花祭窯

「なにも制約が無かったら、何をしたいですか?」

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

「なにも制約が無かったら、何をしたいですか?」

もう5年ほど前のことです。ある会で「経済的な制約も、時間的な制約も、なにも制約が無かったとしたら、何をしたいですか?」という質問に対して、自分のやりたいことをプレゼンテーションする機会がありました。

そのとき、この問いに対するわたしの答えは「特別なことではなく、今やっていることの延長線上にあること」でした。考えに考えた末に、我ながら拍子抜けするような結論。でも、これはつまり、ふだんから自分の価値観のなかで大切なことを、可能な限り優先できていたということかも。そう気づいて、「よかったなぁ」とつくづく思ったのでした。

優先しているのは「子どもと一緒にいる時間」であったり、「家族そろってご飯を食べること」であったり、「睡眠時間をしっかりとること」であったり、「楽しく面白く仕事をすること」であったりと、何気ない日常のことばかり。これに、何の制約も無かったら「少しでも気になった本は片っ端から買う」とか、「美術館やコンサートや観劇に行きたいと思ったときに迷わず行く」とか、「気が向いたときに自由に海外旅行に行く」とかがプラスできたら、わたしは概ね大満足なのだということがわかりました。

今までにない制約が一気に増えた今年ですが、少しづつ「できること」も増えてきましたね。「わたしは何をしたいのか」あらためて考えてみる機会にするのも、いいかもしれませんね。

投稿者:

ふじゆり@花祭窯

花祭窯おかみ/Meet Me at Art アートエデュケーター ふじゆり のブログです。1997年に開窯した花祭窯は、肥前磁器作家である夫・藤吉憲典の工房です。その準備期から、マネジメント&ディレクション(=作品制作以外の諸々)担当として作家活動をサポートし、現在に至ります。工芸・美術の現場で仕事をするなかで、体系的な学びの必要性を感じ、40代で博物館学芸員資格課程に編入学・修了。2016年からは、教育普及を専門とする学芸員(アートエデュケーター)として、「Meet Me at Art(美術を通して、わたしに出会う)」をコンセプトに、フリーでの活動をスタートしました。美術を社会に開き、暮らしと美術をつなぐことをライフワークとして、コツコツと歩んでいます。