Atelier FERのおろしがね

いい道具は美しい。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

いい道具は美しい。

尊敬するご近所の金工アーティスト、千場昌克さんAtelier FERのおろしがね。昨年末に注文していたものが、出来上がりました。真鍮(しんちゅう)の本体に、おろす面には錫を引いてあり、持ち手には木がかぶせてあります。

Atelier FERのおろしがね

こちらは裏側。写真では伝えきれない美しさです。こういう時、写真の腕が無いことが悔やまれます。ぜひ実物を見て欲しいです。美しいだけでなく、使い勝手も素晴らしい。握りのカタチと太さ、おろしがね面のカタチと広さ、持った時の軽さ。

使い勝手とデザインを両立する技術と感性を要する仕事。道具づくりは、実際の生活場面でどのように生かされるかをイメージする想像力と、それを形にする創造力が問われます。こういう仕事をできる人は、アーティストとしての作品の完成度も素晴らしく高い方が多いのですが、 Atelier FER 千場さんはその最たる一人だと思います。

数十年ぶりに手に入れた新しいおろしがね。嬉しくて、しばらく大根おろしが食卓に載り続きそうな藤吉家です。

投稿者:

ふじゆり@花祭窯

花祭窯おかみ/Meet Me at Art アートエデュケーター ふじゆり のブログです。1997年に開窯した花祭窯は、肥前磁器作家である夫・藤吉憲典の工房です。その準備期から、マネジメント&ディレクション(=作品制作以外の諸々)担当として作家活動をサポートし、現在に至ります。工芸・美術の現場で仕事をするなかで、体系的な学びの必要性を感じ、40代で博物館学芸員資格課程に編入学・修了。2016年からは、教育普及を専門とする学芸員(アートエデュケーター)として、「Meet Me at Art(美術を通して、わたしに出会う)」をコンセプトに、フリーでの活動をスタートしました。美術を社会に開き、暮らしと美術をつなぐことをライフワークとして、コツコツと歩んでいます。