現代美術家との縁側おしゃべり―美術・芸術を仕事(生業)にして、続けていくことの方法について。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

現代美術家との縁側おしゃべり―美術・芸術を仕事(生業)にして、続けていくことの方法について。

現代美術家の徳重秀樹さんとは、藤吉憲典の10年来のお友だちです。二人が出会ったときは、うちは佐賀、徳重さんは東京で制作活動を行っていて、藤吉が東京で個展をするときには見に来てくださっていました。その後、うちは福岡に移転し、徳重さんも郷里の鹿児島に戻られて、たまにここ津屋崎に遊びにいらっしゃるようになりました。今回は台風一過の晴れの日の訪問でした。

芸術家は(美術家でもアーティストでも陶芸家でも)、名乗ればその日から芸術家、なので、誰でもなれると言えます。ただ、その作品で食べていくとなると、それが出来ているのは、ほんの一握り。芸術の世界だけではありませんが、いいものをつくれば売れるというものではなく、商才と運も必要だというのは、現実問題として立ちはだかってくるところです。いかに作り、いかに発表し、いかに人に見てもらい、いかに生業とする(生活のためのお金に変える)か。

アーティストという括りでは同じですが、藤吉と徳重さんとでは、作品を世に出すアプローチはまったく異なります。それぞれに、それぞれの方法を、キャリアを通じて試行錯誤してきています。だからこそ、お互いの近況を聞き、語るのはとても面白く刺激的な時間です。気づかされることも数多く、今回もいろいろと考えさせられました。

台風への備えは毎回神経を使います―なかなか「これで安心」とはなりませんね。

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台風への備えは毎回神経を使います―なかなか「これで安心」とはなりませんね。

昨日から今日にかけて、北部九州では今年最初の台風でした。おかげさまで、花祭窯の人も工房も大きな被害はなく、無事にしております。ご心配くださった皆さま、ありがとうございました。

毎年来るものだと思っていても、いざ台風が発生すると、気持ちがざわざわします。早め早めに備えようということで、食料や水の確保、防災リュックの中身のチェックなどはあらかじめできるのですが、例えば窓の保護などは、あまり早くしてしまうと仕事や生活に支障が出るので、やはり直前になることが多いです。

初めて市が用意してくれた「避難所」を使ったのは、2020年の台風の時のことでした。

「避難所」初体験の印象は「おかげさまでとても助かった!」で、その後は「今回は不安だな」と思ったときには、避難所にお世話になることを早めに検討しています。「避難所に行く」を大前提とした準備になると、なお「早めの準備」が必要になり、結果、台風への備えから、過ぎたあとの後片付けまで、丸二日間以上が「台風対策」に費やされます。

非効率なところも多々あるだろうなと思いつつ、万一被害が出たときに「もっとああすればよかった」と悔やむことが、出来るだけ少ないようにと思うのです。うちは磁器作品=ワレモノが仕事ですので、桐箱のあるものはすべて桐箱に入れたり、展示棚の一番上=屋根が無い棚に並んでいるものは下の段に並べ直すなどの仕事も発生します。

今回の台風もそうですが、年々規模が大きくなっているような気がします。台風が来ると分かったときからの短期的な防災準備だけでなく、長期的に考える防災計画も必要だな、と思う今日この頃。例えば「雨戸」を全面作り直すなど、より根本的な解決を検討することも必要ですね。

9月は久しぶりに「中学生職場体験学習」の受け入れ―3日間のプログラムを考え中です。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

9月は久しぶりに「中学生職場体験学習」の受け入れ―3日間のプログラムを考え中です。

2013年からスタートした、花祭窯での「中学生職場体験学習」の受け入れ。津屋崎に工房を移転したのが2012年でしたので、その翌年から受け入れていたのですね。コロナ禍で学校側が体験学習を止めていたので、中断になりました。昨年から再開され、花祭窯は昨年は日程が合わなかったので受け入れ事業所の名乗りを上げませんでしたが、今年は久しぶりに中学生を受け入れることに。

以前は5日間あった職場体験期間が、3日間に短縮されていました。さてその3日間をどう有意義に過ごしてもらおうか、思案のしどころです。先日、中学校の職場体験担当の先生が挨拶にお見えになり、いろいろとお話をしました。窯元での職場体験というと、例えば「ロクロを引く」など、職場体験ならぬ「陶芸体験」を期待する向きがでてきます。これは毎回、先生にも生徒にも共通して言えることなので、まずはそこにくぎを刺すところから(笑)。数日の経験で「つくる」ことに手を出すことができるほど、甘い仕事ではないことを理解していただいたうえで、お話が出来ます。

そうはいっても、陶芸の仕事に興味を持ってもらうことは嬉しいことですし、大切なことなので、毎回最終日には絵付け体験などの「お楽しみ時間」は作ります。そこは作り手であるダンナに丸投げでお任せです。わたしとしては「つくる以外の仕事」にどのようなものがあるのかを知ってもらい、そこを手伝ってもらうべくカリキュラムを組まねばなりません。お楽しみ時間に1日あてると考えると、実質的には2日間。さて何をしてもらおうか、なかなか決まりませんが、お互いにとって有意義な時間になるように、頭をひねっているところです。

「いつ、どこに行けば(藤吉憲典の)作品を見ることが出来ますか?」へのお返事。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

「いつ、どこに行けば(藤吉憲典の)作品を見ることが出来ますか?」へのお返事。

ここ津屋崎の花祭窯へのご来訪には「必ず事前にアポイントを取ってくださいね」とあちらこちらでお願いをしています。皆さんが電話で事前に確認をしてくださるようになり、おかげさまで「せっかく足を運んだのに、欲しいと思っていたものを見ることが出来なかった」という事態を、少しづつ防げるようになってきています。

藤吉憲典はすべて一人で制作しているため、制作数が他の作家さんや窯元さんに比べるとずっと少ないです。そのため、ご覧いただける機会も、比較的少ないと思います。花祭窯まで足を運べば、たくさん見ることができるだろうとお考えの方も少なからずいらっしゃるのですが、在庫がとても少ない(タイミングによってはほとんどないこともある)ので、ご覧いただけるとは限らないのが現状です。

お客さまの「いつ、どこに行けば(藤吉憲典の)作品を見ることが出来ますか?」に対する、現在の状況をまとめることにいたしました。


★作品をまとめてご覧いただけるのは、各地での個展の機会です。

作品制作のスケジュールは、個展・企画展などの展覧会に合わせています。そのため、展覧会機会に向かって制作数・在庫数も増えて参ります。出来上がったものはそのまま個展会場へ送ることがほとんどですので、数をまとめてご覧になりたい場合は、個展にお越しいただくのが一番です。

国内で継続的に個展を開催してくださっているギャラリーさんは次の通りです。ギャラリーさんに直接お尋ねくださっても大丈夫です。

桃居(東京西麻布)、百福(東京南青山)、銀座黒田陶苑(東京銀座)、ギャラリー栂(岡山和気)、暮らし用品(大阪阿倍野)

    ★個展・企画展によって、並ぶ作品が異なります。

    基本的には「そのときに自分の作りたいものを作る」のが藤吉憲典の大原則ですが、制作ジャンルが幅広いので、展覧会を開催してくださるギャラリーさんの意向や、その先におられるお客さまのことを考えながら、展覧会に出すもの(=その展覧会に合わせて制作するもの)の傾向を変えています。そのため、個展にいらっしゃったときに「目当てにしていたものが無かった!」ということもございます。

    ★欲しいもの、見たいものが決まっているときはお問い合せ下さい。

    作る側としては「今、力を入れて作ったものをご覧いただきたい」という気持ちで展覧会に作品を送りますので、そうしてご覧になったもののなかに気に入ったものが見つかると、「作品との出会い」の楽しさになるのではないかという気持ちもございます。ただ、明確に「蕎麦猪口が欲しい」「マグカップが欲しい」というようなご要望がある場合は、近々それらを見ることのできる機会があるかどうかを、お問い合わせいただくのが確実だと思います。花祭窯へお電話いただくか、花祭窯蕎麦猪口倶楽部のお問合せフォームをご利用ください。

    ★アート作品をまとめてご覧いただける機会は、現在のところ海外のみです。

    現在アート作品は、花祭窯のギャラリースペースに数点置いていることがございますが、制作後すぐにロンドンのSladmoreギャラリーに送ることが多いです。またSladmoreでは、展覧会の際に常連のお客さまに先に作品を紹介するため、ご覧いただくことが出来ても、売約済みになっていることも少なくありません。国内でもご覧になりたいとのお声をいただくようになっていますので、最近は個展の際に数点お持ちするようにしています。今後まとめてご覧いただける機会を持てるよう、検討中です。

    ★花祭窯にいらしても、作品がほとんどない場合がございますので、何卒ご承知ください。

    最初に書きましたように、藤吉憲典は手持ちの在庫数があまり多い方ではありません。花祭窯にいらっしゃるタイミングによって、ご覧いただける場合もございますが、例えば個展会期中などは、ほとんど在庫が無い状況になることもあります。「せっかく足を運んだのに、何もなかった!」という事態を防ぐためにも、お越しになる前に必ずお電話でご確認いただけると幸いです。


    今、思いつく限りのことを書いてみました。ご参考になれば幸いです。また状況が変わることがありましたら、このような記事でご紹介して参ります。

    今後ともどうぞよろしくお願いいたします!

    読書『ビジネス小説 もしも徳川家康が総理大臣になったら』(サンマーク出版)眞邊明人著

    こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

    読書『ビジネス小説 もしも徳川家康が総理大臣になったら』(サンマーク出版)眞邊明人著

    先日映画『もしも徳川家康が総理大臣になったら』を観て、少々物足りませんでしたので、原作を読むべし!と手に取りました。

    本、良かったです。おかげで、映画のあとに感じた残念さが払拭されました。ありがちな感想ではありますが、これを映画化して、ああなったのは、まあ仕方がないのかなと。ただひとつ驚いたのが、映画のなかで個人的にヒットだった「聖徳太子」が原作にはおらず、映画用の登場人物だったということ。「紫式部」も映画のみの登場で、まあこれは時節柄の登用だと考えられます。こういうことがあるのが、面白さでもありますね。

    ラストに、徳川家康による演説シーンがあるのは、本も映画も同じなのですが、話している状況と内容はかなり異なります。そして、映画では説教臭くて鼻白む感じがあったそのシーンも原作本のなかでは、なるほどそれが言いたかったかとうなずける感じでした。映画だけを見てがっかりしていた方には、ぜひこの原作本を読んで欲しいです。

    ところで「ビジネス小説」とわざわざタイトルに書いてあるのがなんとなく気になっていたのですが、出版元のサンマークさんのサイトによると、それもまた意図したものだとか。歴史小説でもあり政治小説でもありミステリー要素もある、というところですが、どのジャンルにあてはまるのかは、読者に委ねられているようです。

    『ビジネス小説 もしも徳川家康が総理大臣になったら』(サンマーク出版)眞邊明人著

    郷育カレッジ講座「楽しい健口(けんこう)ボイストレーニング」に参加して参りました。

    こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

    郷育カレッジ講座「楽しい健口(けんこう)ボイストレーニング」に参加して参りました。

    7月初旬の開講式を経てスタートした、2024年度郷育カレッジ。

    今年のわたしの受講一発目は「楽しい健口(けんこう)ボイストレーニング」。講師は、口腔機能向上ボイストレーナーであり歯科衛生士である一世ひろみさんです。ゴスペルグループを率いる一世さんは、ボイストレーニングの方法論を取り入れた「歌トレ」による口腔ケアを提唱なさっています。楽しく学べる健康講座とあって、郷育でも毎年人気が高く、長年講師を務めてくださっています。わたし自身、今回で3回目の参加でした。

    こちらは一昨年に参加したときのレポート。このときは「早口言葉」を中心としたトレーニングを楽しみました。

    毎年の講座で、毎回新しい取り組みをしてくださるからこそ人気が高く、一度参加した人が「また次回も」と思うのですね。

    今年もまずは口腔機能についての座学解説と歯磨きの仕方(=歯ブラシの使い方)からスタート。その後は身体をゆっくり動かす準備運動から、反射テスト、関節回し、リズムストレッチ、発声・ボイストレーニングと続きました。QUEENの名曲「We Will Rock You」を使ったリズムストレッチでは、手をたたき足を踏み鳴らし声を出して大盛り上がり。最後はゴスペルの手話歌にも皆で挑戦しました。

    一世さんの専門知識と実践経験に基づいた指導の素晴らしさはもちろん、参加者を引き付けるユーモアあふれる語り口や心遣いに、今回も脱帽です。初めて聴く曲でも時間内に皆で盛り上がるところまで運んでいけるのは、選曲から伝え方までしっかり考えられておられるからこそで、すごいことだと思いました。講座が終わって帰るときには皆さん笑顔。とっても楽しくためになる講座でした。

    お客さまの熱意に、まだまだ「知ってもらうための努力」が足りないことを知る。

    こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

    お客さまの熱意に、まだまだ「知ってもらうための努力」が足りないことを知る。

    先日、少し遠方から新幹線で津屋崎の花祭窯までいらっしゃった、はじめましてのお客さまがありました。『美の壺』で藤吉憲典のことを初めて知り、その後、ネットの情報やギャラリーの情報を調べたとおっしゃって、足を運んでくださいました。開口一番「『美の壺』を見てびっくりした。こんなにすごいものを作る人がいるなんて。どうして自分は今まで藤吉さんの存在を知らなかったんだろう!?」と。

    聞けば熱心な陶芸コレクターさんで、自分の気に入ったものはとことん集めるとのこと。コレクションには有名作家さんのお名前が並んでおりましたが、藤吉の作品を気に入ったとおっしゃるあたり、どうやら有名無名で判断しているのではなさそうです。藤吉憲典の公式サイトで過去作品もかなり熱心にご覧になっていて、たくさん情報を集めておいででした。

    このお客さまをはじめ、やはりコレクターとなられる方は、懇意にしておられるギャラリーからの情報をメインに作家・作品を探しておられることを、あらためて感じました。つまり、オフラインであり、ギャラリーオーナーとの信頼関係による情報が一番というところ。藤吉作品を扱うロンドンのSladmoreギャラリーのお客さまも、やはりそうなので、これは日本に限ったことではありません。

    そう考えると、今回は『美の壺』というテレビ番組がギャラリー的な役割を果たしてくれた、ということ。そこからはご自身でインターネット上の藤吉憲典に関する情報を拾い集めてくださった、という順番で、花祭窯へのご来店につながっています。「藤吉憲典という作家のこと、作品のことを知りたい」と思っていただければ、そのための情報は公式サイトやSNSを通して発信していますので、辿り着いていただくことが出来ます。その前、一番最初のきっかけのところを、じゅうぶんに提供できていないのですね。

    お客さまの「どうして自分は今まで藤吉さんの存在を知らなかったんだろう!?」の言葉を思い返すほどに、「ギャラリー」や「美の壺」にあたる部分をもっと強化することが、良い作品を待ち望んでいらっしゃる方々に喜んでいただけることにつながると確信。常々頭にあることではありますが、まだまだ「知ってもらうための努力」が足りませんでした。「こんな作品を探していたんだ!」とおっしゃってくださるお客さまの前に、きちんと情報を提供できるようにすることが大切であり、長期的な課題なのだということを、あらためて考えています。

    続・酷暑の夏は夕方散歩―夕焼けの色が海に映ってとってもきれいなのです。

    こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

    続・酷暑の夏は夕方散歩―夕焼けの色が海に映ってとってもきれいなのです。

    夕方散歩でカブトガニ発見!と騒いでいたのは、つい1週間ほど前のことでした。その後この写真を見たお友だちが、「これ、カブトガニにも見えるけど、エイにも見えるよね!?」ということで、エイ疑惑が(笑)。そういわれてみると、なんとなくカブトガニにしては尾っぽが長いよね、などと細部が気になりだし。海洋生物に詳しいお友だちがいますので、確認してもらうことになりました。それにしても指摘されるまでは「カブトガニ!」と信じ切っていましたので、己の思い込みの強さに驚くやらおかしいやら。

    ともあれ、引き続き夕方散歩です。日に日に日没が早くなっているので、夕食後、うっかり食休みでゆっくりしていると「あ、散歩行きそびれた…」ということになりがちな今日この頃。日中は暑いので、暗くなる前の隙間時間にいかに外に出るか、というところです。早朝歩けばよいのでしょうけれど、ね。

    津屋崎浜の夕方散歩

    お日さまはとうに沈み、雲に映った夕陽の色が海面にも映って、なんとも幻想的になります。

    津屋崎浜の夕方散歩

    波が穏やかなので、鏡の海と呼ばれるのですが、その鏡が一面薄紅色になる一瞬。贅沢な眺めです。これから秋になると、近所の宮地嶽神社や浜辺は「夕陽シーズン」でにぎわってきますが、晩夏の今の景色もなかなかのものです。

    読書『犯人に告ぐ2』(双葉社)雫井脩介著

    こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

    読書『犯人に告ぐ2』(双葉社)雫井脩介著

    ブログタイトルは『犯人に告ぐ2』ですが、その少し前に『犯人に告ぐ』を読んでいて、本書の後に『犯人に告ぐ3』も読みましたので、『犯人に告ぐ』シリーズの読書記録ということで。

    今年6月にいつものカメリアステージ図書館新刊棚で発見してしまった、雫井脩介さん。そこからまだ2か月ほどしか経っていないのですが、このブログに上げているものも上げていないものも含めて、まあ、ハマっております。

    あまりに読んでしまうので、意図的に「雫井脩介断ち」をしていました(笑)が、お盆休みの読書用にと、『犯人に告ぐ』の続編に手を出しました。なんとなく、元から構想にあったというよりは、人気が高かったためにできた続編なのかなぁと感じました。『犯人に告ぐ』と『…2』では登場する警察側の主人公をはじめとした顔ぶれが引き継がれ、『…2』から『…3』では、警察側だけでなく犯人側の登場人物もゆるやかに引き継がれています。さらに『3』では思いがけず最初のストーリーへのつながりが示され、ほう、そうきたか!という感じで楽しめました。

    個人的に『犯人に告ぐ』がとても面白かったので、続編はどうなのだろう?と思ったのですが、連日読書の一気読み。読みごたえがありました。一番最初のストーリーでは、警察側の描写が強く印象に残りましたが、『…2』『…3』と、あとになるにつれて犯人側の描写がより細かくなっていると感じました。その結果、犯人側に感情移入しがちに。「オレオレ詐欺」をはじめとした現代的な詐欺犯罪が描かれ、なるほどそんな仕組みになっているのかと、興味深くもありました。

    『犯人に告ぐ』シリーズ(双葉社)雫井脩介著

    雫井脩介さん、まだ読んでいない既刊本がたくさんありますので、まだまだ楽しみは続きます。

    朋有遠方より来る、またよろこばしからずや。

    こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

    朋有遠方より来る、またよろこばしからずや。

    これまでに何度かこの論語の一節を、ブログタイトルに付けているような気がします。お友だちが遠くから来てくれたら嬉しくて、条件反射的に頭に浮かんできます。この夏は、お盆にお参りに出かけたほかは旅行などの予定がありませんでしたが、逆に旅行先としてうちに来てくれる人があるというのはワクワクするものです。

    大学を卒業して、社会人になったときのお友だちですので、かれこれ30年以上前!からの縁。当時からの友人が今も多く、時々東京での個展のときに会うことが出来たり、こうして訪ねて来てくれるというのが、ほんとうにありがたいなぁと思います。

    「『美の壺』で見た工房におじゃましたいんだけど…」と、冗談っぽく連絡してくれて、初めましての奥さまを伴って遊びに来てくれたお友だち。さりげなくこうしたメディア情報も気にかけてくれているのがわかります。花祭窯の和室でのんびりおしゃべりした後は、お昼ごはんへ。もつ鍋と豚骨ラーメンはもう食べた!というので、漁師さんのご家族が営む、玄界灘の海鮮を頂くことができる来進さんへ。福津名物の鯛茶漬けと海鮮丼を食べてもらうことが出来ました。おみやげには「めんべい」をゲットしたということで、完璧です。

    漁師めし 来進(らいじん)

    とっても嬉しい一日でした^^