【読書】『世界全史「35の鍵」で身につく一生モノの歴史力』

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

【読書】『世界全史「35の鍵」で身につく一生モノの歴史力』

先日、『池上彰の世界の宗教が面白いほどわかる本』を読んだところでしたが、

読書『池上彰の世界の宗教が面白いほどわかる本』

同じタイミングで購入した『世界全史「35の鍵」で身につく一生モノの歴史力』。ロンドンのギャラリーでお客さまと直接お話しする機会に恵まれ、なんとか会話を交わすなかでわたしが感じたこの機会に世界史と宗教のことを、勉強しよう」の流れで見つけた本です。

世界史を学びなおすというのが今ブームなのでしょうか。あるいは今まで自分が目を向けていなかっただけのことかもしれませんが、本屋さんに行くと学習参考書だけでなく世界史の本がかなり多岐に存在することに気がつきました。

あまりにたくさんあるので、実際にページをめくったりネットで書評を調べたり、本選びに少々時間をかけました。で、もうすぐ全部読み終わるところなのですが、この本にしてよかった!と思っています。

本の「はじめに」で著者・宮﨑正勝さんが「普通の市民やビジネスパーソンに世界史を伝えるにはどうしたらいいのか、試行錯誤を繰り返してきました。」と書いておられますが、その結果としてできたというこの本は、興味深くサクサク読める世界史でした。

巻頭と随所に図版・地図が豊富に載っているのも、世界の地理・地勢・地名が頭に入っていないわたしにとって、確認しながら読み進められるので非常に便利です。学びなおしの最初にこの本に出合えたのは、とってもラッキーでした。

読んでつくづく感じたのは、宗教への理解を少しでも広げようと思ったら、世界史と地理の学び直しが必須だなぁ、ということでした。

宗教と世界史については、ほかにも本を物色してみようと思います(^^)

 

5月26日(金)は桃居さん個展初日。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

5月26日(金)は桃居さん個展初日。

2005年から1年おきにお世話になっている西麻布の桃居さんでの個展。藤吉憲典にとって、毎回が挑戦の機会です。


藤吉憲典 陶展

2017年5月26日(金)~5月30日(火)
11時~19時(最終日17時まで)会期中無休

桃居(とうきょ)
東京都港区西麻布2-25-13
TEL03-3797-4494


桃居のオーナー広瀬さんが今回個展案内状用に選んでくださったものは、柿右衛門調(様式)の酒器でした。柿右衛門といえば国の重要無形文化財であり、佐賀有田の柿右衛門窯で代々継がれているものです。でも「柿右衛門」という様式は、柿右衛門窯だけのものではありません。

藤吉憲典陶展2017桃居

染付と赤絵の技とともに余白の美が見どころとなる柿右衛門調。ダンナに聞くと、ぎっしりと描き込むタイプの絵付よりも、余白をいかに生かすかが問われるデザインのほうが、より神経を使うのだそうです。

今回の「藤吉憲典 陶展」での見どころのひとつは、間違いなくこの柿右衛門調の器。様式のひとつですから、他のいろいろな様式と同様、以前からよくつくってはいましたが、今回は特に力が入ったものができたようです。

柿右衛門様式、藤吉憲典がつくるとこうなる。

ぜひご高覧下さいませ。

 

お酒を呑みながら建築のお勉強・その5

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

お酒を呑みながら建築のお勉強・その5

隣町・宗像にお住まいの建築家、株式会社藤井設計室・藤井さんご夫妻のご好意で開催される勉強会。
https://www.facebook.com/Fujii.Design.Office

毎回、様々な建築様式が登場しますが、その時代背景・文化の流れとともに教えていただけるので、建築素人のわたしたちにもわかりやすく、お腹も心もいっぱいに満たされる勉強会です。

今回のお題は、ロマネスクとゴシック。

今回も前回のビザンチン建築同様、たくさんのキリスト教建築=教会が出てきました。

お酒を飲みながら建築のお勉強。その4

藤井さんが主に解説してくださったのは、ロマネスクとゴシックそれぞれの特徴、違い、進化の過程。これらをデザインと構造の関係や時代背景とともに解説してくださいました。

個人的に象徴的に変化を感じたのは、半円状のアーチから先が尖ったデザインへの変化と、バラ窓の出現、暗い屋内から光を採り入れようとする工夫に伴うステンドグラスの登場など。シンプルで力強い美しさから、デコラティブな美しさへの変化でした。

そして先日ロンドンで見てきたばかりの、セントオールバンズシティにある大聖堂(トップの写真)の景色が思い出されました。家に戻ってからこの写真をあらためてよく見ると、藤井さんがおっしゃった「古代からの歴史の流れを流れとしてきちんと説明できるものが建築には残っている」という言葉の意味が、しみじみと理解できたのでした。

セントオールバンズの大聖堂
https://www.stalbanscathedral.org/visit/what-to-see/

 

読書『池上彰の世界の宗教が面白いほどわかる本』

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

先日ロンドンのギャラリーでお客さまと直接お話しする機会に恵まれ、片言ながらなんとか会話を交わすなかでわたしが感じたことは、この機会に世界史と宗教のことを、勉強しよう」でした。

読書『池上彰の世界の宗教が面白いほどわかる本』

少し前にちょうど、池上彰さんと佐藤優さんの共著『僕らが毎日やっている最強の読み方』(東洋経済新報社)を読んだところで、その影響もあったのだと思います。

読書『最強の読み方』。

『最強の読み方』を読んで痛感したのは、教養はコツコツと積み上げていくことでしか養われないということであり、それはふだんの言葉や行動に現れてしまうということでした。

今回海外のお客さまとお話しするなかで、特別な問題や出来事があったわけではありません。ですがいろんな国・文化的ルーツを持つ方々とお話をするにあたって、マナーとして宗教や世界史に対して最低限の理解は持っておきたいな、と感じたのでした。

本屋さんで棚を見て回り、まずは宗教の勉強をする最初の手掛かりにと選んだのが『池上彰の世界の宗教が面白いほどわかる本』でした。

絵や図による解説も多く、サクサク読めます。一読すると、なんとなくわかったような感じになります。でも一朝一夕には理解に至らないな、という感想も同時に持ちました。この本を読んだうえで、それぞれの宗教についての本を読んで補足していくのがいいだろうな、と思いました。

文庫で小さいので、しばらくはこれを持ち歩いて、ことあるごとに開いてみることにします。

 

ロンドン7日目 コートールド・ギャラリーと自然史博物館

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。ダンナ・磁器作家 藤吉憲典の個展(Sladmore Contemporary @London)に伴うロンドン滞在レポート。

翌日は朝から空港に移動のため、実質的なロンドン滞在最終日でした。

ロンドン7日目(2)コートールド・ギャラリーと自然史博物館。

コートールド・ギャラリー The COURTAULD Gallery

印象派のコレクションをまとめて観ることができるって!」とダンナが言うので、行って参りました。到着してみたらとっても大きい建物でびっくり。

サマセット・ハウスと呼ばれる18世紀に造られた貴族の邸宅が、その建物でした。サマセット・ハウスのなかにロンドン大学付属コートールド美術研究所があり、コートールド美術研究所の主要施設のひとつがコートールド・ギャラリーというわけで、ギャラリー自体は程好いサイズで一安心。

ひとつひとつの絵画にゆっくり向き合うことのできる、ぜいたくな空間でした。ギャラリーの中心部にある螺旋階段がまた素晴らしく、思わず階段の写真ばかり撮ってしまいました。

コートールドギャラリー

自然史博物館 Natural History Museum

息子のリクエストにもこたえて、自然史博物館へ。とにかく広い自然史博物館。今回は2回目の訪問だったので、観たいところは決まっていました。が、この日は幼稚園生から高校生まで、学校からの来館者がとにかく多くて、なかなか観たいものがゆっくり見れず。

クジラ・ゾウ・サイなどの大きな動物のコーナーと、恐竜のコーナーを回ったところで、ちょっと人が多すぎるね、と断念。ミュージアムショップを楽しんでから帰りました。

現在部分的に建物・敷地の工事中とあって、今回は景観的に少々残念なところもありましたが、自然史博物館の建物もまた素晴らしい建物です(^^)

自然史博物館

 

 

ロンドン6日目(2)個展会場にて友人と再会。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。ダンナ・磁器作家 藤吉憲典の個展(Sladmore Contemporary @London)に伴うロンドン滞在レポート。

ロンドン6日目(2)個展会場にて友人と再会。

ダンナがロンドンを訪問するたびに、必ず会う友人がいます。セレクトショップ・Do-shopのLuca。磁器作家・藤吉憲典のアート作品の、ロンドンでの一番最初のファンです。

KENSUKE FUJIYOSHI EXHIBITION
Do-shopのお二人(LucaとAndrew)と記念撮影(^^)

2013年、海外から日本のデザイン製品を視察に来ていたLuca。彼がダンナ・藤吉憲典の作品を見て「素晴らしい!まだ海外に進出していないのならするべきだし、真っ先にロンドンに来てほしい!必ずハイエンドギャラリーに市場があるから」と言ってくれたのを真に受けて、ロンドンへの展開に思いっきり力を入れたのでした。

昨年のSladmore Contemporary での企画展のときも、ダンナに会いに来てくれたLuca。今年もひとつひとつの作品を眺めては、「beautiful!」「marverous!」と最上級の誉め言葉を並べてくれました。

「ユリ、いったいケンはいつになったら英語をしゃべるようになるんだ?」と冗談を交えながらも、お互いの気持ちはとてもよく伝わっています。今回もとっても嬉しい再会でした。

 

ロンドン6日目(1)ローマ時代の遺跡。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。ダンナ・磁器作家 藤吉憲典の個展(Sladmore Contemporary @London)に伴うロンドン滞在レポート。

ロンドンでお世話になっている、クリエイティブコンシェルジュさんがいます。仕事でここぞというときは、この方にアテンドをお願いすることにしています。今回は友人として、ロンドン郊外にあるおススメのエリアを案内してくださいました。

ロンドン6日目(1)ローマ時代の遺跡。

セント・オールバンズ・シティ St.Albance city

ローマ時代の遺跡や大聖堂に美術館、素敵な公園や英国で一番古いパブなどもある、昔の宿場町的な場所、ということで連れて行っていただきました。

ロンドン市内から電車で15分ほど。ここで古代ローマの遺跡を観ることができるなんて思ってもみなかったので、とても興奮しました。

stalbanscity

ローマ時代は、建物を壊したがれきを使って次の建物を建てたと言われています。

stalbanscity

大聖堂。この日は特別なミサが行われていて、たくさんの人が集まっていました。

stalbanscity

煉瓦で出来た円形の建物は美術館。

stalbanscity

現地に立てばつくりがなるほどと伺える円形劇場跡です。

半日では時間が足りず、また行ってみたい場所です(^^)

 

 

ロンドン4日目 骨董街とヴィクトリア&アルバート博物館

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。ダンナ・磁器作家 藤吉憲典の個展(Sladmore Contemporary @London)に伴うロンドン滞在レポート。

ロンドン4日目 骨董街とヴィクトリア&アルバート博物館

ロンドンの骨董街

KENSUKE FUJIYOSHI EXHIBITION(藤吉憲典 個展)開催中のSladmore Contemporary は、文字通りコンテンポラリー(現代もの)のギャラリーです。SladmoreにはもうひとつSladmore Galleryがあり、こちらでは19世紀から20世紀初めの物故者の彫刻、つまり骨董を扱っています。

個展のオープニングでSladmore Galleryのディレクター・Edwardに挨拶することができたので、訪問してきました。「ケンスケの作品は現代ものだから、うちには置きたくても置けないんだよ。まだ生きてるし」と冗談を言っていましたが、『特別に』ウィンドウディスプレイに、藤吉憲典のキリンの陶箱を飾ってくださっていました(^^)

Sladmore Gallery

ピカデリーサーカスにほど近く、周辺にはアンティークを扱うギャラリーが軒を連ねています。すぐ近くにオークションハウスのクリスティーズがあり、中国陶磁をメインとしたオークションが公開されていたので、のぞいてきました。オークションハウス、誰でも入ることができるとは知らなかったので、ちょっとびっくりしました。

ヴィクトリア&アルバート博物館 V&A

世界最大規模を誇る美術工芸品の博物館です。足を踏み入れると、なんともゴージャスな気分になる空間。ここもまた広く、展示品の素晴らしさと多さに途中でお腹いっぱい(胸いっぱい)になります。

金属・陶磁・木工など、美術工芸品の素晴らしさを堪能したのはもちろん、今回個人的に面白かったのは、Theatre and Performance Collection。劇場模型や演劇・映画その他パフォーマーの衣装など、とても楽しめる展示でした。

一番上の写真のように、実際に手に触れて技術のすごさを知ることができるような仕組みがあったり、来館者がスケッチを作成して投稿できる仕掛けがあったり、子どもと一緒に楽しめる要素もたくさん。

すべてを回ることはできませんでしたので、また次回の愉しみです。

 

 

ロンドン3日目 ナショナル・ギャラリーと交通博物館

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。ダンナ・磁器作家 藤吉憲典の個展(Sladmore Contemporary @London)に伴うロンドン滞在レポート。

ナショナル・ギャラリーと交通博物館

ロンドン訪問の愉しみは、ミュージアム巡りです。ミュージアム巡りは仕事でもあり趣味でもあり。入場料無料(志による寄付制)のところがとても多いので、気軽に何度も足を運ぶことができます。

前日の個展オープニングのときにも、お話していたご婦人から「ロンドンをたくさん楽しんで好きになってほしいから、『London Free』で検索して情報をゲットしてね!」と言われたのでしたが、まさにそのひとつがミュージアム。

この日はコヴェント・ガーデンから徒歩圏内のナショナル・ギャラリーと、交通博物館(こちらは大人は有料です)へ行ってきました。

ナショナル・ギャラリー National Gallery

2,300点を超える西欧絵画コレクションを所蔵するギャラリー。ルネサンス期の宗教画が豊富なイメージがありますが、印象派~19世紀の名画も揃っています。とても広く、1日で観終わる気がしませんので、今回は半日と時間を決めて回りました。

ロンドンのミュージアムではよく見かける景色なのですが、今回もたくさんの小学生が美術館で学習していました。アンリ・ルソーのトラの絵の前に陣取った低学年と思われる子どもたち。先生の問いかけに対して、我も我もと絵の解釈を発表する子どもたちの姿の楽しそうなこと。こんなふうにあたりまえに鑑賞を楽しむ習慣が身についていく環境があるのが、素晴らしいなと思いました。

交通博物館 London Transport Museum

ロンドンの地下鉄やバスの歴史がわかる博物館です。歴代の2階建てバスが実物そのまま展示される広い空間。地下鉄の運転シュミレーターも数種あって、順番待ちのできる人気ぶり。乗り物好きの文化は日本の鉄ちゃんに限らないのですね。

こちらは大人は入場料を取られますが、子どもは無料。ということで、やっぱり小学校から学習に来ている団体がありました。馬車から地下鉄・バスへの変遷を体感できるだけでなく、展示空間内に交差点があって信号の渡り方のレクチャーがさりげなく織り込まれてあったり、子ども向けの工夫が随所に。ミュージアムショップは入場券を買わなくても入ることができます。

 

ロンドン2日目(2)KENSUKE FUJIYOSHI個展初日

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。ダンナ・磁器作家 藤吉憲典の個展(Sladmore Contemporary @London)に伴うロンドン滞在レポート。

ロンドン2日目(2)
KENSUKE FUJIYOSHI 個展初日

今回のロンドン訪問の最大の目的は、個展初日のご挨拶に伺うことでした。夕方18時からのオープニングには次々とお客さまがお越しになり、ややパニックになりながら(笑)なんとか応対。あまり英語が得意でないとわかると、皆さんこちらに合わせてゆっくりわかりやすい言葉を選んで話してくださり、頭が下がりました。

sladmorecontemporary KENSUKE FUJIYOSHI exhibition

お話をしていて驚いたのは、日本文化に造詣の深いお客さまの多いことでした。根付(ねつけ)をコレクションしているという紳士、刀剣のコレクションで特に鍔(つば)にこだわっているというご婦人、古九谷調の色使いが大好きだと喜んでくださったご婦人、桜が好きで来年日本に桜を観に行く予定だという紳士…。

ご来場くださった皆さんが、とても楽しそうに作品を眺め、作品について話をし、つくり手であるダンナに声をかけてくださったことが、ほんとうに嬉しくありがたい時間でした。

わたしとしては、もっと気を利かせてたくさんの方にきちんとご挨拶してご来場のお礼を言うことができたはずと、自分の気の回らなさと英語力不足を痛感したオープニングでもありましたが、ギャラリーオーナーの「Thank you for being so helpful on the night !」の言葉に救われました。

この場を作ってくださったSladmore Contemporary のGerryとスタッフ、そして足を運んでくださったすべての皆さまに感謝です。