読書『ハックルベリー・フィンの冒険』(研究社)マーク・トウェイン著/柴田元幸訳

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『ハックルベリー・フィンの冒険』(研究社)マーク・トウェイン著/柴田元幸訳

いつものカメリアステージ図書館から借りてきました。我が家ではローカル紙の「西日本新聞」を購読しています。年々紙面が減って薄くなってきているような気がするのは由々しきところですが(笑)、地域色が強いのはもちろん、地方紙だからこそ書ける特集などがあって、けっこう楽しめます。いくつかあるわたしの楽しみの一つに、毎週末の見開きの書評コーナー「おすすめ読書館」があります。上の写真は、そのウェブ版。紙で購読していると、無料でウェブ版も利用できます。

ある日、その書評欄で見つけた『ジェイムズ』(河出書房新社)がめちゃめちゃ気になりました。『ハックルベリー・フィンの冒険』で、主人公ハックと一緒に冒険する黒人奴隷ジムの視点から、その冒険を描き直したというもの。これは読んでみたい!と思ったものの、そもそも元となる『ハックルベリー・フィンの冒険』を読んでいないということに思い当たりました。実のところ、その前作となる『トム・ソーヤーの冒険』さえも読んでいません。まずは『ハックルベリー・フィンの冒険』だけでも読まなければお話にならない!と、図書館へ駆け込みました。

さて『ハックルベリー・フィンの冒険』。とても興味深く読みました。行間から、時代背景が色濃くにじみ出ていて、訳者の方の工夫がしのばれました。けっこうな長編ですね。「冒険」のタイトルに対して勝手に抱いていたイメージと中身がまったく違っていて、いい意味で裏切られた感がありました。『トム・ソーヤーの冒険』もこんな感じなのかしらと疑問に思いつつ。ハックルベリーは冒険小説というよりは、むしろ社会派小説という印象を持ちました。読むのに想定以上に時間がかかりましたが、面白かったので、途中挫折はせず。

無事完読できましたので、準備は整いました。次はいよいよ『ジェイムズ』です。新刊ながら、こちらもいつものカメリアステージ図書館で発見することができましたので、さっそく予約。すでに図書館に入っていたことが嬉しく、いつものことながら感度の高い選書に感謝です。読むのがとても楽しみです^^

『ハックルベリー・フィンの冒険』(研究社)マーク・トウェイン著/柴田元幸訳

10月の津屋崎千軒はちょっぴりにぎやか―「音楽散歩」でした。

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10月の津屋崎千軒はちょっぴりにぎやか―「音楽散歩」でした。

音楽散歩も、すっかり津屋崎千軒の10月の恒例行事となりました。2010年から続いているということなので(コロナ禍下の期間は除く)、15年目。その間、運営方法はいろいろと試行錯誤があったようですが、形を変えながらでも続いていることがすごいと思います。

さて毎回数組の演者が来てくださるわけですが、そのなかで自分が聴きたい時間に合わせて足を運べるというのが、地元民の嬉しいところ。今回は、バンドネオン奏者の方がいらっしゃると聞き、楽しみにしていました。というわけで、バンドネオン奏者・小川紀美代さんの演奏を聴きに散歩がてら藍の家へ。

アルゼンチンタンゴの楽器として知られるバンドネオン。タイトルは知らずとも、演奏が始まって「この曲聴いたことがある!」というものがいくつもありました。生演奏を目にするのは今回が初めて。音楽散歩の良さのひとつは、会場が古民家だったりして演者と観客の距離がとっても近いことです。迫力の演奏を間近に観ることができました。

演奏はもちろん、世界のあちこちで演奏してきているという小川紀美代さんのお話はとても面白く、サービス精神満載で大満足の時間となりました。演奏終了後、1920年代に作られたというバンドネオンをじっくり拝見。彫りや螺鈿が施され、美術品の域です。バンドネオンは調律ひとつとっても複雑でお金がかかるものということでしたが、メンテナンスしながら現役で楽器として使っていらっしゃるのですから、すごいなぁと思いました。写真撮ってもいいよ♪ということで^^

音楽散歩 小川紀美代さんのバンドネオン演奏
音楽散歩 小川紀美代さんのバンドネオン演奏
音楽散歩 小川紀美代さんのバンドネオン演奏
音楽散歩 小川紀美代さんのバンドネオン演奏

音楽散歩実行委員会の皆様に感謝。今年もありがとうございました♪

10月の津屋崎千軒はちょっぴりにぎやか―波折神社のおくんちでした。

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10月の津屋崎千軒はちょっぴりにぎやか―波折神社のおくんちでした。

三連休の中日、日曜日は波折神社のおくんちでした。子どもが小さかったときは、おくんちの行列の太鼓に毎年参加していましたので、地元のお祭りであるという以上に思い入れのあるイベントでした。今年も、1週間前から神社で太鼓の練習をしている音が聞こえてきて、そろそろおくんちだなぁとしみじみ。この太鼓、いわば口伝で「地域のおじさんたち」や、これまでに参加した子どもたちが教え伝えながら練習していくのですが、最初はてんでバラバラです。それがおくんち当日に向かって、少しづつ少しづつ上達していくのを聞くのも楽しみのひとつ。

おくんち当日は、さわやかな秋晴れ!というよりは季節外れの暑さとなりましたが、ともあれ悪天候ではなく、よかったです。おくんちの行列はけっこうな距離歩きますので。お昼過ぎに神社を出発した行列が戻ってくるのは、夕方4時近くになります。遠くからだんだんと太鼓の音が聞こえてきて、そろそろ近くに来るな~、と外に出ると、ちょうど目の前を通っていくところでした。

波折神社のおくんち
波折神社のおくんち
波折神社のおくんち

良い景色でした^^

2025年の映画7本目は『レッド・ツェッペリン:ビカミング』。

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2025年の映画7本目は『レッド・ツェッペリン:ビカミング』

SNSのフィードに上がってきた友人の投稿に「レッド・ツェッペリンの映画を観てきた」とあるのを発見し、「えっ!そんなのあったの!?」となり、大急ぎで調べたのでした。福岡県内の上映館は5カ所のみ、すでに上映終了となっているところもありドキドキでしたが、アクセスしやすいところでは、ららぽーと福岡内にあるTOHOシネマズで上映されていることがわかり、いざ「初・ららぽーと」へ。上の写真は、入場時にもらったレコード型のうちわ^^

感情が揺さぶられることが予想されたので、チケットをとった時点で誰も座っていなかった一番後ろの列の席をゲット。幸い周りには誰もいない席となり、没入して楽しむことができました。平日昼間の館内は、20名ほどのお客さんで、わたしより先輩と思しき皆さまでした。それはそうですね。これまで深く考えたことがありませんでしたが、レッド・ツェッペリンのデビューアルバムが出た年に、わたしは生まれていました。洋楽を積極的に聴き始めたのは1980年以降であり、ツェッペリンが解散したのが1980年ですから、リアルタイムには体験していません。なぜ聴き始めたのかは、「こんばんは、渋谷陽一です」の影響にほかならず。

今回の映画は、リアルタイム世代ではない欠落部分を、大幅に補ってくれるものでした。わたしにとってのツェッペリンは、ラジオやCDなど、もっぱら耳から入ってくるものであり、ヴィジュアル的なイメージは、アルバムジャケット以外には無いに等しかったのです。映画館で、大音量で、演奏するメンバーの姿を目に音に浸る体験は、とても嬉しいものでした。ニヤニヤしたり涙が出てきたり思わず体が動いたり、大忙しの2時間。これまでずっとジミー・ペイジを特別視していましたが、本作を見て、4人がそれぞれに天才的であったことがわかりました。一人でも欠けたら成り立たない。解散の理由があまりにもはっきりしていました。

エンドロールが流れて止まり、館内がぼんやり明るくなっても、しばし誰も立ち上がらなかったのが印象的でした。観終わってすぐに、またすぐもう一度観たくなった映画でした。今もまだ、頭のなかに音が響いています。なぜ自分がツェッペリンに惹かれたのか、少しだけわかったような気がしました。

SLADMORE(ロンドン,UK)のクリスマス・ショウに向けて、作品続々完成中。

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SLADMORE(ロンドン,UK)のクリスマス・ショウに向けて、作品続々完成中。

12月のクリスマス・ショウに向けて、10月中に作品を発送します。ロンドン到着後に先方で作品の写真を撮ったり、コレクターさん向けに電子カタログを制作したり、という作業が入るので、少し早めの到着を目指します。というわけで、ダンナはラストスパート中。大阪・阿倍野の暮らし用品さんでの個展も10月下旬スタートですので、制作は同時並行です。

アート作品用の桐箱は、すでにいつもの増田桐箱さんに発注済み。こちらでの作品写真の撮影は、これまたいつものabcフォトの赤司さんに依頼済み。というわけで、作品がすべて揃ったら、写真撮影を経て、FedExでの発送準備に入ります。

藤吉憲典の公式インスタグラムに、たびたび時系列写真を載せていますが、本窯焼成(染付)の工程が終わり、赤絵付けに入ってからの絵付工程が特に多いのが、アート作品。この数週間は、絵をつけては赤絵窯を焚く、の繰り返しです。窯を焚くと工房の中の気温は上がるもので、寒い時期だと暖かくて良いのですが、夏は厳しい暑さになります。10月に入って日中の気温もだいぶ落ち着いてきたので、最近はさほど気にならなくなりました。

赤絵窯があがるたびに、完成品がひとつふたつと増えていく様子を見ることができるのは、近くで仕事をしている者の特権です。新しい作品に出合えるこのワクワク感は、何年経っても変わりません。という間に今朝も、新顔が出てきました^^

藤吉憲典 Animal Boxes

窯から出てすぐの姿と、ギャラリーのなかで美しく並んだ姿とでは、また雰囲気が変わって見えることもあります。ギャラリーではキュレーターが展示を考えて並べてくれます。作品にとっては、オーナーとなるコレクターさんとの出会いを待つ、いわば「晴れ舞台」。その晴れ舞台に並んだ姿を見るのもまた楽しみのひとつでもあります。

読書『ミシュランガイド東京 2026』日本ミシュランタイヤ発行

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読書『ミシュランガイド東京 2026』日本ミシュランタイヤ発行

これを「読書」とすべきかどうかはさておき。ミシュランガイド東京の最新版、2026年版が発表されましたね。これまでにも、また東京に限らず、藤吉憲典の器を使ってくださっている料理屋さんに、ミシュランの星付き店の料理人さんは何人もいらっしゃいます。ただ実のところ、ミシュランガイドにはほとんど興味がありませんでした。というのも、ミシュラン掲載の有無にかかわらず、味もサービスも素晴らしい料理人さんを何人も存じ上げているので。今回、友人から「○○さんがミシュランの星とってたね!」と電話をいただき、なるほどわたしたちの仕事柄、少しは情報として知っておいたほうが良いのかも…と思ったのでした。

というわけで、ミシュランガイドを初購入。わざわざ本を手に取らずとも、ミシュランガイドの公式ウェブサイトでもお店の名前はチェック可能ですが、やはり紙で持っておきたいのです。その甲斐あって?さりげなく凝った作りの表紙でした。紙の手触りに、ほぉ!と思いながら価格を見てびっくり。けっこうなお値段ですね。でもまぁ、これだけのお店を選び出すために、どれほどの数のお店に足を運んで食事をして検討に時間をかけたのかと考えたら、高くはないのかもしれません。内心、わたしは日本料理と鮨ジャンルだけあればいいのだけれど…と思いつつ(笑)。

お世話になっている料理屋さんのお名前をいくつか発見しました。わたしたちのなかでは、星が付いているからどうだということではありませんが、料理人さんの日頃の精進が評価される世間的な指標のひとつであると考えるならば、「おめでとうございます」というべきものなのかもしれません。ただ一方で、その評価に満足していないだろうなとか、逆に本心ではまったく気にもしていないだろうな、と思うところもあり、微妙です。驚いたのは、掲載されている1店1店の情報量がとても少なかったこと。掲載店数が多いから必要最低限こんな感じ、とでもいうのでしょうか。お店の紹介文を読んでもいまひとつピンとこない、というのが正直なところでした。紹介文の内容よりも、「ミシュランガイドに載った」を価値とする本なのでしょうね。そういうことも、実際に手に取って読んでみなければわかりませんので、買ってみてよかったと思います。

一方で「このガイド本には掲載されていないけれど素晴らしい料理人さん」が何人もいらっしゃることを知っている身としては、そういうお店のことを「大切な友人に口コミで教える」スタンスで、微力ながら情報発信できるといいな、と思いました。

以前に読んだ、フランスの三ツ星シェフが主人公の小説『シェフ』を思い出しました。

10月は大阪です―阿倍野の暮らし用品さんで「藤吉憲典 陶展」。

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10月は大阪です―阿倍野の暮らし用品さんで「藤吉憲典 陶展」。

暮らし用品さんから、個展DMが届きました。これから宛名書きをして、ご希望のお客様にお送りいたします。

10月は大阪です―阿倍野の暮らし用品さんで「藤吉憲典 陶展」。

今年は春に「茶器展」でもお世話になった暮らし用品さん。10月は単独での個展です。暮らし用品さんでの個展は今回で二回目。前回はふだん使いの器を中心にお届けしていましたが、料理人さんからの問い合わせが多かったということで、今回はどちらも楽しんでいただけるような顔ぶれでお届けいたします。マグカップや蕎麦猪口から向付や豆皿(醤油皿)、珈琲碗皿まで、という感じ。もちろん藤吉憲典の代名詞「酒器」もたくさん作っています。


藤吉憲典 陶展

暮らし用品

場所:大阪市阿倍野区阪南町1-45-15
電話:06-6628-2606
会期:2025年10月25日(土)~11月5日(水)11時~18時
※木・金曜はお休み。


ご来店くださった皆様に楽しんでいただけるよう、色も形も様々な器をご用意いたします。ぜひご来場くださいませ。

読書『新版 頑張らないお弁当』(KADOKAWA)にぎりっ娘。著

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読書『新版 頑張らないお弁当』(KADOKAWA)にぎりっ娘。著

正式タイトルは『新版 頑張らないお弁当 おかずは1品でも大満足な204レシピ』です。長いですね。息子が弁当男子になるのだということで、高校生時分に使っていた弁当箱をふたつ引っ張り出しました。良いこと良いこと。だけれど弁当箱よりも、その中身「何をつくるか」のほうが、きっと悩みの種になるよね、レシピ本あった方が便利よね、という親心で本屋さんへ向かいました。

自分がお弁当を作っていたころは、図書館で弁当レシピ本をあれやこれやと探してきてはパラパラ開き、簡単で美味しそうなレシピをチェックしていたので、手元には一冊もなかったのです。で、本屋さん。近所の未来屋書店さんへ向かいました。料理本のコーナーには大量の本があり、さらに「お弁当」に限っても、ずいぶんの冊数がありました。インターネット上にレシピサイトは多々あれど、やはり本の需要は根強いようです。

多種多様ななかから選ぶのも一仕事。そこで「簡単」「手早く」的なニュアンスの文字がタイトルにあるものを物色しました。で、最初の一冊目として手に入れたのが本書。タイトルに踊る「頑張らない」「おかずは1品」の文字に惹かれました。パラパラと中身拝見し、とりあえず最初の一冊として良いのではないかと、決定。あとは自分で本屋さんで好みのものを探したらよいでしょう。

できる範囲で、頑張らずに弁当習慣が付いたらいいな、と思いつつ^^

『新版 頑張らないお弁当 おかずは1品でも大満足な204レシピ』

芙蓉(フヨウ)の花を見ると、思い出すギャラリーオーナーさんがいます。

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芙蓉(フヨウ)の花を見ると、思い出すギャラリーオーナーさんがいます。

ご近所のあちらこちら、庭先にフヨウの花が咲いているのを見かけます。見た目にふわふわとしていて、優しさと柔らかさの象徴のような姿。

芙蓉の花

その方は、大阪梅田にある「工芸店ようび」オーナーの眞木啓子さん。初めてお伺いしたのは、藤吉憲典が肥前磁器作家として独立してから数年の頃でした。当時、器ギャラリーの名店と呼ばれるところに、作った器を持って伺い、見て(評価して)いただくということを繰り返していました。『家庭画報』『婦人画報』などに特集されていた、作家ものの器を扱うギャラリーさんは、ほとんどが東京都内や関西圏のギャラリーさん。インターネットが今ほど当たり前ではなかった時代です。ギャラリー情報を集め、実際に足を運んでお店の雰囲気を確認し、オーナーさんと対面でお話をしたうえで、双方納得してお取引がスタート、というのが藤吉のやり方でした。

肥前磁器に描かれる古典文様には「芙蓉手(ふようで)」という様式があります。下の写真の器の文様は「染付間取芙蓉手岩花鳥文(そめつけ まどりふようで いわかちょう もん)」。

染付芙蓉手輪花縁小鉢 藤吉憲典

作家として独立したての頃、藤吉憲典の描く線はとても細く几帳面でした。繊細といえばよく聞こえますが、その線は使う人に緊張を強いるものだったかもしれません。藤吉の作った芙蓉手(ふようで)の器を見ての眞木さんの第一声が「芙蓉手って、どういう文様か考えた?」ということでした。「芙蓉の花は知ってる?ちゃんと観察した?」と。「芙蓉手」は「フヨウの花のような雰囲気の文様様式」のことで、花のやさしくやわらかくおおらかな雰囲気こそが文様の魅力となります。

もう20年以上前のことですが、フヨウの花を見るたびにはっきりと蘇ってきます。この出来事が、わたし以上に藤吉本人に響いていたのは言うまでもありません。仕事を続けていると、折々に原点回帰を促される地点(あるいは出来事)が生まれてきますが、その重要な地点のひとつです。現在、藤吉憲典とようびさんとのお取引はありませんが、共通の知人から、眞木さんが「藤吉さん頑張ってるようね、元気かしら」とおっしゃってたと聞きました。ほんとうにありがたいことです。今ふりかえって考えると、ダンナが作家としてスタートした時代は、「作家ものの器」というジャンルを切り開いてきた、器や伝統工芸について造詣が深く確固たる信念を持つ、厳しくも愛情あふれるオーナーさんたちに出会うことができた良い時代でした。素晴らしいギャラリーオーナーさんたちに鍛えていただいて、今があります。

福岡県中小企業ステップアップ支援事業「サッシン・ベース」ワークショップ第二回目。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

福岡県中小企業ステップアップ支援事業「サッシン・ベース」ワークショップ第二回目。

福岡県の商工部スタートアップ推進課からご案内をいただき、8月から参加している支援事業「サッシン・ベース」。サッシン・ベースでのワークショップは、事前にいただいたスケジュールによると、ぜんぶで3回。そのほかに企業訪問ツアーがあり、3回のワークショップが終わったら、デモに向けてピッチ資料を作りこんでいく、という順番になりそうです。

ワークショップ第2回目は「事業開発で必要な考え方とビジネスモデル」ということで、きざしデザイン合同会社の代表・月原直哉氏のお話でした。ワークショップは毎回1時間半なのですが、「事業開発」についてガッツリ話をしたら1時間半ではとてもおさまらないということで、短縮(あるいは凝縮)バージョン。そのなかで、わたしに響いたポイントは、以下の5つ。


  • 売り手の意図と、買い手の行動は異なる=思いがけない需要に辿り着くことがある。
  • その事業によって、世界はどう変わる?
  • 実現するために、誰に伴走してもらうのか、どんなチームでやるのか。
  • 最初に買ってくれる人(イノベーター)は誰?
  • 事業開発の肝は「他力」=仲間を見つける。

ここ数年のわたしのテーマ「他力本願」が、やはり最重点事項であることを再確認する時間となりました。そのことは、頭では既にわかっているんですよね。だからこそ「他力本願」のチーム作りを実現するにはどうしたらよいか、行動ベースでの解決策が必要で。その手掛かりを得たくてサッシン・ベースに参加した、と言っても過言ではないのですが、なんにせよまずは自分が動かなければ、チームを作ることはできません。

ということで、わたくし個人的に、一番苦手とするところへのチャレンジを迫られています。がんばろう。