花祭窯

花祭窯(はなまつりがま)のこと

花祭窯は、福岡県・津屋崎にある肥前磁器作家・藤吉憲典(ふじよしけんすけ)の窯です。つくり手である藤吉憲典と、内儀(おかみ)ふじゆり の二人で営んでいます。このページでは、花祭窯についてご紹介します。


場所:肥前と花祭と津屋崎と。

肥前(ひぜん)

有田焼・伊万里焼・鍋島焼などと呼ばれる肥前磁器。肥前磁器がはじまったのは、江戸時代1600年代はじめのころです。「肥前」は現在の佐賀県と、壱岐対馬をのぞく長崎県地域をさしています。

肥前磁器と花祭窯

有田でつくられたから「有田焼」であり、伊万里港から出荷されたから「伊万里焼」であり、鍋島藩の藩窯で焼かれたものだから「鍋島焼」だったりします。肥前地域で培われた文化と技術によるやきものを総称して「肥前磁器」と呼んでいます。

花祭(はなまつり)=山、と 津屋崎(つやざき)=海

山:1997年花祭窯は佐賀県のほぼ真ん中にある江北町(こうほくまち)の花祭(はなまつり)で創業しました。多久市との境にある自然豊かなばしょです。その地名(通称)を窯の名前にいただいています。
肥前磁器のひとつ有田焼の産地である有田町からは車で40分ほど。最寄駅は「肥前山口駅」で鹿児島本線の特急停車駅です。

海:2012年~現在は、福岡県・津屋崎(つやざき)に工房兼ギャラリーを構えています。花祭窯のある津屋崎千軒(つやざきせんげん)は、江戸時代には塩田で栄え、博多の奥座敷と呼ばれたそうです。福岡・博多と北九州・小倉のちょうど中間あたりの沿岸に位置しています。福岡空港までも約1時間と動きやすい場所です。

二つの場所、どちらからもたくさんの恩恵を受けています。環境が創作・制作に与える影響はとても大きいです。花祭窯にとって、どちらもとても大切な場所です。


花祭窯の仕事。

花祭窯は肥前磁器の窯元です。藤吉憲典が一人でつくっているので、陶芸作家といったほうがイメージしやすいかもしれません。

和食器。肥前磁器の素晴らしさを現代に伝える器をつくりたいというつくり手の強い思いがあり、独立して窯を構えました。国内各地のギャラリーや専門店での常設や個展による販売で、皆さまのお手元にお届けしています。

アート。これももちろん、肥前磁器の伝統工芸技術・文化を生かした制作です。おもにロンドンのギャラリーSladmore Contemporaryさんで取り扱っています。

お客さまにお会いする場所として、個展の際に現地に赴くほか、津屋崎にある花祭窯はギャラリーを併設しています。福岡・津屋崎方面お越しの際は、ぜひお立ち寄りくださいませ。あらかじめ電話連絡をいただけると確実です。


目指す価値。

Democratic Luxury

花祭窯が目指している価値です。贅沢なもの・こと、と、大衆的である、という言葉の、一見ちぐはぐな組み合せ。英国の代表的なファッションブランド、バーバリーのブランド戦略に関する記事に出てきた言葉です。日本語への訳し方はいくつかありましたが、わたしには「庶民的な贅沢」というのがしっくり来ました。

以前、現代アーティストの村上隆さんが雑誌「Casa BRUTUS」で、西麻布の桃居さんと現代陶芸について対談をなさっていたなかで、「芸術(アート)でありながら、これほど手に入れやすいものはない」と、やきものを語っていたのを思い出しました。

「最も手にとりやすい芸術品」のひとつである「やきもの」は、造形的な美と、絵画的な美を兼ね備えながら、まさに「庶民的な贅沢」を実現してくれるモノ。

なかでも食の器は価格的にもサイズ的にも、手にとりやすい芸術品であり、日々の生活に根付いた「用途の美」術品であり、使うことによってさりげなく感性を磨いてくれるものだと思います。

Democratic Luxury

特別な空間で特別な時間を飾るゴージャスな贅沢ではなく、日常生活に “わくわく”(高揚感) や ”ほっ”(安息) の時間・空間をもたらす贅沢を目指します。