読書:『護られなかった者たちへ』から始まって、中山七里著いろいろ。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書:『護られなかった者たちへ』から始まって、中山七里著いろいろ。

読書好きのお友だちが「今、ハマっている作家さん」として名前を挙げているなかに、中山七里さんのお名前がありました。今このブログを書くために、著者のウェブサイトを見ておこうと思い、見つけましたら、中山七里さん、男性だったのですね。

中山七里オフィシャルウェブサイト

つい先ほどまで、わたしはなぜか女性だと思い込んでおりました。もともと初めての著者の小説を読むときには、余計な先入観無しで読みたいので、必要以上に著者の情報を入れないようにしています。それにしても10冊ほども読んだのに、ずっと女性が書いたものだと思い込んでいたとは、我ながら驚きです。お名前の響きで勝手に思い込んだのだろうと思うのですが…。

それはさておき、まず最初はいつものカメリアステージ図書館で蔵書検索。著者名で検索をかけたところ、たくさんの著作タイトルが上がってきました。そしてそのタイトル新刊の方から、ずらりとついた「貸出中」マーク。最新刊などは、予約11人待ちとなっていました。一人2週間の貸出期間として、22週、5カ月以上待ちということになります。なるほど人気作家さんですね。まずは待たずに読める旧作から、ということで最初に読んだのが『護られなかった者たちへ』でした。

その後、『棘の家』『人面島』『ラスプーチンの庭』『境界線』『夜がどれほど暗くても』『嗤う淑女』『いつまでもショパン』と、読んでみました。一か月も無い間にこれだけ読めたのは、ひとえに面白くてどんどん読み進んだから。

こうして少しまとめて読むと、著者のなかにある、ある種の「引っ掛かり」とでもいうようなものが見えて参ります。これはどなたの場合でもそうなのですが。中山七里氏の著書を読んで見えてきたキーワードは「貧困」「身近な政治の限界」「メディアの暴力」「3.11東日本大震災」「匂い」そして「音楽(クラシック)」。一見まったく異なる背景をもって書きはじめられた小説も、いずれかのキーワードに収束していくような感じを受けました。

そういえば、昨年2023年は、やはり読書家のお友だちからの紹介で「奥田英朗」氏にハマり、一年でけっこうな量を読んだのでした。

奥田英朗氏も多作だと思いましたが、中山七里氏もまだまだ読んでいない本が山積みです。スタートダッシュでたくさん読みましたので、ここから先はゆっくり読んで行きたいと思います。

中山七里オフィシャルウェブサイト

三日三晩の土用干し、とは参りませんが、梅仕事の進捗状況。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

三日三晩の土用干し、とは参りませんが、梅仕事の進捗状況。

北部九州地方の梅雨入りが発表されました。例年よりもずいぶんゆっくりだったようです。一昨日まで続いた晴れも、昨日の雨を境に、週間天気予報は曇/雨マークが並んでいます。そこに突入する前の貴重な晴れ、ということで、今朝から梅干を干しています。

「ビン干し梅干し」方式を取り入れるようになってから、土用干しに神経質にならなくなりました。手抜きといえばそうですが、毎年のことなので、気楽に作れることのほうがありがたく。土用干しを簡略化した「ビン干し」梅干しのつくり方をわたしに教えてくれたのは、『梅ぢから』という一冊の本。もう10年以上『梅ぢから』一冊。基本的な梅仕事がひと通り載っています。

ビン干しの方法は、上の写真の通り、梅干を仕込んだビンをそのままお日さまの当たる場所に置くだけ。梅干を広げて干すと、とっても良い香りが広がるのは知っていますので、その魅力は理解しつつ、一つ一つ並べるのは、とっても時間と手間のかかる仕事でした。大きなざるを広げる広いスペースも必要ですしね。それに比べると、まずは楽に、晴れていればいつでもできるのが、ビン干しの良いところ。そしてなによりも、天気の急変に慌てなくて良い、というのが一番です。ビンのふたを開けて干しますが、お天気が心配なときはラップをしておけば、上からお日さまは当たるけど雨は入らない、という便利さがあります。

毎年梅干を漬けているので、今年付けた梅を実際にいただくのは2年後3年後。梅干つくりをはじめた最初の頃に、一度カビさせてしまったことがあって、それ以来、塩の分量をレシピよりも多めにしていますが、年数がたつごとに熟成して味がまろやかになりますので、いただく頃には塩分の強さもだいぶ和らぐという算段です。

美味しく出来上がりますように♪

『梅ぢから びん干し梅干しから梅酢みそまで』(農文協)藤清光/中山美鈴 著

今気が付きましたが、農文協から出ていましたね。農文協から刊行された本は、つい先日も紹介したばかり。なにげにお世話になっていますね。

読書『モノのお手入れ お直し 作りかえ』(翔泳社)暮らしの図鑑編集部編

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読書『モノのお手入れ お直し 作りかえ』(翔泳社)暮らしの図鑑編集部編

いつものカメリアステージ図書館、こちらは新刊棚よりセレクト。昨日ご紹介した本もそうですが、今の自分のアンテナが「日常の暮らし」に向いていることがわかります。

サブタイトルに「繕って長く使う、自分らしく整えるアイデアとヒント一六〇」とあります。一番上の写真は目次ページの一部ですが、ここを眺めただけでも使えそうなアイデアがたくさんで、ワクワクしてきます。もちろん「これ知ってた!もうやってる!」というものもありますが、それも含めて一覧できること、分野が多岐にわたっているのが魅力です。個人的には、ちょうど気になっていた「万年筆のお手入れ」「衣類を染め直す」「古布ではたきを作る」を、まず実践してみることを決定。

これは保存版です。手元において、必要の都度開きたい本です。いわば生活用の事典。図書館で借りて中身確認→購入、のパターン。購入前に中身をじっくりチェックできるのは、図書館のおかげです^^

『モノのお手入れ お直し 作りかえ』(翔泳社)暮らしの図鑑編集部編

読書『自然の力で夏をのりきる暮らし術』(農文協)農山漁村文化協会編

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読書『自然の力で夏をのりきる暮らし術』(農文協)農山漁村文化協会編

いつものカメリアステージ図書館。最近特にお気に入りの、貸出カウンター横の特集コーナーには、季節ごとの特集お薦め本が並んでいます。スーパーマーケットのレジ横の「ちょっと買い足しコーナー」よろしく、「次いで借り」を促してくれます。ぱっと見、10-20冊も並ぶかな?というくらいの小さなコーナーですが、優れものです。

今回は、梅雨から夏にかけての暮らし術的なテーマに変わっていました。その前は健康特集のような感じのタイトルが並んでいたのです。

どうやら月2回はテーマが変わっているような感じがします。貸出期間が2週間ですので、2週間ごとに変えていれば、返却と貸出でカウンターに立ち寄るたびに、毎回新しい「レコメンド」をチェックすることができる計算ですね。素晴らしい!わたしはすっかりはまっています。今度司書さんに戦略を聞いてみたいと思います^^

さて『自然の力で夏をのりきる暮らし術』。じわじわと気温が上がってきている今、まさに読みたいタイトルでした。サブタイトルに「エアコン半減でも 手づくりローテクアイデアで 夏を涼しく・楽しく!」とあります。2012年の刊行。ここ10年余りの間に、暑さ対策への考え方・常識とされるものは多少変わってきているところもあると思いますが、エアコンをけちるということではなく、自然な涼しさを取り入れる知恵は、学びたいところです。

まず「涼しさの原理」の解説からはじまるところが、本書の本気というか、実用性を感じさせました。緑のカーテン、雨水利用、すだれなどの日除けの使い方など、これまでにも聞いたことがあるものの、ちゃんと理解していなかった知恵を、学び直すことが出来たのは大きいです。実際に自分の住まいでなにをどう取り入れることができるか、楽しんでできるところからはじめよう!と思いました。我が家の場合は、まずは「すだれ」をもっと生かせそうです。本書の後ろの方には、暑さをのりきる飲み物や料理の知恵が載っていて、これまた「試してみよう」と思えるものがいくつも。なにをするにも、自分が楽しみながらできる要素がないと続きませんよね。そのことをわからせてくれる本でもありました。とりあえずゴーヤの苗を買ってこようかな^^

『自然の力で夏をのりきる暮らし術』農山漁村文化協会編

外に出れば井戸端会議―津屋崎千軒には「スアイ」があります。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

外に出れば井戸端会議―津屋崎千軒には「スアイ」があります。

「スアイ」というのは、ここ津屋崎に越してきてから初めて聴いた言葉でした。細い路地を意味する言葉で、津屋崎千軒ならではの景色を表現する言葉になっています。方言なのかもしれません。入り組んだ細い路地が縦横に走り、ときに袋小路になっている津屋崎千軒は、さながら迷路のようでもあり、初めて来る人は迷子になりがちです。

上の写真は、花祭窯の玄関前の小道から海の方を見たところ。「路地から見える海」は、津屋崎千軒の代名詞のような景色だと思います。こんな路地がたくさんあるのですから、迷子になったとしても、楽しめる方は楽しめるはず!?そして海は日々時々でその表情をくるくると変えますので、何度同じところから同じ方向を眺めても、決して飽きることがありません。

さて一日座り仕事をしていると、ダンナもわたしも気分転換に「ちょっと散歩行ってくる」ということがしばしばあるのですが、そうして「ちょっと」のつもりが30分になり、1時間になり…ということがしばしば。暑くなってきた今日この頃は、スアイを抜ける潮風に涼を求めて外に出ているご近所さんが少なからず、会えばそこで井戸端会議がはじまりますので、そのような事態になります。これがまた愉しい。

そしておしゃべりをしていると、その流れで「藤吉さん、玉ねぎ持ってる?」とか「筍持ってる?」とかの話題になり、お裾分けをいただくというありがたい自体もしばしば。散歩で本格的に歩きだす前に、両手いっぱいの頂きものを持って家に帰る、ということが起こったりします。嬉しいですね。ちなみに「ちょっと散歩」が、より長時間になりがちなのは、実はワタシよりもダンナ。見た目にわかりやすいことと、フランクなスタンス、そしてよくしゃべるおかげで、あっちこっちで呼び止められています。

津屋崎に移転してきた翌年にも、「井戸端会議」のタイトルでブログをアップしていました^^

お茶、いよいよ奥点前「天目(てんもく)」のお稽古に入りました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

お茶、いよいよ奥点前「天目(てんもく)」のお稽古に入りました。

茶道南方流に入門したのは、2013年のことでした。2012年に佐賀花祭から福岡津屋崎に移転して来て、30代のときに3年ほどだけ習ったお茶を習い直そうと、教室を探していて見つけたのが、博多の禅寺円覚寺で「南方録」をもとに禅茶の稽古をしている南方流でした。

茶道南方流

もともと流派にはまったくこだわるものではなく、窯元おかみの仕事上必要なことが最低限身に付けばとはじめた茶道。佐賀時代は、同じ町内で裏千家の先生(正式には先生の先生)をしている方のご厚意で、まったくの初心者でありながら先生方に混ざってお稽古をつけていただいていたのでした。たった三年ではありましたが、その時に茶道の所作の基本にあるもの=動きと精神性を学ぶことの意味・価値を、体験として教えていただきました。

さて茶道教室。ネットで探していたのですが、南方流のサイトで目にした茶道精神がなんとなくしっくり来たので、体験に足を運んだのが第一歩でした。お師匠さん=和尚さんが直々に説明をしてくださり、「やっぱり自分に合いそうな気がする!」と、即座に入門を決めたのでした。その後は、素晴らしい先生方・先輩方に囲まれて、お稽古を続けています。お茶に限らず、お稽古事を継続できるかどうかは、学びの内容もさることながら、現実的にはそこでの人間関係が大きく影響すると思います。そういう意味でも、南方流(南方会)に入門したことは、わたしにとってこれ以上ないベストな選択でした。

2019年3月に、最初の免状である「初伝披露懐石」で、日頃の成果を披露する懐石茶会の亭主を務めました。この時、茶会を終えてご挨拶に伺ったときに和尚さんにいただいたのが、「スタート地点に立ちましたね」の言葉でした。

初伝披露懐石を務めたあとは、「奥点前」と呼ばれるお稽古に進みます。ところが翌年からコロナ禍下となり、お稽古が進みにくい状態が3年ほど続きました。それでも少しづつ少しづつ、先生方がお稽古の機会を作ってくださいました。おかげさまで、奥点前のお稽古を進めてくることが出来ています。

「天目」は、南方流では基本的に納めるべきお点前の一番最後のものと説明をいただきました。もちろん、その他にも場面に応じてさまざまなお点前がありますので、まだ習ったことの無いものがたくさんあります。まずは「天目」を目指してお稽古を積んできた後で、さらに展開があるというように理解しています。その天目のお稽古を自分がするようになるとは、なんだか実感がないというのが正直なところなのですが、ともあれこの春から天目のお稽古がはじまりました。

天目はそもそもお茶碗の種類の名前。そのお茶碗を載せる「天目台」を使ったお点前は、南方流では専ら「献茶」の儀式の際に行われています。いわば非日常的なお点前です。お稽古をはじめて気が付いたのは、とにかく袱紗を捌く回数が多いこと。そういえばお炭手前の御稽古を始めたときに「掃除ばっかりしている」という印象があったのを思い出しました。先生方も冗談半分に「何回袱紗捌きがあるか、数えておきましょうか」とおっしゃられるほど、とにかく「捌いて、拭いて」すなわち「清める」所作が繰り返されます。

この春からスタートした天目のお点前のお稽古は、これから丸一年かけて続きます。今はあたふたしているお稽古が、一年後には多少なりとも落ち着いていることを願いつつ、精進いたします。

再放送のお知らせ:NHK 美の壺 File543「青と白の粋 染付の器」。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

再放送のお知らせ:NHK 美の壺 File543「青と白の粋 染付の器」。

藤吉憲典がほぼ丸二日間撮影に協力し、2021年7月に初回放映があったNHK BSプレミアム 美の壺「青と白の粋 染付の器」。本放送から四年目となる今年も、ありがたいことに再放送が続いています。先日6月9日の放送後も、たくさんの反響をいただきました。ありがとうございました。

今年はもう一回、来週の月曜日に再放送が決まっておりますので、お知らせいたします^^

NHK Eテレでの再放送と、NHKプラスでの配信となります。


NHK 美の壺 File543「青と白の粋 染付の器」

6月17日(月)午前5:55〜6:24 Eテレ

NHKプラスでの配信(同時配信+放送後7日間)


藤吉憲典は、番組後半「三の壺」での登場となります。早朝の放送になりますが、朝型生活を送っていらっしゃる皆さま、ご興味がありましたら是非ご笑覧くださいませ。

今年も山笠シーズンスタート―津屋崎祇園山笠 祝 復活50周年。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

今年も山笠シーズンスタート―津屋崎祇園山笠 祝 復活50周年。

今年は復活50周年だから、と言われ、つい何年か前に「○周年」があったような気がするなぁと思いつつ調べると、2014年に「津屋崎祇園山笠発足300年」なるものがありました。そういえばあったわ!です。どうやらその時が「復活40周年」でもあったようで、つい最近のように感じていましたが、既にそこから10年経ったのですね。

津屋崎の山笠は「丘」「新町」「北」の三つの流れがあります。花祭窯は新町にあるので、新町の山に参加しています。50周年記念行事の大役を引っ張る、三つの流れを統括する会長さんが新町から出ておられるので、花祭窯も(というか、ダンナが)記念行事に入用なお仕事を、ちょっとばかりお手伝いいたしました。

津屋崎祇園山笠 祝!復活50周年

さて先週末は、新町の山笠スタート日でした。7月から本格化する山笠行事に向けてのスケジュール確認をし、参加者の結束を図るための行事、だと理解しています。ごりょんさんにとっても仕事始め。メインの、山の本番当日と前日の差し入れづくりに向けて、役割分担し、集合作業の時間と場所を共有します。ごりょんさんのお仕事は、年々負担が軽くなってきています。ひとつには、若い方々がなかなか集まらないので、これまでのやり方をそのまま続けるのは無理があり、かといってごりょんさん文化をなくしてしまうのも…というところ。これはもう時代の流れなので、仕方の無いことでしょう。新町の若き会長さんとその奥さまが、試行錯誤してくださっています。

コロナ禍が明けての昨年は、飲食を提供するにもかなり神経を使い、方法を考えました。今年は感染症対策はしつつも、ほぼコロナ禍前の状態と同様にできそうだということで、少し気持ち的に楽です。先日の初寄りでは、わたしはキャベツを8玉ざく切りにする、というミッションを仰せつかりました。このあと7月から本番当日までは、小ネギの大量みじん切り、ゆで卵100個、ウインナー大量炒めなどの担当が決まっています。ふだんではありえない量を扱うのは、非日常で面白いのです。

津屋崎祇園山笠2024年の日程は、7月20日(土)が裸参り、翌21日(日)が本番の追い山です。日程詳細や、関連する展示イベントは、こちらでご確認いただくことが出来ます。

津屋崎祇園山笠 祝!復活50周年

↓昨年の山笠・裸参りの様子はこちらからご覧いただくことが出来ます↓

6月9日ロックの日、花祭窯は開窯28年目に入りました―ありがとうございます!

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

6月9日ロックの日、花祭窯は開窯28年目に入りました―ありがとうございます!

おかげさまで花祭窯は28年目をスタートいたしました。ここまで「やめる」という選択をせずに来れたのは、ひとえに独立前から今まで、近くで遠くで、さまざまな形で支えてくださる皆さまのおかげです。心より感謝申し上げます。

つい先日、創業地である佐賀の花祭から、当時のご近所さんである90代のお母さんと70代の息子さんがお二人で津屋崎まで遊びにいらしてくださるという、とっても嬉しい出来事がありました。30年近く前、既に「限界集落」の様相のあった里山に、縁もゆかりもない夫婦二人が越してきて、なにやら陶芸をやっているらしい…当時は今のように地方への移住がメジャーだったわけではなく、今考えると、地域の方々は「若い人が増えるのは嬉しいけれど、この人たちはいったい何者なのだろう??」というところからスタートしたはずです。当時からのことを思い出し、胸が熱くなりました。

さて28年目。ダンナ・藤吉憲典は、現在7月~8月の個展に向けて制作に全力投球中です。昨年は、ひと月以上の長期休みを確保したり、大理石産地であり彫刻の聖地であるイタリア・カッラーラでの研修に参加したり、まとまったインプットの時間(本人曰く、宝物のような時間)をとることが出来ました。今年は年の初めから、アウトプットへの注力が続いています。

まず器では、「向付十二種類」とテーマを掲げた新作が、続々と登場してます。肥前磁器作家・藤吉憲典のミッションは「伝統の継承を、生きた個性で形にする」なのですが、進行中の「向付十二種類」は、まさに古典へのチャレンジです。

そしてもう一つの新しい挑戦が、アップサイジング。

小さいものが得意なのは、藤吉ファンの皆さんならばよくご存じだと思います。でも、もう少し大きいものも作れるのです(笑)。それらにより積極的に取り組もうというタイミングが訪れているようです。

アート作品については、今年後半の課題になりますので、これからが楽しみなところ。書画についても、新しいテーマが生まれてきそうです。これらについては、また後日、新しい取り組みをご報告できる機会があると思います。

まずは7月13日からはじまる銀座黒田陶苑さんでの個展。黒田さんの新しい銀座本店ギャラリーでご覧いただけるのを楽しみに、鋭意制作中。

というわけで、花祭窯28年目スタート。今後とも、ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。

読書『人生100年、長すぎるけどどうせなら健康に生きたい。』(光文社新書)藤田紘一郎著

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『人生100年、長すぎるけどどうせなら健康に生きたい。』(光文社新書)藤田紘一郎著

いつものカメリアステージ図書館では、貸出カウンター横に、季節ごとの特集お薦め本が並んでいます。わたしにとっては、スーパーマーケットのレジ横の「ちょっと買い足しコーナー」と全く同じ効用があります。借りる本を決めてカウンターで手続きしている間にタイトルが自然と目に入るので、「これも借ります!」と、ほぼ毎回「ギリギリでさらに1冊追加」している次第。図書館の利用状況を測る指標のひとつに「貸出冊数」がありますので、その数字を伸ばすのに、間違いなく貢献しているコーナーでしょう。特集テーマは1カ月より短いスパンで変わっているのかな、という感じで割と頻繁に変わっている印象なので、その都度新しい発見があります。

で、先日そのコーナーで目についたのが本書。今回は食養生はじめ健康情報系のタイトルがずらりと並んでおりました。そのなかで本書に手が伸びたのは、タイトルではなく著者名が理由でした。藤田紘一郎先生といえば、ムシ=寄生虫博士として有名な、免疫学の研究者。わたしは子どもがアレルギー体質だと分かったときに、その手の本をたくさん読み漁ったのですが、そのなかでとても面白かったのが、この先生の著書の数々だったのでした。久しぶりに手に取った本書には寄生虫の話は出て参りませんが、先生の本の面白さは、内容やテーマのみならず、その軽妙でわかりやすい文章にもよるものだと理解する読書となりました。サクッと読めます。

さて『人生100年、長すぎるけどどうせなら健康に生きたい。』サブタイトルに「病気にならない100の方法」とある通り、目次にはその100の方法が並んでいます。第一部が「食事編」として1~69まで、第二部が「生活習慣編」で70~100まで。目次を眺めただけでも「「腸に良いもの」ばかり食べると、腸が悪くなる」「無理して「朝型生活」を送らなくていい」「定年後はストレスフリーにならないよう気を付ける」「医学の常識には半信半疑でいる」と、なかなか刺激的な文字を見つけることが出来ます。本文中にもそのような「藤田節」が散見されます。わたしが特になるほどと思ったのは、「私は医者ですが、病気を探すための検査は受けないことにしています。」というくだり。気になる方には、ぜひ本書全文を読んで本意を探ってみてくださいね。

『人生100年、長すぎるけどどうせなら健康に生きたい。』(光文社新書)藤田紘一郎著