藤吉憲典 サイ

ときどき、すごい料理人さんに出会います。

こんにちは。花祭窯おかみ/アートエデュケーターふじゆりです。

ときどき、すごい料理人さんに出会います。

仕事柄、日本料理の料理人さんが藤吉憲典の個展にいらしてくださいます。福岡・津屋崎まで足を運んでくださる方々もあります。藤吉の器を使ってくださる方々は、大切な資産として食器を扱う方々。料理の仕事に、高いプロ意識と美意識を持っておられます。

先日も、とびぬけたプロ意識と感性をお持ちの料理人さんが、花祭窯に遊びにいらっしゃいました。いつもと違ったのは、日本料理ではない分野の料理人、シェフでいらしゃったこと。

写真はその方、大野尚斗さんが「これに何を盛り付けるか」のイメージを語ってくださった、藤吉憲典のサイ。このサイを見て、迷わず具体的な料理の盛り付けをイメージした方にお会いしたのは、初めてでした。でも確かにこのサイは、なにかを入れることのできる「蓋もの」になっており、その中身が料理であるというのは、素敵な可能性のひとつになります。

お若いながら、はじめから世界に照準を合わせている、明確な意志。 言葉に違わぬ行動を伴う熱意。そして、どんなことをしゃべっていても、何を目にしても、己の仕事=料理と関連付けて考える、好い意味での執着と発想の柔軟性。

特に最後の一点は、意識して考えているというよりは、自然とそのように思考が働いているのが見て取れ、思わず嘆息。

既知の仲良しであるFRANCE-YAシェフ・舩越さんと一緒に来てくださったのですが、舩越さんもまた「フレンチオタク」と呼べるほどの人。そこに「やきものオタク」の藤吉憲典ですから、彼ら三人の会話が面白くて面白くて、あっというまに数時間経っていました。「その道のプロ」とお話しするのは、ほんとうに楽しい。このような機会があるのは、幸せなことです。

大野さんのnoteで、彼の料理人となり、ご自身のお店を持つまでの道のりを、一緒に追いかけることができます。すでに相当面白いエピソードが満載です。

投稿者:

ふじゆり@花祭窯

花祭窯おかみ/Meet Me at Art アートエデュケーター ふじゆり のブログです。1997年に開窯した花祭窯は、肥前磁器作家である夫・藤吉憲典の工房です。その準備期から、マネジメント&ディレクション(=作品制作以外の諸々)担当として作家活動をサポートし、現在に至ります。工芸・美術の現場で仕事をするなかで、体系的な学びの必要性を感じ、40代で博物館学芸員資格課程に編入学・修了。2016年からは、教育普及を専門とする学芸員(アートエデュケーター)として、「Meet Me at Art(美術を通して、わたしに出会う)」をコンセプトに、フリーでの活動をスタートしました。美術を社会に開き、暮らしと美術をつなぐことをライフワークとして、コツコツと歩んでいます。