「藤吉憲典展 at 桃居 2021」 初日です。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

「藤吉憲典展 at 桃居 2021」 初日です。

藤吉憲典の個展では、隔年でお世話になっている西麻布の桃居さん。今回は、昨年来のコロナ禍で、オンライン展示をメインとした展覧会となりました。

展覧会開催は、ギャラリーでの展示設営だけでもたいへんです。加えてオンライン展示を同じタイミングで掲載なさるには、短時間で気の遠くなるような作業量をこなさなければなりません。オーナーの広瀬さんのお心遣いが、ほんとうにありがたいです。

さて本日初日、おかげさまでオープンの11時から、たくさんの方がオンライン会場にお越しくださったようです。お届けした作品にも「sold out」表示が早々につきはじめ、ひとまずホッとしています。

お客さまが現地に足を運んでご覧になることができないのは残念です。でもオンラインにすることによって、全国各地から個展に参加していただけるというのは、物理的な距離の壁を越えることができて、とても嬉しいことです。

桃居オンライン展示会場 https://toukyo-exhibition.stores.jp/


藤吉憲典陶展 at 桃居
2021年5/21(金)-5/25(火)会期中無休
11-19時(最終日17時まで)
東京都港区西麻布2-25-13
TEL03-3797-4494
http://www.toukyo.com/exhibition.html

オンライン展示(https://toukyo-exhibition.stores.jp/)
※2021年5/21(金)-5/25(火)


会期後半には、実店舗ギャラリーもオープンする予定です。ただ、このご時世ですので、急な変更もあり得ます。桃居さんの実店舗へご来場の際は、直前に桃居さんのサイトでご確認いただくか、お電話で桃居さん(TEL03-3797-4494)に問い合わせていただくと確実です。

明日以降、個別に今回の個展で特にわたしがお勧めしたいポイントをご紹介してまいります。どうぞお楽しみに!

BEYOBD BRONZE – Sladmore Contemporary

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

BEYOBD BRONZE – Sladmore Contemporary

本日5月19日(水)からロンドンのSladmore Contemporaryでは、新しいテーマでのエキシビションがスタートします。そのタイトルが「BEYOND Bronze」。現代アーティストを扱う、彫刻専門のギャラリーであるSladmore Contemporaryらしいタイトルです。

https://www.sladmorecontemporary.com/beyond-bronze

BEYOBD BRONZEを直訳すると「ブロンズを超えて」。「ブロンズ」は彫刻素材としての銅、合金のこと。今回の展覧会では、Sladmore Contemporary 所属アーティストのなかでも、ブロンズではない素材で彫刻作品を作るアーティストの作品が紹介されています。藤吉憲典の作品素材は、もちろん磁器(Ceramic/Porcelain)。

近現代のコンテンポラリーアートが語られるときに、こと彫刻の分野は「ロダン一人だけ」「時が止まっている」と揶揄されることがありました。近代以降、絵画(平面)表現ががめまぐるしく変化してきたのに対して、彫刻の世界では古典的な価値観が根強かったのかもしれません。

ブロンズ像は古くからの彫刻素材の定番であり、「ブロンズ」という言葉を使うことによって、その伝統的な位置づけを象徴的に表現できます。BEYOND Bronze(ブロンズを超えて)という展覧会タイトルは、実に「現代アートの彫刻専門ギャラリー」であるSladmore Contemporaryらしいものだと思いました。

今回の展覧会の電子カタログでは、藤吉憲典作品は3点紹介されています。ぜひご覧くださいませ。

BEYOBD BRONZE – Sladmore Contemporary

桃居さんでの「藤吉憲典陶展」に向けて、器、続々完成中。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

桃居さんでの「藤吉憲典陶展」に向けて、器、続々完成中。

つい先日、藤吉憲典陶展のDMが届きました!とブログを書いていました。気がつけば初日まで2週間を切り、ダンナはまさに制作ピーク。どんどん出てくる「つくりたいもの」も、時間との勝負になってきました。

2021年の「藤吉憲典展 at 桃居」テーマは「おさらい」。テーマの通り、懐かしい顔ぶれの器が次々に生まれています。「前につくったあの器を、今作り直すとこうなる」。藤吉自身の温故知新とでもいいましょうか。形も絵付も、明らかに進化がみえるのが、傍目にも面白いところです。

藤吉憲典陶展 染付

まずは染付がどんどんでき上がってきています。赤絵の器はこの後もう一窯(赤絵窯)に入ります。ダンナ、まさに赤絵付中。

藤吉憲典 染付

懐かしい形に、懐かしい文様。古くからのお客さまには「そういえば、あったよね♪」を発見する楽しさも。

東京都内も福岡県内も緊急事態宣言下ですが、今回の個展は桃居さんのはからいでオンライン展示がございます。場所に関係なく参加していただけるのは、今回の展覧会の楽しみなところ。全国からのオンラインでのご来場をお待ちいたしております。



藤吉憲典陶展 at 桃居
2021年5/21(金)-5/25(火)会期中無休
11-19時(最終日17時まで)
東京都港区西麻布2-25-13
TEL03-3797-4494
http://www.toukyo.com/exhibition.html

今回はオンライン展示(https://toukyo-exhibition.stores.jp/)がございます。藤吉憲典陶展での出展作品は会期初日2021/5/21からの掲載となります。

桃居さんの実店舗へご来場の際は、直前に桃居さんのサイトでご確認いただくか、お電話で桃居さん(TEL03-3797-4494)に問い合わせていただくと確実です。

磁器作家・藤吉憲典の作品を紹介する動画が、いくつかできました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

磁器作家・藤吉憲典の作品を紹介する動画が、いくつかできました。

青磁蓮小壺 藤吉憲典

数日前に「サクッと動画制作するプロの凄さ。」のタイトルで記事を書いておりました。その作品紹介動画5本が出来上がりました。上の動画はその一つ。ひとつあたり1分程度の短いものですが、器そのものの魅力が十分に伝わると思います。今回、動画制作を依頼してから納品までの時間がとても短く、その条件内で最高の成果物を出してくださったプロの仕事に脱帽しています。

撮影場所はすべて花祭窯内。古民家の景色をどう使うか、撮り方はすべてお任せいたしました。回転している画は、陶芸仕事道具の筋車(すじぐるま)(「手ろくろ」ともいいます)に器を載せて、ダンナが手で動かしています(笑)。背景紙や布などの撮影小道具を用意をしようかとも検討していましたが、レンズを通して見たら、そのままで良いということになりました。ふだんからこの工房にある道具や家具を、さっとうまく使って雰囲気よく仕上げてくださるのが、さすがです。感嘆しながら撮影の様子を見守りました。

それにしても、ご近所さんにこういうプロが居る有難さ。この動画を作ってくださった日浦さんは、フォトグラファーであり、3DCGアーティストであり、フィルムメーカー。作品は、写真はインスタグラム動画はYouTubeでサンプルをご覧いただくことができます。

磁器作家・藤吉憲典の器が買えるネットショップ(オンラインショップ)。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

磁器作家・藤吉憲典の器が買えるネットショップ(オンラインショップ)。

1997年の花祭窯創業当初から、近くに取り扱いギャラリーさんが無い方々にも、藤吉憲典の器をぜひご覧いただきたい、使っていただきたいとの思いを強く持っていました。その方法として、ネットショップをスタートしたのは2000年。EC業界ではネット黎明期といわれる頃で、わりと早いタイミングだったと思います。

少しづつ形を変えながらも、オンラインショップ「花祭窯・蕎麦猪口倶楽部」として、現在進行形です。が、最近はここでご紹介できる在庫がなかなか補充できない状況であります。ネットでのお買い物を楽しみにしていただいている皆さまには、長くお待たせしてしまい、ほんとうに申し訳ありません。

藤吉憲典は全工程を一人で制作しており、つくりも絵付もすべて自らの手を動かしています。創業以来このスタンスを貫いており、手伝ってくれるお弟子さんなどもありませんので、一度にたくさんの量を作ることができません。そして、まずお取引先のギャラリーさんやお店からのご注文分や、個展で発表する作品を優先的に制作しています。そのため、どうしても自ら運営するネットショップでの販売分の在庫が薄くなってしまっています。

そこで今回は、お取引先のギャラリーさんが運営するネットショップをご紹介いたします!コロナ禍でお出かけし難い今日この頃、ぜひネットショップを訪問してみてはいかがでしょうか。

東京町田・ももふくさんのオンラインショップ

ももふくさんはオンラインショップにも、早くから力を入れておられます。スタイリッシュで見やすいつくりで、お買い物しやすいです。藤吉憲典の器は一点ものなどもあり、ももふくさんだけでお求めいただけるものも。定番品については7月頃に追加納品予定です。

☆大阪阿倍野・暮らし用品さんのオンラインショップ

暮らし用品さんも、実店舗とオンラインショップの運営を長く続けておられます。藤吉作品は、現在「Sold out」が増えていますが、こちらも定番の器を7月頃に追加納品予定にしています。

☆5月21日(金)スタートの、東京西麻布・桃居さんの藤吉憲典陶展は、初のオンライン開催となります。藤吉にとっては初めての試みですが、ネットでの個展開催の仕組みを昨年来整えてこられた桃居さんですので、とても楽しみです。

☆東京銀座・黒田陶苑さんでは、現代作家の作品を紹介するオンラインショップをご準備中とのこと。主に物故作家の作品を扱う美術品のオンラインショップはすでにスタートなさっており、これに現代ものが加わると、見る楽しみ選ぶ楽しみが広がりますね。

これらお取引先のギャラリーさんが運営されるネットショップは、いざとなれば実店舗で手に取って確認することができる安心感もあり、おすすめです。藤吉憲典の器についても、各ギャラリーさんに遠慮なく問い合わせていただければ幸いです。

サクッと動画制作するプロの凄さ。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

サクッと動画制作するプロの凄さ。

30秒から1分程度で数種の作品紹介動画を撮る必要が発生しました。「動画の必要性」はもう10年前ぐらいからずっといろんな方からアドバイスいただいていて、少しは自分で撮れるようになろうとチャレンジしたことも一度や二度ならず。そのたびに中途半端に終わっていました…。わたしにとっては、どちらかといえば苦手分野であり、手につかないのも仕方がないかなと自己弁護しつつ。

ともあれ、やはりここぞという動画は、その道のプロにお願いするべきものなのです。これまでにも、磁器作家・藤吉憲典のプロモーション動画などは、迷わずプロに依頼しておりました。今回も映像の時間は短いものの「ちゃんと見て欲しい」ものなので、やはり頼れるご近所さん・カメラマンの日浦さんにご相談したのでした。

タイトなスケジュールにも関わらず「サクッと撮りましょうか」と快諾してくださった日浦さん。「気心の知れたご近所のプロ」にお願いできるのは、なによりありがたいものです。そして毎度のことながら、そのスマートな仕事ぶりに驚かされます。撮影時間に無駄が無いのはもちろん、撮ったその日の晩にはあらかた編集されたサンプルデータが出来上がり、送られてくる。いつ話があっても対応できるよう、あらゆる面で準備が整っているのを感じます。

フォトグラファーであり、3DCGアーティストであり、フィルムメーカーである日浦さんの作品は、写真はインスタグラム動画はYouTubeでサンプルを確認できます。気の向いた仕事しかしないアーティスト気質な方ですが、それだけに、提示された条件(時間・予算など)のなかでギリギリまで「よいもの」に仕上げることへのこだわりはすごいです。「サクッと撮る」のことばの背景にある、技術と準備と集中力、そして顧客の発注意図を読み取る力に脱帽しています。

短い作品紹介動画5本。出来上がりがとても楽しみです。オープンできるようになりましたら、このブログでもご紹介いたします!

振り返ってみれば、ダンナが絵付けに使う道具「筋車(すじぐるま)」を、撮影用のターンテーブルに使えるよね、と試していたのは、ちょうど一年ほど前でした。上の写真は、そのターンテーブルを使って動画撮影をしている様子を撮ったもの。動画のことを考えるタイミングが、定期的にやってくるのを感じます^^

Sladmore Gallery での展覧会。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

Sladmore Gallery での展覧会。

英国イングランド地方では、4月に入ってロックダウンが緩和されています。昨年来、藤吉憲典の契約ギャラリーSladmore contemporaryと、近代彫刻を扱うSladmore Galleryとで「Antique to Contemporary」の展覧会がいくつも企画されていますが、少しづつ、ギャラリー現地で展覧会をご覧いただける状況に戻りつつあるようです。

昨年からのロックダウンの繰り返しで、当初スケジュール通りには運ばないことの方が多かったようです。でもそこは柔軟に日程を変えたり、クライアントへの対応方法を変えたりしながら、人々にアートを届けるために動き続けている様子が、メールでのやり取りを通じて伝わってきていました。またこういう時こそアートの果たす役割・ギャラリーの果たす役割があると、機会・テーマを模索し提供し続ける姿勢に、ロンドンの老舗ギャラリーの使命感と責任感を見ました。

2021年藤吉憲典展覧会予定でもご紹介していますが、今年はロンドンで3つの展覧会に作品参加する予定です。いずれの展覧会も「Antique to Contemporary」。Sladmore Galleryの所蔵する近代を代表する彫刻家の作品に加え、Sladmore Contemporary所属の現代アーティストがつくる動物彫刻の最新作を一堂に見ることができる、贅沢な機会です。そのひとつめが、もうすぐオープンになる「Sporting animals」をテーマにした展覧会です。

隼陶箱 藤吉憲典

上の写真は、「Sporting animals」に出している藤吉憲典の最新作のひとつ。展示会がオープンになりましたら、また様子をお伝えできればと思います。

ちなみに、2020年末に開催されたDogs, Cats and Other Best Friends – A Selection of Animal Sculptureの様子は、下のリンクからご覧いただくことができます。プロモーション動画では、1分50秒頃からちょっとだけ、藤吉憲典の作品紹介も入っています^^

桃居さんから藤吉憲典陶展のDMが届きました!

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

桃居さんから藤吉憲典陶展のDMが届きました!

2021年藤吉憲典の展覧会は、5月の桃居さんがスタートです。初日までちょうどあと一か月という昨日、桃居さんから個展DMが届きました。毎回、素敵な案内状を作ってくださる桃居さん。ギャラリーさんが作ってくださる案内状には、ギャラリーさんから作り手への期待が込められていると感じます。完成したDMを見て、作り手のやる気はますますアップします。過去の桃居さんでのDMはこちら

2021年の「藤吉憲典展 at 桃居」テーマは「おさらい」。この6月で、花祭窯は創業から25年目に入ります。藤吉憲典が「やきもの」の道に入ってからは、35年。試行錯誤を繰り返し変化しながら進んできた道を、このタイミングで丁寧に見直し(作り直し)、自らの原点を踏まえてこの先にジャンプしていこうというところです。

藤吉憲典陶展 at 桃居 2021/5/21(金)-5/25(火)
藤吉憲典陶展 at 桃居 2021/5/21(金)-5/25(火)

桃居さんでは、昨年来、感染症対策の観点から「オンライン展示」で展覧会を開催しておられます。今回の藤吉憲典陶展も同様で、現時点では、会期後半5月23日(日)から最終日までの三日間がご来店可能日となっています。

時節柄変更の可能性もありますので、ご来場の際は、直前に桃居さんのサイトでご確認いただくか、お電話で桃居さん(TEL03-3797-4494)に問い合わせていただくと確実です。お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします!


藤吉憲典陶展 at 桃居
2021年5/21(金)-5/25(火)会期中無休
11-19時(最終日17時まで)
東京都港区西麻布2-25-13
TEL03-3797-4494
http://www.toukyo.com/exhibition.html

久しぶりに、がっつり、やきものの話。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

久しぶりに、がっつり、やきものの話。

先週末、磁器作家・藤吉憲典を訪ねてお越しになったお客さまがあり、久しぶりにがっつりと「肥前磁器の話」を楽しむ時間となりました。

肥前磁器の歴史の話、染付の話、道具や材料の話、佐賀の産地の栄枯盛衰の話、江戸時代の風俗の話、九州陶磁文化館の話、現代の伝統工芸の話、デザインと芸術の話、陶片や骨董の話、作家を育てるギャラリーさんの話、朝鮮半島と中国大陸の話、佐賀有田(伊万里)とここ津屋崎との不思議なつながりの話…果てしなく話題は広がっていきました。

文様についての話題も盛り上がりました。文様のルーツについて、解釈について、様式について、描き方について、古典文様とオリジナル、写しとコピー、使う絵の具について、筆について…。わかりやすいように、それぞれの話題に応じた器を引っ張り出し、目の前に並べて見ながらおしゃべりしていたら、テーブルの上は器だらけになっていました。

「やきものの一番の魅力ってどこにあると思いますか?」というお客さまの問いに対する答えは、このおしゃべりの時間がそのまま答えになっていたように思います。すなわち知的好奇心をくすぐる要素があまりにも広く深いこと。文様の話ひとつとっても、語りだしたら、いくらでも語るべきことがあり、調べだしたらいくらでも調べるべきことがあるのです。作り手にしてみれば、作っても作っても「これで完璧」ということはなく、どこまでも追及していける深みがあること。いずれにしても「簡単に理解できるもの、達成できるもの」は、面白くないのかもしれません。

日常的に(仕事も生活も)肥前磁器に囲まれていますが、たっぷりの「言葉」で肥前磁器の世界に浸かったのは久しぶりでした。好きなものについて語り合う時間は楽しい。素敵な時間をもたらしてくださったお客さまに、心より感謝しています。

2021年最初の藤吉憲典個展テーマは「おさらい」。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

2021年最初の藤吉憲典個展テーマは「おさらい」。

4月に入りましたね。5月に東京西麻布の桃居さんで開催される「藤吉憲典 陶展」の案内状用の器を桃居さんに送りました。毎回のことではありますが、DM用の器を選んでいると、いよいよ展覧会が迫ってきた感じがいたします。上の写真は、これまでの個展案内状の数々。いつもスタイリッシュなDMを作ってくださる桃居さんです。

今回、藤吉憲典が掲げているテーマは「おさらい」。ダンナにとって今年は焼物(やきもの)と出会って丸35年であり、独立して25年目に入る年になります。さらに次のステージに進んで行くために、このタイミングで「おさらい」をしようということになりました。基本の食器を作り直すことで原点を再確認し、そのうえで飛躍する。「守破離」の大前提となる大切なステップになりそうです。

昨年は外に出る機会が減り、作ることにより集中する一年になったことが、原点再確認への呼び水になったようです。また師を持たないダンナの「師」である「柴田コレクション」を所蔵する佐賀県九州陶磁文化館に、新たに「柴澤コレクション」が加わり、お披露目の展覧会「特別企画展 柴澤コレクション」が学び直しの機会となったことも大きかったようです。

すでに個展用の制作に入っていますが、独立当初に作っていたものなど、懐かしい顔ぶれを生き返らせる作業は、なかなか楽しそう。「あれを今作ると、こうなる」を見ることができるのは、その道のりを知っているわたしにとっても愉快です。個人的にもう一度作って欲しいものも多々(笑)

5月21日(金)-5月25日(火) 藤吉憲典陶展 桃居(港区西麻布)

肥前磁器作家・藤吉憲典の焼物キャリアの原点と道のりを眺めることができる展覧会になります。個展案内状ご希望の方は、オンラインショップ花祭窯蕎麦猪口倶楽部からお申込みいただくことができます。