読書『百万ドルを取り返せ!』(新潮文庫)

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

読書『百万ドルを取り返せ!』(新潮文庫)ジェフリー・アーチャー

ジェフリー・アーチャーのデビュー作。詐欺にあった作者の経験を基に書かれたという本ですが、まあなんともゴージャスな場面設定でした。映像化されることを最初から意図していたのではないかと思うほど、ひとつひとつの場面を脳内でつくるのが楽しかったです。

画廊街、ウィンブルドン、カジノ、アスコットの競馬、そしてオクスフォード…。読みながら、カラーでイメージがどんどん膨らみました。わたしは映画もドラマ版もまだ見ていませんが、こういう小説を読むと映像の美しさへの期待感が大きくなります。

わたしが「コン・ゲーム」という言い方を知ったのは、映画「コンフィデンスマンJP」で、つい最近のことでしたが、『百万ドルを取り返せ!』は「コン・ゲーム小説の傑作」という解説が。なるほど昔から使われている言い回しなのですね。

それにしても、これが著者の第一作目というのですから、衝撃的なデビューだったことでしょう。まったく古さを感じずに楽しめました。

投稿者:

ふじゆり@花祭窯

花祭窯おかみ/Meet Me at Art アートエデュケーター ふじゆり のブログです。1997年に開窯した花祭窯は、肥前磁器作家である夫・藤吉憲典の工房です。その準備期から、マネジメント&ディレクション(=作品制作以外の諸々)担当として作家活動をサポートし、現在に至ります。工芸・美術の現場で仕事をするなかで、体系的な学びの必要性を感じ、40代で博物館学芸員資格課程に編入学・修了。2016年からは、教育普及を専門とする学芸員(アートエデュケーター)として、「Meet Me at Art(美術を通して、わたしに出会う)」をコンセプトに、フリーでの活動をスタートしました。美術を社会に開き、暮らしと美術をつなぐことをライフワークとして、コツコツと歩んでいます。