11月は実山忌の献茶式とお茶会―利休七則を読み直してみました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

11月は実山忌の献茶式とお茶会―利休七則を読み直してみました。

明日が「南方流々祖実山居士献茶式」で、本日はその準備のお掃除でした。南方流を継承する円覚寺に伝承される『南方録』が南方流茶道の根本であり、千利休、南坊宗啓、立花実山の三名の存在があって、『南方録』が出来上がっているのだと解釈しています。その一人、立花実山を祀る茶会は毎秋十一月。

つい先日、来年の手帳を手に入れました。新年の手帳を手に入れてわたしが最初にする作業に、「決まり事」を書き込む作業があります。自分が大切にしていきたいと思うことなどを、手帳の後ろのページに書き込んでおくのです。ことあるごとに、あるいはふと気が向いたときに、読み直すことができるように、という存在です。ときどき役目がお終いになるものや、新たに追加されるものもありますが、内容の多くは長年変わりません。「利休七則」は、ここ10年以上変わらずに手帳に書きこんでいるもののひとつです。

  • 茶は服の良きように点て
  • 炭は湯の沸くように置き
  • 夏は涼しく冬は暖かに
  • 花は野にあるように生け
  • 刻限は早めに
  • 降らずとも雨の用意
  • 相客に心せよ

七則のひとつひとつは、実にシンプル。どれも「さすが利休!」と感嘆する内容というよりは、一見「あたりまえの心がけ」と言えそうです。が、その「あたりまえ」をあたりまえに貫くことが、いかに難しいかを示唆しているところが、さすが利休なのだろうなぁと思います。これらがお茶事に限らず、ふだんの生活や仕事のなかでも、同じように言い換えることができるのも、魅力です。