毎年四月の恒例行事、茶道南方流の献茶式&お茶会「南坊忌」でした。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

毎年四月の恒例行事、茶道南方流の献茶式&お茶会「南坊忌」でした。

毎年4月に開催される「南方流遠祖・南坊宗啓禅師 献茶会」。今年も参加することができました。まずは前日土曜日のお茶会準備。よく晴れて暖かく、お掃除日和の一日でした。

現在「つくばいのお掃除係」を拝命しているわたくし、同輩のお仲間と手分けして、露地の4か所にあるつくばいのお掃除からスタートです。つくばいがきれいになったら、今回は露地のお掃除にまわりました。準備に参加する皆さんの阿吽の呼吸で、屋内の準備に回る人、露地の掃除に回る人と、うまいぐあいに手分けして準備が進んでいくのが、毎度すごいところです。

さて露地では、季節柄どんどん草が伸びてきています。ちょうど満開を迎えているツツジの華やかさを横目に、細かいところまでお掃除していきます。お掃除しながらのおしゃべりがまた楽しい。南方流で茶道修業をスタートして10年以上経ちますが、その間ずっと変わらず凄いと感じるのは、こういうときに先生方が率先して一番動いておられることです。そんな先生方の背中を見ていると、少しでも役に立ちたいという気持ちが、自然と沸き上がります。

お茶会本番の日曜日は、南坊宗啓禅の法要の献茶からです。今年の献茶は和尚様のお点前を拝見することができました。献茶と読経が終わったら『南方録』のお勉強。毎回少しづつ、和尚様が原文・書き下し分・解説と読んでくださいます。難解な表現も多いですし、自分自身の未熟さゆえに理解できないこと多々、というのが正直なところ。ですが「わかっても、わからなくても、読んでいくことが大切」とおっしゃってくださるので、安心して耳を傾けています。

法要が終わったら、昼食をはさんで、濃茶・薄茶の残茶拝服です。今回は、いずれ「水屋係」として自ら考えて動けるようになることを目指して、ご指導をいただきました。結論から言えば、もう、ぜんぜん気が回らずご迷惑をかける結果となってしまいました。「やらないと、できるようにならないのだから、いいんですよ」とおっしゃってくださる皆さんに助けられています。

席に入れば入ったで、今回も末客を仰せつかり、これまたちゃんと働けず。皆さんに教えていただきながら、頭のなかが真っ白になりながら、でした。あとで冷静に考えたら「ふだんどおりにすればよい」とわかることが、そのときには、動けなくなったり、わけのわからない動きになってしまったりするのですから、なんだかな…という感じです。とにかく、自然と体が動くようになるまで、繰り返し失敗しながら学んでいくしかありません。

たくさん失敗し、たくさんご迷惑をかけながらのお茶会ですが、それでも終わったときにはとっても充実した気持ちになっているのは、ほんとうに周りの皆さんのおかげです。とても恵まれています。今回も、ありがとうございました。

花祭窯でお抹茶

大阪阿倍野の暮らし用品さんでの「茶器展」4月19日(土)スタートです。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

大阪阿倍野の暮らし用品さんでの「茶器展」4月19日(土)スタートです。

大阪阿倍野にあるギャラリー暮らし用品さんでの「茶器展」は、今週末4月19日オープンです。陶・磁・ガラス・木の作り手10名のお茶の器・道具が並びます。一つのテーマでいろいろな作家さんの作るものを見ることができる機会は、とても楽しいです。一昨年、やはり暮らし用品さんで開催された「酒器展」に続いて、今回は「茶器展」。

藤吉憲典も、急須・杯・菓子器など30点以上をお届け完了いたしました。昨年、中国北京の喜水ギャラリーさんで個展をしたご縁から、中国茶器を学ぶことができましたので、その成果も。急須、蓋碗、湯冷まし、杯、菓子皿などをお届けしています。今回の茶器展で、色絵(赤絵)を付ける作家は藤吉だけのようですので、会場に彩をお届けできると良いな、と思います。

通常の個展などより少し長めの会期で、ゴールデンウィーク最終日5月6日(火)までの開催です。大阪万博も始まりましたし、関西方面お越しの際に、お立ち寄りいただける方もあるかもしれませんね。ぜひご覧くださいませ。


茶器展

暮らし用品

場所:大阪市阿倍野区阪南町1-45-15
電話:06-6628-2606
会期:2025年4月19日(土)~5月6日(火)11時~18時
※水・木・金はお休み。
※初日4月19日は15時まで予約制、15時以降は予約不要。

※詳細は、暮らし用品さんのホームページでご確認ください)。

暮らし用品 茶器展

4月8日はお釈迦様の誕生日でした-花祭窯の四月・卯月(うづき)の庭。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

4月8日はお釈迦様の誕生日でした-花祭窯の四月・卯月(うづき)の庭。

昨日は博多でお茶のお稽古。先生方とおしゃべりしていたら「今日は花祭(はなまつり)よね!」という話題になりました。そうそう!うっかりしていましたが4月8日でした。

花祭=お釈迦さまの誕生日。花祭窯(はなまつりがま)の屋号は、創業地である佐賀県江北町にある地域の通称「花祭(はなまつり)」からいただいたもので、当時は「花祭」がお釈迦さまの誕生日を意味するとは、実は知りませんでした。もし知っていたら創業日を「4月8日」で登録していたかもしれません。ともあれ、お釈迦様にあやかって、うきうきした気分になる日です。

さてそんな四月の花祭窯の小さな露地では、花や新芽が生き生きとしています。

花祭窯の庭 ザクロ

↑ザクロ。

タカサゴユリ

↑タカサゴユリ。

スノードロップ

↑スノードロップ。

シバザクラ

↑シバザクラ↓

シバザクラ

「茶器展」に藤吉憲典も参加いたします―大阪阿倍野の暮らし用品さんにて。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

「茶器展」に藤吉憲典も参加いたします―大阪阿倍野の暮らし用品さんにて。

藤吉憲典の2025年展覧会は、大阪阿倍野にあるギャラリー暮らし用品さんからスタートです。4月上旬にDM用の器をお届けしておりましたが、そのDMが届きました。

4月19日(土)スタートの「茶器展」は、陶・磁・ガラス・木の作り手10名のお茶の器・道具が並びます。藤吉憲典も、急須・杯・菓子器など30~40点をお送りしています。

暮らし用品オーナーの米田さんが、今回は会期を長くしてみたとおっしゃっていました。5月のゴールデンウィーク最終日までありますので、関西方面お越しの際に、お立ち寄りいただける方もあるかもしれませんね。

会期中、水・木・金曜日は店休日となっていますので、ご来場の際はどうぞご注意くださいね。また初日は終日予約制で、早くも予約が埋まりつつあるようですので、こちらもまずは暮らし用品さんにお問い合わせくださいね。


茶器展

暮らし用品

場所:大阪市阿倍野区阪南町1-45-15
電話:06-6628-2606
会期:2025年4月19日(土)~5月6日(火)11時~18時
※水・木・金はお休み。
※初日4月19日は終日予約制(詳細は、暮らし用品さんのホームページでご確認ください)。

暮らし用品「茶器展」

カメリアステージ歴史資料館で開催中の「令和6年度発掘速報展 新原・奴山古墳群」を見てきました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

カメリアステージ歴史資料館で開催中の「令和6年度発掘速報展 新原・奴山古墳群」を見てきました。

カメリアステージ図書館の1階にある歴史資料館は、コンパクトな展示エリアながら、空調管理のできる特別展示室を備えた資料館です。図書館に行くついでに歴史資料を見ることができる、それもまあまあ良い環境で観れるというのは、実はかなり嬉しいこと。そして毎年度末に、その年の発掘調査の報告展示があったり、研究成果をテーマ展示にしてくれたりするので、それがまた、とても嬉しいのです。

前回、ここで企画展示を見たのは2月のことでしたので

令和6年度分はそれでお終いなのかと思っていましたが、古墳の調査成果の展示が展示されるという情報を得て、図書館がてら足を運びました。

「令和6年度発掘速報展 新原・奴山古墳群」展

ふだんからよく目にしている景色である古墳群。発掘調査のお手伝いをしたことがあるわたしとしては、車で通るたびに「あ、今ここ掘ってるんだ!」とワクワクしています。現代の自分が親しみを感じている場所で、古代の人たちがどのように暮らしていたのか。発掘調査の成果を知ることは、まさにこの土地ならではの贅沢です。

今回の展示では、出土品が須恵器数点と数は少なかったのですが、遺構がどのように残っていたのか、豊富なカラー写真で解説する報告書が「ご自由にお持ち帰りください」で設置してあったのが、嬉しかったです。いつもは資料館入り口にあたる場所に、展示の看板が置いてあるのですが、今回は少し奥まった場所になっていて、ぱっと見わかりにくかったのが残念でした。もともと興味のある人は奥まで行って見るけれど、そうでない人にも、まずは「ついでに」でよいので見て欲しい展示です。せっかく展示しているのですから。

古墳好きの方、福津・宗像方面お越しの際は、ぜひカメリアステージ歴史資料館にもお立ち寄りくださいね。

カメリアステージ歴史資料館

お散歩がてら津屋崎千軒のお雛様訪問:なごみ→豊村酒蔵→藍の家。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

お散歩がてら津屋崎千軒のお雛様訪問:なごみ→豊村酒蔵→藍の家。

ご近所観光案内施設・なごみが、「ご近所のお雛様」情報を発信してくれております。さっそく週末に見て回ってきました。

津屋崎千軒のおひなさま2025

まずはなごみからスタート。見ごたえのある大きな雛段飾りです。

なごみのお雛様

続いて豊村酒蔵。お座敷にずらりと並んでいます。よく見ると、三組のおひなさま。たくさんのお人形さんとお道具が、なんとも豪勢です。

豊村酒蔵のお雛さま

そして藍の家。今年は1階だけでの展示ですが、それでもたくさんのおひなさまがあって、見応えがあります。

藍の家のおひなさま

藍の家のおひなさま

お雛様は、見るのは楽しいばかりですが、設営と撤収がたいへんなのですよね。毎年頑張って並べてくださる皆さんに心より感謝です。三月末まではご覧いただけるとのこと、お散歩がてら津屋崎千軒でお雛様巡り、いかがでしょうか?

津屋崎千軒のおひなさま2025

明日から3月、お雛さまシーズン到来♪

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

明日から3月、お雛さまシーズン到来♪

毎年恒例の、登録有形文化財・津屋崎千軒民俗館「藍の家」で、お雛様展示の準備が着々と進んでいるようです。ご近所観光案内施設「なごみ」でも、大きな雛段が出ています。そんな「ご近所のお雛様」情報を、なごみが発信してくれております。

津屋崎千軒のおひなさま2025

昨年に国宝指定を受けた「豊村酒蔵」でも、代々受け継がれてきたおひなさまを観ることが出来そう。こうして近所でいろいろなお雛様展示を楽しむことができる津屋崎千軒は良いところだなぁ、と、あらためて思います。

我が家でも、毎年恒例の雛香合を出しました。

お雛様 藤吉憲典

もうずいぶん長いことこの顔ぶれです。そろそろ新しいお雛様も作ろうと思うんだけど…とは、ここ数年毎年効いているダンナのセリフのような気がしますが、こればかりは作り手の気持ちひとつなので、楽しみに待つしかありません。

今週末は暖かくなりそうです。ちょうど宮地嶽神社の「光の道」のシーズンでもあり、福津市内では関連のスイーツフェアも開催中。お散歩がてら津屋崎千軒でお雛様巡り、いかがでしょうか?

津屋崎千軒のおひなさま2025

今年の茶道南方流「初伝披露懐石茶会」は2月開催でした―料理係2年目。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

今年の茶道南方流「初伝披露懐石茶会」は2月開催でした―料理係2年目。

毎年春の一大行事である茶道南方流の「初伝披露懐石茶会」。南方流の茶会は年に5回行われますが、なかでも一番エネルギーが必要なのが、この懐石茶会だと感じています。いつもは3月開催の懐石が、今年は2月で、ときおり雪の舞うなかでのお茶会となりました。

お炭手前からはじまり、お料理の給仕、濃茶点前、薄茶点前まで。一席で二時(ふたとき)=約4時間かかり、このようにフルコースでのお茶席を行っている流派は、最近はあまり無いと聞いています。南方流に入門しているからこそ体験できる、貴重な学びの機会です。

さて不肖ワタクシ、昨年から料理係を仰せつかり、あたふたしながらも先生・先輩方のご指導により、今年も務めさせていただきました。懐石料理の献立は昔から決められたものがあり、この献立を継承していくのも、入門者の大切な勤めのひとつです。下の写真はその献立。昨年撮ったものです…今年は気持ちに余裕が無く、写真が1枚もありません。

お懐石

前日の準備からお茶会は始まります。が、実はその前から着々と先生方が準備を進めてきてくださっていて、わたしたちはその最終段階をお手伝いさせていただいているに過ぎないと気が付いたのは、自分が懐石で亭主を務めてからようやくのことでした。

前日の準備では、お漬物を切ったり、含め煮用のシイタケに切り込みを入れたり、蒲鉾を刻んだり、葉蘭をとってきたり、手が足りなさそうなところを見つけては、駆け寄って行ってお手伝い。当日はお料理の盛付のお手伝いやら、飯器とご飯の管理やら、洗い物やら…「目の回るような忙しさ」という言葉が頭に浮かびました。

そんななかでも、にこやかに皆さんとコミュニケーションをとりながらの仕事は、とても楽しく、とにかく学ぶことが多いのです。2日間を終えて帰途に就くときには疲労感のなかに爽快感があり、ちょっぴりハイな状態でした(笑)。

ただ今回は、個人的にお茶席での反省がものすごく大きかったです。初めて立礼席に入ることになり、しかも末客にご指名いただきました。立礼席でのお茶会も初めてなら、末客の経験も少なく、自分にその役が回ってくると思っていませんでした。結論から言えば、末客の務めをきちんと果たすことが出来ず、グダグダ。そして「立礼が初めて」とか「末客の経験が少ない」というのは、言い訳に過ぎないと、自分自身が一番わかっているだけに、同じ席の皆さまに申し訳ありませんでした。やさしくその場で指導してくださった先生には心より感謝です。

立礼だろうとなんだろうと、ふだんのお稽古の時から、末客のする仕事を進んでお稽古したり、お茶会のときに末客の方がどのようにふるまっておられるかを観察したりしていたら、ここまでひどいことにはならなかっただろうな、と。「見ている」つもりでも、自分にその役が回ってきた時にそれが所作として再現できなければ、ダメですね。日ごろの姿勢が見えてしまいました。

そんなわけで、自分のことにいっぱいいっぱいで、今回初めて懐石茶会に参加したという方に質問されたときに、ちゃんとしたお返事を返すことが出来ず、申し訳ない気持ちでした。わたし自身が初めて参加したときには、まったく何もわからない状況のなか、皆さんがいろいろ教えてくださったからこそ、安心して席に入ることが出来たのです。自分がしていただいたことを、あとから入った方にちゃんとお伝えすることが出来なくて、自らの未熟さを痛感するお席となりました。

仙厓さんカレンダー-二月の書画タイトルは「丹霞焼仏(たんかしょうぶつ)画賛」。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

仙厓さんカレンダー-二月の書画タイトルは「丹霞焼仏(たんかしょうぶつ)画賛」。

「仙厓さんカレンダー」の話題は、これまでも何度かこのブログにアップしています。わたしの仕事スペースのカレンダーは仙厓さん。仙厓さんは、江戸時代の禅僧であり画家であり、わたしが茶道を習う円覚寺は、仙厓さんが長年住職を務めていた博多聖福寺の塔頭であり、勝手に縁を感じています。仙厓さんの書画のコレクターとしてもっとも知られているのは出光佐三翁で、出光美術館には作品が多数収蔵されています。その出光美術館が制作しているカレンダー。

2月に入り、めくって、画を見て、書を読み、解説を読んで、「おお!」となりました。仙厓さんの書画は、禅の教えをわかりやすく説くものでありながら、可笑しみがあってまったく説教臭さを感じないのが魅力です。2月の画のタイトルは「丹霞焼仏画賛(たんかしょうぶつ)」。禅宗画の有名な画題のようです。書いてある言葉は「若言焼仏 堕落眉鬚(焼仏というがごとく、眉鬚堕落す)」。唐の僧・丹霞が、寒いなか暖をとろうと木像(仏像)を焼いたところ、それを糾弾した寺の執事の眉や鬚が抜け落ちた、という解説がついています。

仏像とはいえ、見方を変えればただの「木」。偶像崇拝よりも、そのときもっと大切なことがあるだろう(この場合は寒さをしのぐこと)、ということだそうです。たまたま数日前に、2004年の映画『デイ・アフター・トゥモロー』を観たわたしは、そのなかにあった「図書館の大切な蔵書を燃やすシーン」とイメージが被り、「おお!」となったのでした。『デイ・アフター・トゥモロー』ストーリーご存じない方は、ググってみてくださいね。

毎月めくる楽しみのある仙厓さんカレンダーです^^

佐賀・七山へ、手漉き和紙をつくる紙漉師さんに会いに行ってきました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

佐賀・七山へ、手漉き和紙をつくる紙漉師さんに会いに行ってきました。

「新しいことをしようとすると、自分の知らない仕事がたくさんあることが、実感としてわかる。」と記事にしたのは、昨秋10月のことでした。それからもう4か月近くになると思うと、するすると進んでいるように感じる藤吉憲典の新作分野への取り組みも、それなりに時間と手間をかけていることがわかります。

そんななかでありがたいのが、信頼できる方から、信頼できる方を紹介していただけること。今回は、書画用に使う和紙を求めて、「紙漉師」を名乗る手すき和紙職人さんに会いに行って参りました。佐賀には15年ほど住んでいましたので、もちろん七山の地名は知っています。現在は唐津市七山ですが、合併前は七山村でした。佐賀県内に住んでいたときも遠いイメージのあった七山ですが、福岡の都市高速道路から西九州道で唐津方面につながったため、思いのほか近かったです。ここ津屋崎からでも約一時間半で到着しました。

山のてっぺん!と言いたくなるような場所に、目的の工房はありました。多様な種類の紙を見せていただき、材料のことやら制作方法のことやら、どのように活用されているかなど、いろいろとお話して教えていただきました。月並みな表現ですが、手間のかかる仕事ですし、奥が深いですね。藤吉憲典もようやく理想的な和紙に出会えたようで、大きな収穫でした。

藤吉憲典の新作分野=書画作品とそのエディション作品であるシルクスクリーン作品の構想は、多様な職人さんの力を借りてはじめて実現するものです。これまでにはなかった手順が必要になり、それがとても嬉しい形でつながってきているのを感じています。

さて七山での仕事が終わったら、江北・花祭へ。厳木線と呼ばれる山道を使って、七山から山を越えて約1時間で到着しました。しばらく草刈りに行けていなかったことを反省。カボスが完熟状態で残っていたのを収穫し、ずいぶんと育った侘助の見事な花を愛でることが出来ました。少し暖かくなったらまずは草刈りからです。

花祭の侘助(ワビスケ)