西日本新聞で生成AIに関する記事を読んで、自分が何に不安を感じていたのか腑に落ちた。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

西日本新聞で生成AIに関する記事を読んで、自分が何に不安を感じていたのか腑に落ちた。

福岡県民のローカル新聞、西日本新聞。ここ津屋崎に越してきてから、地元のニュースをより多く読みたいということで、ずっと西日本新聞を購読しています。紙版。ここ数年、新聞の文字が大きくなったのは読みやすくて良いとしても、どんどん薄くなってきているのが、しばしば気になる今日この頃。字が大きくなって薄くなっているというのはつまり、情報量が激減しているということよね!?と思うたびに、「紙」でとる購読紙を変更しようかと頭をよぎるのです。値上げもあったし。が、ときどきとてもいい記事があったり、いい視点があったり、好きな連載(執筆者)もあったりするので、ついついそのままになっている、という状況です。

そんななか、10月22日の新聞に載った社会面の記事が目に留まりました。題して「生成AIの真の危険とは」(西日本新聞定期購読者以外は有料記事です)。ChatGPTはじめ、生成AIなるものを使っているお友だちは既に周りにたくさんいますが、わたし自身はまだ手を出していません。基本新しいものに対してビビリなのです。そこで自分のなかにある「不安=よくわからないこと」を取り除いていくために、いろいろな人が生成AIについて書いている文章を、目についたら読むようにしています。でも、自分のなかにある生成AIに対する不安の正体がどういうものか、まだよく見えていませんでした。

そこをだいぶ明らかにしてくれたのが、今回の記事でした。西日本新聞の記事『生成AIの真の危険とは 「創造知」磨く努力が必要』は、独哲学者・ボン大教授のマルクス・ガブリエル氏なる人物が書いたもの。有料記事なので、わたしが「それだ」と思った部分をちょっとだけ、引用させてもらいますね。


  • 生成AIがより創造的にパワフルになるほど、私たちは創造性を失っていく。
  • 実に便利で経済的ではあるが、これは私たちに創造的知力の減退をもたらす。この減退は今、社会基盤や経済といったアナログ世界の危機という形で現れている。
  • (私注:AI登場で無くなる仕事があるとかそういうレベルの話ではなく)真の危険は、もっとはるかに深い。デジタル変革が加速する中、私たちが創造知をデジタルに委ね、その訓練をやめてしまうことに宿る。

そして「それは地球規模で道徳的、地政学的逆行の進む、このアナログ世界に生きる私たちを一層愚かにする」とし、ゆえに「教育の未来のために、私たちは履修課程にデジタル変革の倫理学や哲学を加える必要がある」と説いています。

全文はこちら➜西日本新聞me (西日本新聞定期購読者以外は有料記事です)『生成AIの真の危険とは 「創造知」磨く努力が必要』独哲学者・ボン大教授 マルクス・ガブリエル氏より。


ということで、ありがたいことに、わたしの不安の原因を文字で説明してくれる記事に出会いましたので、まだしばらくは西日本新聞の紙購読を続けることになります。わたしが抱いていた漠然とした不安は、ますます想像力・創造力の欠落につながるのではないかしら、ということだったのですね。これは生成AIに限ったことでは無く、すべての「便利」に対して言えることなのだとも思いますが。

ちなみに西日本新聞は、紙版を購読していれば、ウェブ版は追加料金なく読むことが出来ます。実はうっかり当日の新聞紙を梱包材として使ってしまいましたので(笑)、ウェブ版で該当記事を探して読み直したところでした。ふだんは紙でしか読みませんが、こういうときにウェブ版は便利ですね♪