津屋崎千軒「藍の家」でお雛様。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

津屋崎千軒「藍の家」でお雛様。

津屋崎千軒で雛祭りといえば、毎年3月に開催される、登録有形文化財・古民家「藍の家」でのお雛様展示。毎年この季節になると、広いお座敷に古いお雛さまが所狭しと並びます。古いお雛様を飾り付けるのは、とても神経を使ってたいへんだということ。イメージできますね。それでも毎年こうして見せていただけることがとても嬉しいです。

藍の家のお雛様

そしていつも同じことを思います。お道具が素晴らしいなぁ、と。わたしはどうしてもお人形さんのお顔よりも、設えの方に目が行ってしまうのです。

藍の家のお雛様

周りに飾られた「さげもん」も華やかです。

藍の家のお雛様

不思議なのは、毎年見ているはずのお雛様も、展示場所により初めてのように見えること。藍の家のお雛様は3月中展示の予定です。お近くにお越しの際はぜひお立ち寄りくださいませ。

津屋崎千軒民俗館「藍の家」

↓こちらは、昨年のレポート↓

5年ぶりにフルコースの懐石茶会は、料理係デビューとなりました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

5年ぶりにフルコースの懐石茶会は、料理係デビューとなりました。

3月3日雛祭りの日曜日、入門している茶道南方流の「初伝披露懐石茶会」が、5年ぶりにフルコースでの開催となりました。毎年3月に開催されていた初伝披露懐石は、2020年から昨年までの4年間、コロナ禍の影響で茶会自体が中止になったり、ご披露の内容を限定し参加者も限定しての開催になったりと、非常時対応となっていました。

振り返ってみると、2019年わたし自身の初伝披露懐石茶会が、コロナ禍前にフルコースで開催された最後の年となっていました。

フルコース。お炭手前からはじまり、お料理の給仕、濃茶点前、薄茶点前と、一人の亭主がすべてを取り仕切って行うお茶席です。一席で二時(ふたとき)=約4時間かかり、今どききちんとこのフルコースでのお茶席を行っている流派は、あまり無いのではないかと言われています。南方流に入門しているからこそ体験できる、貴重な学びの機会です。

懐石料理の献立は決められたものが受け継がれていて、この献立を継承していくのも、入門者の大切な勤めのひとつです。今年の懐石から、その料理係の末席に加わるよう和尚様からお声がけいただき、重責ではありますが、少しでもお役に立てるならと謹んでお受けしました。

前日から、先生・先輩方についてお手伝いしながら学びました。準備八割。お料理は、前日の仕込みで決まることがわかりました。ふたつのお茶室を使って、午前中に2席午後に2席。席入りの人数と裏方さん合わせて50名ほどになりました。当日は10時からの席入りに備えて、器に盛り付けるだけでも相当の時間がかかります。調理の段取り、味付け、盛り付け、提供のタイミングなど、細かい工夫と配慮がなされていることを知りました。

懐石茶会は基本的に年に一回ですので、毎年繰り返しお手伝いすることで、少しづつ覚えていくしかありません。茶会の亭主を支える大切な裏方仕事、足手まといにならないよう、頑張ります。

花祭窯の如月(きさらぎ)の露地。

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花祭窯の如月(きさらぎ)の露地。

今年はお天気がひと月ほど早く進んでいるようで、二月とは思えない暖かさの日が多いです。今週、二十四節季「雨水」あたりからは、雨の降りやすいお天気が続いていて、「もう菜種梅雨?」という感じ。佐賀・花祭にいたときは、一月二月は最も冷え込む季節で、最低気温は氷点下5度前後、最高気温も2~3度という日がしばしばありました。今年は特別なのかもしれませんが、寒さが苦手な身としては、過ごしやすい気候です。

さて花祭窯の小さな露地では、ジンチョウゲが香りはじめました。これも少し早いのかな、と思いつつ調べてみたところ、昨年もちょうど2月22日に「如月の庭」をアップしていました。我ながらすごいシンクロです。で、ジンチョウゲの蕾がもうすぐ開くかな、という写真がありましたので、花の季節は大きくは変わっていなかったようです。

花祭窯の庭 ジンチョウゲ

冬の間、庭の手入れをサボっていましたので、先週お天気の良かったときにちょっとすっきりさせました。シダの葉っぱが美しくたくさん伸びてきていました。

花祭窯の庭

雨が降ると、緑の美しさが一層引き立ちますね。ツワブキの新しい葉っぱも出てきました。小さな葉っぱに産毛がたくさんついているのが、今年出たツワブキです。

花祭窯の庭

遅咲きの水仙の葉っぱもグンと伸びてきました。今のところまだつぼみが見当たりませんが、三月ごろに花が咲くと嬉しいな、と。

花祭窯の庭

花の少ない季節ですが、これから伸びて行こうとしている新芽を見つけて嬉しくなる季節でもあります。

花祭窯の暖簾を応急手当。

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花祭窯の暖簾を応急手当。

現在花祭窯の玄関に架かっている暖簾は、津屋崎に移転して来てから二代目。作ったのはいつだったかしらと調べてみたところ、2017年のことでした。

花祭窯は海のすぐ近くにあるため、潮を浴びて生地の劣化が進みやすい環境です。ご近所でご商売をなさっている方から「のれん、外に出してると潮で破けやすくなるよ~!」とお聞きしてはいたのですが、ほんとうにそうで、最初の暖簾は5年ほどで傷んでしまったのでした。

その反省を生かし、二代目の暖簾は生地を厚めにして、来客予定のある時以外は玄関の内側に掛けるようにしておりました。おかげで5年を過ぎても、お日さまと潮風で色は褪せてきているものの、目立った傷みはほとんどありませんでした。が、8年目の今年、ついにちょっと破れがでてきました。

破れ個所は、暖簾の端の下の方で、玄関の引き戸に挟まりやすい部分。なにかの拍子にひっかかってしまったようでした。これは仕方がないなぁ、と思いつつ、放っておいたら広がってしまいますので、応急手当てをすることに。まずは裁縫箱から、暖簾の色に近い端切れと糸を探し出すところからです。ピッタリとはいかないまでも、近い色が見つかりましたので、破れの裏にあてて、縫い留めていきました。

お世辞にも上手に縫えたとは言えませんが(汗)、とりあえずは一安心です。思い返せば、初代暖簾も最後のほうはあちらこちらと繕い跡がたくさんでした。二代目暖簾も、つくろいながら使って参りたいと思います。

藤吉憲典2024年展覧会は、3月中旬、岡山和気町・ギャラリー栂さんでスタート。

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藤吉憲典2024年展覧会は、3月中旬、岡山和気町・ギャラリー栂さんでスタート。

3月は岡山・和気のギャラリー栂さんで個展です。栂さんでの藤吉憲典の個展は約2年半ぶりとなります。栂さんが作ってくださったカッコイイ案内状が届きました。

肥前磁器 藤吉憲典作品展
肥前磁器 藤吉憲典作品展

2024.3.16(土)-3.29(金)※3/25(月)休廊
OPEN 11:00-17:00

ギャラリー栂
岡山県和気郡和気町清水288-1
TEL 0869-92-9817
https://www.gallerytoga.com/


案内状のハガキにはサイの陶箱が登場しておりますが、蕎麦猪口や飯碗、小皿豆皿などの器類もたくさんお持ちする予定です。個展タイトルにある通り、用途美の器から装飾美のアートまで、「肥前磁器(ひぜんじき)」の魅力を存分に楽しんでいただける展覧会になると思います。

作家在廊日にはアーティストトークイベントもあります。前回もたいへんな盛り上がりだったようです。参加人数限定になっておりますので、興味のある方は、ギャラリー栂さんに直接お問い合わせくださいね。栂さんにはお蕎麦やさんも併設されていますので、お蕎麦ランチと個展をゆっくり楽しんでいただけると思います。

案内状ハガキをご希望の方々には、2月下旬から郵送予定です。新たにご希望の方は、お問い合せ下さいませ。

春節、あけましておめでとうございます。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

春節、あけましておめでとうございます。

季節の移り変わりが暦にわかりやすく反映されているなぁと感じる二月です。先々週末に豆まきをして立春を迎えたと思えば、先週末は旧暦正月の春節。毎年思うことですが、元旦のお正月で新年がはじまり、その一か月後に再スタートのタイミングに出来る春節があり、さらにその1~2カ月後には新年度という形で、また新たな(そして大きな)変化を迎える時点がある。日本人の生活には、春=変化を促すタイミングがいくつもありますね。

三日坊主という言葉があります。わたしはもうずいぶんと前から、三日坊主になってしまったけど継続したいという時は、また最初の一日目からやり直したらいい、と考えていて、そのような考え方に対して、いくつも節目を持つ「暦」の解釈はとても心強いものです。週末は春節でしたので、あらためて新年の意思決定や願い事を紙に書きだしました。

占星術(占星学)を生業としているお友だちがいて、毎新月・満月ごとに、その時の星の配置が占星学的に見るとどのようなことを示唆しているのかを、オープンに発信してくれます。そこには呪術的な要素は皆無で(と、わたしは感じています)、どちらかといえば占星学の統計学的な側面を垣間見ることが出来、自らの行動や思考パターンを省みる、とても良いタイミングとなっています。

八田占星学研究所

新月と満月ごとですから、約14日ごとに、そのタイミングがやってきます。概ね月に2回ですから、感覚的には「わりとしょっちゅう」です。個人的な占い結果ではありませんので、なるほど大きな視点で観たときにそういう傾向があるのかもしれないな、というぐらい。それでも、自分に照らして微修正したり推進したりする機会となっていて、これはとてもありがたいことです。

彼女が言うには、個人的な占いをする場面でも、ほとんどのケースでは本人が自分のなかに解決策や意思決定がある状態で、占い師としてできることは、それを意識上に見えやすくしたり、ちょっと背中を押してあげることだけ、だということ。2月10日の新月のメッセージを見ながら、我が身を省みる三連休でした。

ごりょんさんの山笠はじめ。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

ごりょんさんの山笠はじめ。

2024年も津屋崎祇園山笠は開催される予定のようです。上の写真は昨年のもの。年末年始のバタバタが少しおさまった先日、ごりょんさんの初打合せがありました。みんなご近所とはいえ、それぞれ仕事を持っているし、子どもを持つ母親でもありますので、ゆっくり顔を合わせる機会はなかなかありません。ときどき道端で偶然会って、あいさつ程度の会話を交わす程度。そんななか、ごりょんさんの集まりは、格好の井戸端会議の場なのです。

お昼ご飯を食べながらのおしゃべりは、時間がいくらあっても足りませんね。夏の山笠終了後半年が経っていますから、その間に起こったこともいろいろ。久しぶりにそれぞれの近況を知ることが出来ました。それぞれの家族ぐるみの近況を聞いておくことは、実は山笠の運営をサポートする立場として役立ちます。山笠の準備が始まる6月から7月の間だけのこととはいえ、皆さん家事や仕事があるなか時間をとって集合しますので、忙しくて都合がつかないこともしばしば。そんなとき、それぞれの状況がある程度わかっていると、お互いに心配りし、スムーズに役割を分担しあうことができます。

それにしても毎回思うのは、会長職はじめ、役職者の奥さま方のたいへんさ。山笠のお祭り自体を楽しんでいるのは旦那衆ですから、奥さん方はいわば巻き込まれている感じです。会長職の奥さんともなると、有無を言わさずごりょんさんの役割を果たさねばならないということになり、その心理的・時間的負担はいかほどかと思います。このような昔ながらのやり方は、今ではどんどん廃れつつあるのでしょうけれど、花祭窯のある「新町流れ」では未だ顕在。負担が少なくなるように、毎年少しづつ工夫して変わって来てはいますが、それでもたいへんだろうな、と思います。

ただただ山笠に参加させていただいているわたしたちとしては、できる限りのお手伝いをするだけです。少しでもお役に立てたら良いな、と思いつつ、2024年の山笠も楽しみです。

波折神社の豆まき神事と、我が家豆まき♪

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

波折神社の豆まき神事と、我が家豆まき♪

週末土曜日は節分、日曜日は立春でしたね。毎年恒例、今年も地元・波折神社の豆まき神事に参加して参りました。

波折神社の豆まき。

ちょうど週末にあたったので、たくさんいらっしゃるかな?とワクワクしながら境内へ。11時のお祓い開始時にはちょっと少な目かな、と思っていた参加者が、豆まきの時間が近づいてくるにしたがって増え、空気が盛り上がってきました。

さて豆まき。わたしが神社に到着したときには、皆さん境内向かって正面に集まっていらして、横のスペースが空いていましたので、空いているところに陣取りました。今年はその位置取りが功を奏しました。宮総代さんが横の人たちに向かって投げる豆の袋がたくさん飛んできて、思いがけずたくさんゲット!

終了後、顔なじみの「津屋崎千軒なごみ」スタッフさんを発見。地域行事の写真を撮りに来たということで、「豆は取れましたか?」と尋ねたところ、2つだけとのお返事。わたしはたくさん持っていましたので、なごみスタッフの人数分に足りるよう、お裾分け=お福分けしました。

今年はゲットした豆の袋の中に、久しぶりに「当たりくじ」もあり、「波折神社謹製・御朱印帳」をいただきました。ラッキー♪御朱印帳をもって神社巡りをする趣味は今のところありませんが、紙質が良い感じなので、大切に使い方を考えようと思います。

久しぶりにお会いしたご近所さんとおしゃべりしながら、家路につきました。ご近所でもなかなか顔を合わせる機会が無かったりしますので、こんなふうに地域に根付いた行事は、とっても嬉しいものです。

小雪舞うなかお茶のお稽古始め。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

小雪舞うなかお茶のお稽古始め。

この冬一番の寒気で雪の注意報が出ているなか、お茶のお稽古始めに行って参りました。今年は初釜茶会が中止になりましたので、ちょっぴり遅めの「本年もよろしくお願いいたします」。お天気のせいか、お稽古に来ていた人の数はいつもより少し少なめでしたが、先生方はお元気に揃っておられ、新年のご挨拶が出来ました。

引き続き奥点前のひとつ「袋茶碗」のお稽古をしています。茶道南方流では、奥点前のお稽古は、ひとつのお点前を一年かけて習います。昨年の春からはじめたので、この春を目途にある程度身に付けねばなりません。前回のお稽古からひと月以上経っていましたので、またゼロからとは言わないものの、思い出しながらのお点前です。ひたすら繰り返しですね。

お稽古始めで、いくつかのお道具が新しくなっているのを発見。仕覆の一つに、長年使い込まれていたものがあり、これ以上劣化させないようにと、扱うのにとても緊張していたのですが、新しくなっていました。姿を見ただけでは気が付かなかったのですが、新しい仕覆は紐を広げるときに「キュッ」と、音というか感触があって、お点前をしながら「あ!新品だ!」とわかりました。まだ馴染んでいない感じが、とても新鮮でした。

コロナ禍以降、お稽古ではまだ「ご自服(自分で立てて、自分でいただく)」が続いていますが、それでもお菓子とお抹茶をいただくと、とてもホッとして幸せな気持ちになります。今年もこの場所に来ることができるありがたさ。亀の歩みですが、精進してまいります。

鏡開きでしたので。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

鏡開きでしたので。

昨日は朝から家中・仕事場中のお餅を下げました。

鏡餅

床の間、窯、神棚、わたしのデスク、息子の部屋と、けっこうなボリュームです。年末に自分たちで餅つきをして丸めたものなので、おいしさはお墨付き。さて、どういただこうかと毎年のことながら思案します。乾燥した状態のままでは調理し難いので、まずは水に浸けて、お餅に休んでいただきます。ここ津屋崎は潮風の影響でしょうか、いつも比較的空気が乾いているので、お餅のカビもさほどつきません。鏡餅は刃物で切らない方が良いと聞きますが、程好くひびが入っているので、大きいものも手でうまく割れそうです。

定番メニューとしては、ぜんざいです。それからお煎餅感覚で食べれる揚げ餅。例年あとはどうしようかしら…となるのですが、つい先日車のなかで聴いていたラジオで「鏡餅の食べ方」特集をしていて、いろいろな食べ方が紹介されていました。運転中でしたので、メモは取れませんでしたが、チャレンジしてみようかな、と思えるものがいくつもありました。お餅のグラタン、お餅のピザなどの洋風メニュー、お餅を生地に使ったピリ辛のチヂミなど、どれも美味しそうです。しかもどれも手軽に作れそうな感じ。皆さん、色々と工夫なさっているなぁ、と感心しました。

鏡餅を下げるタイミングで、年末に飾り付けたものに少し手を入れました。まずはお花。この時期は気温が低いので、10日ほど手を入れなくてもきれいに長持ちしてくれています。色が変わってしまったものを少しつまんで、全体のカタチを整え直して、お仕舞い。床の間の昇龍図と、玄関の辰の子は、そのまま飾ってもう少し(もしかしたらこの一年)活躍してもらうことに。

昇龍図 藤吉憲典
昇龍図 藤吉憲典
陶人形辰の子(龍の子) 藤吉憲典
陶人形辰の子(龍の子) 藤吉憲典

ともあれ、鏡餅。毎年、最後はわたしが「頑張って食べる!」という状態になりがちな鏡餅。今年は食べ方のバリエーションを広げて、家族皆で美味しくいただきたいと思います。