読書『英文ビジネスライティング大全』

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

読書『英文ビジネスライティング大全』(桐原書店)

正式書名は『英文ビジネスライティング大全 レター、Eメール、見積書、催促状から履歴書まで』(第7版)。シャーリー・テイラー著、細井京子翻訳・監修。

英語関連の書籍が山のように発行されているなかで「第7版」ってすごい!と驚いてしまいました。初版が1971年、第7版は2014年の発行になっています。時代の変化に合わせて「今の方法」が大量に加筆修正されているようです。前書きでも「現代的な文章が書けるようになるための書」であることが強調されています。

つまるところ、英文ビジネスライティングにおいて「普遍的に大切なこと」と、時代に合わせて「今必要なこと」とを一冊にしてあるというところでしょうか。480ページに及ぶ「事典」とでも言えそうな分厚い本です。なので正直に言うと、まだ全ては読み込めていません。

わたしが惹かれたこの本の特長は、一貫して「イギリス英語」であることです。

これまで出会った英文ライティング本の多くが、アメリカ英語を標準としているものでした。わたしはイギリス英語とアメリカ英語との違いがはっきり感じられるほどには英語が達者ではないので、あまり問題視していなかったのですが、ロンドンのギャラリーとメールでやり取りをするなかで微妙な「?」がときどきあったのも事実。

これが一冊あったら、今後の英文作成にかなり力になってくれるのではないかと期待しているところです(^^)

読書『中小製造業のためのWebブランディングの教科書』

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

読書『中小製造業のためのWebブランディングの教科書』(日本実業出版社)

正式書名は『「自社だけの市場」が必ず見つかる 中小製造業のための 儲かるWebブランディングの教科書』です(^^)

著者は株式会社創の代表取締役でありeエヴァンジェリスト(伝道師)の村上肇さん。関西を拠点に、モノづくり企業を中心にネット活用を支援するコンサルティングやウェブプロデュースをしておられます。

花祭窯は産業分類で見ると「窯業(ようぎょう)」すなわち「製造業」なのです。

村上肇さんのお仕事を、ネット関係の勉強会やコミュニティでいつも興味深く見聞きしていたので、本が届いてさっそく拝読いたしました。

実のところ、読む前は「近々日本語版のホームページをリニューアルしなきゃな」と漠然と思ってはいたものの、具体的なイメージはしていませんでした。が、この本を読んで、俄然「すぐに準備に取り掛かろう!」状態に。


現場でモノづくりをしている人間、製造業の経営者や担当者のほとんどは、営業が得意ではありません。営業は苦手だけれど、日本の経営者、技術者や職人さんは相手の要望には一所懸命に応えます。難しいことを言われれば言われるほど、やる気になって取り組んでしまうところがあると思います。

(『「自社だけの市場」が必ず見つかる 中小製造業のための 儲かるWebブランディングの教科書』 序章より)


そういう人たちに向けて書かれたこの本。心あたりのある皆さま、おススメです。

 

図書委員。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

図書委員。

というと、なんだか小学校や中学校の係のようですが(笑)

福津市には「福津市立図書館協議会」というものがあって、市立図書館の運営について年に数回、有識者・図書に関わる地域の諸団体・市民による、よりよい図書館運営のための意見交換が行われています。今年から参加の機会をいただいています。

従来からある「福津市立図書館」と、今年完成した「カメリアステージ図書館」。人口6万人規模の自治体で、「本館と分館(あるいは支所など)」というのではなく、しっかりした図書館がふたつあるというのは、全国的に図書館はじめ文化的な支出がどんどん減らされる傾向が強いなかにあって、とても有難いことなのだそうです。幸せなことですね。

「この2館でいかに相互連携をとっていくか」というのが課題なのだそうですが、実際に利用している市民目線で見れば双方の違いは既にはっきりしていて、「相互補完」が上手いこと実現できるだろうなと、期待大なのです。

王道的な図書館運営を期待される市立図書館に対し、新しいカメリアステージ図書館は指定管理者制度での運営であり、だからこそ自由な発想でのさまざまなチャレンジが期待されているようです。「滞在型」「イベント」「連携」「市民参加」などなど、いろいろなキーワードで可能性を追い求めることができそうです。

2館体制は始まったばかり。これからがとっても楽しみです(^^)

 

読んでいなかった名作を

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

読んでいなかった名作を

少しづつ読んでいます。

そもそもは今年の前半から、シェイクスピアをちゃんと読んでいなかったことに気づいて読みはじめたところから、

よく聞くタイトルだけど読んだことが無い本

が、洋書邦書問わず大量にあること、読んだことがあるはずなのに全く内容を覚えていない本(それはすなわち読んだとは言わない!?)が大量にあることに今更ながらに気づいたのでした。

シェイクスピアにはじまり(もちろんまだシェイクスピアも数冊しか読みおわっていませんが)、図書館や本屋さんで目につくたびに手に取っています。

実際に読んでみると「こんな内容だったのね!」と、この歳にして発見することの面白さ。古典小説を通して「自分に向き合う」「無知な自分を知る」を楽しんでいます。

今年読んだ古典小説で衝撃を受けたベスト3は次の通り。

    • 『女の一生』モーパッサン

    • 『幸福な王子そのほか(ワイルド童話集)』ワイルド

    • 『月と6ペンス』モーム

ビジネス本から離れて、核心に触れる読書もなかなか楽しいものです。

 

 

読書『利休にたずねよ』山本兼一 著

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

読書『利休にたずねよ』山本兼一 著

上の写真は、九州国立博物館の季刊情報誌「Asiage vol.46」より。そういえば『利休にたずねよ』の時代背景にぴったりの展示でした。

市川海老蔵さん主演で映画になりましたね。わたしは映画を観ていませんが、それでもこの本を読んでいる間、利休の顔は海老蔵の顔が浮かび、いや、でも年齢的に厳しい、などと内心思いながら読み進めました。というのも、本は利休の切腹の日の描写から始まっていて、そのころの利休の年齢は通説では70歳。

映画公開後、時代考証のこととか、史実との符合の有無とかが、映画についても、そのもととなったこの原作についても、賛否両論大きく取り上げられていました。でも個人的には、「史実にヒントを得たフィクション」であることを理解して読みさえすれば、良いのではないかと思います。

ストーリーは、利休の切腹の日から徐々に遡る形で、切腹に至った背景や、利休の秘められた恋への謎解きに迫っていきます。おそらくこの本の中心は「利休の恋の話」だったのだと思うのですが、わたしにはそれが「余計な色づけ」のように思われ、そこにはたいした面白みは感じませんでした。

むしろ、戦国時代において「茶の湯」というものがどのように位置づけられ、利用されてきたのか、というところにイメージを膨らませることができる描写が非常に面白かったです。そういう意味では、序章からの前半部分が俄然興味深く、最終章に向かって、どんどんくだらない感じが増してくるという‥。あ、あくまでも個人的な感想なのでご容赦くださいね。

しかしながら、先日九州国立博物館でちょうどその時代のものを観てきたところだったこともあり、「黄金の茶室」の位置付けられ方なども興味深く、タイムリーな読書となりました。

読書:『リーチ先生』

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

『リーチ先生』原田マハ(集英社)

上の写真は、本の内容とはまったく関係がありませんが(笑)。

原田マハさんの本を読むようになって、このタイトルの本が出てから、気になりつつ、敬遠したい気持ちもありつつ、であったのですが、ついに手に取りました。464ページ。分厚い本でしたが一気に読みました。

なぜ敬遠したい気持ちがあったのかというと、「リーチ先生」つまりバーナード・リーチということは陶芸の話ということであり、陶芸業界の話になると、どうしても批判的な視点が働いてしまうような気がしていたからなのでした。

が、読んでよかったです。なによりお話としてとても面白かったこと。そしてわたしにとっては、「史実を基にしたフィクション」ということを理解したうえで、民芸運動がおこった時代背景や空気感を知る、格好の陶芸近代史料となりました。

この小説のなかに出てきた、わたしにとっての「!」はみっつ。


●好いものは、好いのです。理屈はいりません。(『リーチ先生』原田マハ より)

リーチ先生のセリフとして書かれていたこの言葉は、わたしにとって、花祭窯がはじまってからずっと心のうちにあるものでした。はなから言葉による説明が必要なものは、「好いもの」とは言いにくい。「良い」ではなく「好い」という漢字を使っているのも納得です。価値判断の根っこにあるのは、結局は好き嫌い。それが自然だと思うのです。

有名な人が無名であることの素晴らしさを説く、というのは、なんだか奇妙な気がするのだが。(『リーチ先生』原田マハ より)

「民藝」というものを定義付けた人たちに対して、わたしがずっと抱いていた疑問そのままでした。導入部分の章でさらっと書いてあった一文でした。たった一文でしたが、民藝運動の結果としての「民藝」の位置づけに対してある種の違和感を感じていたのが自分だけではなかったことがわかる表現で、少しほっとしたのでした。

仕事に向かい合うために、何よりも大事なのは、情熱だ(『リーチ先生』原田マハ より)

本物のバーナードリーチがこのように言ったかどうかは知りませんが、こと「やきもの」の仕事に関していえば、ほんとうにそう思います。知識や技術はあとから身に付けていくことができますが、情熱だけは自分のなかから出てくるものですから、後付けするのが難しい。それに、情熱が無くても「仕事」として割り切ってやっていくというスタンスの人にとって、やきものの仕事をわざわざ選ぶ利点はそれほど大きくないように思うのです。


わたしの原田マハさん追っかけはまだ続きそうです(^^)

読書:『幸福な王子』

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

読書『幸福な王子』ワイルド(新潮文庫)

『サロメ』の話題に引き続き、ワイルドの『幸福な王子』。

『サロメ』でオスカー・ワイルドに興味が湧き、そういえば家にワイルドの著書があった!と思って引っ張り出してきたのがこれでした。『幸福な王子』他8編が入った童話集。『幸福な王子』は自分が子どものころから知っているお話ですし、息子が小さいころから何度も読み聞かせたお話のひとつですが、それがワイルドの書いた童話であることに、今回はじめて気づいたのでした。

子ども向け絵本で知っていた『幸福な王子』とはずいぶんと雰囲気が異なり、これは日本の昔話などでもそうですが、想定する読者層や時代によっても表現方法がずいぶんと変わっているわけですね。だからこそ読める人は原典で読むのだよなぁ、と今更ながらに感じました。

二冊の『サロメ』でなんとなく固まってしまったワイルドのイメージを和らげ、広げることのできる童話集でした。

 

読書:サロメ2冊。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

サロメ2冊。

オスカー・ワイルドの戯曲『サロメ』と、それを基にした原田マハさんの『サロメ』。

わたしが先に手に取ったのは、原田マハさんのサロメで、挿絵を描いたオーブリー・ビアズリーが主役。イラストレーターという枠には到底おさまらないアーティストであるビアズリーを中心に据えた、マハさんお得意の手法「史実を基にしたフィクション」で、とても面白く読みました。

この本でワイルドに興味が湧き、そういえば家にワイルドの著書があった!と思って引っ張り出してきたのは『幸福な王子』他8編が入った童話集。『幸福な王子』は自分が子どものころから知っているお話ですし、息子が小さいころから何度も読み聞かせたお話のひとつですが、それがワイルドの書いた童話であることに、今回はじめて気づきました。

童話集には『サロメ』には入っていませんので、「ワイルドの戯曲『サロメ』」を探して手にしたのは、平野啓一郎さんの訳による光文社古典新訳文庫でした。

平野啓一郎さんの「訳者あとがき」、英文学者でワイルドご専門の田中裕介氏の「解説」、そして平野啓一郎さんに新訳を依頼した演出家・宮本亜門氏の「『サロメ』によせて」と、『サロメ』そのものにプラスして読みどころ満載の一冊でした。

最近のわたしの読書傾向、小説・実用書問わず一冊の本から影響を受けて、他の本へと展開していくことが多くなってきました。秋の夜長は読書ですね(^^)

読書『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

読書『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』山口周(光文社新書)

先日読んだ、池上彰さんの『考える力がつく本』で、ドン・キホーテ創業者の安田隆夫さんとの対談のなかに「書店めぐりをしているとありますよね。(中略)本のほうから手招きするんです。」という会話がありました。今回の本はまさにそうでした。

2017年7月20日初版。実のところ著者のお名前も存じませんでしたが(汗)、タイトルと副題の『経営における「アート」と「サイエンス」』に惹かれ、パラパラと中をめくり、飛び込んできたいくつかのキーワードで即決購入。一気に読みました。

以下、備忘。


  • 「美しい」と人が感じるとき、それはなにがしかの合理的な目的に適っている、というのがカントの指摘
  • 「直観」はいいが「非論理的」はダメ
  • 論理的にシロクロのはっきりつかない問題について答えを出さなければならないとき、最終的に頼れるのは個人の『美意識』
  • 千利休は最初のチーフクリエイティブオフィサー
  • 不確実性の高い意思決定においては、(中略)経営者の「直観」や「感性」、言いかえれば「美意識」に基づいた大きな意思決定が必要
  • モノの消費というのは機能的便益を手に入れるための交換という側面が弱くなり、自己実現のための記号の獲得という側面が強くなっていた
  • 外観もテクノロジーも簡単にコピーすることが可能ですが、世界観とストーリーは決してコピーすることができない
  • 世界観とストーリーの形成には高い水準の美意識が求められる
  • 生活の中から失われた「美」は、やがてそこに暮らす人の感性を鈍麻させ、鈍麻した感性を持った人々が、(中略)社会の美を根こそぎにしていく
  • 「システムに良く適応する」ということと「より良い生を営む」というのは、まったく違うこと
  • 「より高品質の意思決定」を行うために「主観的な内部のモノサシ」を持つ
  • 「顧客に好まれるデザイン」ではなく「顧客を魅了するデザイン」
  • 一目見て、イイものはイイ、ダメなものはダメ
  • 14世紀のイタリアから始まったルネサンスでは、(中略)「人間性=ヒューマニズム」の回復が起こった(中略)、それまで神様に委ねられてきた「真・善・美」の判断を、自分たち人間が担うようになった

『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』より


読書『考える力がつく本』池上彰

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

読書『考える力がつく本』池上彰(プレジデント社)

先日読んだ、池上彰さんと佐藤優さんによる『僕らが毎日やっている最強の読み方』(東洋経済新報社)の、池上さん版。という感じでしょうか。『本、新聞、ネットの読み方、情報整理の「超」入門』というサブタイトルがついています。

読書『最強の読み方』。

大きな違いは、「第7章 リーダーたちは何を読んできたのか」で、池上さんと企業トップの方との、本対談。7章から成っているのですが、この7章目がページの半分以上を占めています。もとはプレジデント誌で連載の「トップの読書術」。企業トップとひとことで言っても、「おすすめ」として挙げる三冊はそれぞれに特徴があり、とても面白かったです。

そのなかでも、わたしにとって一番インパクトがあったのが、富士フィルムホールディングス会長兼CEO古森重隆さんのことば。

「人生で起こる問題を解決するのは、ノウハウではないんです。自分が人生で身につけてきた知恵、考え方、勇気、美学、情熱といった人間としての総合力が解決するのです。」(「考える力がつく本」より)

本を読むことは、その総合力を養う方法のひとつなのですね。