藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025―その5。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025―その5。

藤吉憲典の作品を取り扱ってくださっているギャラリーさんを、藤吉憲典公式サイトに掲載しています。「どこに行ったら見れるの?買えるの?」の疑問をお持ちの皆さんに、ご参照いただけると嬉しいです。トップページの下方「GALLERY」でご覧いただけます。2025年8月現在の情報です。

藤吉憲典公式サイト 日本語版 https://fujiyoshikensuke.com/ja/

ブログでもあらためてご紹介をスタート、その5は、大阪阿倍野の暮らし用品さんです。


暮らし用品

2012年にオープンした器屋さん。オーナーの米田さんが、手のぬくもりが感じられるもの、長く愛着を持って使えるものを基準に選んだ、暮らしの道具が並びます。

大阪市阿倍野区阪南町1-45-15
Tel:06-6628-2606
営業時間:11:00-18:00
店休日:水・木・金

https://www.kurashi-yohin.com/


雰囲気ある長屋の一角にある暮らし用品さん。入り込んだら長居してしまいたくなる、心地好い空間です。オーナーの米田さんは、IT系ベンチャー企業でキャリアを築いてこられたところからのご転身。もともと好きだった分野に進んだらこうなった、とおっしゃる姿はとても自然体で、穏やかな語り口のなかに信念を感じます。

二年に一度、藤吉憲典の個展を開催してくださっているほか、その時々のテーマ展(複数作家の参加による企画展)にもお声掛けいただくことがあります。これまで藤吉は個展がメインで、ほかの作家さんとご一緒する企画展への参加機会がほとんどありませんでしたので、暮らし用品さんのおかげで新たな視点をいただいています。

店名の通り、日々の暮らしで活躍する手仕事のものをたくさん扱っておられますが、実は料理人さんなどプロからの信頼も厚いお店です。


「藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025」次回は、ロンドンのSLADMORE GALLERY をご紹介いたします^^

藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025―その1。(桃居さん)

藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025―その2。(百福さん)

藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025―その3。(銀座黒田陶苑さん)

藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025―その4。(ギャラリー栂さん)

久しぶりに福岡市美術館をウロウロ―常設の「コレクション展」を楽しむ♪

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

久しぶりに福岡市美術館をウロウロ―常設の「コレクション展」を楽しむ♪

9月に開催する郷育カレッジの美術鑑賞講座の打ち合わせのため、福岡市美術館に行ってきました。打ち合わせは午後からでしたので、お昼前に美術館に入って、先にじっくり一周です。

現在、特別展示室では「Hello Kitty展」開催中の福岡市美術館。大濠公園に入ったとたんに、キティちゃんの紙袋を持った人がたくさんで、展覧会の盛況ぶりが伝わってきました。キティちゃんは好きですが、美術館でキティちゃんを見たいとは思わないので、今回は特別展はスルーして、常設展示のコレクション展示室へ。

2階にある近現代美術室のうち、毎年一回大幅な展示替えが行われるエリアがあり、前回訪問時から大きな変化が見られました。まずは展示室のつくり自体が変わっていたこと。これまでなかったところに壁が出現し、広い展示室のなかにいくつかのコーナーができていました。またキャプションボードだけでなく、作品を掲示している壁自体に文字や図を入れて、鑑賞方法をナビゲーションする仕組みも。学芸員さんたちが「鑑賞してもらうための工夫」をいろいろと検討しておられることが、伝わってきました。

その先に進むと、比較的短期でテーマ展示を入れ替えているコーナーです。「懐かしの風景~ニッポンの夏~」のタイトルで、絵画や版画作品が並んでいました。ここに並んでいた、伊藤深水の美人画シリーズの木版画が、見ごたえありました。

福岡市美術館 伊藤深水の美人画木版画
福岡市美術館 伊藤深水の美人画木版画

そして、ここで気が付いたのが、福岡市美術館の展示が、原則として写真OK(フラッシュNG)になっていたこと。監視員のお姉さんに「写真OKになったんですね!」と声をかけたら、ニッコリと「はい!ダメなところだけ、撮影禁止のピクトグラム表示が出ています」のお返事でした。ようやく福岡でもこの流れになってきたのですね、とっても嬉しいです。

昨年度リニューアル工事中で立ち入り禁止エリアになっていたところも、すべてオープンしていて、ホールにも新しい作品が設置されていました。ゆっくり横目に眺めつつ、続いては、1階の古美術のコレクション展示室へ。古美術のコレクション展示は、安定の素晴らしさで、ここに来ると気持ちが落ち着きます。企画展示室では、夏休みということもあり子ども向けに「音楽会」をテーマにした所蔵作品の展示でした。茶道具をメインとした松永記念館室も、夏の茶事をテーマにしており、学芸員さんたちの工夫の跡がうかがえます。このエリアは比較的展示替えが頻繁にあるので、次回訪問の9月には変わっているはずで、これまた楽しみです。

散々眺めた後に、福岡市美術館の教育普及担当学芸員さんと打ち合わせ。そのあとまた、一緒に常設展示室を2階から1階へと回りました。館の学芸員さんと一緒に回ると、展示の裏話などもお聞きできるのが楽しいです。役得で、ありがたいことです。福岡市美術館内をほぼ2周回って、歩数計は5000歩を超えていました。美術館博物館は、体を動かすのにも最適です^^

藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025―その4。

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藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025―その4。

藤吉憲典の作品を取り扱ってくださっているギャラリーさんを、藤吉憲典公式サイトに掲載しています。「どこに行ったら見れるの?買えるの?」の疑問をお持ちの皆さんに、ご参照いただけると嬉しいです。トップページの下方「GALLERY」でご覧いただけます。2025年8月現在の情報です。

藤吉憲典公式サイト 日本語版 https://fujiyoshikensuke.com/ja/

ブログでもあらためてご紹介をスタート、その4は、岡山のギャラリー栂さんです。


ギャラリー栂

岡山県といえば備前焼、の産地にほど近い、自然豊かな和気の里山に、2000年にオープンしたギャラリー栂さん。オーナー栂さんのお人柄と審美眼に、地元岡山を中心に根強いファンを持つギャラリーです。

岡山県和気郡和気町清水288−1
TEL 0869-92-9817
営業時間:11-17時
企画展・常設展 ※毎月変わって開催
定休日: 月曜日・第3日曜日

https://www.gallerytoga.com


栂さんでは、不定期に藤吉憲典の個展を開催してくださっています。器からアートまで、作家の作るあらゆるジャンルの作品を通して、紹介していきたいというのが、栂さんのスタイル。ですので、栂さんの個展では、実にバラエティ豊かな顔ぶれが並びます。初日には、参加人数限定にはなりますが、「アーティストトーク」を開催するのも定番。お客様からの質問にも答えられる形式で、作家・作品を知ってもらう機会となっています。熱心なお客様が多く、時間を延長することもしばしば。

オーナーの栂さんは、とてもパワフルで信念のある女性。お付き合いがスタートする前に、初めて津屋崎の花祭窯の工房までお越しになったときに、自らのギャラリーで何を発信したいのか、明確なビジョンを語ってくださった印象が鮮烈でした。ギャラリーに隣接して、栂さんのご子息が腕を振るうお蕎麦屋さんがあります。豊かな自然のなか、ギャラリーで眼福、お蕎麦で口福になれる場所。時間をかけて足を運ぶ価値のある場所、ゆっくり味わいたい空間です。


「藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025」次回は、大阪阿倍野の「暮らし用品」さんをご紹介いたします^^

藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025―その1。(桃居さん)

藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025―その2。(百福さん)

藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025―その3。(銀座黒田陶苑さん)

藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025―その3。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025―その3。

藤吉憲典の作品を取り扱ってくださっているギャラリーさんを、藤吉憲典公式サイトに掲載しています。「どこに行ったら見れるの?買えるの?」の疑問をお持ちの皆さんに、ご参照いただけると嬉しいです。トップページの下方「GALLERY」でご覧いただけます。2025年8月現在の情報です。

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ブログでもあらためてご紹介をスタート、その3は、銀座の黒田陶苑さんです。


銀座 黒田陶苑

1935年の創業以来、厳選された日本の近現代陶芸作品や古陶磁を取り扱う、日本を代表するギャラリーです。北大路魯山人の鑑定ギャラリーとしても知られています。

東京都中央区銀座7丁目8-17虎屋銀座ビル5階
Tel:03-3571-3223
営業時間:11:00~19:00
定休日:月曜日
https://kurodatouen.com

別館:銀座 黒田陶苑アネックス

中央区銀座6-12-14 銀緑館2F
営業時間:12~18時
定休日: 月・火曜日


日本の近代陶芸の担い手たちと、美術工芸たる陶芸文化を支えてきた銀座の黒田陶苑さんは、多くの陶芸家が目指す場所です。公式サイトの「銀座黒田陶苑 社史」で、日本陶芸史上で黒田陶苑さんが果たしてきた役割を垣間見ることができます。

そんな黒田陶苑さんと藤吉憲典とのご縁は、三代目店主・黒田佳雄さんにより始まりました。黒田さんと藤吉の初見のエピソードは、思い返すにつけニヤリとなります。物故者含めそうそうたる陶芸家の作品を扱う黒田陶苑さんに対して、芸術学歴も師匠筋も所属も持たない藤吉がアポを取ったときのこと。はじめは会う時間が取れないとおっしゃっていた黒田さんが、作品をご覧になった途端に出てこられ、その場で最初のお仕事の打診を受けたのでした。

当時は(今もそうかもしれませんが)、名の売れた老舗ギャラリーほど、後ろ盾のない作家を門前払いすることが少なからず。作品を見る前に「どこの先生におつきですか?」「どなたからのご紹介ですか?」とご質問なさるオーナーさんはけっこうありました。そんななか、超ご多忙の黒田さんが、藤吉の器を見ただけで、作家の経歴などほとんど聞くことなく、その場で会い、扱うことを決められたことに、勝手に運命的なものを感じました。

おかげさまで、一年おきに個展の機会をいただいています。次回は来年2026年。とても楽しみです。


「藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025」次回は、岡山の「ギャラリー栂」さんをご紹介いたします^^

藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025―その1。(桃居さん)

藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025―その2。(百福さん)

藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025―その2。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025―その2。

藤吉憲典の作品を取り扱ってくださっているギャラリーさんを、藤吉憲典公式サイトに掲載しています。「どこに行ったら見れるの?買えるの?」の疑問をお持ちの皆さんに、ご参照いただけると嬉しいです。トップページの下方「GALLERY」でご覧いただけます。2025年7月現在の情報です。

藤吉憲典公式サイト 日本語版 https://fujiyoshikensuke.com/ja/

さて「その1」は、東京西麻布の桃居さんでした。

藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025―その1。

「その2」は、南青山の百福(ももふく)さんです。


百福(ももふく)

2004年のオープン以来、オーナー田辺さんが工藝作家の器をセレクトし、「自分が好きだと思うもの、心が動くもの」を紹介しています。

東京都港区南青山2-11-6 1F
TEL:03-6447-0952
営業時間:12:00~18:00
不定休
https://www.momofuku.jp/


現在は南青山でお店を構えていらっしゃる百福さん、そのスタートは町田でした。オーナーの田辺さんが、お店をオープンする前に、佐賀・花祭の山奥まで足を運んできてくださったことをよく覚えています。それからもう20年以上のお付き合いになります。上の写真は、2022年の百福さんでの個展のDM。田辺さんがお撮りになる写真や動画は、作品の美しさ・魅力を雄弁に伝えてくださいます。技術的な面もさることながら、器への愛情あればこその写真で、ついつい「あの写真貸してください」とお願いすることも。

「作家ものの器」や「文化の継承」について、確固たる信念をお持ちの田辺さん。わたしは同世代の親しみやすさもあって、お伺いすると話題がはずみ、たくさんのことを教えていただいています。ふだん家庭で使う器はもちろん、お料理屋さんでも品良くカジュアルに使える器のセレクトが素晴らしいです。作家の個展だけでなく常設もなさっていますので、気軽に立ち寄って楽しんでいただけるお店です。


「藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025」次回は、銀座黒田陶苑さんをご紹介いたします^^

藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025―その1。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025―その1。

少し前にもご紹介しましたが、今年の6月に、藤吉憲典公式サイトの日本語版が完成しました。

今回のリニューアルでは、藤吉憲典の作品を取り扱ってくださっているギャラリーさんを追加掲載するのも目的の一つでした。「どこに行ったら見れるの?買えるの?」の疑問をお持ちの皆さんに、ご参照いただけると嬉しいです。トップページの下方に「GALLERY」コンテンツを掲載しています。2025年7月現在の情報です。

藤吉憲典公式サイト 日本語版 https://fujiyoshikensuke.com/ja/

せっかくなので、あらためてこちらのブログでもご紹介していこうと思い立ちました。ギャラリーさんだけでなく、料理屋さんで使ってくださっているところも、ご紹介していけたらと思います。トップバッターは、5月に個展でお世話になったばかりの桃居さんです。


桃居(とうきょ)

※現在桃居さんは個展のみで常設展示はありませんので、お店に行かれても藤吉憲典の器をご覧いただくことはできませんが、お尋ねになりたいことがありましたら、桃居さんで取り次いでいただくことが可能です。

1987年のオープン以来、オーナー広瀬さんが、顔の見える作家の「美しい仕事」を探り出し、顔の見えるお客様へと橋渡しをしている名ギャラリーです。

東京都港区西麻布2-25-13
Tel:03-3797-4494
営業時間:11:00~18:00(最終日は17:00まで)
毎月、1日~6日・11日~16日・21日~26日
http://www.toukyo.com/


広瀬さんがお店を開いたのが1987年、花祭窯は1997年スタートです。いつからお付き合いが始まったか、正確には覚えていないのですが、2000年頃だと思います。土ものの作家さんを中心に扱っておられた桃居さんでしたが、その審美眼に適いたいと、作品を見ていただくためにアポイントをとったのが、一番最初でした。

藤吉憲典が磁器作家として活動をスタートしてから、いくつものギャラリーさんにお世話になっていますが、現在もお付き合いのあるギャラリーオーナーさんのなかでは、桃居の広瀬さんは一番長いお付き合いです。広瀬さんのすごいところは、いつも、ずっと、相手が誰でも、常に丁寧なスタンスが変わらないこと。人間的な度量の広さと常に謙虚な姿勢を貫かれる姿、ご自身の揺らがない価値観・美意識を示してくださいました。こんなふうな人物になれたらすごいけれど、ぜったいに自分には無理だと思うほどに、尊敬している人です。これからもずっと、広瀬さんから学び続けたいと思っています。


「藤吉憲典の器に会えるギャラリー・お店情報など2025」次回は、南青山の百福(ももふく)さんをご紹介いたします^^

肥前磁器作家・藤吉 憲典の、2025年下半期個展予定とギャラリーさん情報など。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

肥前磁器作家・藤吉 憲典の、2025年下半期個展予定とギャラリーさん情報など。

気がつけば7月も中旬を過ぎ、今週末は地域のお祭り「津屋崎祇園山笠」が開催されます。毎年この山笠が、1年の折り返し地点という感じがしています。

さて藤吉憲典。5月の桃居さんの個展終了後は、お待たせしているご注文品の制作と納品を粛々と進めております。おかげさまでここ数年、お料理屋さんからご用命いただくことが増えてきて、チャレンジングな食器づくりに取り組んでいます。そして、今年後半の展覧会に向けての作品作りの準備。将来のアウトプット(作品制作)に備えて、意識的・無意識的なインプットも大切な準備ですので、そのような時間もとれるようにしています。


藤吉憲典2025下半期予定

★10月25日~11月4日暮らし用品 藤吉憲典個展(大阪・阿倍野)

今春は「茶器展」でもお世話になりました暮らし用品さん。一昨年に続いて二度目となる今秋の個展では、お客さまからの声にお応えして、お家でのふだん使いの器だけでなく、料理人さんに喜んでいただける器もお届けいたします。

会期:10月25日(土)~11月4日(火)
場所:大阪市阿倍野区阪南町1-45-15
電話:06-6628-2606
https://www.kurashi-yohin.com/

★12月 SLADMORE GALLERY クリスマス・ショウ(英国・ロンドン)

ロンドンSladmoreでのクリスマス・ショウに、今年も参加いたします。人気のAnimal Boxesシリーズの新作を中心に、Kensuke FujiyoshiならではのColored Porcelain Sculpture(彩色磁器彫刻)作品をお届けいたします。

会期詳細は、決定次第告知いたします。

ロンドン セントジェームズ ジャルミンストリート 57
Tel. +44 (0)20 7499 0365
営業時間:月~木 10:00~18:00、金 10:00~17:00
定休日:土・日
https://sladmore.com


展覧会以外の予定としては、9月に地元の中学校二年生の職場体験学習受け入れ、11月にシルクスクリーン作品発表展示会なども。一つ一つの仕事を大切に、しっかり取り組んでまいります。

今年の6月に、藤吉憲典公式サイトの日本語版が完成しました。藤吉憲典の作品をご覧いただくことのできる取り扱いギャラリーさんを掲載しておりますので、ご参照いただけると嬉しいです。トップページの下方に「GALLERY」コンテンツがあります^^

藤吉憲典公式サイト 日本語版 https://fujiyoshikensuke.com/ja/

大牟田~柳川-お墓参り、大牟田市動物園、ともだちや絵本美術館、御花、立花家資料館。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

大牟田~柳川-お墓参り、大牟田市動物園、ともだちや絵本美術館、御花、立花家資料館。

ここ数年足を運ぶことができていなかった、ダンナのお父さんのお墓参りに行ってまいりました。梅雨空が続くなか、奇跡的に終日雨が降らず、うっすらと陽射しさえ見えた一日でした。最近の活動を墓前にご報告。「あなたの息子は、かなり頑張っていますよ」と、「おかげさまで、あなたの遺してくれた『書道』が生きていますよ。ここからもっと生きてきますよ」と、「だから、楽しみに見守っててくださいね」を伝えました。ダンナのお父さんは早くに亡くなっているので、実はわたしはお会いしたことがありません。遺してくださったものを通して、存在を実感するばかりです。

墓前への報告が済んだら、恒例の「大牟田市動物園」です。12月のロンドンでのクリスマス・ショウに向けて新作の制作に入るダンナ。リスザル、ゴマフアザラシ、クジャク、カンガルー、キリンなどなど、恒例の楽しみにしていた面々に会えました。現在、大牟田市動物園では整備計画を実施中ということで、工事計画・実施中のエリアには動物がおらず、そこはちょっぴり寂しかったですが、新たに整備が完了するのを楽しみにしたいと思います。

大牟田市動物園のなかには「ともだちや絵本美術館」なる美術館が誕生していました。こちらは初訪問。令和3年10月に、動物園が開園80周年を迎え、そのタイミングでのオープンということです。美術館内の「えほんギャラリー」がちょうど展示入れ替えで見ることができなかったのはとっても残念でしたが、動物関連を中心とした絵本の数々が子どもの目の高さに展示されたホールは、親子連れがゆっくりできる配慮が行き届いていて、とても良かったです。親子連れがゆっくりできる空間は、広い世代に対して優しい空間になりますね。えほんギャラリーは次の機会を楽しみにすることに。

続いては「柳川藩主立花邸御花」へ。「文化財に泊まる」をテーマに2025年1月に新規オープンした宿です。立花家の邸宅としての御花の歴史は、江戸時代1738年にさかのぼり、料亭の御花のはじまりは1925年から。柳川の観光資源としても有名でしたので、佐賀に住んでいた時からずっと知ってはいましたが、柳川はいつも通り過ぎるばかりで、今回が初訪問となりました。素晴らしい宿泊体験となりました。まずはチェックイン後夕方から文化財ツアーがあり、館内を解説付きで案内していただくことができました。所要時間は30分ほどで、簡潔に、立花家と御花の歴史、経緯を知ることができ、わかりやすくてとても良かったです。滞在中の決まった時間内は、宿泊者は自由に文化財である館内を見て回ることができるので、ツアーのあとに、自分のペースであらためて観て回ることができたのが、とても贅沢でした。

今回のツアー、ラストの訪問先は「立花家資料館」。御花の敷地内にあります。実はここの展示内容が、素晴らしく見ごたえがあり、ちょっとびっくりしました。資料で「大名文化」という言い方をしていましたが、まさに、言いえて妙と感じました。今回拝見したなかでは特に、婚礼調度品の素晴らしさに感激し、人形の面白さに脱帽しました。雛人形のお道具の数々に唸り、御所人形、加茂人形の剽軽な佇まいに大騒ぎしてまいりました。小さいものに込められたセンスと技術、最高です。約5千点の収蔵品をお持ちとのことですので、あたりまえですが、展示してあったのはほんの一部であり、ほかにもこのようなお宝があると思うと、ワクワクします。これはときどき観に行かねばなりません。

実はダンナの藤吉家には、その昔「立花家の家臣だった」という言い伝えがあったらしく、嘘か本当かわからないといいつつ、柳川の城下にはたしかに「藤吉」という地名もありますので、なんらかの縁があるのは確かなのかもしれません。上の写真は、柳川城下の古地図に「藤吉」の名前を探すダンナ(笑)。ともあれお義父さんの墓前に近況報告ができてひと安心の、大牟田~柳川ツアーでした。

大阪万博視察・番外編-「竹中大工道具館」に行ってまいりました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

大阪万博視察・番外編-「竹中大工道具館」に行ってまいりました。

今回の大阪出張は、万博の視察がメインイベントでした。前日入りでしたので、毎回出張時のミッションにしている、美術館博物館訪問を検討。万博に合わせて、京都・奈良の国立博物館と大阪市美術館では国宝を集めた特別展が開催されている、というのはもちろん知っていたのですが、今回は混雑するところは万博だけで十分…ということで、別の場所を選択。ずっと行きたいと思っていた「竹中大工道具館」に、ついに行ってまいりました。博多から新幹線に乗り、新大阪の一つ手前の新神戸駅で降りて、歩いて3分ほど。駅からすぐ近くの便利な場所です。

竹中大工道具館は、ご存じ関西拠点の大手ゼネコンのひとつ竹中工務店さんが、「大工道具」を民族遺産として収集・保存・研究・展示する目的で、1984年に開館なさったものです。新神戸駅の建物は、2014年に移転したものとのこと。上の写真の見事な門構えに、思わず「おおー!」と声が出ました。当日は霧雨がずっと降っていたのですが、雨の景色を見れてラッキー!とさえ思わせる美しい佇まいでした。中に入れば、見事な建築としつらえと展示の数々に、ワクワクどきどき。ずっと居たくなる空間でした。

竹中大工道具館

展示内容のすごさもさることながら、展示方法の種類・工夫がすごいです。

竹中大工道具館

引き出し式の展示ケースは、わたしのあこがれ。見事でした。

竹中大工道具館

茶室がどのようになっているかを見ることができる、スケルトンの実物大模型。靴を脱いで茶室の中に入ることができるのが嬉しいですね。写真左奥の壁の向こう(裏側)には、ちゃんと水屋もありました。

竹中大工道具館

展示室から外に出ると、小径の奥に休憩室がありました。これまた美しく落ち着く空間で、ゆっくり庭を眺めつつ、一休みすることができました。

お目当てだったミュージアムグッズの「カンナのキーホルダー」は、残念ながら売り切れで、人気が高くて入荷してもすぐ完売してしまうということで、今回は「木槌のストラップ」をゲット。カンナのキーホルダーリベンジも含め、また足を運びたいと思いました。

竹中大工道具館

そして、これは翌日万博会場に行って知ったのですが、大阪万博会場のシンボルである大屋根リングは、実施設計・施工・監理に竹中工務店さんも入っておられたのですね。知らずに竹中大工道具館に行っておりましたが、図らずもグッドタイミングな組み合わせでした。

サントリー美術館での展覧会『酒呑童子ビギンズ』を観てまいりました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

サントリー美術館での展覧会『酒呑童子ビギンズ』を観てまいりました。

サントリー美術館の良いところは、数々のお宝を所蔵しておられるのはもちろん、立地が便利なこと、朝10時から開いていること、火曜日が休館日で月曜日は開いていること。ギャラリーのオープンはほとんどが11時か12時のため、そのオープン前にひとつ展覧会を見ることができるのは、とてもありがたいのです。また今回行ったのは金曜日でしたが、多くの美術館博物館施設がお休みをとる月曜日に開館しているというのは、美術館好きにとって救世主的であり、とても嬉しく助かります。

というわけで、今回の宿泊場所から歩ける場所ということもあって、展示内容を確認する前にサントリー美術館に行くことは決めていました。直前にウェブサイトで展覧会を確認したところ「酒呑童子」のタイトルが。実は酒呑童子の物語を知らないわたしには、いまひとつピンと来ていなかったというのが、正直なところでした。が、そこは美術館に対する信頼感があります^^

サントリー美術館公式サイトによると “酒呑童子は、日本で最も名高い鬼です。平安時代、都で貴族の娘や財宝を次々に略奪していた酒呑童子が武将・源頼光とその家来によって退治される物語は、14世紀以前に成立し、やがて絵画や能などの題材になって広く普及しました。” ということで、サントリー美術館が所蔵する「サントリー本」と呼ばれる絵巻物を中心とした展覧会でした。

修復が終わったばかりのお披露目展覧会となったサントリー本は、色彩が美しく、見事でした。絵巻物の絵が楽しいのはもちろん、物語を語る筆文字がまた素晴らしかったです。字の姿もまた饒舌ですね。サントリー本だけでなく、それに続く模本、類本の数々がまた面白く、絵の描かれ方の違い、文字の書き手による違いが、とても興味深かったです。気が付けば、観覧に予定していた1時間があっという間に過ぎていました。

個人的には、酒呑童子の物語を遡る「エピソードゼロ」の存在に興味を惹かれました。「はじまりの物語を描く」というのは、近年に始まったことではないのだと知りました。酒呑童子のルーツを日本神話に結びつけ、「スサノオノミコトによって酒に酔わされ退治されたヤマタノオロチの息子として生まれたのが酒呑童子」というストーリーが存在していた、というのがとても面白かったです。

展示室では、能の演目としての「酒吞童子」が演じられている様子の動画を観ることもでき、酒吞童子事態をよく知らなかったわたしにとっては、お話を理解するのに役に立つ仕掛けでした。絵巻物ばかりの展示は飽きることも多いのですが、今回のサントリー美術館さんの展示は、わたしにとっては時間が足りなかったくらいで、圧巻でした。

会期は2025年6月15日(日)まで。

サントリー美術館で開催中の展覧会『酒呑童子ビギンズ』