ロンドン出張備忘録 December 2025その3-美術館・博物館視察。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

ロンドン出張備忘録 December 2025その3-美術館・博物館視察。

約1週間の滞在でしたが、今回はクリスマス・ショウのパーティー以外にもアポや視察がいくつかあったもので、美術館博物館にはあまり足を運べないかもしれないなぁ、と思っていたところでした。そこで、あらかじめ「ここに行きたい!」リストを作成し、順に足を運ぶことに。ダンナはわたしよりも回数来ているので、今回はわたしの希望を優先してもらいました^^

TATE BRITAIN

一番上の写真はTATEの入り口です。ずっと気になりながら、実はこれまでに一度も足を運んでいなかったテート・ブリテン。なので今回は絶対に行こうと思っていて、最初に行くことにしました。英国美術の歴史をたどることのできる美術館で、ターナーのコレクションと、ジョン・エヴァレット・ミレーの『オフィーリア』が有名です。

まず、ターナーの作品をこんなにまとめて観たのは初めてでした。たくさんの絵を見ていると、これまでに抱いていたターナーのイメージとはまったく異なった画家の印象が浮かんできて、新鮮でした。そして『オフィーリア』。やっと会うことができました。美しかったです。ちょうどガイドツアーのグループがオフィーリアの前で説明を聞いていたので、一緒に拝聴。グループが異動した後に、間近でじっくり観て参りました。

NATIONAL PORTLAIT GALLERY

こちらも、これまでに何度も行きそびれていた場所。ナショナルギャラリーに隣接しており、ついついナショナルギャラリーを先に観てしまうと、お腹いっぱいになって、ポートレートギャラリーまでたどり着かない!となっていました。そこで今回はナショナルギャラリーは後回しでこちらへ。

ロンドンNATIONAL PORTLAIT GALLERY

王室関係をはじめとした歴代主要人物の肖像画の数々。実に見ごたえありました。小学生と思しき集団があちこちにいて、自国の歴史を学ぶのにこういう場所があるのは素晴らしいなぁと、しみじみ感じました。

Victoria and Albert Museum

隙間時間ができたので、ダンナに「どこ行きたい?」と聞いたところ、即座に「ヴィクトリア&アルバート」との応え。ここは1度や2度では到底回り切れず、何度行っても新しい発見があり、時間が足りない場所です。

ヴィクトリアアンドアルバート博物館ロンドンにて

今回も眼福でお腹いっぱいになりました。展示物はもちろん、展示方法にも観るべきところがたくさんなのです。そんな大量のお宝のなかから、わたしにとって一番のお土産が、この写真。花祭窯で構想中の陶片ミュージアムの、お手本にできそうな展示をいくつも観ることができました^^

TATE MODERN

アポイントの待ち合わせ場所として、アテンド&通訳さんに指定されたのが、ここの1階にあるミュージアムショップでした。テートモダンは今回はリストに入れていませんでしたが、これ幸い、約束の時間より早めに到着してざっと観覧することができました。

テートモダン、ロンドン

元は火力発電所という、テートモダンのスケールの大きさに、毎回圧倒されます。そしてこの建物の外観に掲げられた「TATE MODERN - FREE AND OPEN TO ALL」の文字を見ると、胸が熱くなるのです。「OPEN TO ALL」すべての美術館博物館はかくあるべし、ですね。

NATIONAL GALLERY

ロンドン最終日の隙間時間に、ダンナに「どこ行きたい?」と尋ねたところ、「ナショナルギャラリーのダ・ヴィンチの部屋」と、ピンポイントの返事がありましたので、迷わずそちらへ。館内では迷いそうになりましたので(笑)、監視スタッフさんに聞いて目的の場所に辿り着きました。

ロンドンナショナルギャラリー

ダンナが「この絵を見ると、毎回とても励まされる」という、ダ・ヴィンチの作品を観ることができました。美術館の周りはクリスマス・マーケットでお店が立ち並び、このシーズンならではの景色を楽しむこともできました。


上から訪問順です。上2館はしっかり時間を確保して行きましたが、あとの3館は、隙間時間での訪問でした。短時間でも足を運ぼうと思えるのは、その内容の素晴らしさと、「Free」の気軽さゆえ。いずれも公の美術館であり、入場料は無料でドネーション(寄付)方式です。広く市民に向けて敷居が低く開かれていて、いつ行っても、老若男女・多様な人たちの姿があります。幼稚園生と思しき子どもたちから高校生と思しき若者たちまで、授業の一環として来場している集団があちらこちらにいるのも、素敵な景色。わたしが「ロンドン素晴らしい!」と思う一番のポイントです。

というわけで振り返ってみれば、結局ヴィクトリア&アルバートにも、ナショナルギャラリーにも足を運ぶことができた充実度合い。大満足です^^