こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。
「2022九州産業大学国際シンポジウム」遅ればせながら視聴参加いたしました。
毎年お世話になっている博物館学芸員技術研修会。その年度締めくくりとなる国際シンポジウムは、昨年に引き続き英国と米国をつなぎ、Zoomと同時通訳アプリを活用しての開催でした。わたしは開催日当日は急用が入ってしまい参加を断念しておりましたが、Zoom開催の録画を共有していただくことが出来ました。ありがたい限りです。
シンポジウムのテーマは、こちらも昨年に引き続き「博物館と医療・福祉のよりよい関係」で、「withコロナにおける高齢者プログラムの取り組みと課題」について、米国からの事例報告を聞きました。
以下、備忘。
- コロナ禍以前から継続してきた、参加型ワークショップの電話・郵便を使ってのアプローチが、コロナ禍下でも生きた。
- 特に電話=誰でも使える。
- +ビデオチャット、メール、Zoom。
- 図書館プログラムとの連携。
- Google Arts and Cultureの活用。
- バーチャルプログラムによるミュージアムツアー。
- 他の博物館と提携してのミュージアムツアー(バーチャル訪問)。
- 目が見えない人、見えにくい人に向けての、音声のみでも理解できるプログラムが、目の見える人にも有効であった。
- オンラインに重点を置くことで、海外を含む「エリア外」からの参加が増えた。
- バーチャル・対面、それぞれの強みと課題。→両方があって、選択できることの良さ。
- Artful Conversations and Connections=鑑賞+(感想などの)語り合い。
- Family Support(本人だけでなく、家族、介護者などを含めた)プログラム。
- エンリッチプログラム=より、気持ちを豊かに。
- New Collaborations with ○○
- ○○=Independent artists、Small museums and Public gardens、Educator…
- 自宅でできる「アートメイキング」プログラム。郵送での資料・材料送付。
- 二人一組(例:認知症患者+介護者)での参加を想定したプログラム。
- 1回参加すると、6割の参加者が2回以上参加する。
- ミュージアムの教育担当者のコミュニティーでのつながり→サポートプログラム活用の広がり。
- 「館の外側にある」連携組織。
- 各種財団等からのサポート資金→プログラムの実施→有効性の認定→さらなる資金サポート→プログラムの充実→有効性の認定→…の循環。
- プログラムの評価。評価方法とフィードバック。
- バーチャル参加でも参加者同士がスクリーンで顔なじみになり、一緒に別のプログラムへの参加するようになる。
- よりシンプルな質問の価値。例「何が見えますか?」
- 支え手を支えるわたしたち自身が健康であることの大切さ。
以上、2022九州産業大学国際シンポジウム「博物館と医療・福祉のよりよい関係-withコロナにおける高齢者プログラムの取り組みと課題」より。
今回のシンポジウムでは、発表者の発表の後、グループに分かれてのディスカッションタイムが確保されていたのが目玉だったと思います。わたしはリアルタイムで参加できませんでしたので、ディスカッションに参加することはできませんでしたが、指定討論者の皆さんや各グループからの質問による質疑応答を拝聴することが出来ました。こういう時間があると、学びがより深まりますね。毎回さまざまな方法を工夫してくださる事務局の緒方先生に、心よりお礼申し上げます。
来年度もまた学芸員技術研修会に参加できること、とくに対面での講義が開催されることを楽しみにしています。