読書『エリザベス女王 史上最長・最強のイギリス君主』(中公新書)

エリザベス女王。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

エリザベス女王。

2022年9月8日96歳でお亡くなりになりました。今朝届いた悲しいニュースに、ちょっとショックを受けています。いつもは音楽が流れているBBC Radio2も、特番でこのニュースを伝え続けています。

6月に在位70年を祝うプラチナ・ジュビリーの記念行事が行われたばかり。日本でも映画『エリザベス 女王陛下の微笑み』が公開され、関連本もいくつも出版され、嬉しくて観に行ったり読んだりしたのでした。上の写真は、読書『エリザベス女王 史上最長・最強のイギリス君主』(中公新書)君塚直隆著の表紙。

お齢を考えれば、いつ入ってきてもおかしくないニュースだったのかもしれません。けれども、まだまだ女王は居てくださると、勝手に思い込んでおりました。

わたしにとって、エリザベス女王の存在がとても現実的に近しく感じられるようになったのは、藤吉憲典がロンドンのギャラリーSladmore Contemporaryに入ってから。ここ7-8年ですから、女王の歴史から見ればごく最近のことです。老舗彫刻ギャラリーであるSladmoreには、エリザベス女王はじめ英国王室の方々が、クライアントとして名前を連ねています。

きっかけは2015年。SladmoreContemporaryから国際現代アートフェアCollectに初参加が決まったときに、SladmoreContemporaryのFacebookページで藤吉憲典を紹介してくださっている記事↓

SladmoreContemporaryのFacebookページより
SladmoreContemporaryのFacebookページより

↑に続いて(厳密には、2つあとに)投稿されたのが下の写真でした↓

Sladmore ContemporaryのFacebookより。
Sladmore ContemporaryのFacebookページより

念願の海外アートシーンへのデビューが決まって喜んでいたところに飛び込んできた画像に、その当時、ロイヤルファミリーが顧客についていると知らなかったので、とてもびっくりしたのでした。この時以来、わたしたちのなかで「いつかエリザベス女王のコレクションに加わる」ことを目指して作品レベルを上げていくのは、モチベーションのひとつにもなりました。今年11月からのSladmoreContemporaryでのKENSUKE FUJIYOSHI個展では、女王の愛するコーギー犬をモチーフにした作品も並びます。

日本に暮らす一市民である我々にとってもショックなのですから、英国の方々の喪失感の大きさは計り知れないものでしょう。「会いたい人に会いに行く」の言葉が頭に浮かびました。簡単にお会いできる方ではないことは重々承知のうえでも、会いに行くための努力をしなければ、時間は待ってはくれないと感じています。

投稿者:

ふじゆり@花祭窯

花祭窯おかみ/Meet Me at Art アートエデュケーター ふじゆり のブログです。1997年に開窯した花祭窯は、肥前磁器作家である夫・藤吉憲典の工房です。その準備期から、マネジメント&ディレクション(=作品制作以外の諸々)担当として作家活動をサポートし、現在に至ります。工芸・美術の現場で仕事をするなかで、体系的な学びの必要性を感じ、40代で博物館学芸員資格課程に編入学・修了。2016年からは、教育普及を専門とする学芸員(アートエデュケーター)として、「Meet Me at Art(美術を通して、わたしに出会う)」をコンセプトに、フリーでの活動をスタートしました。美術を社会に開き、暮らしと美術をつなぐことをライフワークとして、コツコツと歩んでいます。