連続講座第2回「美術館de園芸療法」

こんにちは。Meet Me at Art ふじゆりです。上の写真は、研修のなかでわたしが作成したクリニカルアート「サツマイモの量感画」。

連続講座第2回「美術館 de 園芸療法」

博物館マネジメント人材育成事業」の一環である連続講座「2025年問題に向けた高齢者の健康と博物館の役割」の第2回「美術館 de 園芸療法」

「美術館・博物館が地域社会で出来ること」をもっと考え実践していく、そのひとつの切り口として、高齢化社会における博物館の役割を考える機会になっています。

台風接近のため、当初予定された会場・久留米市美術館が閉館で、急遽西鉄久留米駅前にあるホテルの会議室を会場に開催された本講座。悪天候にもかかわらず、ほぼ全員集まったと聞いて、参加者の熱意を感じました。

講師の先生は、千葉大学園芸学研究科・看護学研究科の岩崎寛先生。穏やかな語り口ながら、園芸療法・環境健康学への熱い想いがとても伝わってきました。約2時間半の密度の濃い座学のあとは、園芸療法プログラムの体験実習を2種類。5時間があっという間で、非常に考えることの多い、充実した時間でした。

以下、備忘。


  • 園芸療法において最も大切なのはエビデンス(医学的根拠)であり、現在たくさんの実証研究結果を示すことができている。
  • 例えば、園芸学と看護学。学際的(二つ以上の専門分野を複合的に学び実践する)な動きの大切さ。
  • CureではなくCare。植物によるストレス緩和効果は「病気を治す」ことではなく、「体調を元の良い状態に戻す」こと。
  • 生物の本能である自然治癒力を高める。
  • ヨーロッパ(イギリス・北欧)ではノーマライゼーションの概念があり、園芸療法は福祉政策や社会活動のなかで当然に実践され、発展してきた。
  • 医療・教育・福祉の総合化がイメージされ、生活環境の質の向上、福祉の社会的基盤整備が行われることが望ましい。
  • 植物による療法は、緩やかで「継続性」「反復性」や、幅広い層の人に応用可能な点に利点がある。
  • 誰が対象なのか、その人の状態によって、「何を使って何をすべきか」と、その効果は異なる。
  • 「見る庭」から「使う庭」へ。

1日5分緑に触れる時間があるだけで、ストレスの緩和に大きな効果があることが、たくさん実証されていました。これを岩崎先生は、「森林浴ならぬ、公園浴」とおっしゃっています。特別な場所に行かなくても、緑のある場所ならいつでもその効果を得ることができるようです。

皆さんも、1日5分の公園浴習慣をぜひスタートしませんか(^^)

 

【開催報告】世界史を建築家の視点で学ぶ! 第3回初期キリスト教・ビザンチン

こんにちは。Meet Me at Art ふじゆりです。

【開催報告】世界史を建築家の視点で学ぶ!第3回初期キリスト教・ビザンチン

台風が近づきつつあった9月29日。予報進路を見る限り大丈夫そうだったので、開催いたしました。お天気の心配ななか、足を運んでくださいました皆さまに、心より感謝申し上げます。ありがとうございました!

今回も「目からウロコ」の連続でした。この講座、わたしは一度聴いているはずなのですが、にもかかわらず膨大な発見や気づきがあるのが、講師をしてくださる藤井さんのすごい所だと思います。

以下、まとめ(^^)


  • 機能と構造と生活習慣と装飾とが一致することが「美しさ」である。
  • 初期キリスト教・ビザンチン文化の背景にはキリスト教迫害の歴史がある。
  • 初期キリスト教・ビザンチンの時代は、機能・構造と形の美しさが一致している時代であり、我々(ものづくりに関わる人間)がもっとも憧れる時代。
  • 東ローマ帝国は、西方(ローマ)文化と東方(メソポタミア・ペルシャ)文化が出会い融合した場所。その結果生まれたのが、ビザンチン文化。
  • ローマ・キリスト教徒と、イスラム教徒との文化・技術がイスタンブールで融合。
  • イスタンブール=ビザンチン=イスカンダル。
  • ビザンチン文化に我々が見る素朴さ・なつかしさ=ビザンチン文化に潜むイスラム・アジアの東方文化へのあこがれ。

自分たちが、何に対して美しさを感じるのか、その根源を知ることができた勉強会でした。

次回は「ロマネスク・ゴシック」。こちらもますます楽しみです(^^)

 

 

読書『ギュスターヴくん』(白泉社)

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

読書『ギュスターヴくん』(白泉社)

この夏、宮崎の「みやざきアートセンター」にて開催されていたMOE展で出会った、ヒグチユウコさんの絵本『ギュスターヴくん』。

あらためて、ちゃんと読んでみました。

独特の世界観は絵だけではなく、ストーリーにも。というか、そもそもストーリーがシュールで、それを現した絵、ということになるのか。なんとも一筋縄ではいかない絵本です。

絵も、絵であったり、ぬいぐるみとの組み合わせであったり。著者の肩書は「画家」ということで、まずはやはりビジュアルイメージありきなのかもしれません。実際のところはご本人に聞いてみないとわかりませんが。

とにかく、読み終わって「面白い」とか「かわいい」とはすんなりいかない引っ掛かりがあって、その引っ掛かりこそが、ギュスターヴくんをブランドたらしめているのだろうな、という気がしました。

ヒグチユウコさんの絵本を読んだのは、これが1冊目。MOE展の展示もとても素晴らしいものでしたが、独特の世界観を味わうには、絵本のように1対1で向き合えるものか、あるいは個展のような機会に伺うのが良いかもしれません。

 

藤吉憲典の動物シリーズ

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

藤吉憲典の動物シリーズ。

動物ものはいろいろと手掛けていますが、シリーズ化しているものは、実はまだそれほど多くありません。

スタートはカバでした。

カバ 藤吉憲典

カバのウィリアムさん。by藤吉憲典

次に、サイ。

藤吉憲典 サイ

そして、今手掛けているのが、ゾウ。

藤吉憲典 動物シリーズ

上のゾウは形を作ったところです。なんといっても形が決まるまでが一番時間のかかる作業のようです。いかにそれらしく見えるか!?というのはまずその姿かたちが肝のようです。

これから素焼きに入り、本窯に入り、絵・色がついて、赤絵窯。そして出来上がりです。

果たしてどのように出来上がるのか。はじめての造形はわたしには完成の姿がなかなかイメージがつかず、それだけにとっても楽しみです。

 

 

読書『日の名残り』(早川書房)

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

読書『日の名残り』(早川書房)

カズオ・イシグロ作品のおっかけ継続中です。写真はロンドンにあるウォレス・コレクション。お屋敷がそのままコレクションの美術館となっています。

『日の名残り』の舞台である「お屋敷」には、薄暗い館内のイメージが、読んでいる間ずっとありましたが、きっとこの写真のような、シャンデリアが煌めき肖像画のかかったお部屋があったに違いない、というのが、わたしの勝手なイメージです。

さて『日の名残り』。執事スティーブンスの独白で進むストーリーに引き込まれ、あっという間に読み終わりました。物語が起こっているのはほぼお屋敷内という限られたエリアであり、主要登場人物はとても少なかったこの本。物語を深め広げるのは物理的な条件ではなく、人の心の動きにあるのだなぁ、とつくづく感じました。

それにしても、本を読んでいる現在の自分と、『日の名残り』の主役スティーブンス、時代も背景も(性別も!)まったく違うのに、ストーリーが進むにしたがって、これほどまでに感情移入できるものなのだなぁ、と我ながら驚きました。あまりにもせつなくて、終盤はもう、一緒に泣きそうでした。

『日の名残り』ノーベル賞記念版が出ていました(^^)

秋分でした。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

昨日は秋分でした。

写真は、花祭窯に咲いたヒガンバナ。この夏は猛暑といわれましたが、どんな夏であろうとも、この季節になるときちんと花開くヒガンバナ。毎年、植物ってえらいなぁと思うことのひとつです。

秋分は、二十四節気のひとつ。お彼岸の中日。満月、お月見、お団子、おはぎ、秋の七草…。秋分から連想される旬のモノコトは数多く、やきものの文様の題材が多い季節でもあります。

秋分はこれから先、冬至までの三カ月のスタートの日でもあります。そんな昨晩は、これからライフワークとして進めていくことについて、一緒に歩んでいきたい方々とお食事しながら語らう時間を持つことができました。

これからしっかり触角を伸ばしていきます。

 

告知:世界史を建築家の視点で学ぶ、第3回目『初期キリスト教・ビザンチン』

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

福岡acad. 世界史を建築家の視点で学ぶ! 第3回初期キリスト教・ビザンチン

株式会社藤井設計室の藤井昌宏さんを講師にお迎えして学ぶシリーズ。第3回の「初期キリスト教・ビザンチン」では、世界遺産登録されているイタリアのラヴェンナの美しい建築装飾が楽しみです。

「建築の歴史勉強会シリーズ」でスタートしたスライドショー勉強会の第3回目。今回から勉強会タイトルを「世界史を建築家の視点で学ぶ!」と変更しました。

というのも、過去2回の参加者の方々から「建築のことをまったく知らなくても、世界史の面白さがわかるし、哲学的でとても楽しい!」というご感想をいただいたのでした。

藤井さんの解説で建築の歴史を学ぶことの最大の楽しさは、日本では「点」で紹介されることの多い芸術(建築・美術・工芸・デザイン)が、世界史の流れのなかで繋がっていくことです。これは、ここでしかなしえないことだと思います。

皆さまのご参加を心よりお待ちいたしております!


【福岡acad. 世界史を建築家の視点で学ぶ! 第3回 初期キリスト教・ビザンチン】

講師:株式会社藤井設計室・藤井昌宏氏

木原千利建築設計事務所を経て、藤井建築設計室を開く。店舗・住宅・病院などのほか、ハウステンボス、阿蘇ファームランド、ひらかたパークなどエンターテイメント性の高い設計管理を得意としている。昨年(2017年)全体リニューアルした「かしいかえん」の設計監理は遊園地の大規模リノベーションとして、エンターテイメントビジネス業界で注目を集めている。(https://www.facebook.com/Fujii.Design.Office/)

<日時>2018年9月29日(土) 18:30 – 21:30

<会場>メイトム宗像 2階202会議室

<住所>福岡県宗像市久原180

<参加費>3000円(※学生は1500円)
※軽食と飲み物付。

<定員>最大45名

<申込方法>このイベントページにて「参加」ボタンを押してください。追って事務局より確認のメッセージを差し上げます。
メッセージでの確認完了をもって、正式申込といたします。

※キャンセルについて:軽食準備の都合上、9月27日(木)17時以降のキャンセルは100%(3000円※学生は1500円)申込者の負担となります。何卒ご了承くださいませ。

<ジャンル>クリエイティブ、デザイン、建築、アート、工芸、世界史
<主催グループ>福岡acad.(藤井昌宏、藤井睦、相良友也、藤吉有里)
<事務局>Meet Me at Art 藤吉有里

<スケジュール>
18時~ 開場・受付開始
・お飲み物と軽食をご用意しております!(参加費に含まれています)

18時半~ スタート

・参加者自己紹介(一人30秒程度)。
・スライドショー講座スタート。
・途中休憩をはさみます。

21時~ 交流タイム
・質疑応答&意見交換会

21時半~ ・アンケート記入。自由解散。
・閉場時間まで、名刺交換等ご自由にお過ごしください。
(注意)勧誘・営業行為などは厳禁です。社会人としてのマナーを守れない方は、退場&今後の参加をお断りいたします。

21時50分 閉場

<お問合せ・申込方法>FBイベントページにて「参加」ボタンを押してください。追って事務局・藤吉有里より確認のメッセージを差し上げます。

世界史を建築家の視点で学ぶ! 第3回 初期キリスト教・ビザンチン
https://www.facebook.com/events/1071637046344986/

 

Meet Me at コラージュ。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

Meet Me at コラージュ。

コラージュを使ったお試し講座を実施しました。「Meet Me at コラージュ」というのはわたしの造語で、「コラージュ作品をつくることで自分の内側と向き合う」というほどの意味です。

コラージュは、誰でも気軽にできるアートの表現技法のひとつです。絵が下手でも、手先が不器用でも関係なく楽しめるのが、コラージュ制作の良いところ。雑誌やカタログやチラシなど、不要な印刷物のなかから自分の気分にフィットするビジュアルイメージを切り抜いて好き好きに貼っていくだけで、その時の自分を表す作品が出来上がります。

「なんだか、すごくすっきりした」

今回のご参加者の感想の一言が、コラージュという表現によって内側を解放した効果をストレートに物語っていました。

一番の魅力は、そうして出来上がった自分の作品に向き合うことで、自分自身の状態が確認できたり、課題を整理できたりという、副次的な効果が得られることです。また一緒に作業をする仲間から感想を聞くことによって、自分では気づかなかった「作品の意味」が広がっていきます。

学芸員研修のなかでコラージュの可能性を感じて以来、そんなコラージュの魅力をどう伝えていくかをずっと考えてきました。今回のお試し講座では、解説や解釈を広げていくタイミングで、どのようにアプローチするのがより望ましいか、参加者の方から具体的な助言をいただくことができました。

ご協力くださったお友だちに、心より感謝です!

 

 

伝統継承事業スタート。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

伝統継承事業スタート。

「肥前磁器の価値を高める仕事をし、
肥前磁器の伝統技術・文化を後世へ伝える」

1997年花祭窯の創業当初から、磁器作家・藤吉憲典が掲げ続けている事業使命です。独立から20年以上が過ぎ、そろそろ具体的に取り組みをはじめるべきだろうと考えていましたが、このたびやっと皆さんに告知できる形になりました。

花祭窯:磁器作家プロフェッショナルコース

タイトルにあるとおり、プロ作家向けのコースです。次のような方々を、受講者として想定しています。

  • すでに作家として独立していて、更に仕事の幅を広げたい人。
  • 窯元のデザイン担当などで、商品開発力をもっと強化したい人。
  • 勤め中・在学中で、近い将来作家として独立予定の人。
  • 陶芸の道に進んでいるが、デザインを勉強した経験が無い人。
  • 窯元などで部分的な工程しか経験できず、全体を学びたい人。

事前にしっかりと面談をしてお互いの意思を確認してから、正式申込となります。意欲ある方からのお問合せをお待ちしております!

津屋崎の面白さ。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

津屋崎の面白さ。

このところ、津屋崎って面白いなぁ、と、あらためて思います。

そのひとつが「英語でのコミュニケーションの頻度」。

福岡県の中心地といえば、博多や天神、すなわち福岡市内であり、津屋崎のある福津市はいわば周辺部にあるローカルな町のひとつ。ところが、津屋崎に暮らしていると、「もともと日本語が母国語ではない人」や「英語で会話ができる人」に出会う確率が少なくなく、必然的に英語で会話をする機会が発生しやすいのです。

都市部では珍しくないことかもしれませんが、これが津屋崎であるというのが面白さ。子どもの通っている学校を見ても、保護者の方がバイリンガルあるいは3か国語以上話されるという方が何人もいらっしゃいます。

日本語以外の言語で会話しようと思うと、英語ネイティブでなくても「共通語」として使われるのはやはり英語。かくして自分自身はカタコト英語ではあっても、その気さえあれば「日常的に英語で話す機会がある」という場所であると気づくと、この環境はとても恵まれていると思うのです。