ロンドン3日目 ナショナル・ギャラリーと交通博物館

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。ダンナ・磁器作家 藤吉憲典の個展(Sladmore Contemporary @London)に伴うロンドン滞在レポート。

ナショナル・ギャラリーと交通博物館

ロンドン訪問の愉しみは、ミュージアム巡りです。ミュージアム巡りは仕事でもあり趣味でもあり。入場料無料(志による寄付制)のところがとても多いので、気軽に何度も足を運ぶことができます。

前日の個展オープニングのときにも、お話していたご婦人から「ロンドンをたくさん楽しんで好きになってほしいから、『London Free』で検索して情報をゲットしてね!」と言われたのでしたが、まさにそのひとつがミュージアム。

この日はコヴェント・ガーデンから徒歩圏内のナショナル・ギャラリーと、交通博物館(こちらは大人は有料です)へ行ってきました。

ナショナル・ギャラリー National Gallery

2,300点を超える西欧絵画コレクションを所蔵するギャラリー。ルネサンス期の宗教画が豊富なイメージがありますが、印象派~19世紀の名画も揃っています。とても広く、1日で観終わる気がしませんので、今回は半日と時間を決めて回りました。

ロンドンのミュージアムではよく見かける景色なのですが、今回もたくさんの小学生が美術館で学習していました。アンリ・ルソーのトラの絵の前に陣取った低学年と思われる子どもたち。先生の問いかけに対して、我も我もと絵の解釈を発表する子どもたちの姿の楽しそうなこと。こんなふうにあたりまえに鑑賞を楽しむ習慣が身についていく環境があるのが、素晴らしいなと思いました。

交通博物館 London Transport Museum

ロンドンの地下鉄やバスの歴史がわかる博物館です。歴代の2階建てバスが実物そのまま展示される広い空間。地下鉄の運転シュミレーターも数種あって、順番待ちのできる人気ぶり。乗り物好きの文化は日本の鉄ちゃんに限らないのですね。

こちらは大人は入場料を取られますが、子どもは無料。ということで、やっぱり小学校から学習に来ている団体がありました。馬車から地下鉄・バスへの変遷を体感できるだけでなく、展示空間内に交差点があって信号の渡り方のレクチャーがさりげなく織り込まれてあったり、子ども向けの工夫が随所に。ミュージアムショップは入場券を買わなくても入ることができます。

 

ロンドン2日目(2)KENSUKE FUJIYOSHI個展初日

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。ダンナ・磁器作家 藤吉憲典の個展(Sladmore Contemporary @London)に伴うロンドン滞在レポート。

ロンドン2日目(2)
KENSUKE FUJIYOSHI 個展初日

今回のロンドン訪問の最大の目的は、個展初日のご挨拶に伺うことでした。夕方18時からのオープニングには次々とお客さまがお越しになり、ややパニックになりながら(笑)なんとか応対。あまり英語が得意でないとわかると、皆さんこちらに合わせてゆっくりわかりやすい言葉を選んで話してくださり、頭が下がりました。

sladmorecontemporary KENSUKE FUJIYOSHI exhibition

お話をしていて驚いたのは、日本文化に造詣の深いお客さまの多いことでした。根付(ねつけ)をコレクションしているという紳士、刀剣のコレクションで特に鍔(つば)にこだわっているというご婦人、古九谷調の色使いが大好きだと喜んでくださったご婦人、桜が好きで来年日本に桜を観に行く予定だという紳士…。

ご来場くださった皆さんが、とても楽しそうに作品を眺め、作品について話をし、つくり手であるダンナに声をかけてくださったことが、ほんとうに嬉しくありがたい時間でした。

わたしとしては、もっと気を利かせてたくさんの方にきちんとご挨拶してご来場のお礼を言うことができたはずと、自分の気の回らなさと英語力不足を痛感したオープニングでもありましたが、ギャラリーオーナーの「Thank you for being so helpful on the night !」の言葉に救われました。

この場を作ってくださったSladmore Contemporary のGerryとスタッフ、そして足を運んでくださったすべての皆さまに感謝です。

 

ロンドン2日目(1)Tate Modern

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。ダンナ・磁器作家 藤吉憲典の個展(Sladmore Contemporary @London)に伴うロンドン滞在レポート。

ロンドン2日目(1)Tate Modern

ロンドン2日目は個展初日でもあったのですが、初日は18時~20時のドリンクパーティーでオープンだったため、まず午前中にテート・モダンへ行ってきました。

Tate Modern

近現代美術を集め、モダンアートと印象派が充実しているといわれるテート・モダンですが、今回訪問したかった一番の理由は、少し前に読んだ『楽園のカンヴァス』。「ニューヨークのMoMAに対してロンドンのTate Gallery」という位置づけで描かれたストーリーに、行かねば!の気持ちが大きくなり、実現。

http://www.tate.org.uk/visit/tate-modern

展示もそうなのですが、建物に圧倒されました。建物は大きいですが、展示自体は半日程度で十分見て回れます。あちらこちらに体感型の仕掛けもちりばめられ、子どもも一緒に楽しめました。

テートモダン

ミュージアムショップも広く、特に美術関係の書籍が充実していました。

 

ロンドン1日目・宿のこと。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。ダンナ・磁器作家 藤吉憲典の個展(Sladmore Contemporary @London)に伴うロンドン滞在レポート。

ロンドン1日目・宿のこと。

ロンドンには夕方到着。宿について最初の仕事は、近所のスーパーマーケットへの買い出しです。約1週間の滞在、気楽に(そしてお得に)過ごせるよう、個室にキッチン付きのゲストハウスを借りています。

今回お世話になったのは、ハムステッドグリーンヒル・ゲストハウス。前回お世話になって、宿自体も立地もとても過ごしやすかったので、2回目の利用です。

ちなみにダンナが一人で行くときは、ロンドン中心部にあるゲンダイゲストハウスにお世話になることが多いです。どちらも日本人経営のゲストハウスで、管理人さんも日本人の方なので、英語に不安があっても安心なのです。

滞在中、毎食外食だとお金がかかるのはもちろん、胃にも負担がかかることが多く、また毎回どこに食べに行こうかと考えるのがわたし的にはあまり得意ではなく、キッチン付きで好きなときに適当に料理ができる環境は、とても快適です。

ハム、ベーコン、レバーパテなどの肉加工品、チーズをはじめとした乳製品が豊富でおいしく、日本に比べて安いのは欧州という土地柄なのでしょう。専らそういう食材を買い込んできて料理するので、コストパフォーマンスが高いです(^^)

この「ゲストハウスを利用する」という方法、旅慣れたお友達から教えてもらったのが最初でした。ネットで調べてみたら結構いろんなところがあるのですね。便利ですね。

 

ロンドン前日。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。ダンナ・磁器作家 藤吉憲典の個展(Sladmore Contemporary @London)に伴うロンドン滞在レポート。

ロンドン前日。

海外出張に慣れていないので、ちゃんと準備ができているか、何か大事なことを忘れているのではないかと落ち着きません。そんなときのわたしの精神安定剤は、

海外出張チェックリスト。

ガイド本などに載っているものを、自分用にアレンジして作り直したものです。とはいえ、これも4年前に作成したのがそのままになっていたので、実際には過不足があり…(汗)そろそろまた作り直しどきです。旅慣れている方には、こんなものまで持っていくのかと思われるようなものも、リストに入っているかもしれません(笑)

ともあれ、リストに沿ってチェックをしたら、あとは「財布・パスポート・航空券・連絡先リスト」さえ手元にあればなんとかなると、開き直ります。

今回、福岡からロンドンまでは、福岡→東京(羽田)→ロンドン(ヒースロー)。前回はKLM(オランダ航空)が福岡から出ていて便利だったのですが、なくなってしまったので。といいつつも、初心者的には国内での乗り換えは気楽であります(^^)

 

津屋崎陶片ミュージアム:H29042001二重高台の大皿

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

津屋崎陶片ミュージアム。二重高台の大皿。

外側の高台が割れて削れてしまっていますが、二重高台です。器の径が大きいと、窯での焼成中に生地が変形してへたってしまうことがあります。それを防ぐ方法のひとつとしての、二重高台。支える点(線)を増やすことにより、底や腰が落ちるのを防ぎます。

津屋崎陶片ミュージアム

二重高台の大鉢や大皿は、上手(じょうて)と呼ばれる凝ったものも多いですが、これは絵付の大雑把な感じを見る限りでも、それほど上手のものでは無さそうです。上手のものは、裏もしっかり描きこんであるものが多いです。

これは高台の内側には線描きしか見えず、ちょっぴり残念。あんがい時代の若いものかもしれません。

津屋崎陶片ミュージアム

それでも、二重高台の陶片をあまり見つけることが無いので、嬉しい発見です(^^)

 

 

西麻布の桃居さんで「藤吉憲典 陶展」。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

5月は西麻布の桃居(とうきょ)さんで「藤吉憲典 陶展」。

毎回スタイリッシュなDMを作ってくださる桃居さん。いつもほんとうにありがとうございます!

個展案内状は、こちらからお申込みいただくことができます。ご希望のお客さまに5月初旬から郵送いたします。

藤吉憲典陶展2017桃居

今回DMの撮影用にうちからお送りしたのは、まったくタイプの異なる三種類の器でした。タイプは異なるものの「古典的テーマをきちんと現代にとらえなおす」と、今まさに、つくり手が熱中しているところなのです。

桃居オーナーの広瀬さんがどの器を案内状用に選んでくださるかは、案内状が出来上がるまでの「待つ楽しみ」のひとつです。出来上がったものを拝見して「なるほど、これを特に面白いと思ってくださったのだな~!」と、にんまりします。

個展案内状の写真に使われたのは、「柿右衛門(かきえもん)様式」と呼ばれる色絵磁器の古典的な様式のひとつ

「柿右衛門様式、藤吉憲典がつくるとこうなる」5月の桃居さんでぜひご確認ください。

 

津屋崎陶片ミュージアム:H29041901明かりの道具

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

津屋崎陶片ミュージアム、明かりの道具。

「燈明皿」とか「油皿」とか「ひょう燭」と呼ばれ、行燈のなかに置いて使われたものです。江戸中期以降の唐津系の陶器と思われます。

津屋崎陶片ミュージアム 明かりの道具

ほんの少し欠けていますが、ほぼ完品。これだけ形がそのまま残っていると、思わず実際に油と芯を入れて明かりを灯してみたくなりますね。

唐津系の明かりの道具は、こちらでもご紹介しています。いろいろな形があるのは、明かりをいかに長持ちさせるか、改良を重ねたからだとか。

津屋崎陶片ミュージアム:H290331001~明りの道具(ひょう燭)。

 

 

2017年藤吉憲典個展予定の追加・変更

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

2017年藤吉憲典個展予定の追加・変更のお知らせです。

今年も個展・企画展等、貴重な機会をいただき、ありがとうございます。年初にお知らせしていた内容から、下記の通り変更と追加のお知らせです。

【変更】熊本SUNNYさんでの「蕎麦猪口と小皿豆皿展」。

会期が7月になりました!7月1日(土)~7月9日(日)開催です。

【追加】岡山ギャラリー栂さんで10月に蕎麦の器展。

そば処とギャラリーを併設なさっている栂(とが)さん。新蕎麦シーズンに合わせて開催予定の企画展「蕎麦の器展」に藤吉憲典の器も参加いたします。こちらは会期等詳細が決まり次第、あらためてご案内いたします。


2017年藤吉憲典個展予定

  • 5月3日(水)~5月24日(水)ロンドン Sladmore Contemporaryで個展
  • 5月26日(金)~5月30日(火)東京・西麻布 桃居さんで個展
  • 6月9日(金)~6月11日(日)福岡・津屋崎 花祭窯「20周年展」
  • 7月1日(土)~7月9日(日)熊本 SUNNYさんで企画展
  • 7月22日(土)~7月30日(日)兵庫・神戸 ギャラリー壺屋さんで個展
  • 10月 岡山 ギャラリー栂さんで蕎麦の器展
  • 12月14日(木)~12月28日(木)鹿児島 壺中楽さんで個展
  • 12月22日(金)~12月29日(金)福岡・津屋崎 花祭窯「暖の器展」

ぜひご来場くださいませ。

 

5月は桃居(とうきょ)さん。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

5月は西麻布の桃居(とうきょ)さんで
藤吉憲典 作陶展。

写真は最近三回の桃居さんでの個展案内状。初めて個展の機会をいただいたのは2005年でした。それから1年おきに機会をいただいています。こうしてあらためて見てみると、近年は「箱」というテーマがつくり手・藤吉憲典のなかにひとつ大きくあったのがわかります。

桃居さんのオーナー広瀬さんは、わたしが最も尊敬する方のお一人です。いつも静かにつくり手を信じて受け入れてくださる、とても大きな方です。お仕事でやり取りをさせていただくなかで、「姿勢・行動で示す」ということのすごさを毎回感じさせてくださる方です。

初めてお伺いしたころ、桃居さんでは磁器の作家はほとんど扱っておられませんでした。それでも常設で扱いながら、つくり手の成長・変化を見守ってくださっていました。そんなこともあって、藤吉憲典にとって桃居さんでの個展は、毎回「どれほど成長したかをご覧いただくための機会」なのです。

もうすぐ、2017年5月の個展案内状が出来上がる予定です。出来上がり次第、こちらでもご紹介いたします。

桃居さんでの藤吉憲典作陶展は、
2017年5月26日(金)~5月30日(火)です。