大牟田~柳川-お墓参り、大牟田市動物園、ともだちや絵本美術館、御花、立花家資料館。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

大牟田~柳川-お墓参り、大牟田市動物園、ともだちや絵本美術館、御花、立花家資料館。

ここ数年足を運ぶことができていなかった、ダンナのお父さんのお墓参りに行ってまいりました。梅雨空が続くなか、奇跡的に終日雨が降らず、うっすらと陽射しさえ見えた一日でした。最近の活動を墓前にご報告。「あなたの息子は、かなり頑張っていますよ」と、「おかげさまで、あなたの遺してくれた『書道』が生きていますよ。ここからもっと生きてきますよ」と、「だから、楽しみに見守っててくださいね」を伝えました。ダンナのお父さんは早くに亡くなっているので、実はわたしはお会いしたことがありません。遺してくださったものを通して、存在を実感するばかりです。

墓前への報告が済んだら、恒例の「大牟田市動物園」です。12月のロンドンでのクリスマス・ショウに向けて新作の制作に入るダンナ。リスザル、ゴマフアザラシ、クジャク、カンガルー、キリンなどなど、恒例の楽しみにしていた面々に会えました。現在、大牟田市動物園では整備計画を実施中ということで、工事計画・実施中のエリアには動物がおらず、そこはちょっぴり寂しかったですが、新たに整備が完了するのを楽しみにしたいと思います。

大牟田市動物園のなかには「ともだちや絵本美術館」なる美術館が誕生していました。こちらは初訪問。令和3年10月に、動物園が開園80周年を迎え、そのタイミングでのオープンということです。美術館内の「えほんギャラリー」がちょうど展示入れ替えで見ることができなかったのはとっても残念でしたが、動物関連を中心とした絵本の数々が子どもの目の高さに展示されたホールは、親子連れがゆっくりできる配慮が行き届いていて、とても良かったです。親子連れがゆっくりできる空間は、広い世代に対して優しい空間になりますね。えほんギャラリーは次の機会を楽しみにすることに。

続いては「柳川藩主立花邸御花」へ。「文化財に泊まる」をテーマに2025年1月に新規オープンした宿です。立花家の邸宅としての御花の歴史は、江戸時代1738年にさかのぼり、料亭の御花のはじまりは1925年から。柳川の観光資源としても有名でしたので、佐賀に住んでいた時からずっと知ってはいましたが、柳川はいつも通り過ぎるばかりで、今回が初訪問となりました。素晴らしい宿泊体験となりました。まずはチェックイン後夕方から文化財ツアーがあり、館内を解説付きで案内していただくことができました。所要時間は30分ほどで、簡潔に、立花家と御花の歴史、経緯を知ることができ、わかりやすくてとても良かったです。滞在中の決まった時間内は、宿泊者は自由に文化財である館内を見て回ることができるので、ツアーのあとに、自分のペースであらためて観て回ることができたのが、とても贅沢でした。

今回のツアー、ラストの訪問先は「立花家資料館」。御花の敷地内にあります。実はここの展示内容が、素晴らしく見ごたえがあり、ちょっとびっくりしました。資料で「大名文化」という言い方をしていましたが、まさに、言いえて妙と感じました。今回拝見したなかでは特に、婚礼調度品の素晴らしさに感激し、人形の面白さに脱帽しました。雛人形のお道具の数々に唸り、御所人形、加茂人形の剽軽な佇まいに大騒ぎしてまいりました。小さいものに込められたセンスと技術、最高です。約5千点の収蔵品をお持ちとのことですので、あたりまえですが、展示してあったのはほんの一部であり、ほかにもこのようなお宝があると思うと、ワクワクします。これはときどき観に行かねばなりません。

実はダンナの藤吉家には、その昔「立花家の家臣だった」という言い伝えがあったらしく、嘘か本当かわからないといいつつ、柳川の城下にはたしかに「藤吉」という地名もありますので、なんらかの縁があるのは確かなのかもしれません。上の写真は、柳川城下の古地図に「藤吉」の名前を探すダンナ(笑)。ともあれお義父さんの墓前に近況報告ができてひと安心の、大牟田~柳川ツアーでした。