こんにちは!ふじゆりです。
津屋崎陶片ミュージアム、第一発目。
スタートは初期伊万里で!と思いもしたものの
山のようにある陶片を目の前にして
どれを一番に持ってくるかを考えるのは至難の業で・・。
つい先日お越しになったお客さまと話題になった陶片が
ちょうど机の上に出ていたので。
中国は宋の時代の青磁だと思われます。
12-13世紀。南宋かな。
日本だと平安末から鎌倉時代。
津屋崎小学校のなかには古墳があります。
「在自唐坊跡(あらじとうじぼうあと)」
日宋貿易の時代に中国人居住区があったことがわかる古墳です。
ここから輸入磁器がたくさん出ています。
宋の貿易商人が持ち込んでいたのでしょう。
その頃は現在の津屋崎小学校のあたりまで
海岸線が入りこんでいたということです。
ダンナが海で拾ってきたこの青磁のカケラもおそらくその時代のひとつ。
つくりが丁寧です。
表には暘刻(ようこく)が施されています。
蓮の花でしょうか。
海で長い期間洗われているためあちこちにキズがありますが
貫入はありません。
青磁は貫入が景色のひとつで面白さとも言われますが
視点を転じると
貫入が無い=強度がある器
であり、上等なものだといえると思います。
薄く丁寧にロクロを引いています。
口縁部の仕上げも丁寧。
口当たりが良さそうですね。
碗と思われます。
こんな碗でお抹茶いただいたら・・・贅沢ですね。