特別展「憧れの東洋陶磁」@九州国立博物館を観て参りました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

特別展「憧れの東洋陶磁」@九州国立博物館を観て参りました。

正式な展覧会名は「憧れの東洋陶磁 大阪市立東洋陶磁美術館の至宝」です。大阪中之島にある東洋陶磁美術館は、大好きな美術館のひとつ。わたしにとっては、佐賀の九州陶磁美術館に次ぐ、やきものを学ぶための美術館です。今回は、学芸員研修で九州国立博物館に足を運んだついでに、観覧してまいりました。ちょうど金曜日で夜間開館をしていたので、研修会終了後に観ることが出来、ラッキーでした。

大阪市立東洋陶磁美術館は、現在施設改修等の工事のため長期休館中。実は今秋大阪に行く予定があり、久しぶりに足を運ぼうと思っていたところが休館中と知り、がっかりしていたのでした。この期間に収蔵品を部分的に貸し出しして、今回の九博での展覧会になったのでしょうね。九州で観ることが出来るとは思っていませんでしたので、これは嬉しいです。

さて「憧れの東洋陶磁 大阪市立東洋陶磁美術館の至宝」。88点のコレクションが並んでいます。現在東洋陶磁美術館には5,711件のコレクションがあるということですので、ほんの一部。過去に何度も大阪中之島に足を運んだことがある者としては、コレクションに対する期待は否応もなく高まります。どんな顔ぶれが並んでいるのかとワクワクしながら足を踏み入れました。

フライヤーに「選りすぐりの名品88点」とある通り、さらっとまんべんなく並んだ感じでした。染付、青磁、赤絵など、中国、韓国、日本のやきものの名品を観ることが出来ます。勝手にマニアックな編成を期待してしまっていたわたしとしては、テーマ性が感じられず、なんとなく肩透かしにあったような気もしましたが。逆に「東洋陶磁」を俯瞰して眺めるにはちょうどよい展覧会かもしれません。

個人的に一番気に入ったのは、高麗青磁。12世紀につくられたという「青磁陽刻菊花文輪花型碗」は、かたちと彫りの美しさに見とれました。展示作品のなかに「自分のお気に入り」を見つけるのが、特別展の楽しみです。8月12日には、大阪市立東洋陶磁美術館から学芸員さんがリレー講座にいらっしゃるようで、これはなかなか無い機会だと思います。わたしは残念ながら参加できませんが、興味のある方は、ぜひ。会期は9月3日まで。

「憧れの東洋陶磁 大阪市立東洋陶磁美術館の至宝」