平面作品の楽しみ~次は「掛軸」にしてみようかな、と。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

平面作品の楽しみ~次は「掛軸」にしてみようかな、と。

少し前まで額装額装と騒いでおりました。

藤吉憲典が書画作品を制作するようになって、装飾の楽しみが一つ増えたのが、騒ぐきっかけ。おかげで昨年から今年にかけて、額縁でのサンプルはいくつかできました。サンプルを作ることで、実際に飾った場合のイメージが湧くとともに、お客さまへのご提案もしやすくなりました。もちろんそれを期待しての制作ではありましたが、ビジュアルのインパクトは、期待以上の働きをしてくれることがわかりました。やはりまずは自分が飾ってみることですね。

次はいよいよ「表装して掛軸」にチャレンジすることに。書画を現代の空間に飾ろと思う時に、額装にすることで、洋室・洋の建築へのアプローチが易しくなることは、実際に作ってみて実感いたしました。和洋折衷ではあっても、古臭さを感じさせないアプローチが必要で、「額」によってその懸念をひとっ飛びできる感覚は、とても爽快でした。次のステップとして「掛軸」でそれをすることは、額縁よりも難易度が高いだろうと想像がつきます。

掛軸用の表装の方法はある程度パターンが決まっているようなので、あとは、素材に何をもってくるのか、どんな質感のもの、どんな色の取り合わせにするか、が、腕の見せ所になるでしょう。というわけで、今まさに資料をいろいろと検討しています。額縁の時に感じたのですが、ある程度こちらでイメージを持ったところで、プロに相談に行くべし、なのです。そうでないと、あまりにも組合せの選択肢が多すぎて、溺れてしまいます。

手を動かして「つくる」仕事を専門としないわたしとしては、作品はダンナ、それを取り巻く額縁や軸装はそれぞれの職人さんが手がけるものだとしても、そこに少しでも関われるのは、とても嬉しいこと。実際に額装を何点も手掛けてみて、気がつきました。今回は、初の掛け軸。とてもワクワクしています。

博多阪急個展、振り返りと備忘。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

博多阪急個展、振り返りと備忘。

博多阪急さんでの藤吉憲典展は、初の福岡での商業個展であったとともに、

初の、百貨店さんと一緒に作り上げる個展でもありました。

百貨店さんがお持ちの様々なノウハウに触れる機会になったとともに、通常の「運営はギャラリーさんにお任せ」個展とは異なる部分も多く、いろいろと気づきや反省点もありました。

以下、振り返り&備忘。


  • 集客は結果としてほぼ自前(百貨店集客はほぼゼロ)
    ・ハガキDM
    ・プレスリリース→西日本新聞記事
    ・『美の壺』→サイトやSNSチェック
    ・設置ハガキ・チラシ(→印刷数量は適正。終了後残ってしまっていたので、もっと外部に事前設置・配布するべきだった。知人友人への設置依頼など)
    ・サイト・ブログ・メールマガジン経由
  • 百貨店内に入ってからの会場案内の不備
    →百貨店内での案内・フロア周知徹底の必要性
  • 次回以降は作家在廊日は通常ギャラリー開催と同様に2日程度で。
  • 販促商品販売は成功
    →3000円程度までの価格帯で「来場記念に持って帰るもの」の価値大。(→手ぬぐい制作)
  • キャプションボード等、GOOD!
  • 書画の額装・表装無し状態での展示方法は、今後要検討。
  • 書画の額装・表装方法やそれにかかる金額についての案内を、ボード化してわかりやすく掲示した方がオーダーしやすかったかも。
  • 芳名録、レイアウト悪くはないけれ、より改良できそう。サンプル探し工夫を。
  • 設営準備は前日夕方(15時ごろ)からでOK。設備業者さんの都合と合わせることを考えると、その方が待ち時間等を少なくすることが可能。

と、こんな感じでしょうか。花祭窯おかみとしてはもちろん、展覧会のキュレーション担当学芸員としても、反省点&学ぶことの多い展覧会となりました。だからこそ、何年経っても新しい取り組みに積極的にチャレンジすることが大切なのですね。ほんとうに勉強になりました。

また思い出したことがありましたら、随時追加していこうと思います。

上半期が過ぎたので、不定期の税理士相談。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

上半期が過ぎたので、不定期の税理士相談。

事業規模が小さいので、これまで顧問税理士さんなどをお願いしたことが無いまま、今に至っています。ただ昨年あたりから、インボイス制度やら電子帳簿やら、外部環境から求められる変更がいろいろとあるなかで、個別に相談したい内容も増えてきました。これまでも、経理仕事に困ったときには、その都度商工会の税理士相談を活用したりしており、それはそれでたいへん助かっていました。が、やはり一般的な知識としてのアドバイスは頂くことが出来ても、「うちの場合」に当てはめてきっちりと解説していただきたいというのは無理があり。そろそろ「うちの事業の傾向を理解したうえでアドバイスしてもらえる機会」があるといいなぁ、と真剣に思ったのが今年初めのことでした。

幸い、以前花祭窯で開いていた自営業者の勉強会に参加してくださっていた友人でもある税理士さんが、不定期で相談に乗ってくださることになりました。誠実なお人柄をよくわかっておりましたので、引き受けてくださったことは、ほんとうにありがたく。なぜ不定期か。それは、その税理士さんがとてもお忙しいから。「現状、顧問先は増やせないのですが、単発のご相談でよければ」とおっしゃってくださいました。まだ規模の小さい花祭窯としては、たまに見ていただいて課題解決できれば十分な状況でもあり、ちょうどマッチしたのでした。

というわけで、2023年も上半期が終わった7月上旬にお時間をいただいて相談&お勉強。あらかじめ、現在の経理事務における課題やわからなくて困っていることなどをメールでお知らせしておくと、当日十分な資料をもってきてくださいました。さらにすごいなぁと思うのは、こちらがまだ課題だと認識していない(見えていない)部分についても、先取りして「藤吉さんにこの情報があると役立つんじゃないかと思いまして」と、ご用意してきてくださること。これはやはりプロだなぁ、と思いました。「あ!そう言われたらそうです!どうしてわかったんですか!」という場面が何度もありました。

2時間の相談会は、課題がすっきりとクリアになり、久しぶりにそれぞれの家族の近況などもおしゃべりできて、とても嬉しい時間となりました。次回は年末あたり、確定申告に向けての相談になるかな、と。相談先のある安心感がありがたい今日この頃です。

商業個展の展覧会を作る仕事。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

商業個展の展覧会を作る仕事。

2023年7月19日(水)から開催の博多阪急さんでの藤吉憲典個展に向けて、準備のやりとりがそろそろ賑やかになってきています。

今回の博多阪急さんでの個展は、展示計画をこちらで主導する形になるのが、通常の藤吉憲典の個展と異なります。ふだんは作品を送るだけでギャラリーさんに任せっぱなしの仕事を、博多阪急の担当者さんと、設営業者さんとやりとりをしながら、一緒に進めています。

会場となる博多阪急3階にある「特別室」は、ふだん藤吉が個展でお世話になっているギャラリーさんと比べると広めになります。加えて、入口から本会場へのアプローチとなる通路も展示スペースとして活用できるので、より会場全体を楽しんでいただくために「何をどこにどう展示するか」は、頭のひねりどころです。

展示のためにどのような什器を用いるのか、どのような配置が効果的か、阪急さんでの多種多彩なイベントを手掛けておられる設営業者さんが、これまでの知見からさりげなくアドバイスをくださるので、たいへん助かっています。おかげさまで、選ぶ・決める場面でもほとんど迷うことなく、スムーズに進んでいるのが現在のところ。

今回の個展がふだんのギャラリーでの個展と大きく異なるのは、キャプションボードや動画を活用すること。作家の略歴だけでなく、肥前磁器の歴史年表、工房のある津屋崎と肥前磁器のかかわりなど、作品の背景となる文字情報を展示することで、これまで肥前磁器に馴染みの無かった方々にも、より深く展示作品を楽しんでいただける空間にしたいと思っています。まさに博物館学芸員(キュレーター)の仕事のひとつ「展示活用」。そしてその点は、2021年に福岡アジア美術館で開催した藤吉憲典個展での経験を、そのまま生かすことが出来ています。

そのうえで、商業個展は物販が主目的となるのが、美術館の展覧会とは大きな違いです。観ていただいて、「いいね」と言っていただいても、売上につながらなければ、成功とは言えません。そのシビアさがあるからこそ、たいへんだけれども面白くもあります。

イベント告知から会場設営、そして会期中の対応まで、博多阪急さんでの個展は、いわばチームで進めている感じがあります。わたし的には、これまでにあまりなかったケースなので、とても楽しく学びの多い仕事となっています。

ぜひご来場くださいませ。

藤吉憲典個展 博多阪急

藤吉憲典個展 陶芸彫刻書画

会期:7月19日(水)~7月25日(火)
時間:10時~20時(最終日のみ17時閉場)
場所:博多阪急3F特別室(フロアマップは下記URLでご覧いただくことが出来ます)
https://www.hankyu-dept.co.jp/hakata/floor/3f.html

博多阪急さんでの藤吉憲典個展、案内ハガキ・告知動画など。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

博多阪急さんでの藤吉憲典個展、案内ハガキ・告知動画など。

今月7月下旬に博多阪急3F特別室にて開催の「藤吉憲典個展 陶芸彫刻書画」。着々と準備を進めております。福岡県内での商業個展は初開催、九州内で考えても、とても久しぶりの開催になります。一人でも多くのお客さまと会場でお会いできることを、心から願っております。

そんなわけで告知にも力が入ります。今回ぜひご覧いただきたいのが、イベントの告知動画。いつもお世話になっている動画クリエーター日浦さんが作ってくださいました。作家への愛情をもって撮ってくださるので「任せて安心」です。

博多阪急3F特別室にて開催「藤吉憲典個展 陶芸彫刻書画」(約5分)

またイベントのプレスリリースは、福岡で文化イベントの広報といえばこの方、福博ツナグ文藝社の西山健太郎さんに、今回もお世話になりました。おかげさまで、各種媒体で紹介していただいています。

そして先日完成した告知チラシに続いて、ハガキDMも完成いたしました。下の画像をクリックすると、拡大してご覧いただくことが出来ます。

博多阪急3F特別室にて藤吉憲典個展
博多阪急 藤吉憲典個展 DM
博多阪急3F特別室にて藤吉憲典個展
博多阪急 藤吉憲典個展 DM

藤吉憲典個展 陶芸彫刻書画

会期:7月19日(水)~7月25日(火)
時間:10時~20時(最終日のみ17時閉場)
場所:博多阪急3F特別室(フロアマップは下記URLでご覧いただくことが出来ます)
https://www.hankyu-dept.co.jp/hakata/floor/3f.html

↓告知チラシはこちらでご覧いただくことが出来ます↓

第105回九州EC勉強会に参加して参りました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

第105回九州EC勉強会に参加して参りました。

九州EC勉強会に久しぶりに参加することが出来ました。九州EC(九州ECミーティング)は、経営者・ECに取り組む方々が幹事となり、事業運営に役立つ情報交換・提供を行う会です。2005年1月に「九州でも東京並みの情報が得られる場」を目的に結成され、現在も完全ボランティアで続いている、稀有な勉強会組織です。わたしも過去に数年間、幹事の一人として微力ながらお手伝いをいたしました。

住太陽氏 2023年のE-E-A-T攻略 〜商人が持つ「経験・専門性・権威性・信頼性」をお客さまとGoogleに伝える

講師の住太陽さんは、これまでにもタイミングごとに九州ECで講師をして下さり、その都度、最新の情報と考察を惜しげもなく公開してくださるすごい方。今回もまた、ウェブコンサルタントとしての最前線の動きと、今後の予測、事業者がなすべき対応を、かみ砕いて解説してくださいました。

住さんの講演で毎回有難いと感じるのは、あくまでも「中小企業の経営者」という目線を外さずにレクチャーしてくださることと、複雑に聞こえがちなEC(あるいはより広くIT)業界の先端の概念を、できるだけ平易に伝えようとしてくださること。おかげさまで取り残され感を持つことなく、自分の仕事に反映すべきこと、自分でできることをしっかり持ち帰ることが出来ます。

以下、備忘。


  • 経験E xperience・専門性 Expertise・権威性 Authoritativeness・信頼性 Trustworthiness
  • Experience・Expertise=自社評価(自社メディア)
  • Authoritativeness=他者評価(外部メディア)
  • ➜ Trustworthiness
  • 外部からの言及をいかに引き出すか。
  • エンティティ=単なる文字列ではなく、実体としての事物・概念
  • Earned media(第三者による露出)
  • 自社メディアでやるべきことは、経験と専門性を表現すること。
  • 検索意図とエンティティの一致を目指す=ブランディング。
  • ブログ著者はバイライン(署名欄)を明確に。
  • 経験と専門性➜市場からの信頼。
  • 社長名>会社名
  • 信頼できる文章(あるいは写真・動画)の発信者となる。

第105回九州EC勉強会 住太陽氏 2023年のE-E-A-T攻略 〜商人が持つ「経験・専門性・権威性・信頼性」をお客さまとGoogleに伝える より


「エンティティ」の概念を知ることが出来たのが、わたしにとっては今回のセミナーでの一番の収穫でした。日ごろ仕事をしながらなんとなく感じていた変化を、きっちりを言語化していただいた感じで、すっきり。IT活用における変化のスピードがあまりにも速くて、目をつむりたくなることも多々ありますが(笑)、こうして専門家のお話を聞く機会はやっぱり必要ですね。

今回の九州EC勉強会も、わたしにとって救済的な回となりました。次回九州EC勉強会は2023年10月21日(土)予定。毎回素晴らしい機会を提供してくださる九州EC幹事の皆さまに、心より感謝です。次回も楽しみにしています。

西麻布桃居さんでの藤吉憲典陶展、ご来場&オンラインでのご参加、誠にありがとうございました!

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

西麻布桃居さんでの藤吉憲典陶展、ご来場&オンラインでのご参加、誠にありがとうございました!

会期最終日にかけて二日間、桃居さんにわたし・ふじゆりも在廊してまいりました。藤吉の個展の際には、作家本人が在廊日を設けるのはもちろんのこと、わたしもできるだけギャラリーにおじゃまするようにしています。ここ何回か、桃居さんでの個展のタイミングで伺うことが出来ずにおりましたが、今回久しぶりに在廊することが出来ました。

まずは会期中に桃居さんにご来場くださいました皆さま、オンラインでご参加くださいました皆さま、誠にありがとうございました。おかげさまで、無事会期を終了いたしました。今回は「酒器」に絞り込んでいましたので、偏った品揃えとなりましたが、そのかたよりのなかだからこそ、より際立った藤吉憲典の世界観を楽しんでいただけたのではないかと思います。

わたしがおじゃました会期終盤は、お客さまのペースもゆっくりです。おかげさまで、桃居さんの常連さんと、たくさんお話することが出来ました。わたしの勝手な印象ではありますが、桃居さんにいらっしゃるお客さまは、老若男女によらず自分自身の確固たる美意識をお持ちの方が多く、お話をしていてとても深く楽しいのです。これは、オーナー広瀬さんのお人柄によるものと思われます。

二日間だけの滞在ではありましたが、器の話、伝統工芸の話、美術の話はもちろん、そこから広がる経済の話、政治の話、生き方、宗教観、社会課題とさまざまな話題を共有することが出来ました。皆さんのお仕事や専門分野のお話を伺うのも、世界が広がり勉強になります。「藤吉憲典陶展」に足を運んでくださった方々と、そのようなお話が出来るのは、とてもありがたいことです。広瀬さんが桃居さんをオープンなさって36年ということで、これまでに培ってこられてものの大きさを、あらためて感じた滞在となりました。

桃居さんでの藤吉憲典の個展は、また二年後の予定です。次回はどのような展示になるのか、楽しみにしていただけると幸いです。

DM発送して、リスト作って、梱包して。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

DM発送して、リスト作って、梱包して。

6月21日スタートの西麻布・桃居さんでの個展に向けて、準備大詰めです。個展の時はいつもそうですが、こちらでできる仕事は、基本的には発送完了まで。あとは、ギャラリーさんに全面的にお任せしますので、「段取り八分」にあたる部分をしっかり頑張るのみ。

SNSでのイベント告知が主流となってきた今日この頃ではありますが、ありがたいことにギャラリーさんがハガキの案内状をきちんと用意してくださるので、「DM宛名書き&発送」は、大切な仕事です。アナログ好きのわたしにとって、宛名を手書きするのは、時間と手間はかかれど、毎回の楽しみ。「字の読みやすさ」を考えれば印刷の方が勝っているわけで、はっきり言ってしまえばわたし自身の自己満足です。それでも、手書きするからこそ、何度もご来場いただいている方のお名前は、お会いしたことが無くても記憶に残り、個展会場で芳名録への記帳を確認してお声掛けできることもあります。

そういえば今年から、普通郵便の配達に時間がかかるようになりました。日数を多めに計算しながらのDM投函ではありましたが、「届きましたよ!」のご連絡を受けながら、思っていた以上に時間がかかったことが判明。予測が甘かったなぁと反省しました。料金後納郵便で出すと、切手を貼った場合より少し長くかかるのかも?などと思いつつ。感覚的なものではありますが。ともあれ週末をはさむと、1週間近くかかると思った方が、良さそうです。

おおよその出展作品が揃ったところで、リスト作成と値付け、桐箱の扱いをどうするか、などを作家=ダンナと確認。リストが出来たら、いざ出荷に向けての梱包です。何年も何度もやっている作業ではありながら、やはり「割れないように」の気遣いで緊張します。それでも25年以上も続けているので、「こうすれば大丈夫」のノウハウが積み上がっている部分もあり、梱包にかかる時間はだいぶ短縮できるようになってきたとは思います。

というわけで、これから作業です。頑張ります^^

ロンドンからの無茶ぶり、でも、とてもありがたい機会なのです。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

ロンドンからの無茶ぶり、でも、とてもありがたい機会なのです。

ロンドンのギャラリーを通して、英国の雑誌「Homes & Antiques」から藤吉憲典への取材があり、大量の英語テキストを作成したのは、このゴールデンウィークつまり約一か月前のことでした。「この期限までにお返事をもらえると嬉しい」と打診された締め切りまでの期間は約1週間で、大騒ぎしながら原稿を作り、なんとかネイティブチェックまで仕上げたのでした。

そしてまた本日、インタビューの問い合わせがロンドンから舞い込みました。今回は雑誌ではなく、コレクション図録です。藤吉憲典作品をいくつかお持ちのコレクターのお一人が、ご自身のコレクションを図録にまとめることになったということで、彼のコレクションを管理するアートディレクターさんから、図録に収録する藤吉作品についてのコメントを求められました。その図録に収録されるのは3点ですので多くはありませんが、それぞれの作品についての質問事項があり、ちょっとした仕事になりそうです。

その原稿の締め切りが「5月末までにお願いできますでしょうか」というもので、あと4日しかないやん!とつっこんだのが今朝のこと。ロンドンの契約ギャラリーSladmoreのサラから、「直接やり取りした方が早いと思うから」と、メールが転送されてきたのでした。メディアのオファーを受けるかどうかは作家の意思を尊重し、毎回、わたしたちが判断するのに必要なインフォメーションと意見(アドバイス)を含めて投げかけてくれるので、とても助かります。

Sladomoreにメディア対応をすべて任せてしまえば、これらの仕事も先方に委ねることが出来るのだろうとは思いつつ。一方で、何人ものアーティストを抱えるギャラリーは、メディアからのすべてのオファーには個別に対応できないこともあるでしょうし、ギャラリーとしては優先順位が下がるような案件も当然あると考えれば、藤吉憲典に関しては「Kensuke’s wifeに投げる」という選択肢があることで、わたしたちとしては機会を逃さずに対応できているのかもしれない、とも思いつつ。この辺りの解釈と判断は、なかなか一筋縄には行きません。

それにしても、個人コレクションの図録制作という場面に当事者として関わることになるとは、少し前まではまったくイメージしていませんでした。世界中の美術館で開催される「○○コレクション展」たるものや、コレクター名を付けた「○○美術館」的な存在が頭に浮かび、思わずにんまり。いずれその一角に鎮座して、世界中で展示されるかもしれないと妄想すれば、かなり嬉しくなります。さあ、月末の締め切りに向けて、英語タイムです。

年に一度の健康診断、今年もミッションコンプリート。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

年に一度の健康診断、今年もミッションコンプリート。

個人事業者は身体が資本。市が実施する年に一度の健康診断は、定期点検の機会です。ここ津屋崎に越してきてからずっと受診しており、集団検診の運営の仕組みが年々スムーズになってきているのが見て取れるので、順番待ちしながら観察するのが楽しみのひとつになっています。特にコロナ禍発生後の2年で、大きく改善したのを感じていましたが、今年またひとつ新しいシステムが導入されていました。毎年少しづつでも進化しているのを発見すると、面白いし嬉しいですね。そんな進化のおかげでほとんど待ち時間は無く、基礎検診全体で30分もかからなかったのではないかと思います。

今回の健康診断までに掲げたわたしの個人的な目標は、「体重を増やす」でした。コロナ禍下の約2年で、なにげにコロナ禍対応がストレスになっていたようで、体重が通常の変動域を超えて減っていたので、これはイカンと思い目標に掲げたのでした。とはいえ何か特別なことをしたわけではなく、「美味しく楽しくしっかり食べる」に徹しただけですが、「食べる」を意識するだけでも効果はあるものですね。おかげで3~4年前の水準に復帰、目標達成しました。

公的な集団健診とはいえ、いろいろと配慮もあります。わたしが受診した日は「レディースデー」でした。受診者も、医療スタッフも女性(一部、数名男性)。わたしがこの日になったのは偶々でしたが、この日を指定して受診予約を入れることも出来ます。昨今の風潮のなか、「レディースデー」の定義を問われるようなことがあったりしないのかしら、「メンズデー」を設けよという流れが出たりしないのかしらと、老婆心に気にしつつ。厚意で設けられている仕組みに、茶々が入らないと良いな、と思いつつ。

ともあれ今年もミッションコンプリートです。