花祭窯で祝の器展。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

近所の店先に「柚子」をみつけました。
もうすぐ冬至ですね。

2016年の展示の締めは

花祭窯で「祝の器 展」。

毎年12月には感謝の気持ちを込めて、ここ津屋崎の花祭窯で藤吉憲典のうつわ展示を、と思っています。個展の日程やあれこれでできない年もありますが、今年は、やります!

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花祭窯 祝いの器 展

2016年12月22日(木)~12月29日(木)
午前11時~午後5時
期間中無休

花祭窯:福津市津屋崎4-8-20にて
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展示期間中は無休ですので、営業時間内であれば事前の連絡無しにお越しいただいても大丈夫です(^^)

江戸時代から現代にかけて使われていたという塗りのお膳に、藤吉憲典の器を並べてセッティングいたします。楽しい展示になるよう、いろいろ考え中。もちろん気に入った器はお買い上げいただくことができます。

忙しい年末、ちょっぴり息抜きに花祭窯へいらっしゃいませんか。お待ちいたしております。

干支の置きもの(酉)。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

12月も半ばを過ぎて、暦の上では正月準備が始まりました。

毎年この季節になると花祭窯でもつくるのが

干支の置きもの。

来年2017年は、酉(トリ)年です。
もともとは普段からお世話になっているご近所の皆さまへのお礼につくりはじめたのですが、ご購入を希望なさる方が増えてきて、すっかり年末の定番となりました。

大きさは毎回手のひらにおさまるサイズ

というのも、最初は「箸置き」としてつくっていたからなのです。
そのまま飾るという方が増えている今も、箸置きとしても使えるつくりにしています。

もうひとつ、最近よくお聞きするのが「筆置き」としての用途。

確かにこのところ「箸置きにしては、サイズがやや大きい」感じになってきているので、筆置きにすると、サイズ的におさまりもよさそうです。

「筆置きに使います」とおっしゃる背景には、絵手紙ブームがあるようです。
日常的に筆を手にする機会はどんどん減っていますが、水彩などによる絵手紙のブームが、筆を手にする機会を増やしてくれているようです。

藤吉憲典のつくる干支の置きもの。
飾りとしても美しく、用途を持ったものとしても美しい、というのが日本の伝統工芸文化の素晴らしさ。楽しんでいただけると幸いです。

次なるお題は、床の間。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

先日お友だちと話していて笑ったのですが、「幾つになっても知らないことだらけ」というか、「年を重ねるごとに知らないことが多いことに気づく」ということが実感としてあります。
というわけで、わたしの

次なるお題は、床の間。

先般、仙厓さんの掛け軸がやってきたので

仙厓さんがやってきた!

長らく自由に遊んでいた床の間に、掛け軸がかかりました。

掛け軸がかかると、その掛け軸について知りたくなります。
掛け軸のかけ方や、床の間空間の使い方の道理を知りたくなります。
そう、まさに知らないことだらけ。

床の間にかかっている掛け軸は、

  1. 誰の書いた(描いた)ものなのか。
  2. 何と書いて(なにが描いて)あるのか。
  3. その意味するところは。

それに対して

  1. 日本最古の禅寺である博多聖福寺の住職であった仙厓和尚によるもの
  2. 「指月布袋図」で、「を(お)月様幾ツ 十三七ツ」と書いてあり
  3. 月は円満な悟りの境地を象徴しており、布袋さんと子どもが指さすそのはるか彼方にその月はある。この月のように悟りの境地というのは、容易に到達できるものではない。

というようなこと。

この三つの問いに対しては、そのお軸ごとに調べたり確認したりして、知識として学んでいくわけなのですが、今回はたと立ち止まったのが「このかけ方でいいのか?」でした。

お茶会への出席やお手伝いは、床の間や掛け軸の在り方を体験する実践的な機会で、その都度勉強をしていたつもりが、いざ自分で床の間に掛け軸をかけるとなると、その空間の使い方に迷いが生じました。

「難しく考えなくても、格好良く収まったらいいのでは」という安易な気持ちで掛けてみたものの、花を生けるのか、香炉を飾るのか、試しにあれこれ並べてみたものの、いまひとつ決まりません(汗)

最終的には空間が格好良く収まればよいのだけれど、それもまずは床の間というものの道理を少しは理解したうえでこそ、うまくいくものなのかもしれないと思い至りました。

というわけで、少し勉強してみます(^^)

神戸のギャラリー壺屋さんで片口展。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

快晴の朝です。

町田ももふくさんの個展、無事終了とのご連絡をいただきました。2日目以降も、遠方からもたくさんのお客さまがご来展くださったとのこと。ほんとうにありがとうございました。

さて12月は実はもうひとつ

神戸のギャラリー壺屋さんで
片口展に参加します。

壺屋さんでの企画展参加は初めて。
というよりは、この片口展が壺屋さんでの藤吉憲典のお披露目になるといったほうがいいかもしれません。

10名の作家による片口展ほとんどが茶陶の作家さん。
そんななか藤吉の片口がどんな個性で調和するのか。案内状に並んだお名前を拝見し、あらためて期待が膨らみます。

藤吉は4点の片口を壺屋さんにお届けいたしました。
さっそく「他の作り手さんの作品との共鳴感もすごく良い」と壺屋さんからご連絡をいただき、ひとまずはほっとしているところです。

「作品の共鳴感」

そうなんです。藤吉憲典はソロでの個展が多く、どなたかと一緒に展示、という機会が比較的少ないのですが、ほかの方の企画展を拝見するときにいつも気になるのが、全体としての雰囲気でした。複数の作家さんが一緒に展示してあることに意味を見いだせないと感じる企画展も少なくありません。

つくり手各々が素晴らしいものを出してこそ、違和感なく共鳴する空間が出来上がり、そこに複数の作家が関わる企画展の意味が生まれる。

そんな上質な空間を、壺屋さんで体験していただけることと思います。

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片口展
2016年12月17日(土)~12月25日(日)
午前11時~午後6時【期間中無休】

ギャラリー壺屋
神戸市東灘区御影本町6-2-25
TEL078-843-5288

壺屋さんの詳細はこちら。
http://www.tsuboya.co.jp/

お客さまからの手紙。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

お客さまから嬉しいお手紙をいただきました。

町田ももふくさんでの藤吉憲典展初日にお伺いしたとき、少しお話することができた方でした。
自分の好きな作家もののうつわを少しづつ選んで食器棚に並べ、楽しんでいらっしゃるということで、器ひとつひとつ、とても丁寧にご覧になられていたお客さまでした。

そのお客さまから、丁寧なお手紙をいただきました。
お客さまの感性に響く個展であったことが伝わってきて、ダンナともども、嬉しくなりました。

あちらこちらで個展におじゃましたとき毎回思うことなのですが、藤吉の個展を開いてくださるギャラリーにお越しになるお客さまは、とても丁寧にうつわをご覧になってくださいます

じっくり丁寧に。ときには何時間もかけてご覧になられます。

それぞれのお客さまが器に対する愛情を持ってくださっていること。
そして、ギャラリーのオーナーさんが愛情をもって作家の器をお客さまにご紹介してくださっていることが伝わってきます。

つくり手と使い手の間の橋渡しをしてくださるギャラリーさん。
お客さまからのお手紙をとおして、藤吉憲典はギャラリーのオーナーさんにとても恵まれているとあらためて感謝の午後でした。

12月10日(土)まで藤吉憲典展@町田ももふく

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

おかげさまで好評をいただいております。いよいよ今週末までとなりました

町田ももふくさんでの藤吉憲典展。

今回の個展に合わせて、ももふくさんが藤吉憲典の記事を書いてくださっています。ありがとうございます<(_ _)>

実は初日の晩、お食事をご一緒しながらオーナーの田辺さんがまずおっしゃったのは

「作品全体の雰囲気が、変わったような・・
なんだか、やわらかくなりましたよね!」

ということでした。
前回の個展からは約2年ぶり。
常設でもいろいろと扱ってくださっているので、常にリアルタイムの藤吉の器をご覧なのですが、それでもやはり個展というかたまりで眺めると、あらためて感じられるものがあるようです。

工房を津屋崎に移転して、山から海へと制作環境も大きく変わりました。
また、「ものづくり」に真摯に取り組む異分野のプロフェッショナルな友人が近所に増えました。・・そんなようなことが、作品にも反映されているようです。

同じ文様を同じ作家が絵付しても、描いた環境や本人の状態によって雰囲気が少しづつ変わります。技術の創意工夫・熟練も、もちろんあります。こうした変化を見つけやすいのも、個展の面白さかもしれません。

いわば作家の成長を一緒に感じることができるのも、作家ものの器を使う面白さのひとつ。

ともあれ、ももふくさんが書いてくださった連続記事。
個展訪問前の予習にも、個展訪問後に手に入れた器を眺めながらの復習にも、これを読むと「藤吉憲典の器」をより楽しんでいただけると思います(^^)

藤吉憲典さんの工房を訪ねました

藤吉憲典さん 器に描かれる文様の秘密

藤吉憲典展 0

藤吉憲典展 1

藤吉憲典展 2

藤吉憲典展 3

藤吉憲典展 4 干支の酉と動物たち

ももふくさん、ありがとうございます<(_ _)>

個展の準備・藤吉憲典展@町田ももふく

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

昨日は終日個展の準備でした。

12月3日(土)~12月10日(土)
東京・町田 ももふく で藤吉憲典展

つくり手が忙しいのは、この個展に向けての制作からお届け完了まで。
なにより、個展を主催してくださるギャラリーさんに、無事に作品を送り届けることです。

朝、今回の個展に向けての最後の窯があがりました。
早めに仕上げようと言いながら、ギリギリまでいいものを作りたいと欲が出るので、個展会場に並ぶ顔ぶれが揃うのは、毎回直前になります。

さて、個展の準備。

  1. 窯から上がった器は、器の底の、釉薬がかかっていない部分がざらついているので、手で触って引っかからないくらいに、サンドペーパーできれいに仕上げます。
  2. それから、連番をつけてそれぞれに張ります。
  3. 連番と、品名と、価格をリストにします。
  4. それぞれの器を割れないように厳重に梱包します。
  5. そして、発送。

おおよそここまでが、昨日一日かけた個展準備仕事。
もちろん、一番時間をかけるのは、

その前にある、制作時間です(^^)

梱包作業が順調に進むと、少し安心。
あとは、運んでくださる業者さんと、届け先のギャラリーさんに、信頼してゆだねます。

今年度〆の個展。
皆さまのご来場お待ちしております!

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藤吉憲典展
12月3日(土)〜10日(土)
12時〜19時 会期中無休
※最終日17時まで
ももふく
〒194-0013 東京都町田市原町田2-10-14-101
Tel/Fax 042-727-7607
地図 http://www.momofuku.jp/map/

糠漬(ぬかづけ)ブーム。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

蕪(カブ)がおいしい季節になりました。
基本的に我が家の食卓は、旬の地場野菜ばかり使っています。

というわけで、ここ数日我が家では

蕪(カブ)の糠漬けがブームです。

先日、一汁一菜の朝食について書いたところでしたが、

一汁一菜(いちじゅう いっさい)。

それを支えているのが、糠床(ぬかどこ)

糠床、管理がたいへんでしょう?

と聞かれることがありますが、自他ともに認める大雑把な性格のわたしでも続いています。ということは、それほどたいへんではないかも。
あ、正直に言いますと、ダメにしてしまったこともあります。
そのときは、また糠床を作り直すのです(^^)

野菜を投入すると翌日にはお漬物になっている

って、すごいことですよね。

カブは葉っぱのついたまま、軽く塩をしてぬか床に投入。
カブが大きいときは、半分に切ることもありますが、そのときも葉っぱ付きのまま。
あ、大根を入れるときも、葉っぱも使います。

最近あらためてすごいな~と思ったのは、

蕪の葉っぱも大根の葉っぱも、
糠床に仕込むときれいな緑のままであること。

カブや大根の葉っぱ、そのままにしていると黄色くなってしまいますよね。
これが、糠床に付け込んでいるときれいな緑色で漬物に仕上がる。
これは糠漬けに限らず、ほかのお漬物でも同じことではありますが。

この「新鮮な状態の色が維持されている」現実を見るだけでも、
糠って、体に良さそう!な感じがします。

もうひとつ、すごいな~と思うのが、
もとになる糠床を他所からいただいてきた場合でも、自分の手で仕込み続けていると次第に

我が家の糠漬けの味になってくること。

これは、混ぜる人の手が持っている菌がそれぞれ違うから、
家によってそれぞれの味になっていくという話を聞いたことがあります。
おもしろいですよね。

手軽でおいしい「我が家のぬか床」。

おススメです(^^)

12月は東京町田で藤吉憲典展。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

12月は町田のももふくさんで藤吉憲典展。

2016年の藤吉憲典個展の〆は、町田のももふくさんです。

町田ももふく2016藤吉憲典展

毎回スタイリッシュな案内状を作ってくださるももふくさん。

今回の個展の主役はごはん茶碗。と、お湯呑みです。

和食器の超基本アイテム、ごはん茶碗とお湯呑み。

「自分のお茶碗」を持っている人はずいぶん増えてきたように思います。
そこで、ごはん茶碗の次は

「自分のお湯呑み」持ってますか?

煎茶・中国茶・紅茶・ハーブティーなど、いろんなお茶文化がありますが
「お茶の時間」と、あらためて淹れ方に気を配って飲む特別なお茶ではなくて、
「おーい、お茶」的に、仕事の合間や食事の後などに普通にさっと入れて呑むお茶。

そんな、
日常生活のなかにある「なんてことないお茶呑み風景」が
お気に入りの湯呑みを使うだけで、手軽に特別に楽しみなお茶になる!

というシーンを広げたい!というのが今回の個展の企みです。

我が家では、お茶を飲むのに蕎麦猪口もよく使いますが、
温かいお茶にはやっぱり「お湯呑み」が似合ます。

手のひらに気持ちよく収まる形、温かさを守る形。
「お湯呑み」である理由を体験しに、ぜひ個展会場にお越しくださいませ。

個展の詳細は、ももふくさんのブログでもご確認いただくことができます(^^)

 

 

学芸員研修に行ってきました。その2

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

学芸員の専門研修に行ってきました。

佐賀県立美術館にて開催された学芸員の専門研修

に行ってまいりました。
今回のテーマは

文化財、なかでも陶磁器の修復方法のひとつカラーフィル技法の技術研修。

実は最初、「やっぱり陶磁器の修理は漆よね~」という思い込みで
カラーフィル技術の研修に興味を持てずにいたのですが、
今回の学芸員研修の事務局をなさっている先生から直々に
「別の技法もちゃんと知ったうえでこそ、漆の良さも見えるのでは?」と問われ、
己の考えの浅さにハッとしたのでした。

もともとイギリスには日本の陶磁器の「修理」とは全く異なる「修復」の技法があることを、
日本で修理修復の実際をオープンにした第一人者
ユスタ・ルフィナの甲斐美都里さんの著書やお話で知っていましたので、

これは修復の技術を自分の目で実際に見ることのできる素晴らしいチャンスでした。

今回ご指導くださったのは、陶磁器修復家の佐野智恵子さん
英国流の陶磁修復法カラーフィルをイギリスにある専門の大学で学び、
大英博物館や師匠の修復工房で修業ののち帰国。
現在は名古屋と東京に工房をお持ちです。
代表的なところで、東京都庭園美術館の誇るアール・デコの名品「香水塔」の修復をなさっています。

午前中は座学の講義、午後は修復の実習を行いました。

講義と実習を経てわかったことは、
カラーフィルの修復技術の考え方と、日本の金継の考え方の根本的な違い。
頭で知っていたつもりでしたが、しっかりと腑に落ちました。

そして、美術館・博物館での展示を前提とした名品には
このカラーフィル的な修復の基本的なスタンスが重要であるとわかりました。

具体的には、
まず第一に修復は鑑賞のジャマをしないほうが良い、という考え方に基づくこと。
日本の金継は、継いだ部分さえも景色としてトータルで眺めるという考え方が基本にあります。
ですが、もともとの芸術品の美しさをそのまま伝えるためには、修復の箇所が主張してはいけないのです。

そして「可逆性」が大切であること。
カラーフィルの技法は合成樹脂と顔料を混ぜて作ったパテを使います。
接着材料は、割れをくっつける接着剤と、欠損を埋めるパテ。
そして接着剤やパテはどんどん技術の進歩で改良されていくので、
「その美術品にとって、もっと良い修復方法」が現れたときに、
きれいに修復し直すことができることが、
そこから先の未来にも名品を遺していくために大切なのです。

というわけで、自分のなかでの結論がしっかり出ました。

飲食に使う陶磁器には本漆を使った日本の継ぎの技法、
飲食に用いず鑑賞用として重視する場合はカラーフィル

※カラーフィルの技法は、飲食に用いる物には使わないほうが良いこと、
耐熱温度が80度のため、高温になるケースには適さないこと、などの特徴があります。

それぞれ目的に応じて使い分けたらよいのですね。

たいへん勉強になった一日でした。
機会をご提供くださった先生方に心より感謝。ありがとうございました!