ロンドンSLADMOREのクリスマス・ショウに向かう顔ぶれが揃いました♪

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

ロンドンSLADMOREのクリスマス・ショウに向かう顔ぶれが揃いました♪

Unique sculpture by Edouard Martinet and Kensuke Fujiyoshi

12月のロンドンSLADMOREでのクリスマス・ショウ。今回はフランスのエドワード・マルチネ氏との二人展です。

12月4日スタートのクリスマス・ショウですが、ギャラリーでの写真撮影と展覧会カタログ(電子カタログ)作成のために、1カ月以上早くロンドンに届ける必要があります。ギャラリーでの写真撮影に間に合うように、作品が揃いました。嬉しいので、そのほんの一部だけご紹介。わたしのスマホ撮影の写真ですので、実物の魅力を十分にお伝え出来ませんが、今回もいろいろと楽しいものが出来上がっています。

animal boxes KENSUKE FUJIYOSHI

animal boxes KENSUKE FUJIYOSHI

このあとは、まずこちらでもプロのカメラマンさん(いつものabc pictures 赤司憲壕さん)に写真撮影をお願いして、梱包・発送作業に入ります。発送が完了してしまうまでは、緊張が続きます。そして発送が完了したら、今度は無事に先方に届きますように!祈るばかり。なんどやってもドキドキです。


Unique sculpture by Edouard Martinet and Kensuke Fujiyoshi

4 December 2024 – 20 December 2024

Our Christmas season exhibition showcases Edouard Martinet’s new unique sculptures of insects, animals and birds, all remarkable and witty creations, and Japanese master ceramicist Kensuke Fujiyoshi with his new collection of exquisite porcelain animal boxes.

Catalogues will be available soon.

展覧会カタログは電子カタログで配布されます。展覧会に登場する作品の最新情報をいち早くゲットしたい方は、SLADMOREの公式サイトから、ニュースレター(メールマガジン)を申し込むのが、一番早いです。興味のある方は、ぜひSLADMOREのサイトにアクセスしてみてくださいね。

ご近所観光案内施設「津屋崎千軒なごみ」で「藤吉憲典 書画展」を開催しました♪

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

ご近所観光案内施設「津屋崎千軒なごみ」で「藤吉憲典 書画展」を開催しました♪

銀座黒田陶苑さんでの個展、博多阪急さんでの個展と続き、七月のラストは、いつもなにかとお世話になっているご近所観光案内施設の「津屋崎千軒なごみ」で、書画を飾りました。

ここ2-3年力を入れてきた、藤吉憲典の書画作品。表装してご覧いただけるようにしたものを、一堂に会して見れるようにする機会をこれまで作っておりませんでした。その前の個展機会も、銀座と博多で分けて展示したので、「ぜんぶいっぺんに観れるように」というのが、わたしたち自身のやりたかったことでした。

藤吉憲典の書画@なごみ

ホワイトキューブのギャラリーと異なり、和室の壁面を使っての展示は、リラックスした雰囲気となりました。ご近所さんやお友だちが立ち寄ってくださり、良い時間となりました。なにより当初の目的通り、わたしたち自身が、今書画作品が全体としてどのような顔ぶれになっているのかを、文字通り一覧でビジュアル的に確認することが出来たのが、良かったです。

遊びに来てくれた友だちのなかには、海外の美術館で展示をする現代アーティストさんのご夫妻や、大型遊興施設を手掛ける建築家のご夫妻などもいらっしゃって、現代生活空間のなかで書画(平面作品)の表装(飾り方)をどう考えるべきかなど、おしゃべりのなかで貴重なご意見をいくつもいただきました。ざっくばらんにご意見をいただくことが出来たのは、プライベートスペース的なこじんまりとした展示だったからこそであり、思いがけずとてもありがたいことでした。

なごみには、展示スペースのレンタルもありますが、時間貸しの和室があり、わたしは仕事で籠りたいときにここを借りることがあります。今回の展示は、この和室をお借りしたのでした。いろいろと使えて便利なご近所さんです^^

博多阪急さんでの「藤吉憲典個展」初日です―会期は7月23日(火)まで。

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博多阪急さんでの「藤吉憲典個展」初日です―会期は7月23日(火)まで。

花祭窯のある福津市を拠点に活動するクリエイターの仕事を紹介するイベント「ふくつのね」。三回目(=三年目)となる今年も、花祭窯は博多阪急3階の特別室で展覧会を開催することとなりました。本日初日。

ふくつのね公式インスタグラム
https://www.instagram.com/fukutsunone

博多阪急さんとご縁が出来るまで、百貨店さんとのお付き合いをしてきておりませんでしたので、通常のギャラリーさんで開催してくださる個展とは、いろいろと勝手が異なるのが面白いところでもあります。今回は特別室での展示が2回目とあって、だいぶ要領がつかめてきたかな?というところ。

まず第一に、展示用の什器やキャプションボードの準備などは、こちらの要望に応じて相談に乗ってくださり、そのうえで阪急さんの方で制作・準備してくださいますが、作品の展示方法に関しては、こちらに任せられています。ふだんあまりしない仕事なので、これはけっこう楽しい。お客さまが入ってこられる動線を考慮しつつ、どこに何を並べようか、どのように並べようかと頭をひねるのは、面白い仕事です。

それから、会期中は作家かわたしのどちらかが、滞在している時間が長いということ。通常の個展では、すべてギャラリーさんにお任せで、作家は1~2日あいさつ程度に顔を出す感じですが、阪急さんでの接客は基本的にこちらに任せられているということです。レジなどは阪急さんのスタッフがしてくださるのですが。感覚としてはポップアップショップに近いのかなと思いましたが、よく考えたら、百貨店内に並んでいるブランドショップにしても、自社から店員さんを派遣する仕組みになっていますから、なるほどもともと慣習的にそのようになっているのかもしれません。

ともあれ、地元福岡県での個展開催。この機会に、お近くの皆さまに足を運んでいただけるととっても嬉しいです。この1週間は、週末には津屋崎祇園山笠も重なって、少々バタバタしそうですが、楽しんでまいります^^

2024博多阪急 藤吉憲典個展

藤吉憲典 個展

場所:博多阪急 3階特別室 (福岡市博多区博多駅中央街1番1号)

会期:2024年7月17日(水)-7月23日(火)

時間:10時~20時(最終日のみ17時閉場)

博多阪急さんでの藤吉憲典個展も、いよいよ来週7月17日(水)スタートです。

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博多阪急さんでの藤吉憲典個展も、いよいよ来週7月17日(水)スタートです。

黒田陶苑さんの個展準備がひと段落し、つづいては、博多阪急さんでの展覧会準備ラストスパートです。近いので自ら車で搬入できるというのが、ほかの個展との大きな違い。梱包・発送に伴う気遣いと手間がだいぶ省けますので、それはひとつ楽なところです^^

2022年にスタートした「ふくつのね」は、博多阪急さんを会場に「ライフスタイル提案」をテーマに、福津で地域に根付いたものづくりをする人・モノを紹介するイベントです。そのイベントの一環として、昨年・今年と藤吉憲典の個展を開催することとなりました。

3年目となる今年2024年の参加クリエイターは、8社(者)。「ふくつのね」の公式インスタグラムやnoteで、クリエイターの紹介をしてくださっています。

ふくつのね公式インスタグラム https://www.instagram.com/fukutsunone

メイン会場は博多阪急1階メディアステージ。花祭窯のみ、3階の特別室での展覧会となります。ぜひ1階も3階も楽しんでいただけると嬉しいです。

2024博多阪急 藤吉憲典個展

藤吉憲典 個展

場所:博多阪急 3階特別室 (福岡市博多区博多駅中央街1番1号)

会期:2024年7月17日(水)-7月23日(火)

時間:10時~20時(最終日のみ17時閉場)

肥前磁器作家・藤吉憲典の仕事―「向付十二種類制作」のチャレンジ。

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肥前磁器作家・藤吉憲典の仕事―「向付十二種類制作」のチャレンジ。

ダンナ・肥前磁器作家・藤吉憲典が向付12種類に挑戦しています、とご紹介したのは、4月のことでした。もうふた月以上が経っていますね。

向付とは、懐石料理に用いられる器のひとつで、お刺身など酒の肴(「お向こう」と呼ぶそうです)になるものを盛り付ける器です。お膳の向こう正面に置かれる、いわばメインの器。和食では季節ごと・料理ごとに器を変えますが、春夏秋冬の四季=4種類では足りなくて、12か月で使い分けたいし、1カ月に数種類あっても良いということを、長年藤吉の器を使ってくださっている料理人さんに伺ったのが、今回のチャレンジのきっかけとなりました。

藤吉憲典 染付向付

藤吉憲典 染付向付

藤吉憲典 染付向付

藤吉憲典 染付向付

藤吉憲典 染付向付

こんな感じで、続々と新作の向付が出来上がっています。窯から上がってくるたびに、ワクワクしました。これらの仕事をまず最初に観ることができるのは、役得♪

お披露目は7月13日(土)からスタートする、銀座黒田陶苑さんでの個展となります。どうぞご高覧下さいませ。


―夏は染付― 藤吉憲典個展

銀座黒田陶苑【新本店】にて

2024年7月13日(土)―7月18日(木)※15日(月)定休

午前11時―午後7時

銀座7-8-17-5F虎屋銀座ビル5階

TEL 03-3571-3223

銀座黒田陶苑さんでの藤吉憲典個展は、今週末7月13日(土)初日です。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

銀座黒田陶苑さんでの藤吉憲典個展は、今週末7月13日(土)初日です。

黒田陶苑さんでの個展の案内状が届きました!と書いていたのは、つい先日のことのようですが、今週末はもう初日を迎えます。

6月末~7月に入ってからはラストスパートで、ダンナはずっと窯を焚いています。お天気も味方をしてくれています。連日の快晴と猛暑で、暑い中窯を焚くのは、もちろんたいへんではあるのですが、お天気が安定して晴れてくれているのは、とてもありがたいのです。というのも、花祭窯で使用しているのは電気窯なので、落雷や風雨での停電が一番の心配の種。そのような心配をすることなく、おかげさまで無事予定通りに窯を入れることが出来ました。

窯が上がるたびに新作が顔を出し、皆さまにお披露目するより一足早く、器を愛でることができるのは、役得ですね。今まさに焼成中の赤絵窯が焚き上がれば、今回の黒田陶苑さんに向けての作品は一通り揃います。

わたしはと言えば、今週は梱包・発送作業ウィーク。桐箱の発注や作品リストの制作もそれらの仕事に含まれます。桐箱はいつもお世話になっている株式会社増田桐箱店さん。器のサイズに合わせての発注になりますので、毎回会期前ギリギリの発注となり、桐箱が仕上がるのは会期後になることもよくあるのですが、急ぎのオーダーも可能な範囲で調整してくださり、ほんとうにありがたい限りです。

新しくなった黒田陶苑さんは、内装が黒づくめで、「美術館みたい!」とおっしゃる方もありました。そのような場所に並べて見応えのあるモノ、出来上がっていると思います。あとは無事先方に届くよう、しっかり梱包して発送するのみ。会場に並んだ姿を見るのが楽しみです。

お時間のある方、ぜひご来場くださいませ。



―夏は染付― 藤吉憲典個展

銀座黒田陶苑【新本店】にて

2024年7月13日(土)―7月18日(木)※15日(月)定休

午前11時―午後7時

銀座7-8-17-5F虎屋銀座ビル5階

TEL 03-3571-3223

銀座黒田陶苑さんでの藤吉憲典個展、案内状が出来上がりました。

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銀座黒田陶苑さんでの藤吉憲典個展、案内状が出来上がりました。

本社ビルがこの4月にリニューアルオープンしたばかりの、銀座黒田陶苑さんでの個展。黒田陶苑さんでの展覧会は、2016年の初個展から足掛け8年4回目となります。

個人のお客様だけでなく、料理人さんをはじめプロのお客さまも多いのが黒田さんの特徴の一つ。北大路魯山人を世に出したギャラリーとして知られ、その歩みの歴史を拝見するほどに、プロに信頼されるギャラリーであることを深く納得します。

黒田陶苑さんの公式サイト 「社史」

そんな黒田陶苑さんでの藤吉憲典個展、今回は新しく広いスペースでの展覧会となります。会場下見をしてきたダンナ・藤吉憲典は「一点一点にスポットライトをあてて、じっくりご覧いただくことのできる空間」だと感じたと申しておりました。そして、それに応えるものをお届けすべく、只今絶賛欄ラストスパート中。

藤吉憲典個展@銀座黒田陶苑

藤吉憲典個展@銀座黒田陶苑

ぜひご高覧ください。


―夏は染付― 藤吉憲典個展

銀座黒田陶苑【新本店】にて

2024年7月13日(土)―7月18日(木)※15日(月)定休

午前11時―午後7時

銀座7-8-17-5F虎屋銀座ビル5階

TEL 03-3571-3223

十二種類の向付(むこうづけ)、続々完成中―肥前磁器作家・藤吉憲典の仕事。

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十二種類の向付(むこうづけ)、続々完成中―肥前磁器作家・藤吉憲典の仕事。

制作における新しいチャレンジとして「十二種類の向付の新作制作」に取り組んでいます、とご紹介したのは約ひと月前のことでした。

やきものの制作工程は、ざっとこんな感じ

土こね→成形→素焼→下絵付(染付)→施釉→本窯焼成→上絵付(赤絵)→赤絵窯

で、現在は染付が出来上がった段階まで来ております。

※制作工程の詳しくは、以前にまとめた記事がありましたので、よかったらご覧くださいね↓↓

さて、向付12種類。すべて新作になるため、染付の呉須(ごす)と釉薬の種類の組み合わせがデザインと合っているか、確認する仕事も入ります。作家の頭のなかでは、窯に入れる前に完成イメージが出来上がってはいるものの、実際には「ほぼ思惑通りに上がった」というものと「ここは、こうした方がよかった」というものとが出てきます。「こうした方がよかった」の方は、呉須と釉薬との組み合わせなどを修正して、次回の窯にのぞみます。

向付とは、懐石料理に用いられる器のひとつで、お刺身など酒の肴(「お向こう」と呼ぶそうです)になるものを盛り付ける器です。お膳の向こう正面に置かれる、いわばメインの器。わたしたちも、食事をしに行くときには、料理人さんの器使いが楽しみのひとつですが、向付にインパクトがあると、やはり「おお!」となります。そもそもなぜ12種類と思ったのかといえば、和食では季節ごとに器を変えるから。ある料理人さんとお話をしていて、春夏秋冬の四季では実は足りなくて、12か月で使い分けたいし、もっと欲を言えば、1カ月に2種類あっても良いということを伺ったからです。

たしかに食材を考えても、半月違えば旬が変わってくるものもたくさんあります。ならば、ということで、まずは12種類の新作に挑戦しているのでした。ところが面白いもので、作り始めると次々に案が出てくるようです。結果、カタチだけでも12種類以上が出来上がっていて、そこに染付・赤絵・染錦と文様の組み合わせを加えたら、20種以上になりそうな勢いです。

実物をご覧いただけるのは、7月から。銀座黒田陶苑さんでの個展と、博多阪急さんでの個展がスタートになります。それぞれの個展のご案内は、またあらためて。ぜひ楽しみにしていてくださいね。

藤吉憲典の制作活動のようすは公式インスタグラムで!https://www.instagram.com/ceramicartist_kensukefujiyoshi/

アートの新しいプラットフォームArtStickerにKensuke Fujiyoshが参加。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

アートの新しいプラットフォームArtStickerにKensuke Fujiyoshが参加。

山口周氏の『世界のエリートはなぜ美意識を鍛えるのか?』を読んだのは2017年、刊行されたその年でした。「アート(美術・芸術)とビジネス」の動きが日本国内でも加速し出したのは、このころからだろうと思います。もう7年も経つのですね。

特にそうした動きをけん引した(している)のは、従来からのアート業界関係者というよりは、IT技術の有用性を理解し、それらを駆使して「つなげる」ことを得意とする若い世代の方々だと感じます。あちらこちらにアート系のプラットフォームが立ち上がってきているようなので、今どんなサービスが存在するのか、知らないことが多く情報に追いつけないというのが正直なところですが、運良くわたし自身のアンテナに引っかかったときにはチェックするようにしています。

アート・コミュニケーション・プラットフォーム ArtStickerの存在を知ったのは、つい先日。運営しているのは、株式会社The Chain Museum。2018年7月設立で、翌2019年2月に「アーティスト支援アプリArtSticker」として、iOSのβ版公開との記事を見つけましたので、すでにリリースから5年ほど経っているということですね。タイトルに「アートの新しいプラットフォーム」と書きましたが、わたしたちにとって新しい、というところです。

Artsticker : Kensuke Fujiyoshi のページ

現在のところ、まだ1点の作品掲載のみですが、1点づつゆっくり増やして参ります。藤吉憲典のアート作品はこれまで新作のほとんどがロンドンのSladmoreに送られ、そこでSoldとなっていましたので、国内でご覧いただいたり、ご購入いただいたりの機会がとても少なかったのですが、Artstickerを通じて一人でも多くの方の目にとまると良いなと思っています。

ダンナ、十二種類の向付(むこうづけ)を一挙制作中。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

ダンナ、十二種類の向付(むこうづけ)を一挙制作中。

たまには、ダンナ=肥前磁器作家・藤吉憲典の仕事ぶりをご紹介。おかげさまで夏に向かって仕事が重なっています。七月は銀座黒田陶苑さんでの個展と、博多阪急百貨店さんでの展覧会、八月の北京個展への納品、その間に親しいお客さまへの大もの納品。そんなわけで年明けから三月のギャラリー栂さんでの個展をはさんで、怒涛の制作が続いています。

制作における新しいチャレンジもいろいろあります。何年キャリアを重ねても、チャレンジはずっと続きますね。作家自身の内側から湧き出てくるものと、お客さまとのコミュニケーションの中から生まれてくるもの。まさに「あれも、これも」の状態です。そのなかでも、今まさに取り組んでいるのが、十二種類の向付の制作。向付はこれまでにもいろいろと作ってきていますが、新作をまとめて十二種類一気に作るというのは、初めての試みですので、制作の様子を見ているだけでも、なかなか面白いです。

向付とは、懐石料理に用いられる器のひとつで、お刺身など酒の肴(「お向こう」と呼ぶそうです)になるものを盛り付ける器です。形やサイズはさまざまで、浅いもの、深いもの、いろいろあります。お膳の向こう正面に配置されることから、向付と呼ばれれているようです。お食事の最初の方に、正面にどんと登場する器ですから、その役割はなかなか重要です。

作り方としては、向付の完成イメージ(形)を粘土で形づくり、それをもとに石膏を流し込んで型を作り、出来上がった石膏型を使って生地をかたどり、ひとつひとつ削って形を仕上げ、足を取り付けるなどの加工を施し、生地が乾いたら素焼きし、下絵付(染付)を施し、釉薬をかけて本窯焼成し、赤絵(上絵)をつけて、赤絵窯で焼成して、ようやく完成です。赤絵は、文様により絵付と焼成(窯)の工程を複数回繰り返すこともあります。

下の写真は、現在制作している十二種類の中の一部。上に紹介した工程のなかで、削りで仕上げを施した生地の状態です。十二種類ぜんぶ並ぶと、なかなか壮観です。この写真を撮った後、素焼きの窯に入っています。

藤吉憲典 向付

藤吉憲典 向付

藤吉憲典 向付

工程が多く、手間と時間がかかる仕事ですが、それだけにイメージ通りに出来上がったときの嬉しさと満足感は大きいものです。そして実際に料理屋さんで使っていただいている場面を見るのも、とても楽しみです。完成形を見ることができるのはまだ先になりますが、ワクワクしています。

藤吉憲典の制作活動のようすは公式インスタグラムで!https://www.instagram.com/ceramicartist_kensukefujiyoshi/