花祭窯は2025年も、中学生職場体験学習の受け入れ事業所です。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

花祭窯は2025年も、中学生職場体験学習の受け入れ事業所です。

毎回「中学生になにをやってもらおうか」に頭を悩ませる、中学生職場体験学習。市の公式サイト「福津市中学生職場体験」のページを見ると、職場体験学習の目的や、受け入れ事業者に期待されていることを確認できます。 

初めて受け入れてから10年ほどが経ちますが、年数を重ねるにつれて、職場体験の3日間(スタート当初は5日間でした)で何を伝えることができるか、難しく感じるようになってきています。難しいと感じる要因は、3日間という短期で何ができるか、というのが一つ。そして、必ずしも花祭窯の仕事に興味があってきてくれる子ばかりではない、というのがもう一つ。受け入れ回数が増えて、だんだんと中学生のことが見えてくるようになったのも、理由の一つだと思います。

花祭窯は「やきものや」なので、扱うのは「われもの」であり、仕事を知ってもらおうと思えば、実際に触ってもらうことが一番の近道です。「大切に丁寧に扱う」ということが、根本にある仕事。これまでに一度だけ、作業中に作品を割ってしまった生徒さんがあり、そのときの生徒や親御さんたちの気持ち的な負担を考えると、触らせるのに迷いが生じるのが正直なところ。とはいえ、どの職場でも求められるような雑用的な仕事だけでは、これまた物足りないよね、などなど、いろいろと考えてしまいます。

今回、一日目~二日目で取り組んでもらった仕事は「シール貼り」「ハンコ押し」「メモ帳づくり」「梱包材のカット」などの雑用仕事と、図書館での資料集め。図書館での資料集めも毎年恒例で、福津市には二カ所図書館があるので、その二カ所ともを回って、動物関連の資料を集めてもらいます。例年この時期は、ちょうどロンドンでのクリスマス・ショウ向けにアート作品を作っているところなので、そのための資料になります。

そうして慣れてきたところで、展示ギャラリーにある器を拭いてきれいにする作業にも取り組んでもらいました。まずは器の取り扱い方をきちんと説明。そして、実際に作業をしているところを見て気になることがあれば注意をしながら、きれいに器を拭きあげてもらうことができました。おかげさまで展示棚もきれいになり、なんとなく「やきものやの仕事らしい仕事」を体験してもらうことができたかなぁ、という感じです。

試行錯誤の3日間も本日が最終日。毎年恒例の「絵付け体験」でお終いです。中学生が絵付けした器は、本窯焼成後にプレゼント。中学生時代の行事の記念品のひとつになれば嬉しいなぁ、と思いつつ。