こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。
「知識要らずの美術鑑賞」@郷育カレッジ講座、開催しました。
福津市民のための生涯学習システム「郷育カレッジ」で、「知識要らずの美術鑑賞」講座を開催してまいりました。
この美術鑑賞講座、最初に郷育カレッジのプログラムに入ったのは2年前でしたが、天候不良やコロナ禍で、中止が続いておりました。3年目にしてようやく初開催。当初は九州産業大学美術館を訪問しての講座を予定していましたが、コロナ禍のため研修室での開催となりました。上の写真はイメージ^^
方法として用いたのは、ビジュアルシンキングという呼ばれ方もする対話型鑑賞法。昨今では一般的な鑑賞法になりつつあります。「対話型」ではありますが、今回はコロナ対策として「参加者同士の対話」の形はとらず、「絵画と私との対話」というアプローチで進めました。
美術館に行くことができませんでしたので、研修室でスライドによる絵画鑑賞を通して、「見る」の確認と実践をしました。そのあと、研修室を出たホールの廊下に飾ってある、実物の絵画(おそらく、絵を描くことを趣味とする地元の方が描いて、市に寄贈したもの)を見ながら、絵画鑑賞の肝をおさらい。座学とワーク(記述作業)との組み合わせで、深めていくことができました。
以下、受講者の方々からのご感想抜粋&まとめ。
- もっとお話を聞きたいと思いました。美術館での開催を希望します。
- 絵画を見るポイントがわかったような気がする。
- 自分の見た目での解釈が重要(近代は主流)であることが、勇気づけられた。
- 美術展の見方のポイントが良かった。
- 今後、美術館での見方が変わると思いました。
- 次回美術展を見に行くときは、今日のお話を覚えておいて、自分の目(で見ること)を大切に、鑑賞を楽しみたいと思います。
- わかりやすかった。次回はぜひ美術館的なところで講習があったら嬉しい。
- 絵の鑑賞は、自分自身の目がスタートになるのだと学んだ。
- コロナで美術館に行けない日が続いて寂しかったので、嬉しかった。美術館で講座を受けて、ディスカッションしたいと思った。
- もう一度参加したいと思いました。
- わたしは好きか嫌いで見ているので、これでいいのだとホッとしました。
- 「見る」ことにいろいろな考え方があることがわかりました。
- 今までいかにボーっと見ていたかに気づいた。
(2021年11月24日「知識要らずの美術鑑賞」@郷育カレッジ 参加者アンケートより)
スライドでの絵画がやや見難かったにもかかわらず、皆さん、熱心にワークに取り組んでくださり、静かながら熱気を感じる90分でした。また、あとから「実物の絵画」を前にしておさらいをしたことで、コピーやスライドよりも実物の画が持つ力を感じていただけたように思います。
受講者の皆さんのお話を伺って、やはりこの2年間、皆さん「美術館に行く」「絵を見る」ということから少し離れざるを得ず寂しかったのだなぁ、ということをあらためて思いました。今回の講座をきっかけに、また美術館訪問への意欲がわいてきた方々も多かったようで、とても嬉しく思いました。
ふじゆりのアートエデュケーターとしての活動「Meet Me at Art」の美術教育講座は、市民向け、学校向け(先生向け・生徒向け)など、柔軟なプログラム構築が可能です。興味のある方はお気軽にご相談ください。