染付牡丹唐草文酒器 藤吉憲典

花祭窯(はなまつりがま)のこと

花祭窯は、福岡県・津屋崎にある肥前磁器作家・藤吉憲典(ふじよしけんすけ)の窯です。
つくり手である藤吉憲典と、内儀(おかみ)ふじゆり の二人で営んでいます。

このページでは、花祭窯についてご紹介します。

  • 場所:肥前と花祭と津屋崎と。

  • 仕事:肥前磁器(ひぜんじき)とは。

  • 価値:Democratic Luxury


◎場所:肥前と花祭と津屋崎と。

肥前(ひぜん)

有田焼・伊万里焼・鍋島焼などと呼ばれる肥前磁器
肥前磁器がはじまったのは、江戸時代1600年代はじめのころ。
「肥前」は現在の佐賀県と、壱岐対馬をのぞく長崎県地域をさしています。

肥前磁器と花祭窯

有田でつくられたから「有田焼」であり、
伊万里港から出荷されたから「伊万里焼」であり、
鍋島藩の藩窯で焼かれたものだから「鍋島焼」だったりします。

総称して「肥前磁器」。肥前地域で培われた文化と技術によるやきものを、そう呼んでいます。

花祭(はなまつり)と 津屋崎(つやざき)

山:1997年花祭窯は佐賀県のほぼ真ん中にある江北町(こうほくまち)の花祭(はなまつり)で創業しました。
お隣の多久市との境にある自然豊かな小さな村です。
その地名(通称)を窯の名前にいただいています。
肥前磁器のひとつ有田焼の産地である有田町からは車で40分ほど。
最寄駅は「肥前山口駅」で鹿児島本線の特急停車駅です。

海:2012年~現在は、福岡県・津屋崎(つやざき)に工房兼ギャラリーを構えています。
花祭窯のある津屋崎千軒(つやざきせんげん)は、
江戸時代には塩田で栄え、博多の奥座敷と呼ばれたそうです。
福岡・博多と北九州・小倉のちょうど中間あたりの沿岸に位置しています。
福岡空港までも1時間かからず、とても動きやすい場所です。

山と海:二つの場所、どちらからもたくさんの恩恵を受けています。
環境が創作・制作に与える影響の大きさを、
工房の移転を通じて、あらためて体感しています。
花祭窯にとって、どちらもとても大切な場所です。


◎仕事のこと

花祭窯は肥前磁器の窯元です。
ダンナである藤吉憲典が一人でつくっているので、
陶芸家といったほうがイメージしやすいかもしれません。

肥前磁器の素晴らしさを現代に伝える和食器をつくりたいというつくり手の思いがあり、
それは窯元勤めでは難しかったので、独立して窯を構えることにしました。
和食器は仕事の中心のひとつです。
日本各地のギャラリーや専門店での常設販売や個展による販売で、
皆さまのお手元にお届けしています。

もうひとつ、「アート」がここ数年で大きな仕事になってきています。
これももちろん、肥前磁器の伝統工芸技術・文化を生かした制作です。
日本国内での個展でもご覧いただくことができる場合もありますが、
おもにロンドンのギャラリーで扱っていただいています。

さらに、直接お客さまと接することのできる機会として、
津屋崎にある花祭窯は、工房兼ギャラリーにしています。
ここで、藤吉憲典のつくる器もアートも両方ご覧いただくことができます。
また全国のやきもの好きの皆さまに知ってほしいという思いから、インターネットショップを2000年から運営。
現在ネットショップでは主に蕎麦猪口と小皿豆皿をご紹介しています。


◎価値のこと

Democratic Luxury

花祭窯が目指している価値です。

贅沢なもの・こと。

大衆的である。

という言葉の、一見ちぐはぐな組み合せ。

英国の代表的なファッションブランド、バーバリーのブランド戦略に関する記事に出てきた言葉です。

日本語への訳し方はいくつかありましたが
わたしには「庶民的な贅沢」というのがしっくり来ました。

少し前のこと、現代アーティストの村上隆さんが雑誌「Casa BRUTUS」で、
西麻布の桃居さんと現代陶芸について対談をなさっていましたが
「芸術(アート)でありながら、これほど手に入れやすいものはない」ものとして
やきものが語られていたのを思い出しました。

「最も手にとりやすい芸術品」のひとつである「やきもの」は、
造形的な美と、絵画的な美を兼ね備えながら
まさに「庶民的な贅沢」を実現してくれるモノ。

なかでも食の器は
価格的にもサイズ的にも、手にとりやすい芸術品であり
日々の生活に根付いた「用途の美」術品であり
使うことによってさりげなく感性を磨いてくれるものだと思います。

Democratic Luxury

特別な空間で特別な時間を飾るゴージャスな贅沢ではなく、
日常生活に “わくわく”(高揚感) や ”ほっ”(安息) の時間・空間をもたらす贅沢を目指します。