大阪万博視察・番外編-「竹中大工道具館」に行ってまいりました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

大阪万博視察・番外編-「竹中大工道具館」に行ってまいりました。

今回の大阪出張は、万博の視察がメインイベントでした。前日入りでしたので、毎回出張時のミッションにしている、美術館博物館訪問を検討。万博に合わせて、京都・奈良の国立博物館と大阪市美術館では国宝を集めた特別展が開催されている、というのはもちろん知っていたのですが、今回は混雑するところは万博だけで十分…ということで、別の場所を選択。ずっと行きたいと思っていた「竹中大工道具館」に、ついに行ってまいりました。博多から新幹線に乗り、新大阪の一つ手前の新神戸駅で降りて、歩いて3分ほど。駅からすぐ近くの便利な場所です。

竹中大工道具館は、ご存じ関西拠点の大手ゼネコンのひとつ竹中工務店さんが、「大工道具」を民族遺産として収集・保存・研究・展示する目的で、1984年に開館なさったものです。新神戸駅の建物は、2014年に移転したものとのこと。上の写真の見事な門構えに、思わず「おおー!」と声が出ました。当日は霧雨がずっと降っていたのですが、雨の景色を見れてラッキー!とさえ思わせる美しい佇まいでした。中に入れば、見事な建築としつらえと展示の数々に、ワクワクどきどき。ずっと居たくなる空間でした。

竹中大工道具館

展示内容のすごさもさることながら、展示方法の種類・工夫がすごいです。

竹中大工道具館

引き出し式の展示ケースは、わたしのあこがれ。見事でした。

竹中大工道具館

茶室がどのようになっているかを見ることができる、スケルトンの実物大模型。靴を脱いで茶室の中に入ることができるのが嬉しいですね。写真左奥の壁の向こう(裏側)には、ちゃんと水屋もありました。

竹中大工道具館

展示室から外に出ると、小径の奥に休憩室がありました。これまた美しく落ち着く空間で、ゆっくり庭を眺めつつ、一休みすることができました。

お目当てだったミュージアムグッズの「カンナのキーホルダー」は、残念ながら売り切れで、人気が高くて入荷してもすぐ完売してしまうということで、今回は「木槌のストラップ」をゲット。カンナのキーホルダーリベンジも含め、また足を運びたいと思いました。

竹中大工道具館

そして、これは翌日万博会場に行って知ったのですが、大阪万博会場のシンボルである大屋根リングは、実施設計・施工・監理に竹中工務店さんも入っておられたのですね。知らずに竹中大工道具館に行っておりましたが、図らずもグッドタイミングな組み合わせでした。

読書『六条御息所 源氏がたり』(小学館)林真理子著

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読書『六条御息所 源氏がたり』(小学館)林真理子著

実はこれまでに、ちゃんと『源氏物語』を読んだことがありません。わたしの世代だと、大和和紀さんの漫画『あさきゆめみし』で読んだ!という人が大勢だと思います。ちゃんと読んだことがないわたしでも、そのストーリーのところどころをなぜか聞き知っているというのが『源氏物語』のすごいところ。古典から小説、漫画、ドラマ、映画と、あらゆるメディアになっているが故、ですよね。

さて林真理子版・源氏物語。正直なところ、林真理子版が出なければ、『源氏物語』を読まずにいたかもしれませんので、ありがたいことでした。福津市の図書館にあったのはハードカバーの単行本版で、一章・二章・三章の各章が一冊になった三巻。文庫版は上下二巻にまとまっているようですね。ハードカバー三巻まとめて借りてまいりました。現在その「上」を読み終わったところです。

いやぁ、面白い。毎回同じような感想でなんですが、やっぱり林真理子さんはすごいなぁと思いました。長編を、本の厚さをものともせず、実に読ませます。そして、古典の原書では一登場人物である「六条の御息所」の「一人語り」形式で物語が進むのは、異例のことだそうですね。わたしは『源氏物語』のお話を通して読むこと自体が初めてでしたので、まったく違和感なく没入して読みました。そういえば林真理子版『風と共に去りぬ』の『私はスカーレット』は、主人公スカーレットの一人語りだったなぁ、などと思いつつ。

ストーリー自体は、皆さまご存じの『源氏物語』。それを、誰の視点から描くか、誰にどんなセリフを言わせるか、で、きっと印象が大きく変わるのだろうな、と思いました。古典を読むのはたいへんですが、このように現代語で意訳されたものが出ることで、気軽に楽しむことができるのは、とてもありがたいことです。そういえばカメリアステージ図書館では、NHK大河ドラマで『光る君へ』を放映していたときに(2024年なので昨年ですね)、『源氏物語』の読み比べイベントを開催していました。イベント参加者は、それぞれに自分が推す『源氏物語』関連本を一冊持って参加する、というもの。そんなイベントが企画出来るほど、『源氏物語』を底本とした本が出ているということですね。

さてわたしはこれから、二章・三章と二冊を読み進めることにいたします。ここからの展開も楽しみです。

『六条御息所 源氏がたり』(小学館)林真理子著

花祭窯は古民家なので、少しづつ修繕しながら住み継ぐことが必要で。

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花祭窯は古民家なので、少しづつ修繕しながら住み継ぐことが必要で。

現在花祭窯がお世話になっている建物は、昭和元年に建ったと伺っていますので、おおよそ築100年です。わたしたちが入居する前は何年も空き家になっていて、その前には借りて住んでいた人が何人かあったとのこと。その間にリフォームされている部分も、かなりありました。2012年に工房を移転してきたタイミングで、まあまあ大掛かりな改修をしましたが、その多くは「できるだけ建った時の状態に戻す」作業でもありました。フローリングになった板を外して土間を復活させたり、あとから張り付けられた天井を外して梁が見えるようにしたり。現代建築の便利さや快適さとは逆を行く修繕です。とはいえ手を入れようとすれば果てしなく修正すべき箇所がありましたので、優先順位をつけて、できるところから。

10年以上が経ち、その間も都度修繕を重ねてきましたが、古民家の良さを維持しながら、今後も長持ちするようにと考えるのは、建築素人のわたしたちだけでは難しいことです。幸い信頼できる建築家さんや建設会社さんがご近所にいらっしゃいますので、ことあるごとに意見を聞いたり、困ったときには教えていただいたりしながら、少しづつ修繕をしています。下の写真は移転してきてすぐのころ。こうして見直すと、そういえば格子戸も破損したり無くなったりしていたのを、古い建具から合うものを探し出してきてつけ直したのだったなぁ、などと、思い出します。修繕の必要な個所を見ていると、古くからの部分の老朽化ももちろんあるものの、途中でリフォームが入るなどの手が入ったところをきっかけに傷んでいるところが多いということに気づきます。

津屋崎千軒古民家、花祭窯

文化財的価値のある建物。わたしたちにできることは限られていますが、できるだけその価値を損なわないように、ここから100年後もこの建物が受け継がれているようにと、心しています。

花祭で梅摘み―今年の梅仕事はいつもよりちょっぴり早くシーズンイン。

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花祭で梅摘み―今年の梅仕事はいつもよりちょっぴり早くシーズンイン。

花祭へ、草刈りと、梅の収穫時期をチェックしに、行ってまいりました。5月は新緑が美しく、良い季節ですね。花祭の里山も、山の緑がキラキラして、小鳥がさえずっていて、とても気持ちが良かったです。上の写真は梅ではなく、先月行ったときには満開の花で迎えてくれた桜の木。葉っぱが青々と伸び、果樹用の桜ではありませんが、花のあとに小さなサクランボがたくさんついていました。

梅摘み=6月に入ったら「そろそろかな」というイメージなのですが、今年は少し早そうです。と思って確認してみたら、昨年も5月末に収穫に出かけていましたので、それよりまたちょっぴり早い、という感じですね。梅の状態チェックで出かけたのですが、もう採った方が良いものもあって、急遽ちょっぴり摘んできました。ちょっぴりといっても、3キロほどにはなったかな。もう少し実が大きくなりそうな木もありましたので、それはまたあとにすることに。それでも5月中に収穫したほうが良いかな、という感じですので、やはりいつもより少し早いですね。

今年の梅仕事は「梅干」一択。なんやかや言っても、結局我が家で一番消費されるのは梅干だと、20年以上の梅仕事でわかりました。週末は、漬け込み用の瓶やら塩やらの準備です^^

梅仕事

サントリー美術館での展覧会『酒呑童子ビギンズ』を観てまいりました。

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サントリー美術館での展覧会『酒呑童子ビギンズ』を観てまいりました。

サントリー美術館の良いところは、数々のお宝を所蔵しておられるのはもちろん、立地が便利なこと、朝10時から開いていること、火曜日が休館日で月曜日は開いていること。ギャラリーのオープンはほとんどが11時か12時のため、そのオープン前にひとつ展覧会を見ることができるのは、とてもありがたいのです。また今回行ったのは金曜日でしたが、多くの美術館博物館施設がお休みをとる月曜日に開館しているというのは、美術館好きにとって救世主的であり、とても嬉しく助かります。

というわけで、今回の宿泊場所から歩ける場所ということもあって、展示内容を確認する前にサントリー美術館に行くことは決めていました。直前にウェブサイトで展覧会を確認したところ「酒呑童子」のタイトルが。実は酒呑童子の物語を知らないわたしには、いまひとつピンと来ていなかったというのが、正直なところでした。が、そこは美術館に対する信頼感があります^^

サントリー美術館公式サイトによると “酒呑童子は、日本で最も名高い鬼です。平安時代、都で貴族の娘や財宝を次々に略奪していた酒呑童子が武将・源頼光とその家来によって退治される物語は、14世紀以前に成立し、やがて絵画や能などの題材になって広く普及しました。” ということで、サントリー美術館が所蔵する「サントリー本」と呼ばれる絵巻物を中心とした展覧会でした。

修復が終わったばかりのお披露目展覧会となったサントリー本は、色彩が美しく、見事でした。絵巻物の絵が楽しいのはもちろん、物語を語る筆文字がまた素晴らしかったです。字の姿もまた饒舌ですね。サントリー本だけでなく、それに続く模本、類本の数々がまた面白く、絵の描かれ方の違い、文字の書き手による違いが、とても興味深かったです。気が付けば、観覧に予定していた1時間があっという間に過ぎていました。

個人的には、酒呑童子の物語を遡る「エピソードゼロ」の存在に興味を惹かれました。「はじまりの物語を描く」というのは、近年に始まったことではないのだと知りました。酒呑童子のルーツを日本神話に結びつけ、「スサノオノミコトによって酒に酔わされ退治されたヤマタノオロチの息子として生まれたのが酒呑童子」というストーリーが存在していた、というのがとても面白かったです。

展示室では、能の演目としての「酒吞童子」が演じられている様子の動画を観ることもでき、酒吞童子事態をよく知らなかったわたしにとっては、お話を理解するのに役に立つ仕掛けでした。絵巻物ばかりの展示は飽きることも多いのですが、今回のサントリー美術館さんの展示は、わたしにとっては時間が足りなかったくらいで、圧巻でした。

会期は2025年6月15日(日)まで。

サントリー美術館で開催中の展覧会『酒呑童子ビギンズ』

西麻布・桃居さんでの「藤吉憲典陶展」に合わせて東京出張に行ってきました♪

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西麻布・桃居さんでの「藤吉憲典陶展」に合わせて東京出張に行ってきました♪

隔年で開催してくださっている、西麻布・桃居さんでの「藤吉憲典陶展」。初日・二日目は作家であるダンナが在廊、わたしは5日目(最終日の前日)にお伺いしてまいりました。会期終盤で終日ゆったりペース。ご来場のお客さま方と、比較的たくさんお話することができて、楽しかったです。オーナーの広瀬さんともゆっくりたくさんおしゃべりできて、濃い在廊時間となりました。ご来場くださいました皆様、ありがとうございました!

在廊日のお昼ご飯は、桃居さんのすぐご近所「おそばの甲賀」さんへ。週末には遠方からもたくさんのお客さんがいらっしゃるという人気店です。タイミングよくカウンター席に座ることができてラッキーでした。おやつには、これまたご近所の「ホブソンズ西麻布店」でアイスクリームをゲット。この西麻布店はホブソンズアイスクリームの日本第一号店だったそうです。夜は西麻布交差点から5分ほどのイタリアンダイニングmingoさんへ。ピザもパスタも大満足の美味しさでした。おかげさまで、西麻布を楽しむ一日となりました。

翌日は、朝一番にサントリー美術館へ。開催中の『酒呑童子』の展覧会を満喫した後は、銀座へ向かいました。藤吉憲典の器を使って下さている料理屋さんで、お昼のコース。そこで、つい先日藤吉憲典への取材依頼をくださった編集の方とカウンター席で隣り合わせるという、すごい偶然のラッキーもあり、楽しいお食事となりました。お料理ももちろん大満足です。お食事のあとは、すぐご近所の銀座黒田陶苑さんへご挨拶。虎屋ビル5階の本店は、ちょうど展覧会の入れ替え最中で大忙しのご様子でしたので、文字通りご挨拶のみで失礼し、別館アネックスへ。スタッフさんとおしゃべりしがてらの近況報告です。

今回の東京出張は、そこでミッションコンプリート。あとは、気になっていたお店をいくつかチェックしながら帰途につきました。そういえば前回の東京出張は日帰り。福岡から東京は飛行機の数も多く、日帰り出張が可能なのですが、宿泊することによって動ける範囲が広がるのも当然のことで、気持ち的にも余裕ができるのが良いですね。今回は気にかかっていたことをほぼすべてクリアすることができました。行きの飛行機からきれいに富士山が見えたのも、良かったです♪

というわけで、着物リメイク第一弾「薄手の羽織りもの」を作ってみました♪

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というわけで、着物リメイク第一弾「薄手の羽織りもの」を作ってみました♪

着物リメイク本を入手した「やる気」をキープしているうちに、さっそくまず一つ取り組んでみることにいたしました。本のタイトル「手縫い」「かんたん」「ほどかずそのまま」の言葉を信じて、チャレンジです。

単衣の薄手の着物を使いました。本に付いている型紙を使ったのは襟の形を切る時だけで、あとはほぼフリーハンドで裁断して、縫って、で、できました。もともとついている折り目などをうまく生かせるようになっているのですね。かかった時間は、半日×2日程度。きちんと丁寧にやろうとすると、もっと時間はかかると思いますが、それでも隙間時間でサクサクと進めることができそうです。これならせっかちで面倒くさがりのわたしでも、なんとか作れそうな感じがします。

本のなかから「自分が着れそうで、一番簡単そうなもの」を選んで作ったのですが、まずは第一弾が出来上がったのが、とっても嬉しいです。実際に羽織って外出してみたら、反省点が出てくるだろうと思います。次は、お茶のお稽古に着ていくスカートを作りたいな、と企んでいます。

読書『手ぬいでかんたん!ほどかずそのまま着物をリメイク』(ブティック社)高橋恵美子著

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読書『手ぬいでかんたん!ほどかずそのまま着物をリメイク』(ブティック社)高橋恵美子著

久しぶりに「縫い物」をしています。「あの人は着物を着るらしい」ということが知られると、不思議と着物が集まってくる、という経験を、着物を着る人はしたことがあると思います。お母さまやお祖母さまから受け継いだ着物がたくさんあるけれど、着ないし捨てることもできなくて…という方からいただくのです。きちんと仕立てられた良いもの、ほとんど袖を通していないものも多く、ありがたくいただき、着させていただいています。

自分のサイズに合わないものは、状態が良ければ、アップサイクルのきもの屋さんに差し上げていますが、生地が劣化していたり、ほんのちょっぴり虫食いがあったり、「そのままでは着ることができない」ものも。そういうものもなんとか生かしたいと取っておいた結果、着物箪笥が少しづつ混みあってきました。このままではイカンと、ようやく手を動かす気になったところで、この機を逃さずにハウツー本を探しました。

ネットで書籍情報を探してある程度目星をつけてから、博多の丸善へ。実際にページをめくってわかる情報も多く、最終的には売り場でこの本に決定。なんといっても「手縫い」「かんたん」「ほどかずそのまま」です。わたしにとって、これ以上に魅力的な単語があるでしょうか(笑)。ここからまずは一着でも完成させることが、最初のミッションです^^

↓下のリンク先は、ブティック社・高橋恵美子さん著の『手ぬいでかんたんに 着物をほどかず素敵にリメイク』です。わたしが入手したのは『手ぬいでかんたん!ほどかずそのまま着物をリメイク』なので、微妙にタイトルが異なり、中身も異なるのですが、このシリーズの最新版のようです。

『手ぬいでかんたん!ほどかずそのまま着物をリメイク』(ブティック社)高橋恵美子著

西麻布・桃居さんで「藤吉憲典 陶展」-実店舗とオンライン両方でスタート。

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西麻布・桃居さんで「藤吉憲典 陶展」-実店舗とオンライン両方でスタート。

桃居さんでの「藤吉憲典 陶展」スタートしました。初日在廊したダンナによれば、オープン前、早い時間から並んでくださるお客様方が何人もおられたため、桃居さんが少し早めに開場してくださったとのこと。とてもありがたく嬉しいスタートとなりました。

振り返れば、桃居さんとのお付き合いは、おおよそ四半世紀。その間ずっと、藤吉憲典のチャレンジを温かく見守ってきてくださっています。隔年開催での個展は、オーナーの広瀬さんに、毎回「新しい藤吉憲典」を見ていただく機会。商業的には厳しいチャレンジをしたときにも、面白がって楽しんで受け止めてくださる懐の深さに、なんども助けられています。桃居さんでの個展にかける作家の意気込みは、そんな広瀬さんの期待にお応えしたい一心でもあり。

一人でも多くの方に、現地会場に足を運んでいただけると嬉しいです。またオンラインでの展覧会もスタートしていますので、遠方の方は、ぜひこちらからご覧いただけると嬉しいです。どうぞご来場くださいませ^^

桃居 Online 展覧会 藤吉憲典の作品は5月11日から5月16日までの掲載となります。

桃居さんで「藤吉憲典陶展」

藤吉憲典 陶展

桃居

港区西麻布2-25-13
TEL03-3797-4494

5月11日(日)-5月16日(金)会期中無休
11-18時(最終日のみ17時まで)

http://www.toukyo.com/

3か月ごとのペースで味噌を仕込むことができるのは、糀屋さんのおかげ。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

3か月ごとのペースで味噌を仕込むことができるのは、糀屋さんのおかげ。

梅干と味噌はうちで漬けている、というのが、藤吉家の定番となっています。味噌を自分で作るようになったのは、20年以上前のこと。当時オンラインショップを構築するために、いろいろな業態の先進的なオンラインショップのオーナーさんに学んでいたなかに、「お家で手前味噌」の手作りセットを販売していた麴屋さんがいらっしゃったのが、きっかけでした。オンラインショップ運営のハード面・ソフト面ともに理解するためには、自分が実際に買い物をしてみることが一番の学び、というのがスタートでしたが、結果として味噌づくりが習慣になったという^^

子どものころに祖母が作った味噌を食べていたので、自分で味噌を作る姿はすぐにイメージできました。初めのころは、大豆の収穫が終わり麹が出来上がる2月~4月に一年分をいっぺんに仕込みました。大豆をゆでることから始まる一連の作業は、面白くも結構な力仕事でした。時間も丸一日がかりでした。それから20年以上が経った今は、つぶし大豆と麹を混ぜた状態まで作ってくださるお味噌屋さんを見つけ、そこの材料にお世話になっています。大正時代から続いているという老舗のお味噌醸造屋さんです。

年間を通して材料を準備してくださるので、しばらくは半年に一度10キロのペースで仕込んでいましたが、ここ1~2年は5キロづつをその都度仕込むようになりました。10キロまとめて作っていたときは、最後のほうになると熟成が進んでほぼ醤油のような状態になっていましたが、5キロづつだとそこまでになる前に食べ終わります。熟成しきった状態の味噌も好きですが、最近は少し若い状態のお味噌を美味しく感じるようになりました。

下の写真は、熟成がかなり進んだ状態のお味噌。ふちの方をよく見ると、溜まりのようになっているのがわかると思います。

我が家味噌

「5キロづつ」に切り替えた理由はもうひとつ、「あとは樽に移して押し込むだけ」の状態ではあっても、10キロを扱うのはかなり体力が要りますが、5キロだと楽々できるということに気が付いたのです。いつでも材料を持ってきていただけるのであれば、こっちのほうが良いかも、ということで、最近はほぼ3か月ごとに5キロづつ仕込んでいます。このゴールデンウィークにも、一つ追加。おかげで常に仕込み中の味噌が樽に1つ2つ眠っている状態で、ささやかなぜいたくです。