こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。
読書『西洋の敗北と日本の選択』(文春新書)エマニュエル・トッド著
『西洋の敗北』を読もうと思いながらそのままになっていました。一度は図書館で借りてきたのですが、返却期限までに読み切れず。たまたま本屋さんの新書コーナーで本書を見つけ、ラッキー♪とゲットしたのでした。『西洋の敗北』が2024年1月刊行で、本書は2025年9月が第一刷になっていましたので、1年少々で新書版で日本向けに増補して出版されていることになりますね。そのスピード感に、著者と出版社の熱意あるいは危機感の大きさを感じます。
本書内で繰り返し触れられていますが、『西洋の敗北』は25か国で翻訳出版されているにもかかわらず、そのなかに「英語版」が無いという事実。そのことこそが、本書の内容の価値(真実味)を上げているという見方は、あながち間違いではないように思いながら、読了しました。特に「なるほど」と思ったのは、ロシアとウクライナの問題について書かれた部分。以前に読んだ『オリバー・ストーン オン プーチン』で語られていた内容と重なって、当時からブレていないロシア(プーチン)を確認する結果となりました。『オリバー・ストーン オン プーチン』は、2015~2017年のインタビューをもとに書き起こしたものでしたので、それから10年後の今、当時懸念していたことが現実化している、ということなのだなぁ、と。
著者の言う「西洋」が主張する見解だけを見てしまいがちな環境にあって、視点を変えて眺め直し、自分の頭で考えることがいかに重要であるか、危機感を感じさせられる読書でした。新書版ですので、比較的読みやすくボリュームもさほどありません。「興味はあるけれど、1冊読むのは面倒」という方には、本編の前に書かれた「日本の読者へ」だけでも読むことをお勧めしたいと思いました。
