藤吉憲典、鳥陶箱

「あなたの作品が好きだから、応援団になります」の嬉しさ。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

「あなたの作品が好きだから、応援団になります」の嬉しさ。

先月6月はNHK BSプレミアムで再放送された『美の壺』の影響もあり、初めて藤吉憲典の作品を知ったとおっしゃって、花祭窯まで足を運んでくださる方が何組かいらっしゃいました。ありがとうございました。

そんなお客さまのなかに、30年間ドイツで事業をなさっていたというご夫妻がありました。テレビで見て、どうしても実物を確認したくなったと、福岡県内からの訪問のご予約。当日は、それぞれに食器とアート、好きなものを数点づつ選び出し、さてどれを連れて帰ろうかと時間をかけてお二人で相談し思案なさっていました。

今回お買い上げになるものが決まり、お帰りになるときにご主人が作家に対しておっしゃったのが、上の言葉。「今日はここに来れてほんとうに良かった。あなたの作品がとても好きだから、これからわたしはあなたの応援団になります」と。ほんとうに嬉しそうに笑顔でおっしゃって、こちらもとっても嬉しくなりました。

テレビや雑誌で取り上げられることは、これまで藤吉憲典の作品をご存じなかった方々への告知になりますので、やはりありがたい機会です。だからこそ、情報ができるだけ視聴者の方に誤解なく伝わるように気も配ります。うちはいろいろなことを細かくお願いをするので、メディアの方々はちょっと面倒くさいと思っておられるかもしれません。でも、そのように気を配ったうえでも受け取り方は人それぞれであり、ご来店なさって「思っていたのと違う」という反応をなさる方も時々いらっしゃるのが実際のところです。

そういうこともありつつ、のなかでの、上の言葉。もちろん、心のなかでそのように思ってくださり、実際にそのように支えてくださるお客様が、創業以来たくさん居てくださることを、わたしたちは常に意識しています。そういう方々のおかげで、今もこの仕事を生業として続けてくることが出来ているのです。そんな方々の声を表に出してくださったかのような「応援団になります」の言葉は、とても心に響きました。

九州福岡では、藤吉憲典の作品をご覧いただく機会をなかなか作れていないなか、地元でこのようにおっしゃってくださる方の存在は、とても有難いことです。応援団って、嬉しいですね。応援の声に応えられるよう頑張ろう!と、あらためて思った一日でした。

投稿者:

ふじゆり@花祭窯

花祭窯おかみ/Meet Me at Art アートエデュケーター ふじゆり のブログです。1997年に開窯した花祭窯は、肥前磁器作家である夫・藤吉憲典の工房です。その準備期から、マネジメント&ディレクション(=作品制作以外の諸々)担当として作家活動をサポートし、現在に至ります。工芸・美術の現場で仕事をするなかで、体系的な学びの必要性を感じ、40代で博物館学芸員資格課程に編入学・修了。2016年からは、教育普及を専門とする学芸員(アートエデュケーター)として、「Meet Me at Art(美術を通して、わたしに出会う)」をコンセプトに、フリーでの活動をスタートしました。美術を社会に開き、暮らしと美術をつなぐことをライフワークとして、コツコツと歩んでいます。