徳り庵でお稽古。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

徳り庵でお稽古。

暖かくなったら花祭窯の狭小茶室「徳り庵」でお茶会遊びをしよう!と思いつつ、気がつけば五月も中旬。重い腰が上がらずにおりましたが、息子の「お稽古したい」の一言で徳り庵オープンしました(笑)

窓の隙間から入り込んだツタの景色が面白いからと放っておいたら、青々と伸びていました。利休さんは、花は野にあるように生けよとおっしゃったらしいのですが、さてこの景色をどうご覧になるやら。

さあ、そろそろお茶会遊びを計画したいところです。

 

藤吉憲典陶展 at 桃居

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

藤吉憲典陶展 at 桃居

西麻布の桃居さんから個展DMが届きました。今年は連休が長いので、と、ひと月以上前に完成してくださいました。今回もインパクトのある案内状が届き、これを見てまた作り手のモチベーションがあがるのです。いつもありがとうございます!

藤吉憲典陶展 at 桃居
藤吉憲典陶展
2019年5月31日(金)→6月4日(火)
AM11:00→PM7:00(最終日PM5:00)
会期中無休
桃居
港区西麻布2-25-13
TEL03-3797-4494

桃居さんで1年おきに開催していただいている「藤吉憲典陶展」も今回が8回目。今年は初めてテーマを「蓋もの・箱もの」と作り手自ら設けて、せっせと作っています。楽しくて仕方が無いようです。

個展案内状ご希望のお客さまへは、連休明けに発送予定です。どうぞお楽しみに!

南坊忌でした。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

南坊忌でした。

気持ちの良い晴れに恵まれた週末、入門している茶道南方流のお茶会に参加してまいりました。写真は書院の床の間に生けられた、筍。力強い姿に思わず歓声を上げてしまいました。

毎年この季節に開催される「南方流遠祖南坊宗啓禅師献茶会」。南方流の祖にあらためて感謝する機会であり、お献茶のお点前を拝見できる機会であり、和尚さんから直々に『南方録』の一節をご教授いただく機会です。

南方流では、稽古懐石(初伝披露懐石茶会)の亭主を務めたのち「初伝」のお免状をいただきます。今回のお茶会で、そのお免状を和尚さんから頂戴いたしました。 そして今年は、献茶後の残茶拝復のお茶会で、濃茶のお点前をする機会をいただきました。

緊張しました。3月の懐石の時には「炉」だったお茶室は「風炉」に変わっていました。季節に応じてしつらえが変わるのもまたお茶の大きな愉しみとは言いながら、いざお点前をする立場になると、お道具の変化はすべて「ドキドキ」の種になるもので。これまでのお茶会に、どれだけ能天気に気楽に参加していたかを痛感しました。

皆さまにフォローしていただき、無事(?)お点前が終わると、心底ほっとしました。 ほんとうにありがとうございました。 どんな場面でも平常心でお茶を点てることができるようになるには、あと何十年かかることでしょう。まだまだイメージできません(笑)

ともあれ「初伝」でスタート地点に立ちました。ここからも、あせらず、のんびり進んでいきたいな、と思います。

鯉のぼりシーズン到来。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

鯉のぼりシーズン到来。

雛祭りが終わったと思ったら、鯉のぼり。我が家の飾り棚も、毎年恒例、鯉のぼりもどきの「鯛(たい)のぼり」に模様替え。

我が家の鯉のぼりは、息子が中学生になった年に、ご近所のコミュニティスペース王丸屋さんに寄贈しました。通学の行き帰りに見ることができる場所でもあり、みんなに喜んでもらえて一石二鳥。

街中でなびかせるには程好いサイズです(^^)

あんバターパンがマイブーム。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

あんバターパンがマイブーム。

花祭窯から自転車で15分ほど海沿いの道路を走っていくと、ちょっと路地に入ったところに「あんや」さんがあります。餡子(あんこ)屋さんです。いつ行っても、大きな鍋が回っていて、出来たてのあんこが大きなボウルに入っています。「粒あん500グラムください!」ここの粒あんが大好きです。

毎年お正月用に餅つきで作るあんこ餅に入れているのが、ここの粒あん。そもそも、年末に粒あんを買いに行くのが年に一度の愉しみだったのですが、ある時気づいたのでした。普通の日に粒あん買ったっていいじゃん、と。

それからは「食べたい!」と思ったら、あんやさんへ。もち米があるときは、ぼたもち(または、おはぎ)を作ったり、白玉団子をお汁粉っぽくしたり。そしてまたまた気づいたのでした。そういえば、あんことパンも相性いいよね、と。

こうなるとほんとうにお手軽に粒あんを楽しむことができます。パンはホームベーカリーが焼いてくれるので、そこにバターと粒あんをたっぷりのせたら、贅沢なおやつの出来上がり。

なによりも、作りたてのおいしい粒あんが身近で手に入る、ありがたい幸せ。いつまでもいつまでも続いてほしいあんやさんです。

読書『日日是好日』(新潮文庫)

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

読書『日日是好日』森下典子(新潮文庫)

サブタイトルに『「お茶」が教えてくれた15のしあわせ』とあります。写真はイメージ(^^)

樹木希林さん主演で映画になったのは昨年でしたが、あいにく見逃しておりました。先日、友人とおしゃべりをしていたところその話になり「映画ももちろん良かったけれど、本も良かったからおすすめ!」と。実は、この映画のもとになった本があったとは知りませんでした。

本があるなら本を読もう!と思いつつ手に入れぬまま過ごしていた数日後、思いがけずそのお友だちからこの本が到着。とっても嬉しいプレゼントをいただきました。ありがとう。

で、読後感。面白かったです!というか、安心した、というのが正直なところでした。著者に比べたら、まだまだ年数も浅いわたしですが、「何年やっても、何回やっても、なかなか覚えない、同じことを間違える」という同じ経験をもっている人が、こうしてお茶の話をしていることが、とても嬉しかったです。

表千家で習っておられるのかな、と思います。お茶も流派がいろいろあって、ことばの使い方や、お作法のことなど、細かいところは流派による違いもあります。けれど、その作法の違いというのはこだわる部分ではありません。「茶式不可論(チャシキロンズベカラズ)」ですね。

つい少し前にお茶の先生からいただいた言葉「なにごとも続けた先にしか見えない景色があるを、思い出しました。お茶を続けることによる「しあわせ」は、流派を問わず同じなのだな、ということを確認することのできる本でした。

わたしにとっては、この本の著者、森下典子さんという作家さんがいることを知ることができたのも、大きな収穫でした。わたしはエッセイはあまり読まないのですが、なんだか文章がとても魅力的で。さっそく彼女の別の著書を注文しちゃいました(^^)

肩の力の抜き方。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

肩の力の抜き方。

昨日は、2019年最初の私的一大イベント「初伝披露懐石」 以来のお茶のお稽古日でした。一大イベントが無事(!?)終了したので、約三カ月ぶりに「ちゃんと覚えなくちゃ!」という切迫感から解放された状態で、お茶室入り。

新たに「包み棗(なつめ)」というお点前のお稽古に入りました。新しいお点前に入るときはいつも多少緊張するのですが、今回はいくつも間違えつつも、今までになく落ち着いて楽にお稽古することができたのを感じました。

何が変わったのだろう?

変わったことといえば、懐石という一大イベントの後であるということ。自分にとって非常に肩に力が入る場面をなんとか潜り抜けたことで、開き直ったといいましょうか、いい具合に肩の力が抜けたようです。

で、思いました。肩の力を抜くには、その前にまずギューッと肩に力を入れたらいいのだと(笑)

続・単発講座「肥前磁器面白雑学」@朝日カルチャー福岡教室

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

単発講座「肥前磁器(ひぜんじき)面白雑学―窯元おかみが語るエピソードあれこれ」@朝日カルチャー福岡教室

朝日カルチャー福岡さんで、イベント告知のページができましたので、あらためて宣伝です(^^)

ご縁があって 、朝日カルチャーセンター福岡教室で 「肥前磁器面白雑学―窯元おかみが語るエピソードあれこれ」講座をすることになりました。入会不要の単発講座です。興味のある方はぜひお気軽にご参加くださいませ。

「肥前磁器」とは、北部九州でつくられる「有田焼」「伊万里焼」などと呼ばれるものの総称です。磁器の歴史・つくり方・特長などの基礎知識から、現代生活での選び方・使い方のヒントまで、窯元おかみの視点でご紹介します。

とはいえ、せっかく「窯元おかみ」の視点でお話しするのですから、学術的な歴史のお話などよりは、「窯元」や「陶芸作家」の実態(!?)についてのざっくばらんなお話をする方が、楽しんでいただけるかな、とも思いつつ。90分という限られた時間をどんな内容で構成するか、今まさに考え中です(^^)


「肥前磁器面白雑学―窯元おかみが語るエピソードあれこれ

日時:2019年4月10日(水)13時半~15時
場所:朝日カルチャーセンター福岡教室
受講料:朝日カルチャーセンター会員2,268円、非会員2,808円
講師:花祭窯・内儀(おかみ) 藤吉有里

お申込み・お問合せは
TEL 092-431-7751(朝日カルチャーセンター福岡教室)へ


ご参加をお待ちしております(^^)

読書『藤森照信の茶室学』六耀社

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

読書『藤森照信の茶室学』六耀社

「日本の極小空間の謎」というサブタイトルのついた『藤森照信の茶室学』。久しぶりに取り出して読み直しています。以前、床の間について考えていた時に、この本が参考書のひとつとしてとても勉強になったのでした。

空中に浮いた茶室が有名な藤森照信さん。この本には茶室の歴史とそこに対する見解が述べられていて、勉強になるだけでなく、読み物としても面白いです。茶道の世界の方が書いたものではないところが、読みどころ。陥りがちな「こうあるべき」を取り払うのに最適です。

巻末の第七章の対談で藤森さんと茶室談義を展開しているのは、つい先日、建築界のノーベル賞といわれる「プリツカー賞」を受賞したとのニュースが流れた磯崎新さん。

アマゾンでチェックしたところ、既に中古しかありませんでしたので、今後価格の上がっていく本であろうと考えられますが、建築や茶室に関わる方には、とてもおススメの一冊です。

スタート地点に立ちましたね。

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

スタート地点に立ちましたね。

たびたびこのブログにも書いていますが、博多の円覚寺で受け継がれている茶道南方流に入門しています。昨日はその懐石茶会の日でした。毎年春の恒例行事で、わたしも入門の翌年から参加しています。

今年はまったく景色が異なりました。というのも、今回はなんと亭主として参加したのです。入門から六年。こんな日が来るとは、一晩明けた今も、なんだか不思議な感じです。

この懐石茶会は正式には「初伝披露懐石」と呼ぶそうです。一定のお稽古を積んだ段階で先生から声がかかり、日頃の成果を披露する「稽古懐石」。お稽古の一環だから大丈夫ですよ、と先生方はおっしゃってくださったものの、特に年が明けてからの二か月間は、試験を控えた学生時分に戻ったような緊張感でした。

お炭手前からはじまり、お料理の給仕、濃茶手前、薄茶点前。利休さんのいう「二時(ふたとき)を過ぎず」すなわち「ふたとき=四時間を越えてはならない」のとおり、ちょうど四時間ほどでおさまる席になります。

お手伝いで参加していたときは、亭主を務める皆さんの集中力のすごさにただただ感嘆していました。いざ自分で務めてみると、やはり四時間集中し続けるのはたいへんなことでした。今振り返ってみると、お料理の給仕が済んだころ=時間にして二時間ほど経った頃には、緊張はしているのに集中が切れてしまっていたように感じます。

お客さまをもてなす大切な濃茶手前・薄茶手前はその後にあるのですから、まったくもって修業が足りていないことを痛感しました。後座(濃茶・薄茶)の手前をなんとかやり通したものの、席に入って見守ってくださった先生がどれほどハラハラなさったか、申し訳ないかぎりです。

片付けまですべて終わり、師匠である和尚様にお礼のご挨拶に伺ったときにかけていただいたのが、タイトルのことばです。そうです。やっと、スタート地点。亭主を務めることによって、自分に足りないものを強烈に自覚することもできました。ここからまた、お稽古を積んで参ります。

お稽古を付けてくださった先生方、茶会開催の段取りを進めてくださった本部の方々、前日から当日にかけての準備と運営をサポートしてくださったすべての皆さまに、心より感謝申し上げます。そして、わたしの遅々たる茶道精進を見守ってくれる家族にも。

2019年3月10日は、わたしにとって大切な節目のひとつとなりました。