DM到着―11月は東京南青山の百福 momofukuさんで「藤吉憲典 展」です。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

DM到着―11月は東京南青山の百福 momofukuさんで「藤吉憲典 展」です。

11月は東京南青山の百福さんで個展です。ダンナ・藤吉憲典は、ただいま制作ラストスパート中。


百福 momofuku

藤吉憲典展(磁)

2024年11月9日(土)-11月15日(金)※会期中無休

12:00-18:00(最終日は17:00まで)

東京都港区南青山2-11-6-1F

TEL03-6447-0952

https://www.momofuku.jp

南青山百福 藤吉憲典展

南青山百福 藤吉憲典展

百福さんでの個展では、ご飯茶碗などふだん使いの器を中心にご覧いただける予定です。どうぞお楽しみに!

博物館学芸員研修会の連続講座-第3回「来館者に寄り添う鑑賞の『処方箋』」に参加しました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

博物館学芸員研修会の連続講座-第3回「来館者に寄り添う鑑賞の『処方箋』」に参加しました。

今年度の講座がスタートしました!とブログに上げていたのは、9月末のことでした。1回目2回目とリアルタイムでのスケジュールが合わず、開催後日アップされたYouTubeで講座の様子を拝見し、ようやく第3回にリアルタイムでの参加が出来ました。Zoomや動画の活用が当たり前になった昨今とはいえ、このように後追い参加をフォローをしていただけるのは、ほんとうにありがたいことです。

「ミュージアムと地域住民のつなぎ方を考える」をテーマに設定された連続6講座の第3回目は、鹿児島市立美術館さんの前野耕一先生からの取り組み報告でした。

以下、備忘。


  • 処方箋=作品を味わうための仕掛け。
  • 博物館浴によるレジリエンス(回復)効果。
  • 美術館を楽しむ=所蔵品を楽しむ。
  • 「鑑賞」に焦点のあった企画展。
  • 比べてみれば:気づきを言葉にする。2点1組での鑑賞による効果。
  • 見るを楽しむ:作品に設置された「問い」を頼りに鑑賞する。自分なりの意味や価値に気づく、言葉にする。
  • 小学校の図画工作授業の学習指導要領をもとに企画を考える→「能動的」な鑑賞。
  • 利用者(利用予備軍)の「困りごと」に対処←当事者に聞く。
  • 心理学者アビディル・ハウゼン氏の「感受性の段階」を根拠にしたプログラム→段階を上げていく。
  • 「アートカード」で鑑賞ポイントを学ぶ。
  • 自主的に使える教材の配置。
  • 教材の使い方動画を流す。
  • アートカード+問い
  • 課題:一人一人の課題に対して、それぞれに合った処方箋をどのように提供するか。
  • アウトリーチ教材としてのアートカード。
  • 視覚化する、言語化する。

講座終了後にまず決めたのは、花祭窯のアートカードを作ろう、ということ。藤吉憲典作品をモデルにしたアートカードは、美しいものが出来上がる確信があります。アートエデュケーション現場での活用イメージがどんどん湧いてきました。出来上がったらこちらでもご紹介いたしますね。どうぞお楽しみに。

2024年度の文化庁「大学における文化芸術推進事業」連続講座・オンライン語り場がスタートしました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

2024年度の文化庁「大学における文化芸術推進事業」連続講座・オンライン語り場がスタートしました。

2016年からお世話になっている、九州産業大学の緒方先生が責任者を務める博物館学芸員のための技術研修会。コロナ禍を経てここ数年は、Zoomを活用した「博物館リンクワーカー養成講座」のプログラムが定着してきています。その結果、全国各地の博物館施設から参加する学芸員さんが、ますます増えています。そうした成果を受けてでしょう、2024年度は昨年度までからの倍の数のプログラムが組まれています。

前半は「ミュージアムと地域住民とのつなぎ方を考える」後半は「地域の子ども、若者を支えるミュージアム活動」ということで、各6回=6施設×2テーマ、つまり12もの事例について、実際に携わった方から取り組み報告を聞くことが出来ます。その報告を受けて、学芸員をはじめとした専門職の皆さんとグループワークでの意見交換。この時間がまた、とても貴重です。

第一回目の九州国立博物館の教育普及担当学芸員さんからの報告は、視覚障がい者のかたとの美術鑑賞プログラム開発の取り組みでした。タイトルは「さわる、歩く、なりきる」。そのなかで、最も強調されていたのが「当事者に聞く」「当事者からフィードバックを受ける」ことの重要性でした。「たくさん失敗して、たくさんお叱りを受けながらやってきました」とおっしゃりながら、より意味のあるプログラムを開発するために、「聞く」「フィードバックを受ける」ための土台をしっかり築いてこられた、担当学芸員さんの地道な力を感じました。

緒方先生が責任者を務める博物館学芸員研修会の根本にあるテーマは、わたしが初めて参加した2016年から変わらず「ミュージアムとウェルビーイング」です。スタート当時は「ウェルビーイング」という言葉こそ使われていませんでしたが、「LIFE」すなわち生きること・命との関りに博物館施設が果たせる役割をずっと探求し続けていて、この核はずっと変わっていないと感じます。

連続講座は12月まで続きます。ひとつでも多くの事例から、自分の取り組みに生かせるものを学びとりたいと思います。

ロンドンSLADMORE GALLERYでのクリスマス・ショウ詳細がオープンになりました。

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ロンドンSLADMORE GALLERYでのクリスマス・ショウ詳細がオープンになりました。

Unique sculpture by Edouard Martinet and Kensuke Fujiyoshi

12月のロンドンSLADMOREでのクリスマス・ショウ。今回はフランスのエドワード・マルチネ氏との二人展です。実は同じギャラリーに所属していても、お会いしたことのない作家さんがほとんど。もっと頻繁にロンドンに足を運べるようになれば、その機会も増やせるとは思うのですが、今のところはなかなか思うようには渡航できておりません。そんななかマルチネ氏は、藤吉のSLADMOREでの初めての個展のとき…なので7-8年前になりますが…に顔を合わせる機会がありました。わたしの顔が緊張していたのでしょう、「楽しんで!成功するから大丈夫!」と声をかけてくださったのを覚えています。

Unique sculpture by Edouard Martinet and Kensuke Fujiyoshi
エドワード・マルチネと藤吉憲典の、唯一無二の彫刻

会期:2024年12月4日(水)―12月20日(金)

会場:SLADMORE GALLERY 57 Jermyn Street, St James’s, London, SW1Y 6LX

オープン:月-木曜日=午前10-午後6時、金曜日=午前10-午後5時、土曜日=予約制


Unique sculpture by Edouard Martinet and Kensuke Fujiyoshi

4 December 2024 – 20 December 2024

Our Christmas season exhibition showcases Edouard Martinet’s new unique sculptures of insects, animals and birds, all remarkable and witty creations, and Japanese master ceramicist Kensuke Fujiyoshi with his new collection of exquisite porcelain animal boxes.

Catalogues will be available soon.

展覧会カタログは電子カタログで配布されます。展覧会に登場する作品の最新情報をいち早くゲットしたい方は、SLADMOREの公式サイトから、ニュースレター(メールマガジン)を申し込むことをお勧めいたします。トップページ下方に申込フォームがあります。

ART FAIR ASIA FUKUOKA 2024を見に行って参りました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

ART FAIR ASIA FUKUOKA 2024(アートフェアアジア福岡)を見に行って参りました。

今年で9回目を迎えたアートフェアアジア福岡(以下、AFAF)。個人的に今年はスケジュールが合わないかもしれないと思い、チケットを手配していなかったのですが、お友だちからVIPチケットのお誘いがあって、時間も最終日に作ることが出来ましたので、「これはやはり、見に行って来いという神さまのお計らいだ」と思い、行って参りました。

例年、一人で行くかダンナと一緒に行くか、という感じだったのですが、今回はお誘いくださったお友だちご夫妻とともに四人で会場へ。会場は大相撲九州場所が行われる国際会議場です。広いし、出展ギャラリー数もそれなりの数ありますので、集合時間を決めて、それぞれ自由に見ることに。

会場入ってすぐに、福田平八郎と思しき画が一点、目に飛び込んできました。「あれ?」と思いつつ、吸い込まれるようにそのブースへ。やはり福田平八郎です。今年上半期に開催された展覧会「没後50年 福田平八郎」に足を運び損ねたわたしとしては、たとえ一点でも、思いがけず見ることが出来てラッキー♪の心境です。「AFAF Masters」と名付けられたそのブースでは、そのほか黒田清輝、藤田嗣治、マティス、ピカソ、梅原龍三郎、藤島武二などを見ることが出来ました。まさにMasters。AFAFのサイトで紹介されている作品のうち、展示されていなかったものがありましたので、どうやら売約済があったということですね。素晴らしい。

AFAF Mastersを堪能した後は、各ギャラリーブースへ。気になるものがあったら足を止めて見る。場合によってはギャラリストさんに話を聞いてみる、ということをしながら、1階2階のブースを回ったら、あっという間に時間が経っていました。各ブースには、そのギャラリーのギャラリストさんや、アーティストさんがおられて、こちらが希望すれば直接いろいろと話を聞くことができるのも、アートフェアの楽しいところです。

ぐるりと回った印象として、昨年よりも出展ギャラリー数が減っているかな?と感じました。数を調べてみたところ、やはり少し減っていたようです。アートフェアの運営側が出展ギャラリーの審査を厳しくしている、という可能性もあるでしょうし、出展側としても思ったような成果・効果を見いだせなければ出展を見送るということもあるでしょうから、内情を知らない者としては、これは一概にどうだということは言えません。ただ、客観的に見ていて、これまでずっと出展ギャラリー数・会場ともに「拡大拡大」という感じで動いてきていたAFAFが、また少し違った方向性での成長を目指しているのかもしれないという感想を持ちました。

友人ご夫妻と合流して、帰りの道々が最高に楽しかったです。AFAFでのそれぞれの感想を聞き、日本のアート市場のこと、アーティストや作品のことを、あーでもないこーでもないと勝手におしゃべりする時間の、まあ面白いこと。アートフェアにはこういう楽しみ方があるのだということを、AFAF9年目にして知りました。これもひとえに、アートフェアを福岡に根付かせようと取り組んでおられる、福岡のアート市場関係者の皆さまのおかげですね。ありがとうございます!

九州産業大学の公開講座―実証実験「『博物館浴』でリラックスしませんか」に参加して参りました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

九州産業大学の公開講座―実証実験「『博物館浴』でリラックスしませんか」に参加して参りました。

博物館学芸員の技術研修で毎年お世話になっている、九州産業大学特任教授・緒方泉先生からのご案内をいただき、「博物館浴」の実証実験に参加して参りました。美術館博物館がウェルビーイングに果たせる役割として、2020年から全国各地で実証実験を重ねてきておられる緒方先生。わたしもこれまでにも参加したことがありましたが、今回、久しぶりに福岡近隣で一般参加できる実証実験の機会とあって、足を運んで参りました。

アートエデュケーターふじゆりのブログ「博物館浴」に関する記事

実証に使用するデータは「血圧(最高血圧・最低血圧)、心拍数、心理測定(POMS)」です。「測定→美術鑑賞→再測定」によって、その変化を記録し、集まったデータから傾向や特徴を読みとります。二回目の測定が終わった後に、参加者に向けてのレクチャーがあります。

以下、備忘。


  • 「黙々鑑賞」と「おしゃべり鑑賞」
  • 「社会とのつながり」は、健康を考えるときに、食事や運動と並んで重要な要素の一つ。
  • 美術館博物館は日本全国に5700館以上あるのに、日本人の訪問回数平均は1.2回。
  • 博物館の社会的役割。
  • ロンドン大学研究グループによる2019年の論文で「文化芸術を鑑賞する習慣のある人は、そうでない人よりも、死亡率が有意に低い」。
  • 博物館美術館の新たな価値=知的・創造的役割+Well Beingへの寄与。
  • 10分の美術鑑賞でも、リラックス効果が認められる。
  • →「年間パスポート」サービス拡充・有効活用の必要性。
  • 「血圧・心拍数。心理測定」による実証実験は、「森林浴」において30年以上のエビデンスがある。
  • リラックス効果=血圧も心拍数も、正常値に戻ろうとする(高い人は下がり、低い人は上がる)。
  • 体調・状態により作品を選ぶ必要もあり。
  • 今後の動きとして「処方箋に『博物館』と書く」を目指したアプリ開発:このような体調のときは、このような作品を見ることがおススメ、を提案できるアプリ。

ちなみにわたし自身のデータとしては、「血圧」は美術鑑賞前後でほとんど変わりませんでした。これは、そもそも自律神経(交感神経・副交感神経)のバランスが安定している状態であったことを示しているようです。それに対して「心拍数」は鑑賞後で下がっており、リラックスして呼吸が深くなった状態に変化したらしいことがわかりました。

被験者としての体験もまた、今後提供していくアートエデュケーションに大きく役立ちそうです。機会をくださいました緒方先生に心より感謝いたします。

福岡市美術館の教育普及プログラムを活用した「知識要らずの美術鑑賞」―講座受講生の声。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

福岡市美術館の教育普及プログラムを活用した「知識要らずの美術鑑賞」―講座受講生の声。

福津市民のための生涯学習システム「郷育カレッジ」で、今年も「知識要らずの美術鑑賞」講座を開催いたしました―とお伝えしたのは、つい先日のことでした。

当日参加してくださった受講生の皆さまからの声が届きました。郷育カレッジでは、講座の品質向上のために、それぞれの講座の後に、必ず受講生にアンケートの記入をお願いしています。そのアンケート結果が、講師にフィードバックされます。実は今回、そのアンケートだけでなく、わざわざ個別にメールでご感想を送ってくださった受講生の方がいらっしゃいました。とても嬉しかったので、それもあわせて、こちらに備忘。


  • いろんな角度から美術品を見学できて面白かった。
  • 何もわからない展示物を前にして、ボランティアの方がいろいろ質問で意見を引き出してくださって、わかりやすくて楽しかった。
  • 新発見があり面白かった。もっとたくさんの作品を見たかった。
  • 美術館に行ってもなかなかじっくり見ることがなかったので、いい経験になった。
  • ひとつの作品をゆっくり見ることができてよかった。
  • ボランティアの方や学芸員の方に説明していただき、とても良かった。
  • 美術館はだまって見ないといけないと思っていたが、皆さんと話したり、ガイドさんのお話で理解が深まった。
  • またゆっくり美術館に来たいと思う。
  • おしゃべりしながらの鑑賞は、本当に楽しかった。
  • 今まで美術館は一人で出かけることにしていたけれ度、これからは気の合う人と一緒に出かけたいと思った。
  • 楽しい時間でした!

「知識要らずの美術鑑賞」2024年9月6日開催分アンケートより抜粋


「ゆっくりみることができた」「時間がもっとあったらよかった」というご意見が、何人もの方から複数ありました。今までとは違った美術鑑賞が出来たこと、もっとたくさん鑑賞したい!と思っていただけたことが伝わってきて、とても嬉しいです。

参加してくださった受講生の皆さま、ご協力いただいた福岡市美術館の教育普及担当の皆さま、いつも講座運営を支えてくださる福津市郷育推進課の職員さんに、心より感謝申し上げます。今年もありがとうございました!

郷育カレッジ「知識要らずの美術鑑賞」講座を開催いたしました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

郷育カレッジ「知識要らずの美術鑑賞」講座を開催いたしました。

福津市民のための生涯学習システム「郷育カレッジ」で、今年も「知識要らずの美術鑑賞」講座を開催いたしました。2021年の第一回目から、4年目となった今年も、たくさんの受講希望者の方が集まってくださいました。

昨年に引き続き今回も、福岡市美術館の教育普及プログラムにお世話になりました。福岡市美術館の常設展示を活用し、美術館ボランティアの方々が「対話型鑑賞」をナビゲートする、というものです。福岡市美術館の教育普及プログラムのなかでも「アウトリーチ」と呼ばれる、いわば「出前美術館」は、どうしても福岡市内での提供が原則優先となりますが(福岡市の公立美術館なので)、こちらから館に出向く分には、福岡市内外からの訪問に関わらず、充実したプログラムサービスを享受することが出来ます。

まずは福岡市美術館まで皆でバス移動です。移動時間が1時間ちょっとありますので、その時間を使って、ウォーミングアップです。「美術とウェルビーイング(心身の健康)」の最新の知見を、いくつかご紹介。参加者の皆さんの、日頃の「美術」「芸術」との関りについてご意見を聞きながら、日常的にできる美術の楽しみ方を共有いたしました。

美術館に到着後は、福岡市美術館の教育普及担当学芸員さんにバトンタッチ。そこからさらに、美術館ボランティアさんにバトンが渡されます。3つのグループに分かれて、それぞれに対話型鑑賞スタート。対話型鑑賞の「肝」は共有されていますが、各グループで進行を担当するボランティアさんによって進め方は少しづつ異なり、それもまた面白いところです。

約1時間かけて3つの作品を鑑賞。どのグループからも楽しそうな声が聞えてきました。最初は遠慮しがちだったのが、時間が経つにつれ、積極的に自由な会話が発生するようになります。鑑賞している皆さんの表情も生き生きしてきます。そういう変化を拝見していると、美術の力をつくづくと感じます。

グループワークが終わったら、30分の自由鑑賞時間。福岡市美術館の常設展のチケットは当日再入場が可能ですので、めいめいに「もう一度見たい」と思ったものを観に行ったり、ミュージアムグッズのショップを見たり、「美術館そのもの」を楽しむ時間です。キース・へリングの特別展もまだ期間中でしたので、30分で特別展に足を運んだ受講生の方もいらっしゃいました。

自由にアクティブに楽しむ美術館。受講生の方々からは「もっと時間があったら」というお声も聞こえましたが、帰りのバスでは皆さんの満足そうな表情を拝見して、ほっと安心いたしました。

今回もお世話になりました福岡市美術館の皆さまに、心より感謝申し上げます!

北京喜水ギャラリーさんでの「藤吉憲典 個人作品展」無事終了いたしました―ありがとうございました!

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

北京喜水ギャラリーさんでの「藤吉憲典 個人作品展」無事終了いたしました―ありがとうございました!

北京の喜水ギャラリーさんからe-DMが届きました!と言っていたのはつい先日のことのように思っておりましたが、

おかげさまで初北京訪問のダンナも無事に帰って参りまして、9日間の会期が終了いたしました。中国渡航に際し、お世話になりました皆さまに心よりお礼申し上げます。

北京喜水ギャラリー 藤吉憲典作品展

初日は、中国茶の専門家がいらっしゃって、ギャラリーでお茶会を開いてくださいました。参加者は定員いっぱいで、お茶もお茶菓子もとても美味しかったと、ダンナも喜んでおりました。またコロナ前の上海での個展のときにも感じていたことですが、若いお客様が多く、やきものについて熱心に質問をしてこられる方が多かったとのこと。もともと藤吉憲典は、技法等についてもまったく秘密なく、聞かれたことは何でも教えますよ、というオープンな姿勢ですので、そんなところもご来場の皆さまに喜んでいただけたようです。

北京喜水ギャラリー 藤吉憲典作品展

今回は初めてだったこともあり「ミニ個展」という位置付けでしたが、来年は「本個展」を予定しています。その内容について、オーナーさんとしっかり打合せも出来たようで、とても充実した北京滞在となったようです。来年が楽しみです。

北京喜水ギャラリー 藤吉憲典作品展

北京喜水ギャラリー 藤吉憲典作品展

北京喜水ギャラリー 藤吉憲典作品展

続・まるっと一日、福岡市美術館デー:美術館使い倒しのススメ。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

続・まるっと一日、福岡市美術館デー:美術館使い倒しのススメ。

開催中の「キース・へリング展」を見て参りました、と書いたのは昨日のことでした。

「クールシェアスポット」という言葉がだんだんと広まってきましたね。環境省のサイトによると、「公園や図書館などの公共施設を利用することで涼をシェアする、など1人あたりのエアコン使用を見直すことがクールシェアの考え方」だそうです。ということは、美術館・博物館も、そのシェアスポットとして最適な空間ですね。クールシェアを意図したわけではありませんが、わたしの「まるっと一日、福岡市美術館デー」は、まさに酷暑のこの夏にぴったりの行動だったのかもしれません。

福岡市美術館は9時半開館。福津市にある花祭窯を朝8時過ぎに出て、電車とバスを乗り継ぎ、9時半過ぎに美術館に到着しました。博多駅からは、地下鉄または西鉄バスを使うことになります。わかりやすいのは地下鉄です。地下鉄大濠公園駅で降りたら、大濠公園内を歩いて15分ほど。お堀の周りをぐるりと約半周で、気候が良いときは最高のお散歩コースです。博多からバスを使う場合は、福岡市美術館への最寄りバス停は、路線により「福岡市美術館東口」「赤坂三丁目」「福岡城・NHK放送センター入り口」と三つあります。初めはややこしく感じるかもしれませんが、慣れるととても使い勝手が良く、バス停から美術館への距離も徒歩3~5分なので、できるだけ歩きたくない場合は、バスがおススメです。

到着したらまずは、特別展のキース・へリング展へ。人気の高い特別展も、平日の朝一番に入ると比較的混みあわず、見やすいことが多いです。キース・へリング展も、人が増えてくる前に、三往復することが出来ました。特別展を出たら、所蔵品を展示する常設展示室、まずは2階にある近現代美術の「コレクションハイライト」へ。6月に展示替えが行われたということで、前回観たときとはまた少し顔ぶれが変わっていました。美術館というと特別展が注目されやすいですが、常設展示も見どころがたくさんありますので、見逃せません。

ここまで見終わったら時計はもうすぐで12時というところ。混みだす前に、お昼ご飯にすることに。福岡市美術館のなかには、レストランとカフェが入っています。今回はゆっくりしっかりご飯を食べたかったので、レストランへ。ニューオータニ博多が運営するレストランは、お値段もそれなりですが、まずその場所が美術館内で最も眺望の良い場所にあり、贅沢な気分を味わうことが出来ます。緑豊かな景色を眺めながらいただくランチは、とっても美味しかったです。ここは予約もできますので、特に週末など混みあいそうなときは、あらかじめ予約をしておくと安心ですね。

ゆっくり時間をかけてお昼を頂いたあとは、1階にある古美術の常設展示室へ。「松永記念館室」では「表具のキホン」のタイトルで書画の名品を観て学び、企画展示室では「田中丸コレクション 華やかなる九州の桃山茶陶」のタイトルで、土ものの名品を拝むことが出来ました。松永記念館室も、企画展示室も、定期的に入れ替えがあるので、訪れるたびに見応えがあります。東光院仏教美術室ではいつもの「阿吽」を見上げ、十二神将像を愛で、こちらも大満足。

そのあとは二階にある「美術情報コーナー」で書籍や雑誌を物色。気になる記事を読み、調べることが出来ました。このような図書や資料のコーナーの規模や使いやすさで言うと、同じく福岡市が運営する福岡アジア美術館の充実ぶりに俄然軍配が上がりますが、いずれにしても、「美術館で図書サービス」は活用したいおススメサービスです。

最後は、ミュージアムショップへ。何かを買いたいというわけではありませんが、どのようなものが並んでいるのかを見るだけで、美術を取り巻く世の中の動きが見えたり、その美術館が持っている特徴や「押し」が見えてきたりするのは、面白いことです。美術関連の本が並んでいるのも楽しいですね。わたしが出かけた当日は、海外からのお客さまが多くミュージアムショップにもおられたので、その方々がどのようなグッズに興味を示すのかが伝わってきて、なるほどと思いました。

さて美術館を満喫して気がつけば、時刻はもうすぐ16時というところでした。ほんとうに一日よく遊びました(笑)。