個展の準備‐案内状のこと。

こんにちは。ふじゆりです。

今日は朝から発送仕事でした。
銀座黒田陶苑さんに、個展案内状の写真撮影用の器を送りました。

個展の準備ってたいへんでしょう?

と、聞かれることがあります。
基本的には、つくり手の仕事としてはとにかく個展に出すためのものを一生懸命つくる
それに尽きます。

個展案内状は、主催のギャラリーさんで準備してくださるので、
その案内状に載せる写真を撮るための器をいくつか送ります。
それがだいたい会期の2ヶ月前くらい。

なので、案内状用のものをつくるのに、少し早めに取り掛かります。
藤吉の場合、写真撮影用にひとつを決めて送るのではなく、5~6種送ります。
開催してくださるギャラリーさんにすべてお任せしているので、
ギャラリーさんのイメージに合わせて少しでも選んでいただけるように、と思っています。

 

個展案内状の役割はとても大きいです。

案内状がどんなふうに出来上がってくるのか、毎回とても楽しみです。

どの器を、どんなふうに撮って使ってくださるか。
ギャラリーさんによっては、オーナーさんがつくり手について文章を書いてくださる場合もあります。
その文章にどのようなことを書いてくださるか。

出来上がった案内状を拝見し、ここでまたつくり手のモチベーションが更に上がります。
なぜなら、案内状にはギャラリーさんの期待が込められているからです。
これがだいたい会期の2週間~3週間前。

この時点で出展するものがおおよそ出来上がっていると、スケジュール的には余裕なのですが、
実際には、ぎりぎりまで作り続けています
できあがった案内状を見て、案内状のコンセプトに添ったものをもっと多く持って行きたいと、
さらにもうひと窯焚く、なんてこともあります。

さてつくり手がそうやってぎりぎりまでつくっている間に、
「つくる以外の仕事全般」担当のわたくしの一番の仕事は、案内状の宛名書きと発送です。
これまでに個展にいらしてくださった方や、花祭窯に訪問なさった方
ホームページから個展案内状の送付をご希望くださった方などに案内状をお送りしています

宛名書きは、字は下手なのですが、手書きで書いています。
手書きにする一番の理由は、お客さまのお名前を少しづつでも覚えたい、という想いからです。
というのも、お顔とお名前を覚えるのがとても苦手なもので・・・。

ちなみに個展会期終了後には、ギャラリーさんが芳名録をこちらにくださる場合には、
芳名録に記入してくださった方に宛てて、お礼状を差し上げています。
お礼状の中身の文は、つくり手が筆をとって書いています。
そして宛名は、わたしが書いています。

これを続けていると、毎回来てくださるお客さま、各地の個展に足を運んでくださっているお客さまのこと、
いつもネットから注文を入れてくださっているお客さまがお見えになっていることなど、
自然に気づくことができるので、わたしにとって、とても大切な仕事です。

皆さま、藤吉の個展で芳名録のあるところでは、お名前を書いていただくと嬉しいです(^^)

更新:2016年藤吉憲典の予定。

こんにちは!ふじゆりです。

一昨日は節分、昨日は立春。
桜の開花予想も発表されましたね。
まだまだ寒い日が続きますが、春の足音が近づいています。

さて、現時点で決まっている2016年の藤吉憲典の予定。
日程決定などがありましたので、あらためてご紹介です。

※5月の予定を追加しました(2/8)

<3月>
岡山のギャラリー栂(とが)さんで個展。
3月1日(火)~3月13日(日)
・・栂さんでの個展が初めてなのはもちろん、実は中国地方での初個展!とても楽しみです。

●3月~4月はこのほか
JR新宿駅周辺でルミネがオープンする新しい複合施設NEWoMan内に入るAKOMEYA TOKYOさんの期間限定ショップでも蕎麦猪口を中心にご覧いただける予定です。

<5月>
ロンドンSladmore Contemporary にて exhibition ”Ceramic Sculptors”
5月5日(木)~5月30日(月)
・・Sladmore所属の ”Ceramic” アーティスト作品のエキシビジョンです。

<6月~7月>
熊本SUNNYさんでの蕎麦猪口展。
6月18日(日)~7月10日(日)
・・SUNNYの3周年記念。蕎麦猪口展も3回目でじわじわと蕎麦猪口好きさんが増えています。
今回も前期と後期で蕎麦猪口を入れ替え、100種以上の文様をご覧いただける予定です。

銀座黒田陶苑さんで個展。
7月16日(土)~7月21日(木)(※18(月)は店休日)
・・黒田陶苑さんで初めての個展です。窯を開いて19年。原点回帰で取り組みます。

<11月>
SladmoreContemporary50周年。
・・Ceramic Sculpture Artist(磁器彫刻家)として2年目を迎えます。

<12月>
町田ももふくさんで個展。
・・2年ぶりのももふくさんでの個展。「藤吉憲典入門」をテーマに構想中です。

今年も各地で一人でも多くの皆さまとお会いできることを楽しみにしています。

 

そして花祭窯での予定は次の通りです。

2月17日(水)~2月27日(日):お茶室お披露目

4月未定:オープン呈茶

6月9日(木):開窯記念

10月未定:オープン呈茶

12月中~下旬予定:祝の器展

少しづついろんなことが決まってきています。
さらに詳細がわかり次第、案内状をお出ししたりフェイスブックページで告知したり、
このブログでもお知らせするようにいたします。

花祭窯で器展~見るサル・聴くサル・言うサル~

こんにちは!ふじゆりです。

歳の瀬の器展をしています。
テーマは「暖」。
気持ちが暖かくなるような器使いが出来るとうれしいな、と。

花祭窯器展

企画展のときは、和室にお膳のディスプレイをします。
毎回感じるのは「塗りもの」の力。

つい最近まで使われていたという古い塗りのお膳やお盆。
器をそのうえに並べるだけで、重厚な雰囲気が生まれるのは
やはり本物の持つ力のおかげだと、つくづく感じます。

干支申見ざる聴かざる言わざる

来年の干支は申ということで、毎年恒例の置きものも展示に間に合いました。

見ざる聴かざる言わざる に 見るサル言うサル聴くサル の組み合わせ。

個展などでお会いした方はおわかりかと思いますが
つくり手の藤吉憲典はとても話好き(=おしゃべり)なので
見ざる聴かざる言わざる では説得力が無いだろうと(笑)

お時間のある方、お近くにお越しの方
お越しをお待ちいたしております。
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花祭窯 暖の器 展
2015年12月23日(水)~12月29日(火)
福岡県福津市津屋崎4-8-20 花祭窯にて
OPEN11~19時

追伸)藤吉憲典の干支の申は、東京町田のももふくさんでもご覧いただくことが出来ます。
http://www.momofuku.jp/

熊本へ SUNNYさんとGrünさん

こんにちは!ふじゆりです。

梅雨晴れの週末、熊本方面に出かけてきました。

オープン2周年で記念の蕎麦猪口展を開催しているビストロ&バーSUNNY(サニー)さんと
2015年4月にオープンしたばかりの南阿蘇のGrün(グリューン)さんにおじゃましてきました。

Bistrot & Bar SUNNY

SUNNYオーナーの藤川さんとは、藤川さんがお店を独立なさる前からのご縁です。
藤吉の器をとても気に入ってくださっていて、
昨年のオープン1周年記念に蕎麦猪口展を開催したいとご相談いただき、
今年は2周年・2度目の蕎麦猪口展となりました。

ビストロ&バーSUNNY蕎麦猪口展

SUNNYに蕎麦猪口が並ぶのは、この期間だけ。

熊本SUNNY蕎麦猪口展

今年は赤絵の蕎麦猪口もたくさんお届けすることができました。

藤吉憲典蕎麦猪口展

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藤吉憲典 蕎麦猪口展
2015 6/20(土)~7/12(日)
SUNNY 熊本市中央区水道町4-39-2F
TEL096-355-4188
(営)18時-26時(水・土・日は13時‐26時)
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見慣れている蕎麦猪口も、場所が変わればまた違って見えるので不思議です。
これだけの数が並ぶのもめったにない機会。
美しく並んだ蕎麦猪口を見て、とっても嬉しくなりました。

SUNNY訪問は、お料理とお酒も楽しみのひとつ。
おいしくて美しいお料理に、藤川さんのつくるカクテルがおすすめです。

7月12日まで約3週間の期間、手にとって選んでいただくことが出来ます。
ぜひ、お料理とお酒を楽しみながら、蕎麦猪口をご覧ください(^^)

Grün

グリューンさんは、南阿蘇に今年4月オープンしたセレクトショップ。

オーナーの岩田さんが津屋崎の花祭窯まで訪ねていらっしゃったのは昨年のこと。
東京のももふくさん、鹿児島の壺中楽さんで藤吉憲典の器に出会ったといい
器のウラに書かれた「憲」の名を手がかりに、雑誌やネットで調べて来られたのでした。

南阿蘇グリューン

南阿蘇、きらきらの緑のなかにグリューンさん、ありました。
古い道具箱や箪笥をディスプレイに使い、落ち着いた雰囲気。
広い窓から望む景色も緑がたくさんでとっても気持ちよかったです。

南阿蘇グリューン

オープン前にお求めになった藤吉の器は、もうほとんど売れてしまっていて
あちこちからお問い合わせがあったとのことで、嬉しい限りです。

お取引先さまがあちらこちらにいらっしゃるおかげで、
いろんなところに足を運ぶ理由が出来るのは、とても嬉しいことです。
訪ねて行く場所がある幸せを、あらためて感じた週末でした。

6月20日から蕎麦猪口展。

こんにちは!ふじゆりです。

北部九州、梅雨空が続いています。
屋内で過ごす時間が増えると、わたしは本を読む時間が増えていきます。
「読もうと思って読んでいなかった本」に手が伸びるときです(^^)

さて
6月20日(土)~7月12日(日)
熊本市の Bistrot&Bar SUNNY
藤吉憲典の蕎麦猪口展です。

SUNNY蕎麦猪口展

SUNNYでの蕎麦猪口展は今年で2回目。
SUNNYのオープン記念日に合わせてこの季節に開催しています。

おいしいお料理、お酒をいただきながら
蕎麦猪口を見て、触って、使ってお楽しみいただけます。

このところ常に在庫不足状態の蕎麦猪口ですが
ここSUNNYではいっぺんにたくさんの種類をご覧いただくことが出来ます。
ぜひこの機会に、多様な古典文様の世界をお楽しみくださいませ。

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藤吉憲典 蕎麦猪口展
2015 6/20(土)~7/12(日)

ビストロ&バー SUNNY
熊本市水道町4-39-2F
TEL096-355-4188
www.sunny-bistrot.com

定休日(月)
営業時間18:00~26:00
(水・土・日・祝は13:00~26:00)

ドラマに登場、ありがとうございます!

こんにちは!ふじゆりです。

昨日は朝からお問い合わせのお電話や、メールがたびたび。

どうやら藤吉憲典のつくった蕎麦猪口がドラマのなかで使われたらしく、
画面に映ったものを手がかりに、インターネットで探してうちに辿り着いたようでした。

お友達が教えてくださって、わかったのがこちら。
NHK特集ドラマの「紅雲町珈琲屋こよみ」(2015年4月29日 午後7時30分~放送)
http://www4.nhk.or.jp/coffee-koyomi/26/

番組のサイトを拝見すると、たしかに藤吉の蕎麦猪口でした(^^)

お世話になっているギャラリーさんがわたしの器を提供してくださったり、メディア関係者の方が藤吉の器を個人的にお持ちで使ってくださることなどがあるのですが、テレビや映画に登場したり雑誌で掲載されたりしても、すべてをお知らせいただくわけでは無く、実はわたしたち自身は全然知らなかった!という場合が多々あります(笑)

これまでにも、ご覧になった方から、出てたよ!載ってたよ!と教えていただくことがたびたび。
ほんとうにありがたい限りです。

今回はどうやら番組でフードディレクションとトータルコーディネートをご担当なさった方が、提案してくださったご様子です。写真とPR動画を拝見しましたが、とっても素敵な設定でした。

いろんな方がこうして素敵な場面で使ってくださることに、心より感謝しています。
ありがとうございます!

↓ 番組に登場した蕎麦猪口はこちら ↓

赤絵牡丹唐草文蕎麦猪口
赤絵牡丹唐草文蕎麦猪口(藤吉憲典 作)
赤絵干し柿文蕎麦猪口
赤絵干し柿文蕎麦猪口(藤吉憲典 作)

染付蛸唐草文蕎麦猪口

蕎麦猪口新作をアップしました!

染付蛸唐草文蕎麦猪口
(そめつけ たこからくさもん そばちょこ)

藤吉憲典の染付蛸唐草文蕎麦猪口

藤吉憲典の個展でご覧になった方もいらっしゃるかと思います。
蕎麦猪口倶楽部にも掲載せねば!と思いつつ、ようやくアップいたしました。
たいへんお待たせいたしましたm(__)m

見込文様に五弁花、縁地文には四方襷と
しっかり手が入っています。

蛸唐草文はとてもポピュラーな文様ですが
それだけに、描き手の個性がそのまま表情に表れます。

藤吉憲典の蛸唐草文は
子孫繁栄の思いがこめられた唐草文にふさわしく
丁寧で力強い筆致が特徴です。

 

蕎麦猪口倶楽部 染付蛸唐草文蕎麦猪口
http://sobachoko.fujiyoshikensuke.com/?pid=80332211

藤吉憲典蕎麦猪口展2014

熊本のビストロ&バーSUNNYで開催中の蕎麦猪口展。
7月に入り、展示入れ替えです。

SUNNY蕎麦猪口展2014

新しい文様が本日SUNNYに届いたばかりです。
ぜひチェックしてくださいね♪

Bistro&Bar SUNNY
http://watarufujikawa.sunny-bistrot.com/?eid=43

ロングセラーの桃型小皿

こんにちは!ふじゆりです。

やっと桃型小皿をアップしました。
ロングセラーなのに、蕎麦猪口倶楽部での紹介が初めて。

染付地文桃型小皿(そめつけ じもん ももがた こざら)
藤吉憲典の染付地文桃型小皿

藤吉憲典のロングセラーな桃型小皿。
つくるとすぐに売れてしまう人気者でもあり。

かわいらしく現代的なデザインですが
復刻古伊万里のひとつです。
江戸の方々の粋(いき)が息づいています。

蕎麦猪口倶楽部・染付地文桃型小皿
http://sobachoko.fujiyoshikensuke.com/?pid=76840998

津屋崎陶片ミュージアム~肥前陶磁の広東形蕎麦猪口~H260621001

こんにちは!ふじゆりです。

津屋崎陶片ミュージアム
今回は、広東形(かんとんがた)といわれる肥前陶磁の蕎麦猪口(そばちょこ)。

・・と、言い切れるほどの形で残っているのはすごいことです。
よくぞまあ、この形で残っていてくれました。
カケラというにはかなり立派な陶片です。

天明時代の広東形蕎麦猪口

天明時代の広東形蕎麦猪口

天明時代の広東形蕎麦猪口

天明時代の広東形蕎麦猪口

天明時代の広東形蕎麦猪口

葡萄(上がり葡萄)に蝶
見込には蔓草。あるいは蜻蛉が変形したようにも見えますが。
裏は釉薬がきれいにかかっています。

蕎麦猪口のことなら、大橋康二先生の
「年代別蕎麦猪口大辞典」(講談社)です。

ありますあります。
同様の資料がたくさん載っています(^^)

1780年~1820年代、天明様式。
広東形は、その名のとおり中国磁器(清朝)の影響を受けたものです。

それまでに出てきていた蕎麦猪口とは一線を画する形状。
きりっとしたフォルムがスタイリッシュです。