トークイベント『幸せな着ぐるみ工場~あたたかいキャラク ターを生み続ける女子力の現場~』に参加してきました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

トークイベント『幸せな着ぐるみ工場~あたたかいキャラク ターを生み続ける女子力の現場~』に参加してきました。

先日『幸せな着ぐるみ工場』(日本経済新聞出版社)の読書記録をこのブログで上げたばかりでしたが、読後の興奮冷めやらぬグッドタイミングでのトークイベントでした。

著者でありこのイベントの主役 KIGURUMI.BIZ代表取締役・加納ひろみさん にお会いしたのはおおよそ7年ぶりでしたが、そんなに時間が経った気がしませんでした。フェイスブックなどで近況をチェックしているからでしょうね。こういうときに、SNSの恩恵を感じます。

九州パンケーキで有名な一平ホールディングス村岡浩司さんのナビゲートで進んだトークは終始和やかな雰囲気で、お二人の人柄を感じる好い時間でした。経営の厳しさを語るなかにも、それを乗り越えてきた強さと余裕を感じました。

わたしのお友だちには素晴らしい女性経営者の方がたくさんいらっしゃいますが、加納ひろみさんもまたそのお一人です。こんなふうに先を走ってくださる方々の存在に、何時もとても勇気づけられています。もっとたくさんお話を聞きたいと思いつつ、90分はあっという間に終了。

必ずダンナと一緒に宮崎に伺いますと約束して、会場を後にしました。

今回のイベントが開催されたのは、天神・渡辺通2丁目電気ビルのなかにあるBIZCOLIという会員制ビジネス図書館でした。ビジネス図書館という言い方があっているかどうか微妙ですが、図書の充実したコワーキングスペースといったところでしょうか。

こういうスペースが福岡市内にもどんどん増えていますね。個人的には、住んでいる福津市にもこういうスペースが増えたらよいな、と思いつつ。

「日曜美術館」にヒントがいっぱい!?

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

「日曜美術館」にヒントがいっぱい!?

先日受講してきた学芸員技術研修会では「展示グラフィック」がテーマでした。写真はその研修会場だった長崎県美術館。

マーケティング的な要素をきちんと取り入れた研修会で、参加者に終始一貫して求められたのは、「この展覧会を見に来たら、あなた(観覧者)にとってどんないいことがあるのか」を考える基本姿勢。そのうえで「いかに伝えるか」というテクニック的な話が続きました。

チラシやポスターといった広報物にはじまり、キャプションや解説パネルなどの展示物制作においての技術まで、常に「観覧者にとってどうか?」の立場に立ち続けることの重要性が説かれました。

そんな研修会のなかで、講師の 株式会社ノイエ代表・熊谷淳一氏 の口から出てきたのが「日曜美術館の構成をイメージしてみてください」という言葉。曰く、この番組のなかで用いられている演出に、展示グラフィックを考えるヒントがたくさんあるとの示唆でした。

なるほど!もちろんタイトルは知っていましたし、番組を観たこともありますが、そういえばこのところずっと観ていませんでした。あらためてチェックしたみたら、1974年からスタートして今なお続く長寿番組なんですね。これだけ続いているということは、やはり視聴者を引き付ける要素がたくさんあるということなのでしょう。

というわけで、しばらく「日曜美術館」に注目してみようと思います。

読書『幸せな着ぐるみ工場』(日本経済新聞出版社)

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『幸せな着ぐるみ工場』(日本経済新聞出版社)かのうひろみ著

KIGURUMI.BIZ代表取締役・かのうひろみさんの著書です。経営に関わる女性、これから事業を始めようとしている女性にぜひぜひ読んで欲しい本です。もちろん、男性にもおススメです。

実は、かのうひろみさんとはお友だち。 EC勉強会つながりの友人の紹介で、 ランチをご一緒しながらおしゃべりをしたのはいつのことだったかしらと思い返したら、2012年、もう7年も前のことでした。

お会いした当時は「着ぐるみ」という言葉が浸透しつつあったころで、ひろみさんの肩書は「工場長」。着ぐるみを作る現場のお仕事をなさっていると聞き、ワクワクしながらお会いしましたが、実際に女三人のランチで話題に上ったのは、経営の仕事の厳しさや、そのなかでの人のつながりの大切さなど、「わくわく」というよりは「どっしり」した話題だった印象が残っています。

本を読みながら、そうか、わたしがお会いした時は、ひろみさんとKIGURUMI.BIZにとって、そういう時期だったんだ…と思いをはせることができました。

ひろみさんとご主人が「ものづくり」の世界で二人三脚で道を切り開いてこられたご様子が他人ごととは思えず、どんどんご活躍の幅を広げて行かれる様子を、ずっとフェイスブックで追いかけていました。お会いした後すぐに、いろいろなメディアでお仕事ぶりを拝見するようになり、すごいなぁ!とこちらまで嬉しくなっていました。

久しぶりにメッセージのやりとりをしたのは、つい先日。藤吉憲典の個展が西麻布の桃居さんで開催されたとき、ちょうど東京にいるからと、足を運んでくださったのでした。残念ながらわたしの在廊日ではなく、お会いすることはできなかったのですが、うちの仕事を気にかけてくださっていたことに、驚くやら嬉しいやら。

先日の長崎出張時、電車の時間まで本屋さんで時間をつぶそうと寄った長崎駅のメトロ書店で、平積みの特設コーナー に『幸せな着ぐるみ工場』が綺麗に並んでいました。そういえば、つい数日前に出版記念イベントでここにいらしてたんだ!と思い出し、勝手にさらなるご縁を感じつつ手に取りました。

引き込まれる文章に、長崎から博多までの乗車時間でちょうど読了!繰り返しになりますが、 経営に関わる女性、これから事業を始めようとしている女性にぜひぜひ読んで欲しい本です。

学芸員技術研修会2019「展示グラフィック」

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

学芸員技術研修会2019「展示グラフィック」

7月スタート。今年度の学芸員技術研修会もスタート。本日の研修分野は「展示グラフィック」。長崎県美術館に行って参りました。

講師は株式会社ノイエ代表・熊谷淳一氏。マーケティングの観点を大前提とした デザインのお話は、とても面白く、今日からすぐに使える技術論も盛りだくさんでした。

以下、備忘。


  • 「もてなす展示」の見せ方、押さえどころ。
  • 誰のため?
  • (館、学芸員からの)メッセージとデザイン。
  • もっとも大切なのは「マインド」。
  • (ここに来ると)あなたの生活や人生の質が上がるよ!
  • 「どっちでもない60%の人」に、いかに働きかけるか。
  • 競合=「どこに時間を割くか」。
  • 情報は盛りだくさんに。
  • 感情に訴えるコピーとデザイン。
  • 数字「3」以上は意味・価値をもつ。
  • (お客さまにとっての)「メリットは何?」を常に持つ。
  • 具体的な行動を導く明確なオファー。
  • 資格・根拠・裏づけ。


あいにく終日の雨でしたが、お昼休み小雨になったので、屋上に上ってみました。長崎港を臨む景色に、気分もリフレッシュ。とってもいい環境で研修を受けることができました。

いつも素晴らしい学芸員技術研修会を企画してくださる九州産業大学の緒方先生、講師を務めてくださった株式会社ノイエ代表・熊谷淳一氏に心より感謝です!

読書『辛口評論家、星野リゾートに泊まってみた』(光文社新書)

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『辛口評論家、星野リゾートに泊まってみた』(光文社新書)瀧澤信秋著

昨日、2019年上半期ベスト5をアップしたばかりで、ちょっと遅れた読書記録(笑)写真は2年前に訪問したときの南阿蘇の景色。現在、九州唯一の星野リゾートの施設が、阿蘇にある「界 阿蘇」です。これから増えるのかもしれませんが。

星野リゾート。名前はよく聞くものの、まだ一度も泊ったことも無ければ、施設を利用したこともありません。「高級」イメージのブランディングが浸透している星野リゾートの「実のところどうなの?」を、良い点・悪い点ひっくるめて読める本でした。

最初に著者自身が書いている通り「おススメ」一辺倒のガイド本ではないところが、読みどころでした。

個人的には、宿泊施設を評価する指標が多岐にわたっていることに驚いたり、施設の所有と運営との関係・在り方がいろいろあることに今更ながら気づいたり、知らない業界を覗き見る楽しみがありました。

一番面白かったのは、第5章「星野代表がすべて答える」。タイトル通り、星野リゾート代表の星野佳路氏にインタビューを試みている章です。そして、100ページ以上にわたる「辛口評論家」による巻末ガイド。

結局は「行ってみないとわからないよね」という、至極想定内の結論にたどり着いたワタクシ。実際体験したうえで、もう一度この本を読みなおしてみるのもいいかもしれませんね。

2019年上半期読書ベスト5。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

2019年上半期読書ベスト5。

写真は我が家の本棚のひとつで、残念ながら今回のベスト5に入ったものはありませんが。2019年ももうすぐ折り返し…。ということで、ちょっぴり早いですが、ふじゆり的読書の振り返り。


第5位『芸術の都 ロンドン大図鑑 英国文化遺産と建築・インテリア・デザイン』(西村書店)

大型本。写真がたっぷり、文章もしっかり。見て、読んで楽しい本でした。この手の本はシリーズで揃えたくなりますね。

第4位『こども 論語と算盤』(祥伝社)

「『論語と算盤』を読む!」という長年の課題を、さらりと解決してくれた本。紹介してくれた友人に感謝の一冊です(^^)

第3位『前世への冒険―ルネサンスの天才彫刻家を追って』(知恵の森文庫) 森下典子 著

『日日是好日』で知った森下典子さん。『日日是好日』ももちろん面白かったのですが、どちらかと問われたら、わたし的には断然こちらの本がおススメです。冒険小説的ノンフィクション。

第2位『エグゼクティブは美術館に集う』(光村図書)奥村高明 著

タイトル買いで大成功。「存在を知らなかったけれど、見つけることができた!」本です。銀座蔦屋書店の品揃えに思わず感謝。本屋さん散策の愉しみは、こういうところにありますね。

第1位『ユダヤ人と近代美術』(光文社新書)圀府寺 司 著

「今、こういう内容の本が必要!」なタイミングで目の前に現れてくれた本。世間的にはベストセラーではなくても、わたしにとってはベストに近い内容。ジャンルを問わず、そんな本との出会いに助けられているような気がします。


実はこの上半期、「読みたい!」と思いながら手を付けることができないでいる本が何冊もありました。本との出会いはタイミング。せっかく出会っても読む時間を確保できなければ、真の意味での出会いにはならず。下半期には読むタイミングがやってくると嬉しいな、と思いつつ。

読書『クロスボーダーレビュー2009-2013 森村泰昌×平野啓一郎』

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『クロスボーダーレビュー2009-2013 森村泰昌×平野啓一郎』

このところ続いているマイブーム「平野啓一郎を読む」で、手に取った一冊。もとは日本経済新聞での連載です。このところずっと日経新聞のから遠ざかっていたもので、こんなに面白い連載があったことを知りませんでした。

上の写真は、2017年福岡市博物館で開催された「ルドルフ2世の驚異の世界展」で、コラボレーション展示されていた、 現代美術作家フィリップ・ハースさんの作品 。この本とは全く関係ありませんが、森村泰昌氏の名前を見て、わたしのなかで連想された風景です。

森村泰昌氏といえば、セルフポートレイト・自画像的作品ですね。もうずいぶん前(おそらく30年くらい前)、日本の現代アートシーンにまったく興味が無かったわたしが初めて「これ、いい!面白い!」と思った作家さんでした。当時のわたしはそれを「現代アート」とさえとらえていなかったように思いますが。

そのころ南伸坊さんの「顔」シリーズも面白くてはまっていたのですが、森村作品はそれを「美術」的に格調高く(?)したような感じでしょうか。今思い返せば、わたしの考える「現代アートは、くすっと(あるいはニヤッと)笑えるものがいい」という感覚は、森村作品を目にしたことから始まっていたのかもしれません。

その森村氏と平野氏が、それぞれに「映画評」(森村氏)と「美術評」(平野氏)を書いて、それが対になっているという構成の本書。実に面白い実験になっていました。

個人的には、特に森村さんの映画評での映画の選び方が、興味深く感じました。その映画評を読んだうえで、DVDがあったら観たいと思ったものが多々あり、タイトルチェック!

読後につくづくと感じたことは、美術も映画も、「好きか否か」という視点と「評価できるか否か」という視点は、別のものであるということ。そして、その両方の視点をどちらも取り込むことができた方が、美術も映画も深く楽しむことができるのだ、ということでした。

【告知】福岡ACAD.「世界史を建築家の視点で学ぶ!第7回モダンスタイル」

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

【告知】福岡ACAD.「世界史を建築家の視点で学ぶ!第7回モダンスタイル」

全8回で計画をしている「世界史を建築家の視点で学ぶ!」シリーズ。第1回「建築の歴史」第2回「エジプト・ローマ」第3回「初期キリスト教・ビザンチン」第4回「ロマネスク・ゴシック」第5回「ルネサンス・バロック」第6回目「アールヌーボー」と続き、いよいよ終盤の次回は第7回「モダンスタイル」です。


美しい建築をスライドで見ながら、歴史・文化的背景などについて考察を深めます。今回のテーマは「モダンスタイル」。現代につながる建築スタイルを眺めていきましょう。
西洋史に興味のある方、建築・工芸・アート・デザインに興味のある方、お気軽にご参加ください。
世界各地の名建築をその目で見てきた、株式会社藤井設計室・藤井昌宏さんの解説です。

<講師>株式会社藤井設計室・藤井昌宏さん
木原千利建築設計事務所を経て、藤井建築設計室を開く。店舗・住宅・病院などのほか、ハウステンボス、阿蘇ファームランド、ひらかたパークなどエンターテイメント性の高い設計管理を得意としている。2017年全体リニューアルした「かしいかえん」の設計監理は遊園地の大規模リノベーションとして、エンターテイメントビジネス業界で注目を集めている。(https://www.facebook.com/Fujii.Design.Office/

<参加費>大人3000円、学生1500円(当日会場にて現金払い)

<会場>メイトム宗像1階101会議室
福岡県宗像市久原180

<スケジュール>
18:00開場・受付開始
18:30スライドショー講座スタート
20:30質疑応答・意見交換タイム
21:00アンケート記入など
21:30閉場

ご参加希望の方は、フェイスブックの本講座イベントページから参加ボタンを押してください。追ってこちらから確認のメッセージを差し上げます。お問合せもお気軽にどうぞ(^^)

【開催報告】ビジネスパーソンに必須の教養、その第一歩を美術鑑賞で@博多阪急

こんにちは。Meet Me at Art アートエデュケーターふじゆりです。

【開催報告】これからのビジネスパーソンに必須の教養、その第一歩を美術鑑賞で!@博多阪急

博多阪急さんからお声掛けいただいて実現した、ビジネスパーソン向けのセミナー。無事終了いたしました。ご来場くださいました皆さま、誠にありがとうございました。

平日昼間の開催とあって、夜なら行けるのに!週末なら行けるのに!というビジネスパーソンの皆さんからご意見をいただいておりました。確かに、多くのビジネスパーソンは仕事中の時間帯。また別の機会に、週末または夕方以降の開催を企もうと思います。

45分という短い時間。「アート×ビジネス」の昨今の流れを知っていただいたうえで、対話型鑑賞(ビジュアルシンキング)も試しに体感していただきたいと欲張った結果、シミュレーションしていた以上に駆け足になってしまいました。伝えたいことがたくさんで、話が多くなってしまったのが反省点です。

百貨店という場所柄、少々気の散りやすい環境でしたが、ご参加の皆さんがワークショップにしっかり取り組んでくださっていた様子が、とても嬉しかったです。

これをきっかけに、ご参加の皆さんが美術や美術鑑賞を「自分にとって大切なもの」として感じていただけるといいな、と思いつつ。

機会をご提供くださった博多阪急さんにも、心より感謝申し上げます。

書道部2019年5月。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

書道部2019年5月。

久しぶりの書道部投稿。5月は「美術鑑賞」。

今日は何を書こうかな?と考えるのも楽しみな毎月の書道部。筆を握る直前まで気の利いた文字を思いつかなかった今回は、ブログネタを思いつかないときと同じように「今日やったこと」を書こう!と決定。

禅語などに比べると、なんとも趣が無いように思える文字列ではありますが、いざ筆で書いてみると「わたしはこれが書きたかったんだ!」と思えてくるから不思議です(笑)

書道の練習をしていて面白いのは、書いているのは文字でありながら、「どんな意味を持った文字列か」というよりは「並び姿が美しいかどうか」のほうが大切に思えてくること。

何枚か練習するうちに、自分の実力なりに文字がぴったりと半紙に収まってくると、じわじわと嬉しくなってきます。

花祭窯書道部

さあ、来月はなんと書きましょうか。