染付六角豆皿 藤吉憲典

何年かぶりの糠床(ぬかどこ)。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

何年かぶりの糠床(ぬかどこ)。

お友だちが「ぬか漬けつくってます!」とSNSにアップしているのを見て、そういえば最近作っていなかった!と思い出しました。写真はこのところ毎日食べている、茄子の糠漬け。

糠床を育てるのは楽しい作業です。酸味の強いお漬物が大好きなので、食べるのも楽しみです。これまでに何回も、糠床を育てて糠漬けを楽しむ毎日を送ったことがありました。が、毎回その顛末は「真夏になると発酵しすぎて、ぬかを足したりしていくうちにどんどん糠床が増えていって、手に負えなくなってお終いになる」というものでした。「冷蔵庫に入れる」という発想が無くて、発酵を上手にコントロールできていなかったのですね。

冷蔵庫に入れることを前提に、小さめの容器でちょっとづつ漬ける糠床。そうすればうまく行きそうだということを、今更ながら理解。ちょうど夏も終わるところなので、スタートすることにいたしました。思い立ったが吉日、まずは冷蔵庫に入るホーローの漬物容器を手に入れるところからスタートです。糠床も「すぐに漬けることができる」状態で販売しているものがいろいろとあったので、そのなかのひとつを試してみることに。

お味噌づくりを通して「材料がまったく同じでも、混ぜる人によって味の育ち方が異なる」ことを体験済みですので、糠床もまた時間が経つほどに、既製品から「我が家の糠漬け」の味になるであろうとの確信があります。今回は無印で販売している糠床にお世話になることに。「すぐに漬けれる」が利点ですが、買ってきてすぐ昆布だの唐辛子だの野菜くずだのを投入して、育てる気満々です。

ちょうど野菜の端境期でしたが、ナス、ゴーヤなどの旬が終わりかけの野菜たちを切って漬け込みました。この「漬ける野菜をあらかじめ切る」というのも、これまでのわたしの糠漬けのイメージでは、浮かばないことでした。丸ごとつけるのがいいには違いありませんが、冷蔵庫に入るサイズだと、なかなかそうはいきません。実際に「切って漬ける」をやってみると、漬かるのが早い!欲しい量をその都度入れることができて、とても便利です。漬け込める量が少ないと、見てすぐに何が入っているかわかるので、糠床の奥深くにずっと漬けっぱなしになっていた…という失敗もなさそうです。

これから冬に向かって、根菜類が育ってくる季節。ダイコン、ニンジンも糠漬けでおいしいでしょうね。今からとても楽しみです♪

投稿者:

ふじゆり@花祭窯

花祭窯おかみ/Meet Me at Art アートエデュケーター ふじゆり のブログです。1997年に開窯した花祭窯は、肥前磁器作家である夫・藤吉憲典の工房です。その準備期から、マネジメント&ディレクション(=作品制作以外の諸々)担当として作家活動をサポートし、現在に至ります。工芸・美術の現場で仕事をするなかで、体系的な学びの必要性を感じ、40代で博物館学芸員資格課程に編入学・修了。2016年からは、教育普及を専門とする学芸員(アートエデュケーター)として、「Meet Me at Art(美術を通して、わたしに出会う)」をコンセプトに、フリーでの活動をスタートしました。美術を社会に開き、暮らしと美術をつなぐことをライフワークとして、コツコツと歩んでいます。