? How did he overcome it?
  9. Does he use symbolism?
  10. Does religion, or any sort of spiritual belief, play the creation of his work?
  11. Why did he give it this title?
  12. “What is art” to Kensuke?
  13. What part of Kensuke’s work can people identify with?
  14. What kind of people would you like to sell Kensuke’s work to?
  15. What kind of environment should his art be shown at?
  16. Can regular people live with his art in the same place?
  17. Do you think what does could help socirty?
  18. Are successful artists responsible for the impact of their work inside sociey?

昨年春に藤吉憲典が英国メディアから受けたインタビューでも、同様の質問項目がいくつもありました。

アーティストに聞きたいことは、英国でも米国でも共通しているようです。つまり、これらの質問リストに対する回答を準備しておけば、ある程度スムーズに受け答えが出来るはず!だということ。いつそのような機会があっても慌てずに対応できるように、準備しておくのがいいですね。

『英語でアート!』(マール社/佐藤実・宮本由紀共著

読書『ウルトラ・ニッチ』(ダイヤモンド社)浜田寿人著

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『ウルトラ・ニッチ』(ダイヤモンド社)浜田寿人著

久しぶりにビジネス書というか実用書というか、の本をまとめ読みしています。新しいことに取り組むときの、わたしのパターン。サブタイトルに「小さく始めろ!ニッチを攻めろ!」とあります。帯は堀江貴文氏で、「数ある日本の誇れる『商品、食材、サービス』は、小さく始めて、とことんニッチを攻めて行けば、日本を飛び越えて世界でも勝てる」とあります。そこを目指しているのだけれど、なかなか思うように「飛び越える」ことが出来ていないわたしに必要な本でした。

以下、備忘。


  • わかりやすく世界で通用するコンテンツで、世界一、つまり世界で一人だけという称号を目指す
  • 超のつく高付加価値
  • わかりやすいビジョン
  • 新しいマーケットを創造する意識
  • 最終的には、業界の中での仲間を増やしていくことが重要になる
  • トッププレーヤーの言葉を聞きに行く
  • 一番強いところと組む
  • あえて、投資を募る。応援してくださる仲間を募る。
  • わかりやすい(=ワン&オンリー、高級で高付加価値)
  • 非言語で伝わるもの
  • 1秒でわかる
  • 説明不要なもの、価値ある希少なもの
  • 努力は好きに勝てない
  • グローバルな人間をパートナーに巻き込んでしまう
  • 自分自身に一人称での付加価値をつけていく
  • ハイエンド
  • グローバルコミュニケーションの中で通用するもの
  • グローバルコミュニケーションの価値づけにおいて、「共通した層」
  • 自分たちのクリエイティブを理解してくれる人たちを作ること
  • 金融市場の周辺(香港、ロンドン、ニューヨーク)
  • 自分が大切にするクリエイティブな領域に自分の時間とお金を少しでも投資する
  • 何を人生で大事にするのか
  • パッと見て価値がわかることが大切
  • ヒットしたら、そのイメージをずっと固定化させていく
  • 何かひとつアイコンとなるイメージを作ることのほうが大事
  • 「あなたは、いったい誰なのか」ということをシンプルにはっきり
  • 一言でわかる強い言葉
  • 一番高く売る
  • いかに価値を認めてもらうか。それをステータスとしてもらうか。
  • クリエイティブ料
  • いい体験が得られるクリエイティブを考える
  • 体験に対する原価というのは、実は無いに等しい
  • 提供する相手は一流の人たちになります。ならば、少しでもそういう人たちに近づけるようなライフスタイルを意識した方がいい。
  • 家はきちんときれいにする。居心地のいい空間を作る。一流のものを、できるだけ揃えていく。
  • ファッション、インテリア、アート、音楽
  • いろいろな分野のスペシャリストと組む
  • 会社ではなく、フリーランス、個人名で活躍されているスペシャリストたち
  • スピードとクオリティを手に入れる
  • 売り込まない
  • 事業への思いを発信する
  • ネーミングにこだわれ
  • 一目でわかる、一瞬でわかる
  • 見た目は極めて重要
  • 英文で発信していく
  • 英語で書いてもらえるような取り組みを意識する
  • 告知媒体としてのクラウドファンディング
  • 同じ内容、同じコンテンツを上げていく
  • ひとつのことしか出さない
  • 同じことをずっとやり続ける
  • ストーリーの活用(メインの枠との使い分け)
  • パーソナルメディア
  • 一番簡単な方法が、ライブ
  • 映像を配信する。コンセプトを決めてライブをしていく。

『ウルトラ・ニッチ』(ダイヤモンド社)浜田寿人著より


ざっと書き出すと、重複して強調されている部分も多く、著者が本書で言いたいことの熱量が伝わってきます。海外展開アプローチ仕切り直しに、ぴったりの内容でした。最終段のタイトルは「すぐはじめよ」ということで、すぐやろうと思います。

『ウルトラ・ニッチ』(ダイヤモンド社)浜田寿人著

映画『ジャンヌ・デュ・バリュー』を観てきました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

映画『ジャンヌ・デュ・バリュー』を観てきました。

2024年2本目は、フランス映画。ジョニー・デップ出演の最新作ということで、ワクワクしながら映画館へ。

ジョニー・デップ演じるルイ15世の最後の公式愛妾といわれたジャンヌ・デュ・バリューの、波乱の人生が描かれた映画でした。主役ジャンヌを演じたのは、本作の監督であり脚本家でもあるマイウェンという、フランスの女優さん。初めてお名前とお顔を知りましたが、とっても素敵でした。

映画で描かれたのは、ジャンヌがルイ15世の愛妾となり、ルイ15世の崩御とともにヴェルサイユ宮殿を追い出されるまで。そのあとフランスは、ルイ16世とマリー・アントワネットの時代となり、市民革命へと突き進んでいくのだと考えると、時代が大きく動くまさにその一歩手前の夢物語だったのかもしれません。映画のエンディングのキャプションによれば、市民革命によってルイ16世とマリー・アントワネットが処刑されたのに続いて、ジャンヌも処刑されているとのこと。映画ですっかりジャンヌの魅力に引き込まれた者としては、その運命の起伏の激しさに残酷さを感じました。

映画は全編フランス語。ヴェルサイユ宮殿での撮影、衣装はシャネルが全面協力とあり、とにかく美しく眼福な世界観でした。ジョニー・デップは、この役のために体重を増やしたのではないかと見えましたが、相変わらず魅力的でした。ジャンヌの「動」に対して、ルイ15世の「静」。映画はエンディングに向かって悲痛な感じになってくるのですが、それまでは思わずくすっと笑いたくなるような場面も多く、フランス映画のエスプリとでもいうようなものを感じました。

ルイ15世の御付きの人を演じた俳優さんが、とても素敵だなと思っていたら、ちょうど一昨年の2月に観た『フレンチ・ディスパッチ』にも出演なさっていたようです。今では全くどのストーリーのどの役で出ておられたのか、見当もつきませんが(調べればすぐわかるのでしょうけれど)。そういえばフランス映画はその時以来だったかもしれません。

最寄りのTOHOシネマズで上映してくれたことに感謝です。こういう映画を引き続き上映してもらえるように、わたしにできる唯一のことは、足を運ぶことですね。

春節、あけましておめでとうございます。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

春節、あけましておめでとうございます。

季節の移り変わりが暦にわかりやすく反映されているなぁと感じる二月です。先々週末に豆まきをして立春を迎えたと思えば、先週末は旧暦正月の春節。毎年思うことですが、元旦のお正月で新年がはじまり、その一か月後に再スタートのタイミングに出来る春節があり、さらにその1~2カ月後には新年度という形で、また新たな(そして大きな)変化を迎える時点がある。日本人の生活には、春=変化を促すタイミングがいくつもありますね。

三日坊主という言葉があります。わたしはもうずいぶんと前から、三日坊主になってしまったけど継続したいという時は、また最初の一日目からやり直したらいい、と考えていて、そのような考え方に対して、いくつも節目を持つ「暦」の解釈はとても心強いものです。週末は春節でしたので、あらためて新年の意思決定や願い事を紙に書きだしました。

占星術(占星学)を生業としているお友だちがいて、毎新月・満月ごとに、その時の星の配置が占星学的に見るとどのようなことを示唆しているのかを、オープンに発信してくれます。そこには呪術的な要素は皆無で(と、わたしは感じています)、どちらかといえば占星学の統計学的な側面を垣間見ることが出来、自らの行動や思考パターンを省みる、とても良いタイミングとなっています。

八田占星学研究所

新月と満月ごとですから、約14日ごとに、そのタイミングがやってきます。概ね月に2回ですから、感覚的には「わりとしょっちゅう」です。個人的な占い結果ではありませんので、なるほど大きな視点で観たときにそういう傾向があるのかもしれないな、というぐらい。それでも、自分に照らして微修正したり推進したりする機会となっていて、これはとてもありがたいことです。

彼女が言うには、個人的な占いをする場面でも、ほとんどのケースでは本人が自分のなかに解決策や意思決定がある状態で、占い師としてできることは、それを意識上に見えやすくしたり、ちょっと背中を押してあげることだけ、だということ。2月10日の新月のメッセージを見ながら、我が身を省みる三連休でした。