久しぶりの京都巡り―よく食べ、よく歩き、よく学び―その2。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

久しぶりの京都巡り―よく食べ、よく歩き、よく学び―その2。

京都二日目。京都に着くまでは、嵐山に足を延ばして福田美術館へ、と考えていたのですが、京都市内で回るべき場所がいくつも出てきたため、嵐山方面は次回に持ち越すこととして、京都市内を歩き回ることになりました。

昼の目的地を目指して、まずは宿からほど近い京都御苑へ。以前はずっと、御所を含めたこのエリアを「御所」と呼んでいたように思うのですが「御苑」なのですね。このなかにある京都迎賓館が素晴らしいと京都在住のお友だちがおっしゃっていたので、ガイドツアーに参加しようかとも考えたのですが、他の予定との時間が読めず断念。御所内を散策し、ちょうど見頃の紅葉を満喫いたしました。

京都御苑の紅葉

鳩居堂の京都本店がリニューアルオープンしたというニュースを聞いたのはいつだったでしょうか、ずっと気になっていたので、御苑から寺町を通って下本能寺前町へ。鳩居堂のショップは福岡にもありますし、銀座の東京鳩居堂は、仕事で銀座方面に行くたびに眺めていますが、京都鳩居堂という響きは魅力的なのです。個人的にツボだったのが、別館の「レターバイキング」コーナー。便箋と封筒がばら売りになっていて、一枚づつ選べるというのは、たまりません。気に入ったものをどんどん手にしていたらキリがないので、枚数上限を決めて選りすぐりを購入。大満足です。

お昼は瓢亭さんへ。15代の高橋義弘さんに器をお使いいただいていますので、今回の旅程を決めてすぐに予約状況を確認しましたが、本館・別館とも、朝の鶉がゆ、お昼の松花堂弁当、夜の懐石ともに満席でした。そりゃそうよねと思いつつ、出発ギリギリまで予約サイトを度々確認していたところ、別館の松花堂弁当に空席が出たので、そちらを予約。次回は本館を目指します^^

瓢亭別館

この日は「寺町」の通り沿いに並ぶ魅力的なお店の数々に、すっかり夢中になりました。100メートル進むのに何分かかるの!?という感じで足が止まります。古書店にはじまり、書道具やさん、文具屋さん、骨董やさん、お茶屋さん、干菓子やさん、ギャラリー…と、文化の底力を感じるお店の数々に頭が下がりっぱなしでした。想定外に仕事の道具・資料がいろいろと目の前に現れ、必要なものを手に入れることが出来たのは、とてもラッキーでした。

京都寺町で出会った古書店

この日の歩数は、スマホのアプリによると18000歩越え。自分の感覚的には、もっと歩いていたような気がするのですが…まあそれにしてもよく歩きました^^

久しぶりの京都巡り―よく食べ、よく歩き、よく学び―その1。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

久しぶりの京都巡り―よく食べ、よく歩き、よく学び―その1。

「久しぶりの京都」といいながら、前回はいつだったかしらとブログ検索したところ、2018年の春でしたので、8年以上ぶりだったようです。たまにはゆっくり「研修旅行」と考えて予定していたのですが、出発日が近づくにしたがって仕事関係のアポが増えて、よくあるパターンに。とはいえ、仕事と趣味と日常がほぼ重なっている身としては、嬉しく有難く、充実した旅となりました。

初日スタートは、京都京セラ美術館へ。特別展・企画展はさほど目を引くものが無かったものの、その建物を見たいとずっと思っていましたので、特別展のチケットを購入して中へ。1933年創建で、現存する公立美術館のなかで最も古い建築物だそうです。さんざん歩き回りました。素晴らしかったです。建築物の詳細については、京都京セラ美術館の公式サイトにも載っていますので、ご興味のある方は参照してみてくださいね。

京都京セラ美術館

続いては、京都国立博物館へ。ここへは、博物館学芸員課程の実習で行ったのが最後でしたので、10年以上ぶりとなりました。が、なんと「展示環境整備等のため、2024年12月3日(火)から12月28日(土)まで、展示室は閉室」ということで、残念ながらなかには入れず。ちゃんと調べてから行けばよかったのですが、うっかりでした。でも、道挟んで向かいに三十三間堂がありますので、無駄足ではありません。

三十三間堂

三十三間堂に入るのも久しぶりでしたが、まず鑑賞環境がものすごく整備されていたことに驚きました。足元は歩きやすく配慮され、暗くてよく見えない!という印象だった堂内は、灯りがすべてLEDに変更されたということで、明るすぎないのにちゃんと仏像の皆さんのお顔が見える素晴らしさ。背面に周れば、関連史料・資料が整然と展示され、展示内容を検索できるデジタルデバイスもあり、海外からお越しの方々が熱心に検索なさっている姿が印象的でした。

夜は、大阪と京都にお店がある、お鮨の「ふく吉」さんへ。ふく吉さんの大将は、独立なさる前の修業時代から藤吉憲典の器を買ってくださっています。独立なさるときに、なんとバイクで佐賀の花祭まで来てくださった料理人さんです。今回初めて京都のお店に伺うことが出来ましたが、久しぶりの再会は、ふく吉さんのお仕事の充実ぶりがしみじみと伝わってくるもので、とても嬉しくなりました。ユニークながらも落ち着く空間で、たくさん美味しいお料理をいただき、たくさんおしゃべりして、大満足。

初日から盛りだくさんでした^^

「令和6年度デザイン開発ワークショップ」第2回目に参加いたしました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

「令和6年度デザイン開発ワークショップ」第2回目に参加いたしました。

令和6年度デザイン開発ワークショップの2回目でした。第1回目は単なる全体の顔合わせでしたので、各地区に分かれての実質的なワークショップとしては1回目です。

わたしが参加する北九州地区のコーディネーターとアドバイザーは、西日本工業大学の梶谷克彦先生、株式会社GKデザイン総研広島の遠藤大輔さん、株式会社宣研の重松依子さんの三名で、昨年度と同じ顔ぶれ。前回のワークショップを経ての信頼感があります。

以下、備忘。


  • 一番やりたいのは何なのか?
  • どこに、なにを訴求するのか。
  • 狭くても、手堅い市場。
  • 商品に添えるストーリーブック。
  • 機能訴求と情緒訴求。
  • 相反するものを掛け合わせる。
  • 好きなもの、身近なもの。
  • その商品と一緒の、生活シーン。
  • エントリーモデル→ハイエンドモデル。
  • エントリーモデルからハイエンドモデルまでのステップとして、何を提供するか。

「令和6年度デザイン開発ワークショップ」第2回目より。


わたしにとっては、最初から「!」連続のブレストタイムとなりました。一つ明確に方向性が決まり、充実感。まだスタートしたばかりですので、さらに突き詰めていけると思うと、ワクワクします。次回が楽しみです。

ご近所「なごみ」でビジネス系少人数勉強会―インスタの最新情報を学んできました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

ご近所「なごみ」でビジネス系少人数勉強会―インスタの最新情報を学んできました。

「なごみ」は、津屋崎千軒の観光案内施設ですが、現在ここを運営している「ひかりのみちDMO福津」さんは、福津市全体の観光推進を担っておられるうえ、館長さんはじめスタッフの皆さんがとても素敵な方々で、地元の事業者向けにさまざまな施策を考えてくださいます。わたしがときどきレンタルオフィスとして使っているのも、ここ、なごみです。

以前には、福岡でのインバウンドの実情を知るためのセミナーに参加しました。

今回は事業者向けのインスタ講座でした。講師は、福津市のグルメ&お出かけスポット情報を発信している山下ことみさん。地域密着のインスタグラマー、ウェブライターなどのお仕事をなさっています。

二時間の勉強会で集中的に学んだのは「プロフィール構成」について。事前に参加者それぞれのアカウントをチェックしておられ、個別にアドバイスをいただきつつ、その場で「プロフィール」の文言を改善するワークに取り組みました。

しょっちゅう変わるインスタグラムの動きを個人で追うのはたいへんで、プロフィールも一度設定すると、長い間そのままになってしまう、ということがありがちです。「誰に」「何を」伝えるのか。そんな当たり前のことも、気がつけばズレていることがあり、定期的な確認と見直しは必須だな、と再認識する機会にもなりました。

さて「プロフィール」。150文字のなかで、何をどう伝えていくのか。その肝として教わった四つのポイントで、自らのアカウントのプロフィールを練り直しです。


  1. アカウント名/一言 で、どんなアカウントかイメージが湧くように。何を提供し、発信するアカウントなのか。
  2. 最初の4行が最重要。インスタの画面表示でプロフィールが表示されるのは、上から4行→もっと読みたいと思ってもらえて初めて全文読んでもらえる。
  3. 数字・権威性・フォロー後のベネフィット・地図情報等。
  4. リンク誘導訴求。プロフィール行の一番最後=リンク先の上に表示される部分なので、「このリンク先で何が表示されるのか」を明示する。

山下ことみさんの勉強会より


ということで、解説を受けたあとのプロフィール制作は、非常に明快でした。方向性がはっきりしたら、あとはどんな言葉を用いればベスト(またはベター)なのか、書き出してみるのみ。

少人数での開催だったゆえに個別のフォローが手厚く、二時間のなかでその場で成果物を生み、即反映させることが出来たのは、素晴らしいことでした。講師の先生の力もさることながら、運営側の構成力も大きかったのではと感じました。

素晴らしい機会を作ってくださった、なごみの皆さんに感謝です^^

藤吉憲典公式インスタグラム

令和6年度デザイン開発ワークショップ第一回目―昨年度に続き参加します。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

令和6年度デザイン開発ワークショップ第一回目―昨年度に続き参加します。

昨年度初めて参加した、福岡県の事業のひとつ「デザイン開発ワークショップ」。昨年度とはいえ最終回は今年の三月でしたので、つい最近のことのように感じます。ともあれ令和6年度の募集にお声掛けいただきました。

ちょうど先月、新しいチャレンジをスタートしたところでしたので、これは良いタイミングかも知れないと思いました。まずは講師の皆さんの顔ぶれをチェック。令和6年度のデザイン開発ワークショップは、福岡・北九州・筑後・筑豊の四地区で開催されるということで、昨年参加した北九州のメンバーを確認したところ、前回と同じコーディネーター、アドバイザーの方々でしたので、応募を決めました。この先生方の「参加した事業者が儲かるように」という一貫した熱意は、とてもありがたいのです。

先日その第一回目が開催されました。昨年度は無かったことですが、第一回目はワークショップが開催される四つの地区の参加者全員が、顔合わせ的に一堂に会しました。記念講話として九州大学芸術工学研究院の迫坪先生による「デザインについて」のちょっとしたお話を聞いた後、1時間ほどの参加者自己紹介&交流タイム。この時間があることで、次回からはスムーズに各社の課題の検討に入れそうです。主催・運営側もいろいろと考えていらっしゃるのですね。

この顔合わせの第一回目を含めて全部で6回のワークショップが、これから3月までの間で行われます。花祭窯的には、今回も「何をどう売っていくか」「その方法をどうデザインするか」を整理していくことに的を絞ったワークショップになると思います。しっかり成果を出せるよう、集中していきたいと思います。

名刺づくりは毎回楽しい―今回は考え方をまったく変えてみることにしました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

名刺づくりは毎回楽しい―今回は考え方をまったく変えてみることにしました。

毎回楽しい名刺づくり。前回大きくデザイン変更したのは、このブログによると2022年春のことでしたので、約2年半ぶりの大幅リニューアル。

今回も引き続き、花祭窯の事業をビジュアルで説明してくれる写真を裏面全面に、というのは変わりません。写真映えを一番に考えての用紙選びで、名刺としてはやや厚めのコート紙225kgをチョイスし、「紙製の名刺を使う意味」を生かせるように、のスタンスはそのままです。なにより、写真入りは好評でしたので^^

今回、大きく変わるのは表=名前の載る面です。名前以外の詳細情報は、コードで読み取る方式に。最近この手の名刺を頂くことがちらほら出てきて、なるほどこれはみんながスマホを持ち歩く現代では理にかなっているかも、と思ったので、自分でも試してみることにいたしました。

そうなると、名刺そのもののデザインをする前にまず、自分のプロフィールページを作り込む作業が必要になってきます。これって、けっこう手間じゃないか!?と思いつつ、ここはしっかり手間をかけていくべき部分ですね。名刺交換をした相手がこちらの事業に興味を持ってくださったときには、ページを読み込んでもらえば詳細な情報提供を瞬時にできますので、口頭で説明するだけよりも伝わりやすいでしょう。名刺の小さな紙面が小さな文字でごちゃごちゃすることが無いというのも、スマートです。

なにより、これまでわたしは「花祭窯 おかみ」と「Meet Me at Art アートエデュケーター」の2種類の名刺を作っていましたが、このタイプなら1枚でOKなのです。いろいろな顔、いろいろな肩書を持つ人にこそ適していると言えそうです。ページは日本語版だけでなく、英語版も用意しておけば、海外でもそのまま使えます。そんなわけで、現在プロフィールページ作り込み中。まだできていないの!?という声が聞えてきそうですが、出来上がりましたら、あらためてこちらでご紹介いたします。

弁護士さんに契約書作成の肝を教わる―またまた中小機構九州本部の専門家相談にお世話になりました。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

弁護士さんに契約書作成の肝を教わる―またまた中小機構九州本部の専門家相談にお世話になりました。

わたしの「公的サービス使い倒し術」のなかでも、活用度の高い方に入る中小機構九州本部の専門家相談。2013年から、ことあるごとに相談に行っていますので、それぞれの相談は単発とはいえ、10年以上お世話になっていることになります。

今回は、新しくサービスリリースを考えている「アート作品の貸し出し事業」の規約や契約書をどう作成すべきかについて、弁護士さんにアドバイスをいただきました。

いつもは博多にある中小機構さんに伺うのですが、今回はZoomで。相談日の前に、あらかじめこちらで想定して作成した規約や契約書のひな型を中小機構の担当者さんにお送りし、そこから弁護士の先生に転送して、あらかじめ内容をチェックしていただくことが出来ました。

おかげさまで、1時間の面談のなかではピンポイントで的確なアドバイスをいただくことができ、すっきりクリアになりました。面談の前にこちらが提出した文書の内容チェックなどをしてくださったことを考えると、1時間の専門家相談といいながら、それ以上の時間を割いてくださったことになります。弁護士さんに個別に相談を頼んだら、1時間いくらかかるのか…ということを考えたら、ほんとうに頭が下がります。ありがたいサービスです。

中小機構九州本部の支援サービス

おかげさまで、「アート作品の貸し出し事業」年内にリリースできそうな感じがしています。リリースの暁には、こちらでもご案内いたします!

新しいことをしようとすると、自分の知らない仕事がたくさんあることが、実感としてわかる。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

新しいことをしようとすると、自分の知らない仕事がたくさんあることが、実感としてわかる。

最近仕事の相談で、興味深いプロの方とお会いしました。印刷やさんと、スキャニングやさん。どちらも福岡市内にある事業者さんです。自分が詳しくない分野の話を知りたいときは、足を運んでプロの仕事場に伺い、顔をあわせてお話を伺うのが一番ですね。抱えていた課題に対し、的確な方法にスムーズに辿り着きました。移動時間を考慮しても、足を運ぶことで早い解決につながったと思います。

まずは印刷やさん。ふだんの名刺印刷や簡単な冊子印刷やはがき印刷の類は、オンラインでいつもお世話になる事業者さんが決まっています。が、先日訪問した印刷屋さんでは、一言に印刷やさんといっても、仕事の種類・仕事への関わり方はさまざまで、会社や人によって事業の範囲やレベルが大きく異なるのだという側面を、垣間見せていただきました。まずは初めましてのご挨拶、と思って訪問したところが、そのまま具体的に話が進み、仕事をお願いすることになりました。誰かからの紹介(すなわちお墨付き)ということでもなかったので、あまりにスムーズな展開に、少々驚きました。テンポよく行くときはこんなふうですね。

どうやってその印刷やさんを発見したかというと、インスタです。自分たちのやりたいことに合った提案をしてくださる技術と感性を持った方が福岡にいないかと、インスタで探していてヒット。自分たちの考えていることを具現化してもらえそうだと感じてアポを取り、訪ねて行ったのでした。「自分たちの考えていることを具現化してもらえそうだと感じて」というのは、もっぱら直感(笑)。ただその直感を支えるものとして、インスタにアップされている画像、書かれているテキストの内容、誰がフォローしているか、という情報がありました。最近の若い子はインスタ上で検索をかけるという話を前々から聞いていましたが、なるほどこういう感じなのかな、と思いつつ。

そしてその仕事を進めていただく上で必要な外注先として、紹介していただいたのが、スキャニングやさんでした。コピーやスキャンをしてくださる会社です。例えばキンコーズなどもそうですね、そのもっとプロフェッショナル版とでもいいましょうか。スキャニングやさんとの出会いは、印刷やさんでの打ち合わせ中。「この部分は外注した方がいい」という仕事をできるところを探すのに、印刷やさんがその場でいくつか電話をかけ、ネットで情報を確認し、あっという間に外注の手配まで道筋をつけてくださいました。善は急げでそのままそのスキャニングやさんへ足を延ばし、課題が一つ解決。スキャニングやさんとのおしゃべりのなかで、今後の仕事でもサポートしていただける場面がありそうだということもわかりました。

そんな素敵な方々との仕事の第一弾がどのような形で現れるのか、わたしたち自身が一番ワクワクしています。こちらでもご報告できるのを楽しみにしています。

まずやる、あとで直す―思いついたことを、まずは形にするべく動いてみる秋です。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

まずやる、あとで直す―思いついたことを、まずは形にするべく動いてみる秋です。

アート作品の貸し出し事業を準備中です、とアップしたのは、ちょうど一週間前のことでした。こちらは現在、保険会社さんから動産保険についての質問事項回答待ちの状態。ここがクリアになったら、あとは規約を完成してスタートです。

続いては、「アートカード」を活用した教育普及プログラムを検討中です。秋はいろいろと思いつきやすい季節なのかもしれません。先日受講した博物館学芸員技術研修で、アートエデュケーションツールとしての「アートカード」の可能性が広がり、まずは実際にカードを作ってみることに決定。現在、デザインを起こしている最中です。

調べてみると、国立系の博物館をはじめ、学校向けの教育普及プログラムとして、アートカードを活用している館が、けっこうあることがわかりました。アウトリーチ(出前講座)、貸し出し教材としても、人気があるようです。調べているなかで、カード実物を使うものだけでなく、「デジタルアートカード」なるサービスを展開している会社も発見。画面上で活用できるものです。デジタルアートカードを導入している館の取り組みもいくつか見てみました。スマホやタブレットなどの端末さえあれば、いつでもどこでも利用できることや、物理的な制限が無いので、何人もが同じタイミングで一斉に使うことができるのが、良いところ。ただわたし個人的には、実際に手に取って使うことのできるアートカードの魅力に軍配が上がりました。

善は急げで「カード」を制作してくれるところがあるものかと調べたところ、これまた、あるのですね。印刷会社さんのなかに、「かるた」や「トランプ」や「タロット」などのカードを制作する会社をいくつか見つけることが出来ました。一般的な印刷物との違いは、1つのデザインを複数枚印刷するという前提ではなく、デザインの異なるカードをセットで印刷すること。ある印刷会社では、1セットを54枚までと設定し、1セット当たりの印刷料金が決まっていました。セット数が増えれば、その分1セット当たりの金額が安くなる仕組み。

花祭窯のアートカード。こちらも出来上がり次第、ブログでご紹介いたします。一番楽しみにしているのは、わたし自身です^^

今年も無事に参加、精進して参りました―香椎宮での献茶式と報恩寺での野点茶会。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

今年も無事に参加、精進して参りました―香椎宮での献茶式と報恩寺での野点茶会。

人の人生に例えれば喜寿(77歳)すなわち77回目を迎えたという今年の香椎宮での献茶式。前日の準備から、楽しく充実した二日間となりました。お茶会当日がとても暑かったので、着物を着ての動きがたいへんでしたが、心配した雨には降られることなく、良かったです。

茶道南方流のお茶会は、お茶会前日の準備から始まります。準備への参加は任意で、そのとき時間を取れる人が、出来る範囲で準備をお手伝いする、というのが大原則です。お仕事やらさまざまな用事で準備に参加できなくても、お互い様ですので、まったく問題ありません。わたしができる限り準備から参加したいと思うのは、準備のなかで学ぶことがとても大きいから。お稽古の曜日や時間帯が異なって、なかなか顔を合わせることのない皆さまもいらっしゃいますので、お茶会と前日準備は、そうした方々にお会いできる貴重な機会でもあります。

入門以来ずっと年に5回お茶会があるので、わたしのなかで毎年の決まりごとのようになっています。毎年10月の香椎宮献茶式と報恩寺での野点茶会は、「お茶会の場を作るとこから始まる」という意味で、特に学びの大きい機会です。例えば、野点用の釜を吊り下げるための竹を山から切り出し、炉として地面に穴を掘るところから行う。そんなことを毎年やっている流派は、なかなか他には無いのではないでしょうか。

今回わたしは、前日準備でまず午前中は、お献茶のお点前に使う「棚」を磨く仕事を仰せつかりました。無垢の白木を乾いた布で黙々と磨き続けると、なんとなくツヤが出てきたかしら?という状態になります。これらの仕事の難しさは、「ここまでやったらゴール」の到達点がわかりにくいこと。先生に「上等上等、そろそろいいでしょう」とおっしゃっていただいて、なんとなく安心できるのですが、ほんとうにこれで良いのかしらという感じがあります。庭掃除なども似たところがありますが。

午後からは切り出された青竹を洗う作業。たわしでゴシゴシと洗います。これもまた、明らかな泥汚れなどが落ちたあとは、どこまで洗ったら良いのか、見た目の判断のしにくいところ。節の部分についた黒いシミのようなものをキレイに取り去ることをひとつの目安として、取り組みました。こちらも先輩に「もう大丈夫でしょう」とおっしゃっていただいて、お終いにすることが出来ました。

お茶会当日は、朝から会場の最終的な設定と、道具運びなど。無事献茶式が終わったら、野点茶会です。自分が席入りするとき以外は、水屋仕事を手伝います。今年も1席20名以上の、合計50名近い出席者での大きなお茶会となりました。これだけの人数がいると、終了後の片付けは早いものです。先生方・先輩方の指示に従い、一斉にあちらこちらでお片付けがはじまると、1時間もしないうちにほとんどが片付いておりました。こういう時の機動力というか、あうんの呼吸で皆さんが無駄なく動く感じが、何年やっていても、やっぱりすごいなぁと思います。

帰りは、いつもお世話になっている先生と途中までご一緒で、駅までの道中と乗り換えの駅まで、たくさんおしゃべりすることが出来ました。とっても楽しい一日でした^^