カメリアステージ歴史資料館

カメリアステージ歴史資料館「新原・奴山古墳群 発掘速報展」開催中。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

カメリアステージ歴史資料館「新原・奴山古墳群 発掘速報展」開催中。

福津市のカメリアステージ歴史資料館には、世界遺産登録された新原奴山古墳群に関する展示室、重要な遺物等を展示するための基準を満たす設計がしてある特別展示室がふたつ、その周りに回廊になっている展示スペース、そして持ち出しはできないけれども閲覧可能な書籍資料の部屋があります。

回廊になっている展示スペースでは、時々通路に展示ケースが入って特別展示が行われます。とても小さいスペースではありますが、速報的な展示場所としては、誰でも気軽に覗くことができるし、便利なスペースだと思います。

現在行われている「新原・奴山古墳群 発掘速報展」では、新原・奴山15号墳30号墳の発掘調査結果を見ることができます。ここ津屋崎から宗像方面に向かう495号線に沿った新原・奴山古墳群は、ここに住まう者にとって身近な存在です。昨年から、古墳の調査が進んでいる様子を通るたびに外側から目にしていたので、その内容には興味津々。さっそく見に行ってまいりました。

今回の調査の目的は、主に古墳の正確な形や大きさを調べることにあるということで、測定技法がわかりやすくパネル解説されていました。須恵器や土師器などの出土品も展示されていました。わたしが一番面白いと思ったのは、古墳の壁面をスライスした状態で展示してあったもの。古墳を作る際に盛り土をしていった過程が断層模様に現れるということで、保存展示のためにスライスする方法の技術的な工程解説もあり、なるほど面白く拝見しました。

3月20日(土)と21日(日)には「ふくつの古墳まつり」が開催され、20日(土)には福津市文化財課職員による現地での発掘調査説明もあります。こういう機会が身近にある面白さ、ありがたさ。

カメリアステージ歴史資料館「新原・奴山古墳群 発掘速報展」は、2021年3月29日まで開催中です。

投稿者:

ふじゆり@花祭窯

花祭窯おかみ/Meet Me at Art アートエデュケーター ふじゆり のブログです。1997年に開窯した花祭窯は、肥前磁器作家である夫・藤吉憲典の工房です。その準備期から、マネジメント&ディレクション(=作品制作以外の諸々)担当として作家活動をサポートし、現在に至ります。工芸・美術の現場で仕事をするなかで、体系的な学びの必要性を感じ、40代で博物館学芸員資格課程に編入学・修了。2016年からは、教育普及を専門とする学芸員(アートエデュケーター)として、「Meet Me at Art(美術を通して、わたしに出会う)」をコンセプトに、フリーでの活動をスタートしました。美術を社会に開き、暮らしと美術をつなぐことをライフワークとして、コツコツと歩んでいます。