料理屋さんの器、ロンドンへの作品など―藤吉憲典の最近のお仕事状況。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

料理屋さんの器、ロンドンへの作品など―藤吉憲典の最近のお仕事状況。

藤吉憲典の2025年下半期の予定を掲載したのは、ひと月ほど前のことでした。ここ数カ月は、料理屋さんに納める特注の器を作ったり、10月の暮らし用品さんの個展向けの器を作ったり、ロンドンSladmoreのクリスマス・ショウ用の作品を作ったり、という感じで平行して進行中の様子です。器にしても、彫刻作品にしても、新作を手掛ける時間は創造力フル回転ということで、本人によれば脳疲労が激しいとか。

下の写真は、栄螺型の向付。成形が終わり、素焼き窯に入れる前の、乾かしている状態です。蓋を合わせて、しっかり乾いたら、「素焼き→下絵付け(染付)→本窯焼成」の工程が待っています。

藤吉憲典 栄螺蓋物

↓こちらは、Animal Boxesシリーズ用の陶箱の成形が出来上がったところ。こちらも生地を乾かしているところです。この後の工程は、基本的には栄螺の向付と同様ですが、それぞれの箱に載る動物のオブジェを作ったり、本窯焼成の後に「上絵付(赤絵)→赤絵窯焼成」の工程を何回か繰り返したり、で、工程が多く時間がかかります。

藤吉憲典 陶箱制作中

という感じで、はたから見ると、まだまだ完成後の姿のイメージが沸かない途上の状態です。それだけに、これらの生地がどう化けるか、とっても楽しみな状態でもあります^^

藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025―その4。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025―その4。

藤吉憲典の作品を取り扱ってくださっているギャラリーさんを、藤吉憲典公式サイトに掲載しています。「どこに行ったら見れるの?買えるの?」の疑問をお持ちの皆さんに、ご参照いただけると嬉しいです。トップページの下方「GALLERY」でご覧いただけます。2025年8月現在の情報です。

藤吉憲典公式サイト 日本語版 https://fujiyoshikensuke.com/ja/

ブログでもあらためてご紹介をスタート、その4は、岡山のギャラリー栂さんです。


ギャラリー栂

岡山県といえば備前焼、の産地にほど近い、自然豊かな和気の里山に、2000年にオープンしたギャラリー栂さん。オーナー栂さんのお人柄と審美眼に、地元岡山を中心に根強いファンを持つギャラリーです。

岡山県和気郡和気町清水288−1
TEL 0869-92-9817
営業時間:11-17時
企画展・常設展 ※毎月変わって開催
定休日: 月曜日・第3日曜日

https://www.gallerytoga.com


栂さんでは、不定期に藤吉憲典の個展を開催してくださっています。器からアートまで、作家の作るあらゆるジャンルの作品を通して、紹介していきたいというのが、栂さんのスタイル。ですので、栂さんの個展では、実にバラエティ豊かな顔ぶれが並びます。初日には、参加人数限定にはなりますが、「アーティストトーク」を開催するのも定番。お客様からの質問にも答えられる形式で、作家・作品を知ってもらう機会となっています。熱心なお客様が多く、時間を延長することもしばしば。

オーナーの栂さんは、とてもパワフルで信念のある女性。お付き合いがスタートする前に、初めて津屋崎の花祭窯の工房までお越しになったときに、自らのギャラリーで何を発信したいのか、明確なビジョンを語ってくださった印象が鮮烈でした。ギャラリーに隣接して、栂さんのご子息が腕を振るうお蕎麦屋さんがあります。豊かな自然のなか、ギャラリーで眼福、お蕎麦で口福になれる場所。時間をかけて足を運ぶ価値のある場所、ゆっくり味わいたい空間です。


「藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025」次回は、大阪阿倍野の「暮らし用品」さんをご紹介いたします^^

藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025―その1。(桃居さん)

藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025―その2。(百福さん)

藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025―その3。(銀座黒田陶苑さん)

藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025―その3。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025―その3。

藤吉憲典の作品を取り扱ってくださっているギャラリーさんを、藤吉憲典公式サイトに掲載しています。「どこに行ったら見れるの?買えるの?」の疑問をお持ちの皆さんに、ご参照いただけると嬉しいです。トップページの下方「GALLERY」でご覧いただけます。2025年8月現在の情報です。

藤吉憲典公式サイト 日本語版 https://fujiyoshikensuke.com/ja/

ブログでもあらためてご紹介をスタート、その3は、銀座の黒田陶苑さんです。


銀座 黒田陶苑

1935年の創業以来、厳選された日本の近現代陶芸作品や古陶磁を取り扱う、日本を代表するギャラリーです。北大路魯山人の鑑定ギャラリーとしても知られています。

東京都中央区銀座7丁目8-17虎屋銀座ビル5階
Tel:03-3571-3223
営業時間:11:00~19:00
定休日:月曜日
https://kurodatouen.com

別館:銀座 黒田陶苑アネックス

中央区銀座6-12-14 銀緑館2F
営業時間:12~18時
定休日: 月・火曜日


日本の近代陶芸の担い手たちと、美術工芸たる陶芸文化を支えてきた銀座の黒田陶苑さんは、多くの陶芸家が目指す場所です。公式サイトの「銀座黒田陶苑 社史」で、日本陶芸史上で黒田陶苑さんが果たしてきた役割を垣間見ることができます。

そんな黒田陶苑さんと藤吉憲典とのご縁は、三代目店主・黒田佳雄さんにより始まりました。黒田さんと藤吉の初見のエピソードは、思い返すにつけニヤリとなります。物故者含めそうそうたる陶芸家の作品を扱う黒田陶苑さんに対して、芸術学歴も師匠筋も所属も持たない藤吉がアポを取ったときのこと。はじめは会う時間が取れないとおっしゃっていた黒田さんが、作品をご覧になった途端に出てこられ、その場で最初のお仕事の打診を受けたのでした。

当時は(今もそうかもしれませんが)、名の売れた老舗ギャラリーほど、後ろ盾のない作家を門前払いすることが少なからず。作品を見る前に「どこの先生におつきですか?」「どなたからのご紹介ですか?」とご質問なさるオーナーさんはけっこうありました。そんななか、超ご多忙の黒田さんが、藤吉の器を見ただけで、作家の経歴などほとんど聞くことなく、その場で会い、扱うことを決められたことに、勝手に運命的なものを感じました。

おかげさまで、一年おきに個展の機会をいただいています。次回は来年2026年。とても楽しみです。


「藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025」次回は、岡山の「ギャラリー栂」さんをご紹介いたします^^

藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025―その1。(桃居さん)

藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025―その2。(百福さん)

今回は「柿渋染め」で―三代目の暖簾(のれん)が到着しました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

今回は「柿渋染め」で―三代目の暖簾(のれん)が到着しました。

現在二代目の暖簾(のれん)がだいぶ傷んできたので、三代目を検討中。…と書いていたのは、5月初めのことでした。これまでの2代の暖簾でわかったことを生かして、生地をどう選ぶのが良いのか、どんな染めにしてもらうのが良いのか、そして文字を入れるかどうかまで含めて、ダンナと意見を交わしつついろいろと検討。と、なんか堅い書き方ですが、ああだこうだと選ぶのは、とても楽しいものです。

そうして今回辿り着いたのが、京都大原で柿渋染めを専門になさっているという、みつる工芸さん。ネットで見つけました。サイトに掲載されている染めについてのコンテンツや、実際におつくりになった暖簾の実例の数々を拝見して、ここにお願いしてみようか、と。柿渋染めのこと、適した生地について、そして特注サイズへの対応等、メールでのやり取りでご相談したところ、とても丁寧にご返信をいただきましたので、お願いすることにいたしました。

5月下旬に正式発注し、当初6月末ごろの納品予定とお聞きしていましたが、少し遅れますということで、7月下旬の到着でした。手仕事でなさっていることですので、納品が延びることはあること。花祭窯でも、予定よりもお客様をお待たせすることがありますので、そこはよくわかります。時間をかけても良いものを仕上げていただく方が嬉しいので、その旨をお伝えしました。

そして到着したのがこちら。

花祭窯のれん
花祭窯のれん

柿渋染めですので、これまでの「花祭窯カラー」での染色ではありませんが、近い感じの色合いで、良い感じに仕上がって大満足です。三代目が一年でも長く暖簾を勤めてくれることを祈りつつ。

ありがとうございました!

藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025―その2。

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藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025―その2。

藤吉憲典の作品を取り扱ってくださっているギャラリーさんを、藤吉憲典公式サイトに掲載しています。「どこに行ったら見れるの?買えるの?」の疑問をお持ちの皆さんに、ご参照いただけると嬉しいです。トップページの下方「GALLERY」でご覧いただけます。2025年7月現在の情報です。

藤吉憲典公式サイト 日本語版 https://fujiyoshikensuke.com/ja/

さて「その1」は、東京西麻布の桃居さんでした。

藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025―その1。

「その2」は、南青山の百福(ももふく)さんです。


百福(ももふく)

2004年のオープン以来、オーナー田辺さんが工藝作家の器をセレクトし、「自分が好きだと思うもの、心が動くもの」を紹介しています。

東京都港区南青山2-11-6 1F
TEL:03-6447-0952
営業時間:12:00~18:00
不定休
https://www.momofuku.jp/


現在は南青山でお店を構えていらっしゃる百福さん、そのスタートは町田でした。オーナーの田辺さんが、お店をオープンする前に、佐賀・花祭の山奥まで足を運んできてくださったことをよく覚えています。それからもう20年以上のお付き合いになります。上の写真は、2022年の百福さんでの個展のDM。田辺さんがお撮りになる写真や動画は、作品の美しさ・魅力を雄弁に伝えてくださいます。技術的な面もさることながら、器への愛情あればこその写真で、ついつい「あの写真貸してください」とお願いすることも。

「作家ものの器」や「文化の継承」について、確固たる信念をお持ちの田辺さん。わたしは同世代の親しみやすさもあって、お伺いすると話題がはずみ、たくさんのことを教えていただいています。ふだん家庭で使う器はもちろん、お料理屋さんでも品良くカジュアルに使える器のセレクトが素晴らしいです。作家の個展だけでなく常設もなさっていますので、気軽に立ち寄って楽しんでいただけるお店です。


「藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025」次回は、銀座黒田陶苑さんをご紹介いたします^^

藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025―その1。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025―その1。

少し前にもご紹介しましたが、今年の6月に、藤吉憲典公式サイトの日本語版が完成しました。

今回のリニューアルでは、藤吉憲典の作品を取り扱ってくださっているギャラリーさんを追加掲載するのも目的の一つでした。「どこに行ったら見れるの?買えるの?」の疑問をお持ちの皆さんに、ご参照いただけると嬉しいです。トップページの下方に「GALLERY」コンテンツを掲載しています。2025年7月現在の情報です。

藤吉憲典公式サイト 日本語版 https://fujiyoshikensuke.com/ja/

せっかくなので、あらためてこちらのブログでもご紹介していこうと思い立ちました。ギャラリーさんだけでなく、料理屋さんで使ってくださっているところも、ご紹介していけたらと思います。トップバッターは、5月に個展でお世話になったばかりの桃居さんです。


桃居(とうきょ)

※現在桃居さんは個展のみで常設展示はありませんので、お店に行かれても藤吉憲典の器をご覧いただくことはできませんが、お尋ねになりたいことがありましたら、桃居さんで取り次いでいただくことが可能です。

1987年のオープン以来、オーナー広瀬さんが、顔の見える作家の「美しい仕事」を探り出し、顔の見えるお客様へと橋渡しをしている名ギャラリーです。

東京都港区西麻布2-25-13
Tel:03-3797-4494
営業時間:11:00~18:00(最終日は17:00まで)
毎月、1日~6日・11日~16日・21日~26日
http://www.toukyo.com/


広瀬さんがお店を開いたのが1987年、花祭窯は1997年スタートです。いつからお付き合いが始まったか、正確には覚えていないのですが、2000年頃だと思います。土ものの作家さんを中心に扱っておられた桃居さんでしたが、その審美眼に適いたいと、作品を見ていただくためにアポイントをとったのが、一番最初でした。

藤吉憲典が磁器作家として活動をスタートしてから、いくつものギャラリーさんにお世話になっていますが、現在もお付き合いのあるギャラリーオーナーさんのなかでは、桃居の広瀬さんは一番長いお付き合いです。広瀬さんのすごいところは、いつも、ずっと、相手が誰でも、常に丁寧なスタンスが変わらないこと。人間的な度量の広さと常に謙虚な姿勢を貫かれる姿、ご自身の揺らがない価値観・美意識を示してくださいました。こんなふうな人物になれたらすごいけれど、ぜったいに自分には無理だと思うほどに、尊敬している人です。これからもずっと、広瀬さんから学び続けたいと思っています。


「藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025」次回は、南青山の百福(ももふく)さんをご紹介いたします^^

肥前磁器作家・藤吉 憲典の、2025年下半期個展予定とギャラリーさん情報など。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

肥前磁器作家・藤吉 憲典の、2025年下半期個展予定とギャラリーさん情報など。

気がつけば7月も中旬を過ぎ、今週末は地域のお祭り「津屋崎祇園山笠」が開催されます。毎年この山笠が、1年の折り返し地点という感じがしています。

さて藤吉憲典。5月の桃居さんの個展終了後は、お待たせしているご注文品の制作と納品を粛々と進めております。おかげさまでここ数年、お料理屋さんからご用命いただくことが増えてきて、チャレンジングな食器づくりに取り組んでいます。そして、今年後半の展覧会に向けての作品作りの準備。将来のアウトプット(作品制作)に備えて、意識的・無意識的なインプットも大切な準備ですので、そのような時間もとれるようにしています。


藤吉憲典2025下半期予定

★10月25日~11月4日暮らし用品 藤吉憲典個展(大阪・阿倍野)

今春は「茶器展」でもお世話になりました暮らし用品さん。一昨年に続いて二度目となる今秋の個展では、お客さまからの声にお応えして、お家でのふだん使いの器だけでなく、料理人さんに喜んでいただける器もお届けいたします。

会期:10月25日(土)~11月4日(火)
場所:大阪市阿倍野区阪南町1-45-15
電話:06-6628-2606
https://www.kurashi-yohin.com/

★12月 SLADMORE GALLERY クリスマス・ショウ(英国・ロンドン)

ロンドンSladmoreでのクリスマス・ショウに、今年も参加いたします。人気のAnimal Boxesシリーズの新作を中心に、Kensuke FujiyoshiならではのColored Porcelain Sculpture(彩色磁器彫刻)作品をお届けいたします。

会期詳細は、決定次第告知いたします。

ロンドン セントジェームズ ジャルミンストリート 57
Tel. +44 (0)20 7499 0365
営業時間:月~木 10:00~18:00、金 10:00~17:00
定休日:土・日
https://sladmore.com


展覧会以外の予定としては、9月に地元の中学校二年生の職場体験学習受け入れ、11月にシルクスクリーン作品発表展示会なども。一つ一つの仕事を大切に、しっかり取り組んでまいります。

今年の6月に、藤吉憲典公式サイトの日本語版が完成しました。藤吉憲典の作品をご覧いただくことのできる取り扱いギャラリーさんを掲載しておりますので、ご参照いただけると嬉しいです。トップページの下方に「GALLERY」コンテンツがあります^^

藤吉憲典公式サイト 日本語版 https://fujiyoshikensuke.com/ja/

合同商談会当日まであと約4か月-試行錯誤の出展準備進捗状況。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

合同商談会当日まであと約4か月-試行錯誤の出展準備進捗状況。

ここ最近のブログのタイトルを眺めていたら、我がことながら、インプットに偏っているように見えてきました。単にブログに書きたくなる内容が、そういう性質ものもだということではありますが、一応「アウトプットもしていますよ」のアピールも(笑)。

長年お世話になっている地元信金さんからのお誘いで出展を決めた展示商談会。個展や企画展には慣れていますが、展示ブースを作ってのBtoB商談会というのは、花祭窯にとってはほぼ初めて(正確には二度目、一度目は2013年ジェトロ大阪主催の海外セレクトショップバイヤー向けの小規模のもの)ですので、1月にお話をいただいてから、関連情報を集めてきました。お友だちの「せっちゃん」こと展示会活用アドバイザー・大島節子さんの著書『展示会を活用して新規顧客を獲得する方法』(笑がお書房)が、とても強い味方です。

情報を集めても、良い本があっても、自分たちの現状と出展の目的に合った形で実行に結びつけなければ成果は得られません。というわけで、ここまでの進捗状況と、これからのスケジュールを確認。


完了

  • 目的・ゴール設定
  • 事前商談マッチング申込
  • 事務局への事前連絡事項提出
  • ブースレイアウト決め→備品・電気申込

これから

  • 商談会用パンフレット制作
  • 商談会用名刺制作
  • ブース設置用作品サンプル準備
  • 動画準備
  • パネル準備
  • 直前準備リストの制作

このように書き出すと、項目数としては意外と少ないような気もします。が、ひとつひとつはそれなりに時間のかかる仕事です。特に、作品サンプルの準備は、そのキャプション制作も含めて手間暇がかかります。「まだ時間があると思っていたら、あっという間に当日になりますよ!」を肝に銘じて、早め早めに動いていきたいと思います。

藤吉憲典の公式サイトリニューアル―英語版と日本語版を分離して、読みやすくなりました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

藤吉憲典の公式サイトリニューアル―英語版と日本語版を分離して、読みやすくなりました。

2016年に英語版の公式サイトを作っていただいたのをスタートに、福岡で活動するホームページ制作専門のWEBデザイナー原田大輔さんにずっとお世話になっています。最初の打ち合わせの時から、こちらの言葉足らずな説明にもかかわらず、意図をほぼ正確に汲み取ってくださる、稀有で安心できるパートナーさんです。サイト制作を依頼する際に、こちらの意図をスムーズに理解していただけるかどうかは、相性のようなものがあって、世界観をいかに共有するか言語化の難しいところがあると感じていましたので、とてもありがたい出会いでした。

2020年に「日本語・英語併記」の形にしてから、デザインはほとんど変わっていませんが、ほぼ毎年、掲載作品の追加やら略歴の最新版更新やら文言の微修正やらと、プチリニューアルを重ねてきています。今回のリニューアルの主な目的は、毎年のプチリニューアルに加え、併記していた日本語と英語を分けること。昨今、閲覧時にブラウザで自動翻訳が入るようになったため、英語と日本語を併記していると、同じ内容が二重に書かれている状態となって読みにくい、という声をいただくことが度々出てくるようになっていました。また自分自身が他の方のウェブサイトを拝見しているときに、英語と日本語が併記してあると、自分が読むべき場所(=日本語)を追いかけるのが少々面倒に感じると気が付くようになりました。

今回はさらに、ウェブ活用の方向性と具体策について技術的なアドバイスも専門家からちょっぴりいただき、反映させました。お世話になったのは、株式会社ユウキノイン代表取締役の酒匂雄二さん。SEOを活用したウェブブランディングのプロフェッショナルです。わたしがお願いしたのは、「壁打ち」と呼ばれる単発コンサルでしたので、相談に乗ってくださる側としては、「もっと本格的に改善することもできる」という思いもおありだったかもしれません。限られた時間内で最大限に親身にアドバイスくださり、まず今回優先的に取り組むべきことを明らかにすることができました。その第一が、検索の仕組みを考えたときに、日本語と英語を分けたほうがユーザーに伝わりやすい結果につながる、という技術的なアドバイスでした。

考え方の出発点も道筋も異なるにもかかわらず、デザイン目線からも、技術的目線からも、「分ける」という同じ結論にたどり着いたミラクル。というわけで、分けました!

藤吉憲典公式サイト 日本語版 https://fujiyoshikensuke.com/ja/

藤吉憲典公式サイト 英語版 https://fujiyoshikensuke.com/

完成したものを見ての第一声は「スッキリした!」でした。今までは「ビジュアル重視」な印象であったのが、デザインは変えていないのに「読みものも重視」な雰囲気も感じられるようになり、書いてある文章の内容が頭に入ってきやすくなったと思います。自分が事前にイメージしていた以上に、良くなりました。

アート作品も2024年の最新作までアップしています。お時間ありましたら、ぜひご覧くださいませ。そして、もしお気づきのこと(もっとこうしたほうがいいのに、とか)がありましたら、ご意見お聞かせいただけると嬉しいです。来年以降のリニューアル時に、改善の検討項目に入れさせていただきます^^

6月9日は開窯記念日-おかげさまで花祭窯は29年目に入りました―

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

6月9日は開窯記念日-おかげさまで花祭窯は29年目に入りました―

昨日の夕食後、ふと「今日ってもしや6月9日?」と気が付きカレンダーを確認。記念日に執着がないので、ついつい「いつだったか」「何年目だったか」を忘れがちです。ここ数年は、このブログに記事を残すことで「〇年目」を確認しやすくなりました^^。ということで、花祭窯29年目に突入。今年もこのようにブログを更新できるありがたさです。弱小なわたしたちを、いろいろな場所・場面で、さまざまに支え助けてくださる皆様に、あらためて心より感謝申し上げます。

少し前のこと。長年にわたりお世話になり、存在自体がわたしたちにとって精神的な支えであるギャラリーさんから、1年後の閉店を決めたとご報告いただきました。ギャラリーの仕事もまた作家と同じで、ほんとうに好きでないとできないし、オーナーの価値観世界観がそのまま空間に反映されるものです。「誰かが継げるものではない」と考えておられるのは、以前からお聞きしていましたし、その通りだと思っていました。ご自身の体力気力が充実しているうちにとご判断なさったとのことで、それもまた共感できます。とはいえ、いつかそういう日が来るとわかっていても、実際にそのご決断をお聞きすると、やはり衝撃は大きいものでした。これまでわたしたちを見守ってくださったオーナーさんに、「藤吉憲典」の道を切り拓いて、面白く進み続ける姿をご覧いただくことが、最大の恩返しになると信じています。

さて29年目。器作家として・磁器彫刻家として・書画家として、という作品作りから、「藤吉憲典」の世界観を全体として楽しんでくださるファンが増えると嬉しいな、というところを目指しています。我ながらうまく言語化できていませんが…。一見ジャンルの異なる作品群も、作家のなかではすべてがつながっていて、幼少期から現在までのさまざまな体験・キャリアに基づいていると明らかに実感することが、年を経るごとに増えています。「無駄な経験などない」とよく言いますが、まさに「あのときのあれは、ここにつながってたのね」という「腑に落ちる瞬間」や「確信」が訪れること多々。

今年は前半に器の展覧会が二つありましたので、年明けからここまでは器づくりに集中していました。ここから後半に向かっては、ひとまずアート方向にかじを切ります。書画作品制作に磁器彫刻作品制作。いくつものジャンルを手掛けるのは、作家にとって良い気分転換になるようで、それぞれの仕事が刺激にもなってお互いに良い影響をもたらしていることが、側で見ていてもわかります。違う脳ミソを使い、手や体の使い方も異なるからこそ、飽きることなく集中できる、という要素があるようです。

「四十、五十は洟垂れ小僧」の世界、今年作家はその50代ラストイヤーを迎えます(まだもう少し先の話ですが)。洟垂れ小僧から卒業できるかどうかは、すべて日々の仕事にかかっています。応援してくださる皆さんが、楽しんでくださる、喜んでくださるものを、生み出していけると嬉しいです。これからもどうぞよろしくお願いいたします!