こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。
約30年越し?今更ながら「林真理子」著作を遡って読んでみる。
きっかけは2023年に読んだ『私はスカーレット』でした。林真理子氏のお名前は、彼女の作家としてのデビュー作『ルンルンを買っておうちに帰ろう』の頃から知っています。この初版が1982年だったということで、当時わたしは中学生。コンプレックスの裏返しが攻撃的な毒舌(というイメージ…)の彼女は、まさに社会現象的な存在で、ずっと気になりつつも、実は著書はほとんど読んではいませんでした。小説を初めてきちんと読んで脱帽したのが、『私はスカーレット』の上下巻。そこから軽く「追っかけ」をしています。
遡ろうと思いはしたものの、1980年代、1990年代、2000年代…と、その著作の膨大なことと(笑)。とりあえず図書館の「林真理子」の棚で1-2冊づつ借りてくる感じです。この連休中に読んだのは『不機嫌な果実』『下流の宴』(いずれも文春文庫)。初版はそれぞれ1996年、2009年となっていますが、どちらにも「ああ、こんな人いたわ(いるわ)」という、時代を代弁するような登場人物が無遠慮に描かれています。この、登場人物に対する無遠慮さが、林真理子さんならではの愛情だったりするのだろうな、と思いつつ。
そろそろ、林真理子版『源氏物語』にも手を伸ばそうかというところです。近著の『李王家の縁談』もとても面白かったです。