福津市には「郷育カレッジ」があります。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

花祭窯は津屋崎にあるのですが、その津屋崎があるのは福岡県の福津市です。旧福間町と旧津屋崎町が合併して「福津市」が誕生しました。

福津市には「郷育カレッジ」があります。

「ごういくかれっじ」と読み、福津市民と福津で働く人のための生涯学習の仕組みです。

「郷育」というのは造語ですね。郷育カレッジの講座一覧から引用すると…

「郷育」の「郷」という字は、「地域」「自分たちの住んでいるところ」や「ふるさと」という意味を持っており、「育」は、その地域によって育てられ、また地域を育てていく姿をイメージしています。(中略)
福津という郷で学び、そこに暮らす人も地域も一緒に育ち、人と人とのかかわりの中で学び、遊び、その知識や経験が町や地域に還元されることを望んでいます。(引用ここまで)

ということで、「ふるさと」「健康・福祉」「環境」「国際交流」「情報処理」「スポーツ」「子育て」「生きがい」「男女共同参画・人権」といった多様な分野の講座が年間を通して行われています。

津屋崎に越してきてすぐに郷育カレッジの講座受講生募集の案内が市報と一緒に配られたのですが、その講座一覧を見て「行政がここまでやっているなんてすごい仕組みだ!」と驚きしました。移住一年目、わたしは「ふるさと」分野で開講される「地域の歴史」をテーマにした幾つもの講座を、時間が許す限り受けまくりました(笑)

特にわたしがこれまでに受講した講座では、講師の方が市の文化財担当の学芸員さん、郷土史会や考古学協会の方々など、皆さんマニアックで大きな情熱をもって教えてくださる方ばかり。座学だけではなく、古墳散策などの実地学習にもいくつも参加することができました。

おかげさまで自分がこれから生活していく場所が、歴史的にどんな場所であったのか、なんとなく輪郭が見えて、地域への関心が一層高まりました。500円の入学金と1000円の年会費でこれだけのことを学べるなんて、すごいことです。

そんなふうにお世話になった「郷育カレッジ」に、昨年からボランティアの運営委員として参加をしています。年に一度の郷育カレッジの入校式の準備や、日頃の講座の受付など、できる範囲での微々たるお手伝いですが、嬉しく参加しています。

福津市にお住まいでまだ郷育カレッジを知らない皆さま、ぜひ上手に活用してください。おススメです(^^)

 

 

取り扱いご検討のギャラリーさんへ。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。
今週末はまた寒くなるという予報。暖かくして過ごしたいですね。

さてこのところ立て続けにお問い合わせのお電話をいただきましたので、

花祭窯・藤吉憲典の器・作品
取り扱いをご検討のギャラリーさんへ。

花祭窯では、こんな考え方をしています。

1997年の独立創業当初から一貫して、商社を通さずギャラリーさんとの直接お取引をしてきています。最終的にお買い上げして使ってくださるお客さまのお顔・ご要望がきちんと見えているオーナーさんとお付き合いしたいという思いからです。

ギャラリーさんとの関係で重視しているのは、お互いに敬意をもってお付き合いできることと、その結果として生まれる信頼関係です。

そのため、具体的な商談の前に必ず、オーナーさんとつくり手・藤吉憲典がきちんとお話をできる場をもつようにしています。最近は工房にお越しくださる方が増えてまいりましたが、こちらからお店にお伺いすることも多いですし、その両方を経たうえでお話を進めることが少なくありません。

ものづくりに対する考え方、価値観、理念、目指している方向など、いろいろなことをお話しさせていただいて、「なにを大切にしているか」ベクトルが合いそうな場合に、お付き合いがはじまります。

これもまた創業当初から一貫している考え方です。

そもそも花祭窯は藤吉憲典が一人でものを作っているため、数をたくさんつくることはできません。その分ひとつひとつのものにしっかりと力を注いでいます。それを理解して、愛情をもって扱ってくださる方に託したいと思っています

どんなに有名であったり販売力のあるギャラリーさんでも、基本的な価値観のところですれ違っていたり、愛情をもって扱ってくださらない節が見えた場合には、お断りしています。つくり手である藤吉憲典と、売ってくださるギャラリーオーナーさんとの間での信頼関係が築けなければ、長いお付き合いは無理なので、そのようにしています。

逆にいうと、きちんとお話をしたうえでお互いに敬意をもってお付き合いできることが確認できれば、規模の大小や実績などは問わずにお取引をしています。

独立当初、なんの実績も後ろ盾もなくても「つくったもの」と「つくり手の姿勢」だけを評価して藤吉のつくるものを扱ってくださったギャラリーオーナーさんたちに救われました。そういう方々とお会いできたからこそ、こうしてやきものの仕事を続けることができています。わたしたちもずっとそういうスタンスでありたいと思っています。

このように商売上手ではありませんが、いただいたお仕事・かけてくださった期待に対しては、全力で応える用意があります。単純に売れたらそれでいいという考え方ではないので、もしかしたらほかの作家さんに比べたら面倒くさいかもしれません。それでも藤吉のつくるものを扱いたいと思ってくださる方、ぜひお問い合わせくださいませ<(_ _)>

 

 

津屋崎朝勉強会、続行中。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

本日は2017年最初の「朝勉デー」でした。

津屋崎朝勉強会、続行中です(^^)

この朝勉も、2012年に津屋崎に工房を移転してきてから始めた取り組みの一つです。今日は2017年初めの朝勉ということで、「2017年の決意表明を書に」をテーマに実施しました。

参加者がほぼ全員個人事業主なので、1月は事業的にも年度初め。というわけで書かれた文字も、個人的な目標もあれば事業的な目標もあり。「愛」「勇気」「初心」「塩」などなど、各々に個性的な面白い決意表明となりました。

この朝勉強会、月に一度集まって仕事の進捗状況や課題を発表しあうというもの。いわば「最近どう?」を確認する場です。気心の知れた数人で実施しているため、お互いにざっくばらんな意見交換ができます。またそれぞれが自分自身の事業の「現在」を口に出して語ることで、自分のなかでの整理の機会にもなっています。

全員が異業種で、事業を起こすまでのキャリアもさまざまなので、これまでの経験・ものの見方・切り口が異なるのが魅力の一つ。課題解決に向けて意見が欲しい場合にとても助かります。参加者の知恵だけでどうにもならないことも、それぞれの交友関係から「あの人に聞いてみたら良いかも!」ということがしばしば。これもまた大きな魅力です。

2012年の朝勉強会スタート時から続いている重要なルールはみっつ。

  • 自分のことは棚に上げる。

自分のことは見えなくなっているときでも、他者のことはよく見えることがありますよね。なので「自分ができているかどうか」なんていうのは二の次で、思いついたアドバイスは遠慮なく口にすることがルールです。

  • 朝令暮改、大いに結構。

月に一回の開催なので、「そういえば前回言っていたあれ、どうなった?」に対して、状況がまったく変わっていることもしばしば。当然それもまた良しとして話が進みます。

  • 去る者追わず、出戻りOK。

それぞれの事業の進み具合や個人としての考え方、いろんな変化のタイミングがあるのが普通なので、そんなときお休みしやすいように半年ごとに「継続しますか?」確認をしています。勉強会への参加をやめたからといって個人的なお付き合いのスタンスは変わりません。

そんなこんなで、いつの間にか5年も続いていたんですね。参加したいと言ってくださる方がお一人でもある限り、続けていきたいと思っています。

文化サロン@花祭窯、はじまります。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

文化サロン@花祭窯、はじまります。

「文化サロン」ってなんとベタな…と思うものの現段階でベストなネーミングを思いつかず(汗)いずれいい案が出てきたら名前が変わる可能性があります(笑)

もともと不定期の週末に実施していた

「論語を声に出して読もう」をリニューアル。

原則として2017年は2月から毎月第一土曜日の朝8時半から10時までの1時間半で予定。

内容は

  • 論語を声に出して読もう
  • 書道

を中心に、その時々の思いつきで。道具は全てこちらで用意します。

  • 参加費は、道具代としてお一人さま100円。

会員制ではなく、その都度募集をかけます。書道をしようと思うとスペースが案外必要なので、定員は毎回申し込み先着5名さまほど。自分たちの趣味で行うので、参加者がなくても実施いたします(^^)

ご興味のある方は、お気軽に花祭窯のフェイスブックページからメッセージくださいませ。

文化サロン@花祭窯への問い合わせはこちら。https://www.facebook.com/Hanamatsurigama/

ワクワク(^^)

蕎麦猪口と小皿豆皿。

おはようございます。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

先日、藤吉憲典の2017年の個展予定をご紹介しましたが

花祭窯・藤吉憲典2017個展予定など。

詳細の決まっていなかった熊本SUNNYさんでの企画展の内容が決まりました!

蕎麦猪口と小皿豆皿。

2017年熊本・SUNNY 4周年記念展は、蕎麦猪口と小皿豆皿。

期間は、6月24日(土)~7月2日(日)の9日間です。

蕎麦猪口と小皿豆皿は、花祭窯・藤吉憲典の定番ロングセラーな蒐集もの。いまやライフワークの一つとなっています。

藤吉憲典の蕎麦猪口・小皿豆皿が一覧できる 蕎麦猪口倶楽部 には、全国の蕎麦猪口好き、小皿豆皿好きの皆さまからご注文をいただいておりますが、たくさんの種類を実際に手にとってご覧いただける機会が、実はそう多くはありません。

SUUNYさんでは、昨年の3周年まで「蕎麦猪口展」として150種前後の蕎麦猪口をご覧いただくことのできる機会となっていましたが、今年は「小皿豆皿も見たい!」というお客さまのご要望にお応えすることになりました。

それぞれどれくらいの数の展示になるかは、これからの検討になりますが、2017年、藤吉の蕎麦猪口と小皿豆皿の実物をその目と手でご確認いただける一番の機会になることはまちがいないでしょう。

・・というのも、津屋崎の花祭窯にお越しになられたことのあるお客さまならお気づきかと思いますが、工房兼ギャラリーである津屋崎でも、蕎麦猪口や小皿豆皿の在庫が少ないことが多いのです。

ネットからのご注文ももちろんとても嬉しくありがたいですが、この機会にぜひ熊本にいらっしゃいませんか?まだ半年ほど先ですので、ぜひ今から日程をキープしてくださいね(^^)


熊本・SUNNY 4周年記念展 藤吉憲典の蕎麦猪口&小皿豆皿
期間:6月24日(土)~7月2日(日)
場所:熊本市中央区水道町4−39

※日程が近くなりましたら、ご希望の方にはご案内状をお送りいたします。

 

 

 

 

 

 

漆で器の修理。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

漆で器の修理。

本漆を使った直し。たまに思い立って(というか、自分のなかにブームがやってきて)直しに取り組むのですが、不器用なもので、正直なところこれまでなかなか思ったような仕上がりになっていませんでした。機会があって年末から久しぶりにチャレンジすることに。こういうタイミングで一緒に直そうと、ちょっとした割れや欠けの器はとっておいています。

少し前、11月に「修復」の研修を受けてきたばかりでしたので、そのときに学んだことも生かして、少しはきれいに仕上げることができると嬉しいな、と思いつつ。

学芸員研修に行ってきました。その2

まずは完全に割れているものの接合。これはご飯と漆を使った糊(糊漆)を作って使いました。糊が乾燥するまで、接着後1~2週間ほどお手製のムロに入れてそのままにしておきます。

漆直し

くっついたのが確認できたら、はみ出た糊漆を取り除き、継ぎ目や欠けの部分に漆をのせてきれいになるように仕上げていきます。ここで載せた漆が乾くまで、さらに1~2週間。

今回は金や銀で化粧をしないので、漆の赤黒い色がそのまま残るような仕上がりになります。最初からそのつもりではじめましたが、やはり割れた跡・欠けた跡に残った色を見ると、最後に化粧をして「金継ぎ」にした先人の方々の気持ちがなんとなくわかるような気がしてきました。もしかしたら、あとから金を載せるかもしれません(笑)

今回は乾かす時間を含めて約1か月がかりの直し仕事となりました。それでも「また使える!」と思うと、その手間も時間も楽しみになるから面白いものです。

ちなみに花祭窯では「直し」のご要望は承っておりませんご相談いただいた場合は、信頼できるプロの方をご紹介するようにしております。時間も手間も技術も要る仕事なので「買ったほうが安い」ことも多いですが、思い入れのある器は直して使っていくことができると嬉しいですよね。

最近ではご自分でできる「金継セット」があちらこちらで販売されていますし、一般向けの「金継教室」なども各地で開催されています。「自分で修理する」という選択肢は、以前ほどハードルの高いものではなくなってきたように思います。

 

 

2017書き初め@花祭窯

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

1月2日は毎年恒例、書き初めデー。

2017年1月2日、花祭窯で書き初めをいたしました。

朝10時から夕方16時半の間の自由参加とはいえ、正月二日。にもかかわらず、子どもから大人まで15名もの皆さんが参加してくださいました。

半紙と筆を前にして、最初から「今年はこれを書く」と決めている方のほうが実は少なくて、まずは「自分は何を書きたいのか」の思索からはじまる方がほとんどです。書きはじめてから「なにか違う」と感じて別の文字に変える方も少なくありません。

日頃から筆を手にして字を書いている人はほとんどいらっしゃいません。だからこそ、真摯に紙と筆に向き合うこの機会は、なんとなく背筋の伸びる気持ちの良さがあります。

字が決まって書きはじめると、普段使わないような集中力が求められます。何枚もたくさん練習すれば上手になるかというと、一概にはそうとも言えません。集中力を発揮できる時間が過ぎると、書くほどにどんどん思うように書けなくなってしまう、という状況にもなってきます。

かく言うわたしの場合、10枚以内に「これ!」というものが書けないと集中力が切れてしまうので、だいたい5枚以内に書き上げるように「この一枚」に向かいます。そうするとだいたい2~3枚目には「まあ、いいかな」というものができあがります。もちろん「自分なりの出来」ですが、それで良いのです(^^)

さて、わたしの2017年の書き初めは

本来無一物(ほんらいむいちもつ)

昨年5月、福岡藩主黒田家の菩提寺である崇福寺さんで出会った禅の言葉です。

お茶会のお手伝い。

人は本来なにも持たずに生まれてきた、というほどの意味だとか。お寺で掛け軸を拝見した時は、ただ読み方だけを習い、意味にまでは気持ちが向いていなかったのですが、それからずっとそのお軸のイメージが残っていて、半紙に向かったときに迷わずこの文字を選びました。

これから一年間、頭上にこの文字を置いて仕事に向かいます(^^)

花祭窯・藤吉憲典2017個展予定など。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

本年もどうぞよろしくお願いいたします<(_ _)>

2017年最初のブログは・・・

花祭窯・藤吉憲典の2017個展予定。

本年もありがたい機会をいくつもいただいておりますことに、心より感謝申し上げます。ありがとうございます!


5月3日(水)~5月24日(水)
ロンドン Sladmore Contemporary 個展

国際アートフェアCOLLECT、企画展”FIVE CERAMICISTS”を経て、海外での初個展。いよいよ世界のアート界へチャレンジの第一歩です。

5月26日(金)~5月30日(火)
東京・西麻布 桃居さんで個展

2005年から隔年で機会をいただいている桃居さんでの個展。つくり手としての成長・進化をご覧いただいてこそのありがたい機会です。今年もまた「新しい藤吉憲典」をご覧いただくべく、すでにテーマも決定しました。どうぞご期待ください。

6月9日(金)~6月11日(日)
福岡・津屋崎 花祭窯「20周年展」

今年は花祭窯創業20周年です。開業日の6月9日を含む週末に、皆さまへの感謝イベントを開催できればと考えています。

6月下旬~7月初旬
熊本 SUNNYさんで企画展

恒例となりましたBistro&Bar SUNNYさんの周年記念展。昨年の3周年までは連続で蕎麦猪口展を開催しました。今年の4周年の日程詳細と内容は現在検討中。決定次第、あらためてご案内いたします。

7月22日(土)~7月30日(日)
兵庫・神戸 ギャラリー壺屋さんで個展

昨年からお付き合いのはじまった神戸御影のギャラリー壺屋さんでの初個展です。「これぞ藤吉憲典」と納得していただける内容を持ってお伺いいたします。

12月14日(木)~12月28日(木)
鹿児島 壺中楽さんで個展

2年ぶりの鹿児島・壺中楽さんでの個展になります。普段使いの器から、クリスマス・年末年始に嬉しいハレの器まで「お家の食卓」を意識したラインナップを予定しています。

12月22日(金)~12月29日(金)
福岡・津屋崎 花祭窯「暖の器展」

1年の感謝を込めた花祭窯の企画展を予定しています。


現時点での予定はこのようになっております。今後詳細が決定したり、追加・変更などがありましたら、その都度ブログでもご案内してまいります。

今年は特に5月から7月に個展が集中します。つくる時間を確保するため、最初の個展が5月と少々お待たせいたしますが、楽しみにしてお待ちいただけると幸いです。

本年も各地で一人でも多くのお客さまにお会いできることを、つくり手・藤吉憲典ともども楽しみにしております。どうぞよろしくお願いいたします!

「祝の器展」本日最終日。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

「祝の器展」本日最終日。

2016年もお世話になりました。ありがとうございました。

毎年、12月は一年間の感謝を込めて花祭窯での展示企画をしたいと思いながら、できたりできなかったり。今年は12月22日から本日29日まで「祝の器展」として展示ができて、ホッとしています。

この展示でつかったのは、江戸時代からつい近頃まで使われていたという朱塗りのお膳。ご近所さんからのたいせつな預かりものです。

ご主人がお亡くなりになってから、それまで続けていたお正月の習慣もすっかりやめてしまったと。昔からのお道具が蔵に眠っているから、それよりは使ってもらうと嬉しいのよ、とおっしゃって、わたしたちに預けてくださったお道具のひとつです。

藤吉憲典染付の器、赤絵の器

「祝の器展」を見に来てくださった方、みなさんがこれをご覧になって喜んでくださいます。「なつかしい」とおっしゃるご年配の方だけでなく、若い方からも「かわいい~!」の声。

一人でも多くの方にこの風景を楽しんでいただくことも、花祭窯がここでできる仕事のひとつかもしれないと、ありがたく嬉しくなります。来年もこのような機会を必ずつくろうと、手帳に予定を書き入れました。

2016年の祝の器展もあと数時間。
今年も一年、ありがとうございました<(_ _)>

2016読んだ本ベスト5。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

今年もたくさんの本に助けられました。
本に順位をつけるのはいかがなものか?とも思ったのですが、2016年に読んだ本のうち、自分に与えた影響の大きな本、という視点で振り返ってみました。
(それぞれの本の画像をクリックすると、アマゾンの書籍紹介のページで本の内容詳細をご覧いただくことができます)

2016年読んだ本ベスト5。

第5位 THE CURATOR’S HANDBOOK

400ページの分厚い本です。途中挫折するかと思いながらの読みはじめでしたが、終わってみれば内容の面白さに最初から最後まで通し読み。キュレーターとはなにか?という漠然とした問いかけから、実際に美術館・ギャラリーなどのスペースで展覧会をつくるための具体的な個別のノウハウ・事例・考え方が網羅されています。かといってマニュアル書ではない奥深さ。

第4位 SUPERFLAT COLLECTION

展覧会図録です。豊富な展覧会の写真がもちろんメインではあるものの、桃居オーナー広瀬一郎さんと村上隆さんによる陶芸対談をはじめ、コレクター対談、熊倉功夫先生の寄稿など、文章によるアプローチが見逃せない一冊でした。

第3位 地域を変えるミュージアム

2013年発行後すぐに購入して読んだ本。再び読み返しました。美術館・博物館のもつ力と、地域で果たすべき役割を思い起こさせてくれる本なので、たびたび引っ張り出して読んでいます。ひとくちにミュージアムによる場のデザインといっても、さまざまなアプローチがあることを、事例を通して教えてくれる本です。

第2位 南方録

南方録は、さまざまな訳本・解説本が出ています。いずれもかなりボリュームのある本が多く、どれを選んだらよいか迷っていたときに見つけたのが、これ。訳注はついていますが訳本ではなく、南方録そのままです。現代語ではないため読みにくく、正直なところ、勉強不足のわたしには何が書いてあるのか理解できないところも多々(笑)。ところがそれでも伝わってくるものがあるので不思議です。茶道稽古の実践とともに、これからも繰り返し読んでいきたい本です。

第1位 大きな羊のみつけ方 「使える」美術の話

2016年わたしに一番影響を与えた本は、宮城県美術館の教育普及担当学芸員(当時)である齋正弘先生による『「使える」美術の話』。このブログでも何回もとりあげました。

美術の使い方。

本を読む時間は移動中や、寝る前などの隙間時間が多いのですが、それでも読みたい本を読む時間は、わたしにとって大きな栄養補給になっています。

来年も嬉しい本との出会いを期待しつつ(^^)