確定申告シーズン、今年は国税局からの税理士さんの記帳指導で大助かり。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

確定申告シーズン、今年は国税局からの税理士さんの記帳指導で大助かり。

シーズン到来。2023年度は、国税局からのご案内で、8月から「国税局から委託された税理士が、受講される方の備付帳簿に応じて、記帳の仕方、決算における処理、所得税及び消費税の確定申告書の書き方等の指導を、計4回無料で行うもの」なるサービスを受けていました。

つい先日、その4回目(最終回)の指導が終了。花祭窯の指導を担当してくださったのは、地元・宗像エリアで公認会計士事務所を開いておられる瀧口先生です。クラウド会計サービスfreeeの認定アドバイザーでもいらっしゃるので、毎回画面上でわかりやすく指導してくださいました。

日ごろ使っているソフト上で、記帳内容のチェックの仕方や決算処理の際に確認すべき事項や、そのための手順を教えていただけたのが、とてもよかったです。自分がクラウド会計ソフトの便利機能をほとんど使えていなかったことが、よくわかりました。指導のなかで見せていただいた作業手順は、そのまま持ち帰って使うことができましたので、実務的にも勉強になりました。

これまでにも商工会のサービスなどで、単発で税理士さんの相談をお願いしたことがありましたが、クラウド会計(それも、自分が使っているのと同じもの)に精通しておられる税理士さんは今回が初めてでした。プラットフォームが同じ=共通言語で指導していただくことが出来ますので、いいですね。わかりやすく明快なご指導で、たいへん助かりました。

それにしても、国税局が費用負担してのサービスですから、ありがたいものです。このような機会があるときは、しっかり活用したいですね。

蕎麦猪口倶楽部、価格改定と商品ページメンテナンスのお知らせ。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

蕎麦猪口倶楽部、価格改定と商品ページメンテナンスのお知らせ。

花祭窯のオンラインショップ蕎麦猪口倶楽部では、3月22日から、価格改定とそれに伴うページ修正を行います。

オンラインショップ 花祭窯 蕎麦猪口倶楽部

修正が完了したページから、順次アップいたします。最終完了は4月上旬を予定しております。期間中、ご覧になれないページが多くなり、ご不便をおかけいたします。

詳細は下記の通りです。


  • 2023年3月22日より、蕎麦猪口の価格を改定いたします。
  • 併せて商品ページの修正作業を行います。その間、蕎麦猪口の商品ページを見ることが出来ない期間が発生いたします。
  • 4月上旬のページ修正完了を目指しております。
  • 既にご予約注文をいただいているお客さまにつきましては、価格改定前、ご予約を承りました時点での価格となりますので、ご安心ください。
  • ページ修正メンテナンス作業期間中も、お問い合せページは機能しております。ご質問などございましたら、遠慮なくお問い合せ下さいませ。
蕎麦猪口倶楽部へのお問い合せはこちらからどうぞ

何卒ご理解のほど、よろしくお願いいたします。

桜の器の季節です。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

桜の器の季節です。

ここ北部九州では2月下旬に春一番が吹いて、三寒四温を繰り返しながら、春が近づいているのを肌で感じる今日この頃です。春といえば桜。肥前磁器の古典には、桜の文様のついた器がたくさんあります。藤吉憲典もまた、桜の器はたくさん作っておりまして、このところお問合せが増えて参りました。

ただ、残念ながら現在在庫のあるものはほとんどありません。今お問い合わせいただいて、来年の桜の季節に間に合うようにおつくりする、という感じになっております。お客さまの立場に立って考えれば、できればこの春の食卓で使いたいというのが、正直なところだと思います。けれども状況をご説明すると、皆さん「来年の楽しみに」とおっしゃってくださり、ありがたく嬉しい限りです。

コロナ禍を経て、室内でお花見会食を楽しむ方々が増えているようです。桜の器で食卓をコーディネートし、料理やお酒を楽しみながらお花を愛でる。なんとも贅沢ですね。そんなコーディネートのご相談を頂くのは、器作家としてはとても光栄なこと。藤吉憲典の桜の器が、お花見会食を盛り上げる一端を担うことが出来れば幸いです。

数ある桜文様のなかでも、最近特にの人気のあるものはこちら。

桜の蕎麦猪口 藤吉憲典
錦桜散し文蕎麦猪口 藤吉憲典

藤吉憲典 赤絵桜詰蕎麦猪口
赤絵桜詰文蕎麦猪口 藤吉憲典
染錦桜型箸置き 藤吉憲典
染錦桜型箸置き 藤吉憲典

いずれも赤絵の良さが生きた、美しい一品。年に一度の出番ですが、だからこそ大切に使っていきたい器になります。

藤吉憲典の桜の箸置きは、西麻布のお料理屋さん「眞由膳」さんでもお使いいただいております。

蕎麦猪口全種類撮り直し。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

蕎麦猪口全種類撮り直し。

現在、オンラインショップ「花祭窯 蕎麦猪口倶楽部」でご紹介中の蕎麦猪口。1997年に窯を開いてからこれまでにダンナ・藤吉憲典が手がけた文様は170種を超えます。

蕎麦猪口倶楽部 https://hanamatsurigama.com/

昨年から、蕎麦猪口全種類をあらためて見直し、写真に撮り直すプロジェクトを進めています。25年の間に生まれた蕎麦猪口のなかには、途中、作家の考えで「これはもう一度デザインし直そう」となったものも少なからず。そんな変遷も経ての、現在の「藤吉憲典が作る蕎麦猪口」の顔ぶれを一覧できるように「作り、撮る」プロジェクトです。あ、写真はプロにお願いしましたので、正確には「撮ってもらう」ですね。

嬉しいのは、これまでその場その場の必要に応じて自力で撮ってきた蕎麦猪口の商品写真を、まとめて撮り直していただいていること。蕎麦猪口のご紹介をスタートしたころは、何枚撮ってもうまくいかず、ものすごく時間がかかっていたのでした。そして、時間をかけたからといって、完璧な写真が撮れたわけではなく。今回ようやくすべての顔ぶれを、プロの手による揃った美しい画像でご覧いただけるようになることは、わたしにとってひとつの夢が叶う喜びそのものです。

すべての蕎麦猪口の写真を差し替えるには、また少し時間がかかりますが、アップ完了次第、あらためてお知らせいたします。蕎麦猪口ファンの皆さま、どうぞお楽しみになさってくださいね。

アート三昧の後は、器三昧。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

アート三昧の後は、器三昧。

南青山の百福さんから個展案内状が届いた!と喜んでいたのは10月中旬のこと。気がつけば、もう今週末11月26日土曜日が個展初日です。あっという間ですね。

11月はロンドン個展(アート)と、百福さんでの個展(器)がひと月のなかに入りましたので、作家・藤吉憲典は、器をしっかり作り込んだうえで、まずは先にオープンするロンドンの個展へ。その間、わたくしは百福さんでの個展の準備です。個展に出す器のリストを作成し、梱包し、発送する、というところまで。展覧会のスケジュールが混んでいたからこそ、早め早めに器が出来上がっていたというのは、発送作業をする者にとっては助かりました。

今回の個展に向けては、久しぶりに蕎麦猪口を少し多めにご用意することが出来ました。ご飯茶碗もいろいろと作っていますので、新年に向けて新しいご飯茶碗を見繕うのも楽しいと思います。『美の壺』放映以来問合せの増えていたマグカップも少し多めにご用意しましたので、こちらはクリスマスプレゼントに良いかもしれません。そして、いつものことですが、ぐい呑、盃、片口…と酒の器がたくさん。

自分用に、贈りもの用に、ハレの日に、ふだん使いにと、選んでいただけると思います。ぜひ藤吉憲典の器を楽しみに、百福さんにいらしてくださいませ。


藤吉憲典展(磁)
百福 momofuku
2022年11月26日(土)-12月2日(金)※会期中無休
12時-18時※最終日17時まで
東京都港区南青山2-11-6-1F
TEL03-6447-0952

春の桜に秋の菊-菊の器のご予約ご相談は今。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

春の桜に秋の菊-菊の器のご予約ご相談は今。

桜の文様の器-福岡は桜の開花宣言。と、桜の器をご紹介したのは昨日のことでした。ところが、今からのご注文では桜の季節に間に合いません。では、今予約を入れるとちょうど良いのは?ということで、春の桜と並び人気の秋の菊の器ご紹介です。

肥前磁器は中国大陸からの磁器文化にたくさん学んでおり、その影響を大きく受けています。中国では菊は皇帝の花であり、もっとも縁起が良いとされる重陽の節句(九月九日)の花。やきものにもたくさんの文様が描かれ、菊を模った形の器もたくさんあります。

染付菊花文飯碗 藤吉憲典

↑飯碗↓中鉢に同じ文様。古典的な菊文様のひとつですが、気品と迫力を感じるモダンなデザインです。

染付間取芙蓉手中鉢、染付菊花文中鉢、 藤吉憲典

↓見込の文様は葡萄ですが、器の形が菊型。型押しした後に陽刻で花弁を削り出すことにより、形の美しさが際立ちます。

藤吉憲典 染付葡萄文菊型皿

↓こちらは生地が仕上がったところ。ここから素焼き、染付の絵付、釉薬をかけて本窯焼成で、上のように出来上がります。

藤吉憲典 菊型小皿

↓蕎麦猪口にも菊は多様に描かれています。こちらは花束のような「熨斗菊」文様。

染付熨斗菊文蕎麦猪口 藤吉憲典

↓赤絵(上絵)の菊も華やかです。

染錦間取春秋文徳利(柿右衛門調) 藤吉憲典

↓花の真ん中にだけ上絵の黄色を入れた贅沢な文様。ほんの少し色を挿しただけで、パッと鮮やかさが増します。

染錦菊花文中鉢 藤吉憲典

↓こちらも蕎麦猪口の菊。波との組み合わせで描かれた、縁起の良い「波菊文」。

染付波菊文蕎麦猪口 藤吉憲典

花祭窯のオンラインショップ蕎麦猪口倶楽部では、在庫切れの蕎麦猪口・小皿豆皿の予約注文を受け付けることも可能です。ご予約をいただいてから制作に入るので、3か月から4か月後のお届けとなります。季節の器のご用命は、制作期間を見込んでご連絡いただくと、ご希望の季節に間に合うよう制作できます。気になるものがございましたら、ぜひ早めにご相談くださいませ。

桜の文様の器-福岡は桜の開花宣言。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

桜の文様の器-福岡は桜の開花宣言。

年々早くなっているような気がする桜の開花宣言ですが、気象庁のサイトを確認してみたところ、今年は平年に比べると早いものの、昨年よりはゆっくりだったようです。そういえば息子の小学校入学式の日は、春の嵐で桜の花びらが散っていたのが印象的でしたが、その9年後の中学校卒業式の日もまた、春の嵐で桜が散っていました。

肥前磁器には桜の器がたくさんあります。文様として描かれているのはもちろん、花弁をかたどった器もあり、秋の菊と並ぶ人気文様です。その種類は蕎麦猪口だけでも数百種と言われていて、「器でお花見」ができるほど。そのいくつかをご紹介いたしますね。

桜の蕎麦猪口 藤吉憲典

藤吉憲典の蕎麦猪口のなかでもロングセラーの桜散し文。2種類の上絵の紫色が品良く人気です。

藤吉憲典 桜箸置き

桜の花びら型の箸置きは、裏返すと染付の花びらが散っている贅沢。

藤吉憲典 錦桜散し文蕎麦猪口、錦桜散し文箸置き

箸置きと名前はついていますが、このように豆皿としても使えます。コーヒーに合わせてキューブ型のお砂糖を載せても可愛い。

藤吉憲典 染付桜散し文チロリ

染付の桜が散った手つきの酒器(チロリ)は、お花見の宴にぴったりです。

藤吉憲典 染付波桜文片口

網桜文の片口。どうしても酒の器が多いのは、ご愛敬。

ちなみに、花祭窯のオンラインショップ蕎麦猪口倶楽部では、在庫切れのものの予約注文を受け付けることも可能です。ご予約をいただいてから制作に入るので、3か月から4か月後のお届けとなります。季節の器のご用命は、制作期間を見込んでご連絡いただくと、ご希望の季節に間に合うよう制作できます。気になるものがございましたら、ぜひ早めにご相談くださいませ。

季節の器はやっぱり楽しい♪

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

季節の器はやっぱり楽しい♪

和食器を扱う楽しさのひとつに、季節が反映された文様の面白さがあります。写真は、今週お客さまにお届けする器の顔ぶれ。左上から時計回りに、染付氷烈梅文飯碗、染付福鬼文蕎麦猪口、染錦なずな文玉縁小皿、染錦枝梅文5寸皿。いずれも作者は藤吉憲典。

肥前磁器の文様の楽しさは、これまでにもこのブログでたびたび書いてきました。江戸時代から描き継がれてきた文様がたくさんあります。藤吉憲典の現代作家としての使命は、そうした伝統文様を、現代に写し直すこと。そのままコピーするではなく、より美しく楽しくデザインし直すことに、作家としての仕事の価値があります。

たとえば「染錦枝梅文5寸皿」の文様は、多様な器に描かれている「枝に梅」のモチーフを、鍋島の文様パターンのひとつ(=お皿の形を生かして丸くデザイン)を借りて5寸の丸皿に落とし込んだもの。肥前磁器の骨董にこれとまったく同じものはありませんが、伝統的な文様と様式を用いて新たに展開したものです。

染錦枝梅文5寸皿 藤吉憲典

また、季節の行事や風物を文様化するのは、江戸時代以来の肥前磁器の得意技。下の写真、節分にちなんだ福鬼文様の蕎麦猪口は藤吉憲典オリジナルですが、器の面を四方に割って間取し、そのなかに文様を描く方法は、肥前磁器の古典的な様式のひとつです。

染付福鬼文蕎麦猪口 藤吉憲典

どちらも「古くからある文様です」と言っても通用する雰囲気でありながら、古臭さはありません。「現代的で新しいけれど、どこか懐かしい」のが、藤吉デザインの特徴のひとつでもあります。

季節の文様は、その器を用いる時期を限定してしまう一面もありますが、だからこそ使う嬉しさももたらしてくれます。とくに蕎麦猪口と小皿豆皿は、季節感を映し出す文様や形がたくさんで、肥前磁器の面白さをぎゅっと凝縮した器ジャンル。食卓に季節感を取り入れたいときに、真っ先におすすめするのが、この二つです。

花祭窯のオンラインショップ「蕎麦猪口倶楽部」では、藤吉憲典の作る蕎麦猪口と小皿豆皿をご紹介しています。

オンラインショップ花祭窯 蕎麦猪口倶楽部

「豆皿が大好きなの!」と言われて、すっかり嬉しくなりました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

「豆皿が大好きなの!」と言われて、すっかり嬉しくなりました。

先日、花祭窯のギャラリーにご来店のお客さまのことば。「もうたくさん持っているのだけれど、ついつい買ってしまうのよね」とおっしゃりながら、楽しそうに選んでいらっしゃいました。そのお客さまのおっしゃることが、同じ豆皿ファンとしてとても嬉しく、ひとつひとつ頷きながらお話を聞いていました。

豆皿はいろいろあるのが嬉しいから、ひとつづつ買う。

たとえ価格の高いものでも、使わないと意味が無いからどんどん使う。

豆皿は、使い始めると、これほど使い勝手の良いものは無い。

形も文様も丁寧に凝った豆皿は、料理と盛付を助けてくれる。

新しい豆皿に出会うと、盛る料理のイメージがすぐに動き出す。

そして「もう十分に持っていると思っても『持っていないもの』が見つかるのよね。それがまた嬉しい。」とのお話に、豆皿の世界の豊かさをあらためて感じました。たしかに、古典の資料を見ているだけでも、形、絵付、やきものの種類によって、種類がいくらでもあるのです。

藤吉憲典の作る小皿豆皿は、現在、形だけでも40種類を超えています。作り手的には、さらにもっと「作りたいもの」が、まだまだたくさんある様子。小皿豆皿の新作登場が楽しみな今日この頃です。

久しぶりに、がっつり、やきものの話。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

久しぶりに、がっつり、やきものの話。

先週末、磁器作家・藤吉憲典を訪ねてお越しになったお客さまがあり、久しぶりにがっつりと「肥前磁器の話」を楽しむ時間となりました。

肥前磁器の歴史の話、染付の話、道具や材料の話、佐賀の産地の栄枯盛衰の話、江戸時代の風俗の話、九州陶磁文化館の話、現代の伝統工芸の話、デザインと芸術の話、陶片や骨董の話、作家を育てるギャラリーさんの話、朝鮮半島と中国大陸の話、佐賀有田(伊万里)とここ津屋崎との不思議なつながりの話…果てしなく話題は広がっていきました。

文様についての話題も盛り上がりました。文様のルーツについて、解釈について、様式について、描き方について、古典文様とオリジナル、写しとコピー、使う絵の具について、筆について…。わかりやすいように、それぞれの話題に応じた器を引っ張り出し、目の前に並べて見ながらおしゃべりしていたら、テーブルの上は器だらけになっていました。

「やきものの一番の魅力ってどこにあると思いますか?」というお客さまの問いに対する答えは、このおしゃべりの時間がそのまま答えになっていたように思います。すなわち知的好奇心をくすぐる要素があまりにも広く深いこと。文様の話ひとつとっても、語りだしたら、いくらでも語るべきことがあり、調べだしたらいくらでも調べるべきことがあるのです。作り手にしてみれば、作っても作っても「これで完璧」ということはなく、どこまでも追及していける深みがあること。いずれにしても「簡単に理解できるもの、達成できるもの」は、面白くないのかもしれません。

日常的に(仕事も生活も)肥前磁器に囲まれていますが、たっぷりの「言葉」で肥前磁器の世界に浸かったのは久しぶりでした。好きなものについて語り合う時間は楽しい。素敵な時間をもたらしてくださったお客さまに、心より感謝しています。