読書『女の子たち風船爆弾をつくる』(文藝春秋)小林エリカ著

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『女の子たち風船爆弾をつくる』(文藝春秋)小林エリカ著

いつものカメリアステージ図書館新刊棚で発見。前情報はまったく無しで、タイトルで戦争関係かなと感じたくらいでしたが、読み終わったときに、ほんとうに読んでよかったと思いました。こういう出会いがあるから、やはり図書館の新刊棚は貴重です。昨年読んだ『戦争は女の顔をしていない』も、いつものカメリアステージ図書館新刊棚で手に取ったのでした。

文体はあくまでも軽やかに、散文詩でも読んでいるかのようなテンポと、抑えた言葉選びがとても印象深かったです。読み終わった後にわかったのですが、このタイトルで朗読劇も演じられているということで、なるほど納得いたしました。詩的な雰囲気の文章と、語られる内容の重さのギャップが、読み進めるほどに深くなっていきます。

巻末に並ぶ参考資料・文献の数を見てさらに、どれほどの思いのこもった本であるかを突き付けられました。日露戦争・第一次世界大戦・関東大震災後の日本、第二次世界大戦と戦後から現代まで。「少女」の日常を通して見えてくるものに、なんともいえない息苦しさが迫ってきて、何度も本を閉じました。でもまた読まねばと開く。昨年読んだ『戦争は女の顔をしていない』の時と同じような息苦しさでした。『戦争は女の顔をしていない』では、あるのは「戦争と平和」ではなく「戦争と戦後」だという表現がありましたが、本書からもまさにそれを感じました。

文藝春秋のサイトによると、著者の小林エリカさんは、目に見えないもの、時間や歴史、家族や記憶、場所の痕跡を着想の源として活動しておられるということ。本書は2024年5月発売であり、今このタイミングで本書が刊行されたことの意味を考えさせられるとともに、著者の本を他にも読んでみたいという気持ちになりました。

『女の子たち風船爆弾をつくる』(文藝春秋)小林エリカ著

読書:上橋菜穂子さんの「守り人シリーズ(もりびとシリーズ)」

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読書:上橋菜穂子さんの「守り人シリーズ(もりびとシリーズ)」

少し前に、お友だちがSNSで「上橋菜穂子さんの『守り人シリーズ』が面白い」と書いておられて、気になりながらも、「ファンタジーノベルは苦手」という思い込みがあり、積極的に探すまでに至っておりませんでした。ところがある日、息子の本棚に『精霊の守り人』と『闇の守り人』の文庫が並んでいるのを発見。目の前にあるということは、読んでみなさいということだ!ということで、手に取りました。

面白かったです。わたしと同じように、ファンタジーノベル=子ども向け、と思い込んで読んでいない方がいらっしゃったら、だまされたと思って手に取ってみて欲しいと思いました。大人が楽しめるファンタジーに仕上がっているのは、著者・上橋菜穂子さんが文化人類学の研究者であり、文化人類学的アプローチが土台にあるから、ということが感じられます。

守り人シリーズは、子どもの本を専門とする出版社・偕成社さんから出ていて、そのなかに『「守り人」シリーズ公式サイト』がありました!すごいですね。

「守り人」シリーズ公式サイト(偕成社)

ちなみにわたしが読んだのは文庫版で、こちらは新潮文庫から出ています。あとがきを読むと、文庫版を出すにあたり、もともと偕成社から出ていたものから、漢字表記を増やすなど「大人が読みやすいように」文章を多少修整してはいるものの、内容はまったく変わっていないということが記されていました。子ども向けの本として出すことにこだわる理由、大人にも読んでもらえる本であるということについて、「あとがき」で著者の思いが述べられています。

シリーズの他の本も読んでみたいと思います^^

読書『ある晴れたXデイに』(東京創元社)マリー・ルイーゼ・カシュニッツ著/酒寄進一 編訳

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読書『ある晴れたXデイに カシュニッツ短編傑作選』(東京創元社)マリー・ルイーゼ・カシュニッツ著/酒寄進一 編訳

いつものカメリアステージ図書館新刊棚。既視感のあるタイトルに吸い寄せられました。ブログでセルフ検索をかけて納得、2年ほど前に同著者の、やはり短編集『その昔、N市では』を読んでおりました。せっかくなら本書のタイトルにも「、」を付けて、『ある晴れた、Xデイに』にしたらより既視感が増したのに、などとどうでもよいことを思いつつ(笑)

さて『ある晴れたXデイに』。いずれの物語も、読み終わった後になんとも「わけの分からない感じ」が残ります。東京創元社での本書の紹介ページに「日常に忍びこむ幻想」という言葉があるのですが、まさにそれ。ありえなさそうで、ありえそう、の怖さ。読んでいる自分にもイメージできるからこそ、の怖さです。少ない文章のなかで、過剰に説明することなく、でもその光景をありありとイメージさせる、著者の凄みを感じる一冊です。

著者は1974年に亡くなっていますので、あらたな作品が生まれることはありませんが、既に出ていて日本にまだ紹介されていないものがたくさんあるはずです。出版社や訳者の方の熱意で、また短編集を作って出してくれないかな、と期待しています。

東京創元社さんは「ミステリー・SF・ファンタジー・ホラーの専門出版」なのですね。わたし自身は、あまりSFやファンタジーやホラーにあまり興味が無いと思っていましたが、試しに調べてみたところ、このブログに読書記録を残しているぶんだけでも、ここ数年で10冊以上、東京創元社から出ている本を読んでいました。そういえば子どもの頃は星新一の短編集が大好きだったことを思い出し。

『ある晴れたXデイに カシュニッツ短編傑作選』(東京創元社)マリー・ルイーゼ・カシュニッツ著/酒寄進一 編訳

読書『世界の図書館を巡る 進化する英知の神殿』(マール社)ゲシュタルテン社編/ヤナガワ智予訳

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読書『世界の図書館を巡る 進化する英知の神殿』(マール社)ゲシュタルテン社編/ヤナガワ智予訳

いつものカメリアステージ図書館で見つけた、図書館本。美しい図書館を紹介する大型本は何冊も出ていて、なかでも本書は美術関連書籍に強いマール社から出ています。「進化する叡智の神殿」とついている通り、建築物としての美しさだけでなく、蔵書内容や取り組みの特徴などに注目した編集になっているあたりが、素晴らしい一冊です。

マール社のサイトには「世界の53の図書館を写真とともに紹介。見た目の美しさだけにとどまらない、それぞれの図書館の唯一無二の魅力を伝えます。」「図書館の歴史や建築様式に触れながら、図書館の使命や役割、これからの図書館のあり方についてあらためて考えさせられる1冊。」と紹介されていて、まさにその通りの感想を抱きました。

一番上の写真は、「ランガナターンの5法則」。「図書館学の父」と言われるインド出身の図書館学者ランガナータン博士が1931年に発表・提唱し、「図書館学の五法則」とも言われます。その五つめ「図書館は成長する有機体である」が、本書に登場する数々の図書館から伝わってきます。見て楽しく、読んで考えさせられる魅力的な一冊。

『世界の図書館を巡る 進化する英知の神殿』(マール社)ゲシュタルテン社編/ヤナガワ智予訳

【第110回九州EC勉強会】『商品特性、経営資源別越境ECの勝ち方』に参加して参りました。

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【第110回九州EC勉強会】『商品特性、経営資源別越境ECの勝ち方』に参加して参りました。

九州EC(九州ECミーティング)は、経営者・ECに取り組む方々が幹事となり、事業運営に役立つ情報交換・提供を行う会です。現在も完全ボランティアで続いている、稀有な勉強会組織です。今回の講師は、世界へボカン株式会社代表取締役の徳田祐希氏。九州ECでは初めての本格的な「越境」のお話で、そこに越境ECのコンサルとして、今真っ先にお名前の挙がる専門家の徳田祐希氏がいらっしゃるあたりが、この勉強会の凄さだと思います。

花祭窯としては、これまでにも徳田氏には勝手にお世話になっておりました。著書やYouTube(このYouTubeチャンネルが、すごいノウハウの宝庫です)で学んだり、

YouTubeチャンネル:越境EC・海外WEBマーケティング_世界へボカン

中小機構の専門家相談で面談の時間を取っていただいたり。

というわけで、今回初めて「生の徳田さん」のお話を聞けるとあり、一も二もなくセミナーに申し込んだのでした。以下備忘。


  • あたりまえのことをコツコツ。
  • 調査→戦略立案、が先。
  • (参考)https://www.sazentea.com/en/
  • クライアントの要望と、それを解決する商品を、紐づけする商品説明。
  • Shopifyのアプリ活用:Omnisend
  • Keep in touch
  • メルマガによる信頼構築は今も有効。
  • 海外のお客さまが「買える場所」を作る。
  • ロイヤルカスタマーを大切にする。
  • 「買う理由」を直接聞く。
  • お客さまは「見たい情報」しか見ていない。
  • オムニハブ:インバウンド観光と連動する。
  • 顧客との接点を「実店舗」で持つ。
  • インバウンド向けの接客ツールとして、インスタのリールは使える。
  • 卸売ページの作り方(参考)kakuritools.com
  • 絵画や高級品にはDHLがおススメ。
  • コミュニケーションツールをできるだけ一本化する。
  • ペイパル=購入者保護の仕組みがあるため信頼性が高い。
  • 顧客との最初の接点をどこでもつか。

【第110回九州EC勉強会】『商品特性、経営資源別越境ECの勝ち方』より


徳田さんがすごいな、と思うのは、必要以上の期待を抱かせず、本音で冷静に助言をくださること。たくさんの事例をお話下さるなかで、花祭窯としてはどのような方法が考えられるかを、じっくり考える機会になりました。また個人的には、これまで他の機関での海外進出サポートをしておられて、花祭窯の海外展開の初期の頃にたいへんお世話になった方が、世界ヘボカンさんに転職しておられて、思いがけず久しぶりにお会いできたのが、嬉しかったです。

お忙しいなか九州ECでの講師を引き受け、福岡にいらしてくださった世界へボカンの徳田さんとスタッフの皆さま、勉強会を企画運営してくださる九州EC幹事の皆さまに、心より感謝です。

できることを少しづつ:花祭窯は福津市カメリアステージ図書館の雑誌スポンサーになりました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

できることを少しづつ:花祭窯は福津市カメリアステージ図書館の雑誌スポンサーになりました。

「雑誌スポンサー制度」を導入している図書館は多いと思います。雑誌スポンサーとなった会社や個人が、寄贈(購入代金を負担)した雑誌や新聞の最新号のカバーに広告を表示することができる、というのがよくあるパターン。1年ごとの契約が多いようです。図書資料を充実させたいけれども、図書購入予算は年々減少傾向にある、というのが全国的な公立図書館の課題となって久しいなか、編み出された方法の一つでしょう。

新聞や雑誌を図書館で閲覧したいという要望は高く、雑誌のタイトルが一つでも増えることは、図書館にとっても利用者にとっても魅力的なことだと思います。わたしは今「福津市立図書館協議会委員」の末席におり、図書館運営の実際を数値データで拝見する機会があるのですが、そのなかで、わたしがいつもお世話になっているカメリアステージ図書館では、雑誌スポンサー制度をやろうとしているものの、まだ1社(者)も契約が出来ていないということを知ったのでした。

図書館常連(自称)のわたしが、制度を導入していること自体知りませんでしたので、それは告知不足に他ならないでしょう!ということで、まずは最初の1件目に名乗りを上げることに。タイトル選定の方法や基準をどうするか、図書館内での決裁ルート・手順はどうなっているか、まずは1軒目をモデルとしてその道筋を付ければ、広く告知をしてスポンサー募集をかけることが出来ます。

寄贈額としては、スポンサーとなる雑誌の年間購読料ですから、負担が大きすぎるものではありません。それに対して、雑誌カバーに会社名や事業内容のコピーを入れることで、地域の方々に知ってもらえる機会となります。ただ、わたしたちとしては、花祭窯の名前を知って欲しいというよりも、「こういう分野に興味を持ってくれる人が一人でも増えたら嬉しい」という、ちょっとした布教活動的な要素に、雑誌スポンサーのやりがいを見出しています。というわけで、スポンサーとなる雑誌のジャンルは、アート・デザイン・建築に関連するクリエイティブ系のものを選びました。

これまで花祭窯では、寄付や寄贈という形での貢献は、単発では行ったことはあるものの、継続的な取り組みをしたことはありませんでした。いつも使っている図書館の「雑誌スポンサー」になることは、とても身近で継続しやすく、わたしたちらしい方法だと思います。何か取り組みたいけど、思いつかない!という皆さまには、ぜひ地元の図書館に走っていただき、雑誌スポンサーの募集があれば手を上げてみることをお勧めいたします^^

福津市立図書館(福津市立図書館、カメリアステージ図書館)雑誌スポンサー募集

読書『デヴィッド・ボウイ読本 完全保存版 2017 EDITION』別冊ステレオサウンド

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読書『デヴィッド・ボウイ読本 完全保存版 2017 EDITION』別冊ステレオサウンド

いつものカメリアステージ図書館、貸出カウンター横の特集コーナー。今回の特集は、どうやら音楽関係。音楽の秋、というところでしょうか。2017年版ですので、7年前のものです。棚を見て真っ先に目に留まり、迷わず手に取りました。横に同発行元による『大瀧詠一読本』も並んでおりましたので、一緒に借りようかとも思いましたが、いっぺんに借りてしまっては棚が寂しくなりますので、まずはデヴィッド・ボウイから。

さてデヴィッド・ボウイ。わたしのスタートは1983年のアルバム「Let’s Dance」でした。そこから70年代に遡り大好きになった、という感じです。新婚旅行でロンドンに行ったときには、マダムタッソーで蝋人形のボウイとツーショットを撮りました(笑)。ずっと私のヒーローで、その死は早すぎました。

本書では、ボウイの歴史を読むことが出来ます。なかでも関係者のインタビューが一番の読みどころでした。トップは写真家の鋤田正義氏。これは当然ですね。鋤田さんのお仕事を、直方谷尾美術館での展覧会で拝見したのは、2018年4月のことでしたので、本書が発刊されたのとほぼ同時期ということになります。ボウイが亡くなったのが2016年でしたので、そのすぐ後に、このような動きがあったのだなぁということが、わかります。

そしてインタビューの二番手を飾っているのは、ファッションデザイナーの山本寛斎氏。これまた深くうなずくところであります。直方谷尾美術館での展覧会でも、KANSAI YAMAMOTOを着たボウイを鋤田正義氏が撮った写真のインパクトは感動的でした。

山本寛斎氏がインタビューの中に、当時のクリエイティブのエネルギーの凄さを物語るものがありました。曰く、

「この時期(1970年代初頭)のボウイにはとても深く関わったけれど、それが当時ビジネスとして成立していたかと言われると返事に窮します(笑)。よく憶えていませんが、採算度外視てやっていたことは確かです。」(『デヴィッド・ボウイ読本 完全保存版 2017 EDITION』より)

一番上の写真はレコードジャケット。このなかに、キース・へリングを発見。先日観に行ったキース・へリングの展覧会のなかでも、音楽・ミュージシャンとの関係が特集された展示がありました。

『デヴィッド・ボウイ読本 完全保存版 2017 EDITION』。「完全保存版」を名乗るだけあって、何度も繰り返し読み、確認したくなる内容がてんこ盛りでした。今更ながら買おうかな。

読書『ビジネス小説 もしも徳川家康が総理大臣になったら』(サンマーク出版)眞邊明人著

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読書『ビジネス小説 もしも徳川家康が総理大臣になったら』(サンマーク出版)眞邊明人著

先日映画『もしも徳川家康が総理大臣になったら』を観て、少々物足りませんでしたので、原作を読むべし!と手に取りました。

本、良かったです。おかげで、映画のあとに感じた残念さが払拭されました。ありがちな感想ではありますが、これを映画化して、ああなったのは、まあ仕方がないのかなと。ただひとつ驚いたのが、映画のなかで個人的にヒットだった「聖徳太子」が原作にはおらず、映画用の登場人物だったということ。「紫式部」も映画のみの登場で、まあこれは時節柄の登用だと考えられます。こういうことがあるのが、面白さでもありますね。

ラストに、徳川家康による演説シーンがあるのは、本も映画も同じなのですが、話している状況と内容はかなり異なります。そして、映画では説教臭くて鼻白む感じがあったそのシーンも原作本のなかでは、なるほどそれが言いたかったかとうなずける感じでした。映画だけを見てがっかりしていた方には、ぜひこの原作本を読んで欲しいです。

ところで「ビジネス小説」とわざわざタイトルに書いてあるのがなんとなく気になっていたのですが、出版元のサンマークさんのサイトによると、それもまた意図したものだとか。歴史小説でもあり政治小説でもありミステリー要素もある、というところですが、どのジャンルにあてはまるのかは、読者に委ねられているようです。

『ビジネス小説 もしも徳川家康が総理大臣になったら』(サンマーク出版)眞邊明人著

郷育カレッジ講座「楽しい健口(けんこう)ボイストレーニング」に参加して参りました。

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郷育カレッジ講座「楽しい健口(けんこう)ボイストレーニング」に参加して参りました。

7月初旬の開講式を経てスタートした、2024年度郷育カレッジ。

今年のわたしの受講一発目は「楽しい健口(けんこう)ボイストレーニング」。講師は、口腔機能向上ボイストレーナーであり歯科衛生士である一世ひろみさんです。ゴスペルグループを率いる一世さんは、ボイストレーニングの方法論を取り入れた「歌トレ」による口腔ケアを提唱なさっています。楽しく学べる健康講座とあって、郷育でも毎年人気が高く、長年講師を務めてくださっています。わたし自身、今回で3回目の参加でした。

こちらは一昨年に参加したときのレポート。このときは「早口言葉」を中心としたトレーニングを楽しみました。

毎年の講座で、毎回新しい取り組みをしてくださるからこそ人気が高く、一度参加した人が「また次回も」と思うのですね。

今年もまずは口腔機能についての座学解説と歯磨きの仕方(=歯ブラシの使い方)からスタート。その後は身体をゆっくり動かす準備運動から、反射テスト、関節回し、リズムストレッチ、発声・ボイストレーニングと続きました。QUEENの名曲「We Will Rock You」を使ったリズムストレッチでは、手をたたき足を踏み鳴らし声を出して大盛り上がり。最後はゴスペルの手話歌にも皆で挑戦しました。

一世さんの専門知識と実践経験に基づいた指導の素晴らしさはもちろん、参加者を引き付けるユーモアあふれる語り口や心遣いに、今回も脱帽です。初めて聴く曲でも時間内に皆で盛り上がるところまで運んでいけるのは、選曲から伝え方までしっかり考えられておられるからこそで、すごいことだと思いました。講座が終わって帰るときには皆さん笑顔。とっても楽しくためになる講座でした。

読書『犯人に告ぐ2』(双葉社)雫井脩介著

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『犯人に告ぐ2』(双葉社)雫井脩介著

ブログタイトルは『犯人に告ぐ2』ですが、その少し前に『犯人に告ぐ』を読んでいて、本書の後に『犯人に告ぐ3』も読みましたので、『犯人に告ぐ』シリーズの読書記録ということで。

今年6月にいつものカメリアステージ図書館新刊棚で発見してしまった、雫井脩介さん。そこからまだ2か月ほどしか経っていないのですが、このブログに上げているものも上げていないものも含めて、まあ、ハマっております。

あまりに読んでしまうので、意図的に「雫井脩介断ち」をしていました(笑)が、お盆休みの読書用にと、『犯人に告ぐ』の続編に手を出しました。なんとなく、元から構想にあったというよりは、人気が高かったためにできた続編なのかなぁと感じました。『犯人に告ぐ』と『…2』では登場する警察側の主人公をはじめとした顔ぶれが引き継がれ、『…2』から『…3』では、警察側だけでなく犯人側の登場人物もゆるやかに引き継がれています。さらに『3』では思いがけず最初のストーリーへのつながりが示され、ほう、そうきたか!という感じで楽しめました。

個人的に『犯人に告ぐ』がとても面白かったので、続編はどうなのだろう?と思ったのですが、連日読書の一気読み。読みごたえがありました。一番最初のストーリーでは、警察側の描写が強く印象に残りましたが、『…2』『…3』と、あとになるにつれて犯人側の描写がより細かくなっていると感じました。その結果、犯人側に感情移入しがちに。「オレオレ詐欺」をはじめとした現代的な詐欺犯罪が描かれ、なるほどそんな仕組みになっているのかと、興味深くもありました。

『犯人に告ぐ』シリーズ(双葉社)雫井脩介著

雫井脩介さん、まだ読んでいない既刊本がたくさんありますので、まだまだ楽しみは続きます。