お散歩がてら津屋崎千軒のお雛様訪問:なごみ→豊村酒蔵→藍の家。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

お散歩がてら津屋崎千軒のお雛様訪問:なごみ→豊村酒蔵→藍の家。

ご近所観光案内施設・なごみが、「ご近所のお雛様」情報を発信してくれております。さっそく週末に見て回ってきました。

津屋崎千軒のおひなさま2025

まずはなごみからスタート。見ごたえのある大きな雛段飾りです。

なごみのお雛様

続いて豊村酒蔵。お座敷にずらりと並んでいます。よく見ると、三組のおひなさま。たくさんのお人形さんとお道具が、なんとも豪勢です。

豊村酒蔵のお雛さま

そして藍の家。今年は1階だけでの展示ですが、それでもたくさんのおひなさまがあって、見応えがあります。

藍の家のおひなさま

藍の家のおひなさま

お雛様は、見るのは楽しいばかりですが、設営と撤収がたいへんなのですよね。毎年頑張って並べてくださる皆さんに心より感謝です。三月末まではご覧いただけるとのこと、お散歩がてら津屋崎千軒でお雛様巡り、いかがでしょうか?

津屋崎千軒のおひなさま2025

企画展『古代ガラスと津屋崎古墳群』@カメリアステージ歴史資料館 を見て参りました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

企画展『古代ガラスと津屋崎古墳群』@カメリアステージ歴史資料館 を見て参りました。

カメリアステージ図書館の1階にある歴史資料館は、展示エリアは広いとは言えないまでも、空調管理のできる特別展示室があるなど、展示設備がちゃんとしています。図書館に行くついでに歴史資料を見ることができる、それもまあまあ良い環境で観れるというのは、実はかなり嬉しいことです。そして毎年この季節、年度末を目前とした時期に、その年の発掘調査の報告展示があったり、研究成果をテーマ展示にしてくれたりするので、それがまた、とても嬉しいのです。

今年度(令和6年度)の企画展は『古代ガラスと津屋崎古墳群』。副葬品として古墳から発掘されたガラス玉は、日本各地で見つかっていますが、今自分が生活をしている近くでそのようなものが見つかるというのは、なんだかワクワクするものです。今回の展示では、組成により色の異なる玉の種類や制作技法、作られたエリアと日本へ伝わってきたルートの解説などを知ることが出来ました。

展示ケースの上には、キャプションボードに丁寧な図説の解説が掲示してあり、展示内容や展示意図がわかるようになっています。その同じ内容が、持ち帰れる資料「展示解説書」として一緒に置いてあるのがまた親切でした。最近はどの館でもペーパーレス化が進み、解説等はウェブ上で確認できるようになる一方、紙媒体での資料配布が無くなりつつあります。「紙派」のわたしにとっては、カメリア歴史資料館での資料配布はありがたいことです。

企画展に合わせて関連イベントとして、福津市文化財課の学芸員さんによる「古墳に副葬されたガラス玉と交易」と題した歴史講座も開催されました。わたしはスケジュールが合わず参加できませんでしたが、こういう講座が市民に対して開かれるというのは、これまたとてもありがたいことです。

企画展『古代ガラスと津屋崎古墳群』は、福津市複合文化センター・カメリアステージ歴史資料館(1F)で、2025年3月10日(月)まで開催中です。企画展示エリアだけでなく、通史展示・特別展示室のなかにも、古墳からの出土資料などが展示されています。お近くの方、興味のある方、ぜひご覧くださいませ。

『古代ガラスと津屋崎古墳群』@カメリアステージ歴史資料館

2025年九州産業大学国際シンポジウム テーマは「美術館が変わる、若者が変える」でした。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

2025年九州産業大学国際シンポジウム 博物館と医療・福祉のよりよい関係 テーマは「美術館が変わる、若者が変える」でした。

今年も、学芸員研修会の年度まとめとなる、九州産業大学国際シンポジウムに参加いたしました。ここ数年の大きなテーマは「博物館と医療・福祉のよりよい関係」が続いていて、なかでも若年層や地域住民とのかかわりが、今回のテーマでした。

英国のダリッジ・ピクチャー・ミュージアムとつないでの国際シンポジウムは、ずっと続いています。発表者であるキュレーターのジェーンさんとは、コロナ禍前になる前の年度に、九産大で現地開催されたシンポジウムで一度お会いしています。定点観測的に毎年取組報告をお聞きするたびに、その歩みを止めないチャレンジへの敬意が湧いてきます。

以下、備忘。


  • How can historic paintings and old master peace speak and connect to contemporary lives and society?
  • The Past for the Present.
  • Unlock art for all.
  • Bringing art to life and life to art.
  • 「地域の人々にとって価値のあること」は、どんなこと?「自分に関係のある場所」と認識してもらうには?
  • 単に「教育」面での役割を担う場所、で終わらせないためには。
  • 「誰のストーリーを語るのか」を考えることの重要性。
  • Sending informal time in a formal place.
  • Oracle card →アートカード活用の可能性。
  • welcoming place としての galleries and museums。
  • 単なるアンケートによる意見聴取ではなく、resercherによる踏み込んだ調査と実験→フィードバック。
  • 理論と実践。
  • making place for young people
  • Museums are fundamentally for people
  • handling = making something が、making new friends につながる
  • 利用者にとって、意義のある存在であり続けるには。
  • 来館者が、自分の人生や経験とのつながりを見出したと思えるか。

2025年九州産業大学国際シンポジウム 博物館と医療・福祉のよりよい関係「美術館が変わる、若者が変える」より


今回もとても勉強になりました。ありがとうございました。

2025九州産業大学国際シンポジウム

お友だちの個展にお出かけ―日浦哲志 モノクローム写真展 IMAGINARY LINE-

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お友だちの個展にお出かけ―日浦哲志 モノクローム写真展 IMAGINARY LINE-

写真やら動画やらでいつもお世話になっている日浦さんが、久しぶりに個展を開いていらっしゃるので、遊びに行ってきました。わたしのブログで「日浦」とキーワード検索すると、日浦さんが手がけてくださった花祭窯の仕事を見つけることが出来ます。

場所は福岡市の西鉄平尾駅から歩いて10分ほどの場所にあるgallery otherさん。

日浦哲志 モノクローム写真展 IMAGINARY LINE

写真が素晴らしかったのはもちろん、期間中馴染みのバリスタを招いて珈琲販売のサービスをギャラリー内で行っているというのも、日浦さんらしい発想と心遣い。美味しい淹れたて珈琲をいただきながら、写真を眺め、おしゃべりに興じる、とっても楽しい時間でした。わたしたちが伺ったのは平日でしたが、お客さまがひっきりなしにいらっしゃっていました。ギャラリースペースがかなり広かったのでまったく気になりませんでしたが、箱がもう少し小さかったら、けっこう混み合う感じだっただろうな、と。

2016年に藤吉の個展に日浦さんが一緒についてきてロンドンで撮ったものもあり、思わずニヤリ。すべての写真に、被写体を愛おしむ眼差しを感じました。今回はモノクロだけでしたが、次回はカラーも観たい!とお願いして、会場を後にしました。

会期は折り返しで今週末1月26日(日)まで。カメラや写真に興味のある方、ぜひおすすめです!

今年最初の九州国立博物館は「徳川美術館所蔵 菊の白露蒔絵調度 晴れなる輝き」。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

今年最初の九州国立博物館は「徳川美術館所蔵 菊の白露蒔絵調度 晴れなる輝き」。

九州国立博物館は、新年の展示で徳川美術館の「初音の調度」をするのが恒例になっていました。毎年、ポスターやウェブサイトで展覧会情報を目にしては「すごいなぁ、観に行きたいなぁ」と思いながらも足を運べずにおりましたが、今年ようやく観に行くことが出来ました。会場は常設展示フロアの4階「文化交流展示室」内。「九博は常設がすごい!」は、わたしが常々感じ、言いふらしていることです^^

さて「徳川美術館所蔵 菊の白露蒔絵調度 晴れなる輝き」。美しい!のひとことです。なかでもわたしが一番惹かれたのが、こちら。

九州国立博物館は「徳川美術館所蔵 菊の白露蒔絵調度 晴れなる輝き」

大きな箱の中に、小さな箱が12個おさめられているというもの。その一つ一つが精緻で美しいのですから、蒐集心がくすぐられるといいましょうか、なんとも欲しくなりますね。展示されている小さな箱は11個で、ひとつ紛失したようだとの説明書きがありました。

いつもの「田中丸コレクション」の部屋でも美しいものをたくさん拝見。古伊万里は長年いろいろなところで現物や資料を見ているので、見覚えのあるものが多いのですが、今回「これ初めて見たかも」というものを見つけて嬉しくなりました。特別展の会期中では無かったので、来場者数もそれほど多くなく、ゆっくり楽しむことが出来ました。眼福眼福。

そして、今回の九博訪問で何が一番嬉しかったかと言えば、長らく空き店舗となっていたスペースに、ようやくレストラン&カフェが登場したことです。わたしが行ったのは特別展の無い平日の午後でしたが、そこそこ賑わっていました。これまでこのようなくつろげるスペースが無い状態だったことが、美術館愛好家としては懸念すべき状態だと感じていましたので、関係者でもないのにホッとしました。

昨年度は3階特別展示室のリニューアルのために販売が停止されていた「九博メンバーズプレミアムパス」が、今年は特別展「はにわ」から再開するという嬉しいニュースも。九博開館20周年記念の年なので、2025年度の特別展にも、大いに期待しているところです。

九州国立博物館

大阪都島区にある藤田美術館に行ってきました―大阪日帰り出張その1。

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大阪都島区にある藤田美術館に行ってきました―大阪日帰り出張その1。

ロンドン訪問時にいつもリサーチやアテンドを依頼しお世話になっているNさんが日本に帰国中というので、会いに行ってきました。アートや工芸関連はもちろん、広い分野でビジネスの数々のプロジェクトを担い、日本と英国の文化・経済の橋渡しをしておられるNさんには、ロンドン進出を模索していた頃から10年以上お世話になっています。「ロンドンまで行かなくても会えるなんて!」ということで、機会を逃さぬよう新幹線に乗り一路大阪へ。

アポイントの時間以外は、気になっていた場所をチェックする時間に宛てました。まずは都島区にある藤田美術館へ。前からその存在は知っていましたが、今回が初訪問です。関西エリアにある美術館は、万博前にリニューアルに入っているところが多かったのですが、藤田美術館もその一つ。新大阪駅から大阪東線と東西線を乗り継ぎ、大阪城北詰駅下車、3番出口を出たらそのすぐ横にありました!これならわたしでも迷いません^^

素晴らしかったです。まず建物がおしゃれ。そして展示室の作りの贅沢なこと。入館時にスタッフの方が「中の照明が暗いのと、展示ガラスの透明度が高いので、ぶつからないようお気を付け下さいね」とおっしゃったのが、まったく大げさではありませんでした。展示ケースのガラスがまったく気にならず、モノに寄り過ぎて「危ない危ない」とガラスから離れるということを何度も繰り返しました。

展示されている中身も、もちろん見応えたっぷり。今はまだ穴場のようで入館者がそれほど多くありませんでしたので、じっくり拝見いたしました。学芸員さんのキャプションパネルにも工夫がみられ、親しみを感じました。展示内容のガイドは、入館者各自のスマホを館内専用のWi-Fiにつなぎ、専用のウェブサイトで確認しながら拝見できる仕組みになっています。これまでの美術館サービスを、根本から見直している感じが伝わってきました。斬新というか無駄が無いというか、あっぱれです。

展示数は多過ぎず少なすぎず、一つ一つじっくり観てちょうど満足するぐらいの量です。この塩梅もまた心憎い配慮。展示替えのスケジュールは3か月ごとになっていましたので、機会を見つけて何度でも足を運びたいところです。展示を満喫した後は、庭園を通って出口に進むのですが、この庭園がまたGOOD。都市部での「美術館+庭園」というと、東京青山の根津美術館が頭に浮かびますが、藤田美術館もまた素晴らしかったです。すぐそばにOBP(大阪ビジネスパーク)のビル群があるとは思えない環境でした。

大阪藤田美術館

展示室内は、スマホでの写真撮影はフラッシュ禁止でOKです。

大阪藤田美術館

↑入ってすぐのこのメッセージにじわっと来ました。

大阪藤田美術館

↑本物がここにいらっしゃるとは知らなかった、有名な空也上人像。

大阪藤田美術館

↑収集者はこの方。

大阪藤田美術館

↑お天気が良かったので庭園でゆっくりしました^^

藤田美術館

超穴場です。おススメです。

2025年の藤吉憲典の展覧会情報など―陶芸家・磁器彫刻家・書画家-。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

2025年の藤吉憲典の展覧会情報など―陶芸家・磁器彫刻家・書画家-。

藤吉憲典の個展・企画展情報、本年もいくつもの機会を頂いております。お声掛けくださるギャラリーオーナーの皆さま、会場に足を運んでくださるお客さまに心より感謝申し上げます。まだ日程や詳細の確定していないものもございますが、現時点での展覧会予定をご紹介。

  • 4月19日~5月6日暮らし用品 茶器展(大阪・阿倍野)
  • 5月11日~5月16日桃居 藤吉憲典陶展(東京・西麻布)
  • 10月25日~11月4日暮らし用品 藤吉憲典個展(大阪・阿倍野)
  • 12月SLADMORE GALLERY クリスマス・ショウ(英国・ロンドン)

今年は暮らし用品さんでの企画展と個展があり、大阪でご覧いただける機会が2回あります。春の茶器展は複数の作家さんとご一緒するもの。藤吉憲典は中国茶や煎茶にお使いいただける小さめの急須・杯・菓子皿などをお届けする予定です。秋の個展では、前回2023年の個展の際にお客さまからご希望のありました「料理屋さん向けの器」もご用意いたします。気がつけば大阪万博の年でもあり、たくさんの方々に手に取っていただけると嬉しいな、と思っています。

隔年で開催していただいている桃居さんでの個展は、毎回新しいチャレンジの場となっています。オーナーの広瀬さんは、初個展のときからずっと変わらずに、藤吉憲典のチャレンジを見守り楽しんでくださっています。このような機会を頂けるのは作家としてほんとうにありがたいことです。今回も新鮮な驚きのある個展にしたいと考えています。

ロンドンSLADMORE GALLERYでのクリスマス・ショウは、ありがたいことに毎回熱心なコレクターの方にお買い上げいただいております。作品数が限られているため、ここ数年は早々に売約済となることが多くなっていました。ギャラリーの担当者とも話し合い、今年はゆっくりと選んでいただけるように、少し余裕をもってご用意する予定です。

当初2025年に予定していた北京・喜水ギャラリーさんでの個展は、日程調整の結果、年明けて2026年1月に開催することになりました。中国では春節前の時期となり、お祝いにふさわしい中国茶器や酒器などをたくさんご用意する予定です。一年先の話になりますが、どうぞお楽しみになさってくださいね。

また詳細が追加されましたら、その都度ご紹介して参ります。本年もどうぞよろしくお願いいたします!

博物館学芸員研修「オンライン語り場」―「恐れず弟子をとれ!~博物館の最コアユーザーの育成~」に参加しました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

博物館学芸員研修「オンライン語り場」―「恐れず弟子をとれ!~博物館の最コアユーザーの育成~」に参加しました。

2016年からお世話になっている、九州産業大学の緒方先生が責任者を務める博物館学芸員のための技術研修会。令和6年度も文化庁「大学における文化芸術推進事業」連続講座・オンライン語り場が開催されました。今年度のテーマは「地域の子ども、若者を支えるミュージアム活動」。最終回は、沖縄市立郷土博物館の主任学芸員さんからの報告でした。

以下、備忘。


  • 師匠はいますか?弟子はいますか?
  • 「もの」を中心に、時間・空間・こと・人とつながる(つなげる)。
  • 「恩師」との出会い。
  • 引き継ぎたい時間の流れ。
  • 背中を見せる・追いかける。
  • 子どもの「体験格差」。
  • 格差を縮小させることができる、公的施設での体験。
  • 博物館の理念に共感する「コアユーザー」。
  • 近隣施設との協力。
  • イベント参加者ではなく、「調査隊員」。
  • レポート(観察報告記録)を書くことで、より観察力が増す。観察力が増すと、レポートもよりレベルが上がってくる。の、好循環。
  • 単なる体験イベントではなく、科学的な成果も残す。上がる。→論文の発表、成果の共有(動画など)。
  • 科学者・研究者とは?-大学の研究者じゃなくても、在野でもできる!
  • 学校に行けない子たち→博物館へ!!
  • 来館者(弟子)も、学芸員(師匠)も、笑い合える場所。
  • 同じ方向性を見つめ、師の作った道の延長線上に、さらに道を進めること。
  • こんな仕事もあるよ!を示せる大人。
  • いろいろな場所に、それぞれに「師匠」が存在する。
  • 次の世代へ、の想い。空回りも多いけれど。

「恐れず弟子をとれ!~博物館の最コアユーザーの育成~」沖縄市立郷土博物館からの報告より


沖縄市での、子どもの教育環境に見られる問題点の提示からスタートした、今回の報告。「体験格差」の言葉が頭に浮かびました。経済的なゆとりが無いと、子どもに習い事や旅行などの体験をさせることが出来ないというのは、世の中がある程度豊かになったからこそ生まれた事態だとは思うものの、やはり切ないです。

公的施設である美術館博物館は、家庭での経済状況に関わらず、館に来る子どもたちに「体験」を提供できる場所です。その機能を最大に生かすことで「経済的な格差≠体験格差」を掲げていくことが出来る場所し、そうならなければならないと思いました。美術館博物館には、お金をかけた習い事や旅行などにも匹敵するような体験を、来館者に提供できるポテンシャルがあると信じています。

また参加者の自由な意見交換の場である「語り場」からは、芸員さんの立場の不安定さについての話がでました。日本の文化・教育行政の大きな課題ですが、現状がこうである以上、そのなかでいかに道を拓いていくかをそれぞれに考えて行くしかありません。報告者さんのお話のなかで「在野の研究者」という言葉が出ており、同様に「在野の学芸員」もアリなのです。もちろんそのなかで、いかに収入を得るかという問題は大きなものですが、現にわたしはフリーで動いているので、難しさと同時にたくさんの可能性・選択肢があることも感じています。これからは学芸員の在り方も、もっと自由になるように思います。

一番上の写真は、わたしが勝手に師と仰いでいる、齋正弘先生の著書。

ロンドンSLADMORE GALLERYのクリスマス・ショウがオープンしました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

ロンドンSLADMORE GALLERYのクリスマス・ショウがオープンしました。

ロンドン訪問時にはいつもアテンドを依頼しお世話になっているNさんから、初日のレセプション前にSLADMOREに行ってきましたよ!と、ご連絡をいただきました。アートや工芸の数々のプロジェクトを担い、日本と英国の文化の橋渡しをしておられるNさんには、もう10年以上お世話になっています。

12月4日晩にオープニングレセプションが行われ、クリスマス・ショウがスタートしました。今回は残念ながら、作家もわたしも会場に足を運ぶことが出来なかったのですが、おかげさまで藤吉作品ファンのコレクターさんからさっそくオーダーが入っているとのこと。ほんとうにありがたい限りです。急遽追加で送った作品も無事、会期前日にギャラリーに到着したということで初日に間に合い、いろいろとホッとしているところです。

SLADMORE GALLERYはロンドンで50年以上続く老舗であり、長年のコレクターさんがついていらっしゃいます。展覧会カタログは、上得意のコレクターさんに優先的に紹介するため、初日の時点で作品が売約済みになっていることが少なくありません。今回は、初日以降足を運んでくださったお客さまにも、藤吉作品をお買い求めいただけるようにと、急遽、カタログに載らない追加をお送りしたのでした。

ロンドンはすっかりクリスマスの景色になっているでしょうね。次回の展覧会には、必ず足を運びたいと思っています。


Unique sculpture by Edouard Martinet and Kensuke Fujiyoshi

4 December 2024 – 20 December 2024

Our Christmas season exhibition showcases Edouard Martinet’s new unique sculptures of insects, animals and birds, all remarkable and witty creations, and Japanese master ceramicist Kensuke Fujiyoshi with his new collection of exquisite porcelain animal boxes.

SLADMOREの公式サイトからお問い合わせくださいませ。

津屋崎千軒・藍の家で開催中の「津屋崎人形今昔展 SINCE 1777」を見て参りました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

津屋崎千軒・藍の家で開催中の「津屋崎人形今昔展 SINCE 1777」を見て参りました。

ご近所の国登録有形文化財・藍の家で開催中の「津屋崎人形今昔展 SINCE 1777 江戸時代から受け継がれた人形たちに会う日」を見に行ってきました。

津屋崎人形は江戸時代からここ津屋崎に伝わる工芸品。つくりとしては博多人形とほぼ同じで、この手の土人形は全国各地にあるようですが、受け継がれてくる中で、土地の風土やそれぞれの人形工房の個性が加わって、津屋崎人形ならではの面白さがにじみ出ている工芸品だと思います。

今では最後の一軒となってしまった「筑前津屋崎人形巧房」さん。当代=7代目の原田誠さんには、ご近所であることもあり、地域活動やら商工会活動やらでも、たいへんお世話になっています。

津屋崎人形今昔展 SINCE 1777

近年は、全国規模のショップとのコラボレーションで、一躍全国区のご活躍。この柔軟性が、継承の秘訣なのだろうなと思います。色を塗る作業はすべて手作業なので、とても時間がかかり、たくさん作るのはたいへんです。MUJI(無印良品)さんとのコラボでは「家族総出でやっても終わらない!」とおっしゃっていました。

津屋崎人形今昔展 SINCE 1777

個人的に一番今回目を引いたのは、このミニチュアドールハウス。素晴らしかったです。一代前は、このような店構えでなさっていたとのこと。

津屋崎人形今昔展 SINCE 1777

上からのぞくと、仕事場には絵具をはじめとした道具類が並んでいるのがわかります。

津屋崎人形今昔展 SINCE 1777

津屋崎千軒・藍の家で開催中の「津屋崎人形今昔展 SINCE 1777」は、2024年12月7日(土)まで。福津・津屋崎方面にお越しの際はぜひご覧くださいませ。